工場の短期バイトの仕事内容と特徴!女性も働けるって本当?

決められた作業を正確にこなすのが得意な人や、人付き合いが苦手な人におすすめの工場バイト。体力がなくてもできる仕事が多く、シフト制で時間の融通もきく上に、短期バイトの募集も多いので、女性もたくさん働いています。

工場のバイトって、どんな仕事をするの?

工場の外観

(出典) photo-ac.com

実は女性も多い工場バイト…その理由とは?

男性中心の肉体労働、というイメージを抱く人も多い工場バイト。

ところが、工場の仕事と一口に言ってもその内容はさまざまで、中には女性のほうが多く活躍している業務もあります。

例えば食品工場などでは、盛り付けや箱詰めなど「細かい手作業が得意」「一つひとつ丁寧に仕事をこなすタイプ」という人に向いている仕事が多く、女性ならではの繊細さを活かすことができます。

これは、仕分けや検品などの仕事にもいえることでしょう。

基本的にシフト制を導入している所が多く、「子供が学校へ行っている時間帯だけ働きたい」「学校行事がある日は休みたい」といった主婦ならではの事情に柔軟に対応してくれるのもうれしいところです。

短期の工場バイトであれば、「夫が転勤族で、1ヵ所で長期間働くのは難しいけど、何か仕事をしたい」という人や、「子供の教育費のため、短期集中でしっかり稼ぎたい」という人のニーズにもぴったりです。

人気の工場バイト1 商品の加工・組み立て

一般的に「軽作業」とくくられることが多い業務も、実際には細かいカテゴリーに分かれています。中でもよく求人が出ているのが、「商品の加工・組み立て」を担当する仕事です。

これは、精密機械や輸送機械などを作る工場で、専用の機械を使って原材料を加工したり、材料と材料、部品と部品を組み合わせて製品の一部を作ったりします。

電子部品や自動車部品、おもちゃといった製品が多く、働いている人からは「普段の生活でよく目にするあの製品に携わっているんだ」という喜びとプライドを持って働けるのがやりがいだという声が聞かれます。

人気の工場バイト2 梱包・仕分け

お中元やお歳暮、クリスマスなど、商品の発送が増える時期に短期バイトの求人も増える傾向がある「梱包」と「仕分け」。

検品が済んだ衣料品やおもちゃ、食品、生活雑貨といった多岐にわたる商品を、注文内容と照らし合わせながら箱詰め・袋詰めし、配送するエリアごとに仕分けていきます。なお、作業を行う仕事場は、おもにメーカーやデパートなどの配送センターです。

仕分けから検品、梱包までを流れ作業で行う場合は、自分以外のスタッフの動きを止めないよう、次の人のことを考えながら手を動かす必要があります。

ただ速いだけで乱雑に詰め込まれているという状態では、商品を出荷することができません。商品をお客様の元に配達する人がどうすれば配達しやすいかまでを考えて作業できる、思いやりの心が必要です。また、商品がお客様の手に渡ったときに傷がついていることがないよう、丁寧な作業を心掛けることも必要です。

人気の工場バイト3 食品加工

短期の工場バイトにおける「加工」業務は、メーカーの部品や商品の製造に関連する加工と、食品の加工に分かれます。

ここでは、食品の加工について紹介します。

食品の加工で大切なのは、何といっても衛生面です。洋服の上から白衣を身に着け、ヘアキャップの上から帽子をかぶり、長靴を履いてマスクと手袋を着用といった厳重な装備で、作業現場に出るまえには同僚や上司のチェックを受けます。

髪の毛が少しでもはみ出していたり、爪が伸びていたりすれば何度でもやり直しになりますから、準備にかかる時間を見越して出勤したほうが良いでしょう。

「加工され流れてくる食品を弁当箱の決まった場所に置く」「炊き上がったお米を詰める」「おにぎりやサンドイッチを作る」など、原材料の選別や洗浄、下ごしらえ、調理までの過程の中で担当する工程は工場や店舗によって異なります。

どの作業にも共通しているのは、決められた業務を決められた時間の中できっちり正確に続ける集中力と根気が求められるということです。

経験者からは、「ラインで作業するので、誰か1人の手が止まると全員の作業が止まってしまう。個人プレイのようでいてチームプレー」「トイレ休憩まではラインを抜けられない。アルバイトだからという甘い考えは許されないので、責任感が必要」といった感想が多いようです。

工場の短期バイトが向いているのはどんな人?

食品を加工する作業員

(出典) photo-ac.com

「集中力には自信がある!」という人におすすめ

梱包した商品を運んだり、トラックに積み上げたりする作業は、力作業だけに体が資本です。もちろん、女性でも持てる荷物もありますが、ほぼ立ちっぱなしで動き回るので、体が弱い人や体力に自信がない人にはきついでしょう。

一方、検品や組み立て、梱包といった単純作業であれば座ってできることも多く、それほど体力がない女性でも集中力さえあればできる仕事です。

「肉体労働は無理だけど、コツコツと続ける作業は得意」という人や、「ひとつのことに没頭できるタイプ」という人に向いています。

学生や主婦、ほかの仕事と掛け持ちしている中高年層からリタイア後の高齢者まで、幅広い層が働いているのも特徴です。

工場で短期アルバイトをするメリットとは?

自動車整備工場

(出典) photo-ac.com

人とのコミュニケーションが最小限で済む

工場バイトの人間関係は、仕事のやり方を教えてくれる上司や先輩、自分が携わる作業の前後を担当する人など、ごく限られた人数です。

「人見知りが激しくて、人と接する仕事が苦手」「以前、接客業をしていたが、うまくコミュニケーションが取れなくてストレスだった」という人には最適な職場かもしれません。また、外部の人間に電話をしたり、多くの人の前で成果を発表したりといったこともないので、「営業や販売の仕事は自分に向いていないかも?」と感じている人も一考の価値ありです。

仕事の内容も、周囲との接触は挨拶や連絡事項の伝達といった最小限の会話にとどめて、自分の作業に没頭することもできますし、「対人恐怖症気味だったが、同じ作業にともに取り組む仲間とは次第に仲良くなり、今ではいつもいっしょに作業をしている数人と気楽に話しながら働いている」という話も聞きます。

繰り返し作業が多いので仕事を覚えやすい

同時に複数の作業をこなさなければならない場合、なかなか仕事の流れがつかめなくて仕事に行くのがつらくなってしまう…という人は意外といるものです。

何度も教えてもらうのは申し訳ないし、わからないまま仕事をすればさらに迷惑をかけてしまうし…と悩んでしまうのではないでしょうか。

工場のバイトは、基本的に単純作業の繰り返しです。

1回仕事を教えてもらえば、次からは人に聞かなくても1人でできる内容がほとんどです。回数を重ねるうちに手際が良くなり、仕事の効率がどんどん上がっていく実感が得られるのも楽しみのひとつですね。

早朝や深夜の勤務は高時給で稼ぎやすい

工場は、24時間稼働の所も多くあります。働く人は都合に合わせてシフトを組めますので、「短い期間でしっかり稼ぎたい」というときは早朝や深夜に働くのもひとつの手です。

労働基準法では、午後10時から翌朝5時までが「深夜時間帯」と定められており、基本的に25%の割増手当がつきます。

また、なかなか人が集まりにくい立地や作業内容の工場バイトは基本時給も高めに設定していることが多く、「働ける」人が重宝される時間帯でもあります。

シフトで自分が働きたい時間を決められる

工場バイトはシフト制で運用されていることが多く、働きたい時間帯、空いている時間帯に仕事を入れられるのが大きなメリットです。

家事・育児と両立したい主婦、学業の合間に働きたい学生、本業をほかに持っている人、ちょっとした空き時間を有効に活用したい人などにはぴったりです。

まとめ

単純作業で楽しさがないように思われがちな工場バイトですが、「市場に出回る人気商品を製造する一部を自分が担っていると思ったら、モチベーションが上がった」「慣れると作業効率が格段に良くなり、同じ時間でも倍の業務をこなせるようになってうれしい」と、自分なりのやりがいを見つけて意欲的に仕事をしている人もたくさんいます。

とはいえ、繰り返し作業が多いバイトなので、長期間続けるうちに精神が疲弊してしまうことも少なくありません。どちらかといえば、短期間でしっかり稼ぎたい人にこそおすすめのアルバイトです。