高校生がカフェでバイト !仕事内容や面接ポイントの説明

昔ながらの喫茶店から大手チェーンのカフェ、個人経営のおしゃれなカフェまで、カフェといってもさまざまなタイプが存在します。募集されているアルバイトの多くがフロア業務となるため、仕事内容は難しくありませんが、丁寧な接客が求められます。

カフェバイトの仕事内容は?

カフェのバイト

(出典) photo-ac.com

カフェバイトは高校生に人気があります。アルバイト募集時に「高校生もOK」となっていることが多いほか、「カフェで働いている=おしゃれ」というイメージが強いのが人気の理由です。また、はた目には仕事が楽そうに見えることも、理由のひとつかもしれません。しかし、果たしてそれは真実なのでしょうか。

フロアの仕事がカフェバイトのメイン

カフェバイトの仕事は、主にフロアの仕事です。お客様を席に案内し、水やおしぼりを渡し、オーダーをもらい、飲み物や食事を運びます。お客様が退店する際は、レジで会計を行い、食器を下げ、テーブルやイスを整えて次の来客に備えるところまでが担当となります。ほかにも、食器の洗浄やホール・トイレ・店頭などの清掃作業も加わることがあります。

このような仕事を任されるアルバイトは「ホールスタッフ」という職種名で募集されていて、基本的な「接客さえできれば」特殊なスキルは必要ありません。そのため、仕事経験の少ない高校生でも採用している店が多くなっているのです。

営業形態によって仕事内容も変わる

とはいえ、カフェの種類によって仕事内容は変わることもあります。個人経営の喫茶店やカフェの場合、アルバイトの仕事の大半はフロア業務に絞られます。コーヒーをいれたり軽食を作ったりすることは、店長や社員など経験豊富なスタッフが行うことがほとんどです。
しかし、チェーンのカフェの場合は、アルバイトがフロア以外の仕事を任されることがあります。チェーンはレジから続くカウンターで商品を渡すことが多いため、客席への配膳業務はあまり発生しません。その代わり、ドリンクや軽食を作ることもアルバイトに任されているのです。

ドリンク以外の食事メニューが多いカフェの場合、ドリンクや軽食を作るのは「キッチンスタッフ」や「調理」という職種のスタッフで、「ホールスタッフ」とは完全に仕事が分かれています。しかし、ドリンク主体のカフェであれば、「カフェスタッフ」として、店内で発生する作業を幅広く任されることも多いでしょう。

女性ならメイドカフェという選択肢も

メイドカフェで働くことも、女子高校生には人気があるようです。アイドルやアニメ、コミック、ゲームなどといったオタク的な趣味を持っているのであれば、同じ趣味を持ったアルバイト仲間ができますし、「アイドルになりたい」「好きなキャラクターになりたい」といった欲求を満たせます。有名な店であれば女性や外国人、カップルのお客様も多く、接客の楽しさを感じながら働けるメリットもあります。

メイドカフェといっても普通のカフェの「ホールスタッフ」と基本的な仕事内容は変わりません。一方で、挨拶は大きく異なる店がほとんどです。通常のカフェがお客様に「いらっしゃいませ」と言うところを、メイドカフェは「おかえりなさいませ、ご主人様(お嬢様)」と言うなど、日常と違う空間であることを演出する必要があります。しかし、これは慣れの問題ですから、すぐに身に付けられるでしょう。

また、メイドカフェのオリジナルメニューを運んだときは、お客様の目の前でパフォーマンス(料理がおいしくなるようなおまじないなど)をする場合があります。こういった店で働く場合、人と話すことが好きなことはもちろん、メイドになり切れる性格を持っていないと勤まらないかもしれません。

なお、店によってはお客様の隣に座って会話をしたり、指名制があったりするなど、カフェとしては違法な営業スタイルのところもあります。このような店で働かないために、大手のメイドカフェやガイドブックに載っている有名店の求人などを参考にしましょう。

カフェバイトの探し方は?

スマホを操作する手元

(出典) photo-ac.com

高校生がカフェバイトを探している場合、どのような探し方があるのでしょうか?働きたいカフェが高校生のアルバイトを募集しているかも、重要なポイントです。主な探し方を見ていきましょう。

求人サイトやアプリを利用

大手チェーンのカフェでは、求人サイトやアプリでアルバイトを募集しています。カフェでのアルバイトにあこがれる高校生も、気軽に応募できるでしょう。

注意点として、「高校生OKの求人を扱っているか」が重要です。「高校生歓迎」「16歳からOK」など表記は異なりますが、高校生を雇ってくれるところに応募する方が、採用の可能性は高まります。

求人サイトによって傾向が変わるため、いくつかの求人サイトを比較してみましょう。

各企業は、1カ所またはいくつかの求人サイトと契約しています。掲載に料金がかかるケースも多く、全ての求人サイトに情報を掲載するのは難しいためです。

いくつかのサイトを見比べてみると、高校生OKの募集も見つかるでしょう。また、地元のアルバイト情報を多く扱う求人サイトも、希望のアルバイトを見つけやすいはずです。

友人に紹介してもらう

カフェでアルバイトをしている人は、たくさんいます。人手が欲しいけれど求人を出すほどではないというカフェでは、店員からの紹介でアルバイトを採用することも多いでしょう。

短期募集や卒業による人員入れ替えで、アルバイトのチャンスは頻繁にあります。友人がカフェでアルバイトをしている場合、アルバイトを募集していないか聞いてもらうのもよいでしょう。大手チェーンの場合、別店舗の求人を紹介してもらえるケースもあるかもしれません。

カフェの店頭募集をチェック

カフェでアルバイトの求人をしている場合、店頭にアルバイト募集のチラシが貼ってあることがあります。個人経営の喫茶店や、小さいカフェは求人数が少ないこともあり、店頭でアルバイト募集をしていることも多いでしょう。

特に、常時貼り出してあるものではなく、必要なときに貼り出される求人が狙い目です。常時貼り出されている場合は募集の実態がわかりませんが、必要なときに求人を出すタイプの店舗では採用確率が上がります。普段行くカフェの店頭やレジ周りを確認してみましょう。

カフェバイトのメリット・デメリット

カフェの店員

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高校生がカフェバイトをするメリット・デメリットには、何があるのでしょうか?喫茶店やカフェだからこそ得られるメリットと、人によってはデメリットと感じられる部分を紹介します。カフェバイトに応募する前に、メリット・デメリットどちらもしっかり把握しておきましょう。

メリット1:コーヒーについて学べる

本格的な喫茶店では、訪れたお客さんがコーヒーや紅茶をおいしく飲めるようにこだわっています。作り方を教えてもらうことができれば、自分でおいしくコーヒーをいれる技術が身に付くでしょう。

大手チェーンのカフェでは、多くの場合自動抽出のマシンがありますが、豆の種類や味など基本的な知識は身に付くはずです。それぞれの特徴を知ることで、自分好みのコーヒーを発見できます。コーヒーなどの嗜好品を好む人には、魅力的なアルバイトです。

メリット2:まかないや社員割引がある

カフェでは、飲み物と一緒に軽食やランチも提供しています。働く時間帯によっては、従業員向けの「まかない」として食事の提供もあるでしょう。ランチや夕ご飯が無料で食べられるとなると、メリットは大きいはずです。

まかないがないカフェでも、社員割引が使えるところがあります。格安でカフェのメニューを注文できるので、好きなカフェに採用されたときは飲食も楽しめるでしょう。

まかないや社員割引があるかどうかは、店舗によっても異なります。募集条件に記載があるか、確認しておきましょう。

デメリット:シフトによっては忙しい

喫茶店やカフェでは、「混み合う時間帯」がどうしても出てきます。1日の時間帯でいえばお昼時や仕事・学校が終わった後の時間帯が、曜日でいえば平日より休日だと混み合う確率が高いでしょう。

お客さんが少ないときはゆっくり仕事ができますが、混み合う時間帯は多忙です。特に、朝やランチタイムといった時間帯は、急いでいる人もたくさんいます。

スピード感を持って業務をこなす必要があり、短時間でも体力を使うでしょう。シフトによっては、常に忙しい可能性もあります。その代わり、忙しい時間帯に時給を高くしている店舗もあるため、稼ぎたい学生にはぴったりです。

高校生がカフェバイトをするなら

カフェ店員

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高校生がカフェでアルバイトをするときのポイントは何なのでしょうか?さまざまな要素が必要になる中で、特に重要なのは「接客力」と「清潔感」です。

カフェバイトには接客力が重要

カフェのホールスタッフの仕事は接客がメインなので、「明るく元気よく人と接する」力が求められます。具体的には「ボソボソと話さない」「挨拶を元気にする」「お客様に質問されたら的確に答える」など、自分が客としてカフェに行ったときに「気持ち良くなる接客」をすればいいわけです。

ただし、個人経営のおしゃれなカフェなどでは、元気というよりも落ち着いた接客が求められることもあるでしょう。そのため、自分の性格に合ったカフェを選ぶことも大切です。

また、たいていのカフェは客単価が低いので、お客様の回転率を上げる工夫が必要です。そこで、素早いテーブルの清掃や的確なテーブルへの案内(例えば、一人客を四人掛けテーブルに案内しないなど)といった、行動力と観察力が重要になります。

面接時には清潔感ある身だしなみを

カフェは飲食物を扱う接客業です。そのため、アルバイトに関しても清潔感があるかどうかが重視されます。そこで、カフェバイトの面接に臨むときは、清潔感があるこざっぱりとした身なりをして行きましょう。過度におしゃれをしていく必要はありません。高校生らしい普段着で行けばOKです。

ただ、おしゃれなカフェで働きたい場合は、そのカフェの雰囲気に合わせたファッションで臨むことで「採用の可能性が高まる」ことがあります。

なお、女性でロングヘアーの場合は、髪の毛がドリンクや料理に入らない配慮が大切です。実際に給仕をしたときのことを想定し、髪の毛を結んでいくことで面接時に好印象を与えられるでしょう。また、清潔感が重要な仕事ですから、爪をきれいに整えておくことも忘れてはいけません。

お店にプラスとなる志望動機を伝える

面接時には履歴書を担当者に渡すことになりますが、そこで問題となるのは「志望動機」です。あまり深くは考えず、「時給が高いので応募しました」「家が近くて通うのに便利なので」といった自分にとっての利便性や給与のことだけを書くのは避けましょう。そのような志望動機では、採用側も「こういう志望動機なら当店でなくてもよいのでは?」と考えてしまうからです。

「家から近い」「高時給」が本当の理由であるとしても、それだけを取り上げて志望動機にする必要はありません。例えば、家からの距離が近いのであれば「お店の近くに住んでいるためシフトに多く入れますし、仕事も早く覚えられると思います」など、雇う側にプラスになる要素を付け加えるとよいでしょう。

カフェバイトで気を付けたいこと

カフェでの接客

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高校生がカフェバイトをするにあたって、事前に押さえておきたい注意点があります。職場や自分が不利益を被らないよう、気を付けたいことをしっかり理解しておきましょう。

18歳未満の深夜バイトは禁止

高校生がカフェバイトをするときに気を付けたいこと。それは、絶対に深夜勤務をしないことです。ほかのアルバイトでも共通ですが、18歳未満の年少者が午後10時から午前5時までのあいだに労働をすることは、法律で禁じられています。

なお、高校生であっても18歳以上であれば、法律的には深夜労働も問題ありません。ただし、校則で深夜バイトを禁止している学校も多いので、必ず生徒手帳をチェックしておきましょう。

また、店側から深夜勤務をお願いされることがあるかもしれません。深夜バイトは時給が25%以上高くなることが一般的ですから、引き受けたくなる気持ちはわかります。しかし、そこで流されてしまっては、自分にも店にもマイナスです。お願いされた場合は、必ず断るようにしましょう。

職場恋愛は自由。しかしオトナの対応を

カフェで働いているアルバイトは、高校生や大学生といった若いスタッフが中心です。そのため、アルバイト仲間同士で仲良くなるのは容易ですし、時には恋愛関係に発展することもあります。もちろん、アルバイト先での恋愛は自由です。しかし、その恋愛関係は、アルバイト先に迷惑をかけないことが大前提になります。

彼氏彼女と同じシフトに入るための「無理なシフト調整」をはじめ、店やバイト仲間に気を使わせるようなことは避けるべきです。もちろん、仕事中にいちゃついたりすることは、もってのほかです。二人の時間はアルバイトが終わってからと心得ましょう。

恋愛中の二人には見えない問題が、アルバイト先の人間関係に亀裂を生じさせる可能性もあります。アルバイト同士で交際を始めた場合は、店長や責任者に報告すると同時に、仕事中は彼氏・彼女に対して大人の対応を心掛けましょう。

まとめ

高校生に人気があり、仕事内容も比較的難しくないカフェバイトですから、人気があるカフェや有名チェーンは競争倍率も高くなります。それを勝ち抜いて採用されても、実際の仕事やスタッフとの関係で早々に辞めてしまっては元も子もありません。そこで、まずは客として訪問し、カフェの「雰囲気が自分に合っているか」「どんなスタッフが働いているか」といったことを確認した上で、応募・面接に臨むようにしましょう。

出典:労働基準法 第37条・第61条