説明が下手な人の特徴は?相手に伝わらない原因や改善するコツを紹介

上司や同僚から説明が下手といわれ、改善したいと考えている人は多いのではないでしょうか。スムーズに仕事をするためにも、相手に分かりやすく伝えるスキルが必要です。説明が下手な人の特徴や伝わらない原因、改善するコツについて解説します。

説明が下手な人の特徴は?

マイクを手にスピーチする

(出典) pixta.jp

説明が下手な人には、共通する特徴があります。よくある特徴を3つ紹介するので、該当するものがないか確認してみましょう。

思い付いたまま話す

説明が下手な人は、思い付いたことをそのまま話してしまう傾向にあります。そもそも伝える内容が決まっていない場合も多く、頭に浮かんだことを次から次へと話してしまい、話の本筋からそれてしまいがちです。

話が飛躍したり、時系列がバラバラになったりすることもあり、聞き手にとって理解しにくい説明になってしまいます。

また、重要なポイントが抜けたり、逆に不要な情報を長々と話したりすることもあるでしょう。結果として聞き手は混乱し、話についていけなくなります。

話の根拠がなく抽象的になりがち

話の根拠を明確に示さず、説明の内容が抽象的になりがちという特徴もあります。具体的な事例・数字などを提示せずに説明するため、聞き手側がイメージできないばかりでなく、本来の意図とは異なる解釈をされる可能性もあるでしょう。

話の根拠がないと、たとえ真実を伝えても、信ぴょう性がないと捉えられることもあります。例えば、単に「これはとても重要です」「きっとうまくいきます」と説明しても、なぜ重要なのか、どうしてうまくいくのかが聞き手には伝わりません。

自分は分かっていても、明確な根拠・具体性がなければ「説明が下手な人」だと思われてしまうでしょう。

感情的になりやすい

感情が先走ってしまうという傾向もあります。主観的になりがちで、物事を客観的な目で判断して伝えるということができません。感情的になり、自分の主張ばかりを一方的に述べてしまうこともあるでしょう。

論理的に順序立てて話すのが苦手なため、話が途中で脱線してしまったり、「いつ」「誰が」「何を」といった要点が伝わりにくくなったりします。

心情を訴えるような場面では、自分の感情を伝えるのが効果的ともいえますが、ビジネスシーンで理路整然とした説明をするには、極力論理的な構成に基づいて話すことが必要です。

説明が下手な人といわれる理由

顎に手を当てて考え事をする

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説明が下手で、相手に話が伝わらないのはなぜなのでしょうか?主な理由を3つ挙げて解説します。

相手のことを考えずに話している

相手の理解度を考慮せずに話していることが、理由の1つです。例えば、「当然分かるだろう」という思い込みから、専門用語・難しい言葉を使ってしまうと、相手にとって理解できない説明になってしまいます。

また、忙しい人に対してダラダラと説明してしまうと、内容を理解する以前にいら立ってしまうこともあります。相手が何を知りたいのか把握せずに、説明している可能性もあるでしょう。

説明が下手といわれないためには、相手の立場に立ち、どうすれば分かりやすく伝えられるのかを考えることが大切です。

話すペースが速すぎる

早口になってしまい、相手が話を聞き取れていない可能性もあります。いくら理路整然と説明しても、早口で話されると、聞き手は内容を十分に理解しきれません。

また、話の展開が早すぎて、相手がついてこられないというケースもあります。相手に分かるように説明するには、聞き手の理解度に合わせて適切な速さで話すことが大切です。

もともと話すペースが速い人は、できるだけゆっくり話すように意識してみましょう。話の展開が早くなりすぎないように、途中で質問がないか確認するなど、相手の理解度に応じて話を進めていくことも必要です。

説明したい内容がまとまっていない

そもそも何を伝えたいのか、内容がまとまっていない場合もあります。頭の中で整理ができておらず、見切り発車の状態で話し始めてしまっているケースです。

内容がまとまっていなければ論理的に説明できず、話がそれたり、前後関係が不明瞭になったりします。

また、伝えたい情報について、自分自身もよく理解できていない場合もあるでしょう。他者から聞いた情報を、そのまま伝えているケースにありがちなことです。

自分が理解できていないことを、人に伝えようとしても無理があります。まずは、内容を整理し、伝えたい情報についてはしっかり理解した上で説明することが必要です。

説明が下手な人に起こるデメリット

パソコンを前に悩む

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説明が下手な人だと思われると、仕事やプライベートで思わぬ損をすることがあります。具体的なデメリットを3つ紹介します。

仕事ができない人だと思われやすい

説明が下手だと、仕事ができない人と思われやすくなります。相手に分かりやすく説明する能力は、仕事を進める上で重要なスキルです。

プロジェクトの進捗報告や顧客への提案など、ビジネスシーンでは説明を求められる場面が多くあります。説明が下手な人は、自分の考えをしっかり伝えられず、誤解を与えたり信頼を得られなかったりする可能性があるでしょう。

コミュニケーション能力が低い人という印象を持たれ、人事評価に影響が及ぶことも考えられます。

業務に支障を来す可能性がある

情報を正確に伝えられず、業務が遅れるなどの支障を来す可能性があります。例えば、プロジェクトに関して上手に説明できなければ、相手はやるべきことを正しく理解できず、間違った方向で作業を進めてしまうかもしれません。

修正に時間がかかれば、それだけ業務の進捗は遅れてしまいます。また、説明の不備によって相手が正しい情報を受け取れず、トラブルになる恐れもあるでしょう。単に自分だけの問題にとどまらず、周囲の人も巻き込む事態につながりかねません。

話が伝わらず相手をイライラさせてしまう

説明が下手だと、聞き手は何を伝えようとしているのか理解できないことに、ストレスを感じます。特に仕事が忙しい人は、ダラダラと分かりにくい説明をされて、時間を割かれることにイライラしてしまうでしょう。

要領を得ない話を延々と聞かされて、結局何を言いたいのか分からなかったとなれば、相手との関係性にも悪影響を及ぼす恐れもあります。

プライベートでも「話が下手」「何を言っているのか分からない」という印象を持たれれば、良好な人間関係を築きにくくなる可能性があるでしょう。

説明が下手な人から抜け出すコツ

スピーチをするビジネスパーソン

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説明が下手な人と思われないためにも、相手に分かりやすく伝えるコツを知っておきましょう。説明する際に意識すべきポイントを、2つ紹介します。

説明の意図を明確にする

説明をする前に、自分が何を伝えたいのか、相手に何を理解してもらいたいのかを明確にしておきましょう。目的を明らかにしておくことで、聞き手にとっても説明の意図がつかみやすくなるためです。

例えば、「プロジェクトの進捗報告です」「相談があります」と切り出すだけで、相手も聞くための姿勢が整います。

また、話の主語を明示することも大切です。自分が分かっているからといって省略するのではなく、「誰が」という主語を明らかにするだけで、話の内容が整理されて分かりやすくなることもあります。

なるべく簡潔にまとめる

要点を簡潔にまとめてから、説明することも大切です。ダラダラと長く話してしまうと、重要なポイントが埋もれてしまい、伝えたい情報が伝わりません。

用件に直接関係のないことは省き、必要な情報だけを端的に伝えましょう。そのためには、まず結論から話すのが効果的です。

その後で付随する情報を伝えたり、相手からの質問に答えたりすれば、分かりやすい説明になります。簡潔にまとめるのが苦手な人は、あらかじめ伝えたい内容を文章にしておくのもおすすめです。

コツをつかんで説明下手を改善しよう

マイクを手にスピーチをする

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説明が下手な人は、思い付いたことを全て伝えようとしたり、相手の理解度を考えずに話したりしているケースが多く見られます。

しかし、相手に分かりやすく伝えるためのポイントさえ分かれば、「説明が下手な人」からの脱却は可能です。

説明が下手だと、仕事やプライベートにさまざまな支障を来します。紹介した内容を参考に、コツをつかんで説明下手を改善しましょう。