多様な働き方が認められている現代では、「サテライト勤務」が注目を集めています。どのような働き方を指すのでしょうか?サテライト勤務の意味や、メリット・デメリットを解説します。似た働き方との違いや、どのような種類があるかも確認しましょう。
サテライト勤務とは
サテライト勤務やサテライトオフィス勤務と呼ばれる働き方は、どこで働くことを指すのでしょうか?働き方の概要や、種類を解説します。
サテライトオフィスで働くこと
サテライト勤務は、サテライトオフィスで働くことを指します。所属する会社とは異なる場所で働く、リモートワークの一種です。
英語で「satellite」は「衛星」を指します。衛星が、中心となる惑星の周りを運行する様子から、本拠地を中心として各地に点在するオフィスがサテライトオフィスと名付けられています。
つまり、サテライトオフィスとは、会社が本拠地以外の場所に設置したワーキングスペースです。一般的に、簡易的な設備を備えた小規模なスペースを意味します。
法人向けのレンタルオフィス・シェアオフィス・小規模オフィス・ネットワーク接続ブースなどを会社が用意し、社員が自由に使えるように契約するケースが多いでしょう。
サテライトオフィスの種類を紹介
サテライトオフィスには、「レンタル型」と「自社内設置型」があります。
レンタル型の主な例は、法人向けのレンタルオフィス・シェアオフィス・コワーキングスペースなどです。社員が外出先で活用するタイプが一般的です。
一方の自社内設置型は、サテライトオフィスとして使用するために所有するオフィスや、自社内に設置されたワーキングスペースを指します。出張時の活用や、リモートワーク対応が想定できるでしょう。
また、都市型・郊外型・地方型という分類もあり、それぞれ設置の目的が異なります。特に地方型は、地方人材の活用とリモートワークの推進に役立つでしょう。
サテライト勤務と在宅勤務・支店との違い
サテライト勤務と似た働き方に、在宅勤務があります。在宅勤務との違いは何なのか、確認しましょう。また、支店・営業所とはどのような違いがあるのかも解説します。
在宅勤務との違い
在宅勤務は「自宅で働くこと」です。サテライトオフィスに出勤して働くこととは、意味が違います。自宅内で働くため外出の必要がなく、インターネット環境があればすぐに仕事を開始できる点が特徴です。
在宅勤務を命じられ、自宅に環境が整っていない場合にコワーキングスペースやレンタルオフィスを活用するケースはありますが、あくまでも個人的に契約する場合はサテライト勤務とは呼べません。
会社側から提携のコワーキングスペースで働くよう指示があった場合は、サテライト勤務に該当します。
支店や営業所との違い
サテライトオフィスは、会社が設置・契約し「サテライトオフィス」と定義付けた施設が該当します。会社が支店・営業所と定義しているのであれば、その施設はサテライトオフィスではありません。
どちらも、本拠地とは離れた場所で勤務する点は同じです。厳密に「サテライトオフィスの定義」が設けられているわけではありませんが、一般的には支店・営業所はサテライトオフィスよりも規模が大きいか、企業の拠点として活用されます。
サテライトオフィスには、個人で使用するコワーキングスペースやネットワーク接続ブースが含まれており、社員の働きやすさを重視して設置されるタイプが中心です。
サテライト勤務のメリット・デメリット
サテライト勤務には、出社や在宅勤務にはないメリット・デメリットがあります。それぞれどのような点が挙げられるのか、確認しましょう。
【メリット】ライフスタイルに合った働き方ができる
サテライトオフィスを設置している企業では、働く場所の選択肢が増えます。郊外・地方に設置している場合は、本社の所在地にかかわらず自由な働き方ができるでしょう。
自宅近くのオフィスで勤務できれば、通勤時間の短縮につながるケースもあります。また、出張・外出時に会社まで戻ることなく直帰できるメリットもあるでしょう。隙間時間の活用によって、残業の減少も期待できるかもしれません。
時間の有効活用や働く場所の選択肢が増えることにより、仕事とプライベートの両立がかないます。ワークライフバランスを整えるきっかけにもつながるでしょう。
【メリット】コスト削減や優秀な人材の確保ができる
企業がサテライトオフィスを導入するメリットには、コスト削減や人材確保があります。例えば、オフィスを設けず、在宅勤務を中心としてサテライトオフィスを活用すれば大幅に賃料削減が可能です。
また、地方に賃貸事務所を借りれば、都市部にオフィスを構えるよりも賃料が削減できます。地方人材の確保もでき、多様な人材を集められるでしょう。
本格的な大規模拠点を維持するほどリターンが見込めないケースでも、簡易的なサテライトオフィスなら低コストで設置が可能です。災害・トラブル時の臨時拠点としての活用も期待できるでしょう。
【デメリット】コミュニケーション不足に陥ることも
サテライトオフィスには、個人が自由に出入りできるコワーキングスペースやネットワーク接続ブースが含まれます。それぞれがバラバラに行動するため、同じ時間帯に利用するとは限りません。
また、提携している複数のサテライトオフィスを自由に使うケースもあるため、全員が同じ施設を利用するとも限らないでしょう。実際に会うことが少ないと、社員同士のコミュニケーション不足につながります。
ほぼインターネット上で交流するため、各拠点との連携が取りにくい点もデメリットとして挙げられるでしょう。
柔軟な働き方ができるサテライト勤務
サテライト勤務を含め、リモートワークを推進している企業では、柔軟な働き方が可能です。「通勤時間を減らしたい」「地方で働きたい」といった目的があるなら、サテライト勤務を導入している企業への転職を視野に入れるのもよいでしょう。
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