リーダーとマネージャーの違いをチェック!求められる両者の役割とは

リーダーとマネージャーを、同じような立場と考えている企業もありますが、厳密には役割や仕事内容などが異なるのが一般的です。両者の基本的な違いとともに、それぞれに求められるスキルを知っておきましょう。向いている人の特徴も紹介します。

リーダーとマネージャーの違いは?

ビジネスパーソンのバストアップ

(出典) pixta.jp

リーダーとマネージャーは、どちらも社員の代表として、周りをまとめる立場にある人を指す言葉です。両者をほとんど同じ役割と考えている人もいますが、厳密には異なります。リーダーとマネージャーの違いを見ていきましょう。

リーダーは先導者

リーダーは一般的に、組織においてチームやプロジェクトの先頭に立ち、メンバーや部下を先導する役割を担います。組織として達成すべき目標を確認し、周りを率いて成功に導くのが主な仕事であり、現場における実行者のトップです。

チームのメンバーを統率し、組織の目標達成のためにチームをまとめ上げる立場といえるでしょう。開発プロジェクトにおける現場リーダーなどが代表例です。

ただし、後述するマネージャーのように肩書がないリーダーも多く、あくまでも現場のプレーヤーの1人として、周りを導く立場の者を指します。

マネージャーは管理者

マネージャーは日本語で「管理者」を意味し、組織をマネジメントする立場の人を指します。一般的に組織におけるマネージャーは、課長や部長などの肩書が与えられており、権限が明確にされているのが特徴です。

担当する部門・部署などの組織を管理するのが仕事であり、メンバーが働きやすい環境を整え、サポートする役割を持っています。

リーダーは日常業務やプロジェクトの先頭に立つプレーヤーですが、マネージャーは担当する組織を管理するのが仕事であり、両者は立場が基本的に異なります。

リーダーに求められるスキル

ミーティングの様子

(出典) pixta.jp

現場のプレーヤーとして周りを導くリーダーには、コミュニケーションスキルや、担当する業務の達成に必要なスキルが求められます。また、周りから信頼を集める誠実さも重要です。

コミュニケーションスキル

リーダーは、チームのメンバーや部下のモチベーションを上げたり、1人1人に合わせた仕事を振ったりするために、個人を理解する力が必要です。周りと十分な意思疎通を図り、円滑に業務を進めるためには、傾聴力や思考の柔軟性などが求められます。

基本的に、マネージャーのように組織全体を管理する立場ではないものの、自らが先導して業務を遂行し、目標の達成を目指すには統率力も必要でしょう。メンバーや部下を育成する力も求められるので、高いコミュニケーションスキルが要求される立場です。

業務達成に必要なスキル

周りを先導して、業務上の目標を達成する役割を担うリーダーには、業務に関する深い知識やスキルが求められます。

どのような仕事に従事するにせよ、何に重点的に取り組むべきか、正確に判断できなければいけません。判断力に加えて、情報を的確に収集する力も必要です。

またチームで目標を設定し、達成を目指す場合も多くあります。リーダーとしてチームの目標を決め、計画的に仕事を進められる状況をつくる力も必要でしょう。

いずれも業務達成に必要なスキルであり、リーダーが高いスキルを有していれば、チームが目標を達成できる可能性が高まります。

メンバーから信頼を集める誠実さ

リーダーはチームのメンバーから信頼を集め、良好な関係を構築・維持する力も必要です。不満を持たれないためにも、1人1人に対して誠実でなければいけません。メンバーにうそをいたり、約束をたがえたりすることなく、チームの和を重んじる必要があります。

チームのメンバーには個性があり、それぞれ強みや特性が異なる上に、考え方や価値観も千差万別です。全員に合わせるのは難しいとしても、リーダーはうまく中立を保つことが大切です。

全員に誠実かつ寛容な態度で接しつつも、決断力・判断力に優れているリーダーならば、多くのメンバーが「この人についていきたい」と思うでしょう。

マネージャーに求められるスキル

考え事をするビジネスパーソン

(出典) pixta.jp

マネージャーに求められるスキルも押さえておきましょう。組織全体を管理し、円滑に事業を進めるには、物事をロジカルに考える力や、高い自己管理能力などが求められます。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングは、管理する部門や部署のメンバーに対して、必要な業務や工程を示すために求められる能力です。

明確な根拠を示しつつ、達成すべき目標などを筋道立てて説明できなければ、組織としてうまく統率がとれなくなる可能性があります。

また組織をマネジメントする上で、人材の配置や業務の進め方を正しく判断するためにも、状況を的確に把握し、論理的に正しい結論を導き出せる力が必要です。

管理スキル

マネージャーは自らが担当する組織について、適切に人材を配置するとともに、業務の進捗をきちんと管理する能力が求められます。

企業全体の戦略や方針をベースとして、管理する部門・部署が何を達成すべきかを明確にした上で、スムーズにプロジェクトを進められる環境をつくる必要があります。

管理能力が不十分だと、目標を達成できない可能性が高いだけではなく、組織を誤った方向に導いてしまうおそれもあるでしょう。適切なゴールを設定し、組織をうまくコントロールするには、高いマネジメント力と問題解決能力も必要です。

セルフコントロール

セルフコントロールもマネージャーには欠かせない能力です。組織のメンバーや部下と良好な関係を構築するには、リーダーと同様に高いコミュニケーションスキルが必要であり、自分の感情を制御する力も求められます。

ネガティブな感情を表に出さず、相手の気持ちを理解した上で、場面や状況に応じた話し方を意識しなければいけません。部下からの適切な報連相を受けるためにも、相手にとって話しやすい雰囲気をつくる力も重要です。

同時に、大きな責任を伴うマネージャーとしての役割を果たす中で、自分自身を精神的に追い詰めないために、自らをケアするスキルも必要といえます。

リーダー・マネージャーに向いている人の特徴

自信ありげな会社員

(出典) pixta.jp

リーダーやマネージャーに向いている人は、以下の特徴を有している傾向にあります。これから昇進を目指す人はもちろん、管理職として転職を検討している人も、自分がリーダーやマネージャーの資質を有しているか、確認してみましょう。

【リーダー】ポジティブであることが大切

リーダーに向いている人の特徴としては、次の点が挙げられます。

  • 高いコミュニケーションスキルを有している
  • 状況を正しく認識し、判断する力に優れている
  • 仕事に対する責任感が強い
  • 積極的に行動を起こし、仕事を完遂する力がある
  • 自ら学び向上する意識を持っている

チームの置かれた状況を冷静に判断し、厳しい状況でもポジティブに考え、必要な施策を打ち出せる人がリーダーに向いています。リーダーが前向きならばチームの雰囲気も良くなり、生産性も向上しやすくなるでしょう。

【マネージャー】信頼感がポイント

マネージャーに向いている人の特徴としては、次の点が挙げられます。

  • 高いコミュニケーションスキルを有している
  • 全体を俯瞰し、組織として必要な目標を設定できる
  • スケジュール管理能力に優れている
  • 高い思考力と分析力を備えている
  • セルフコントロールができる
  • 周りの人から信頼されやすい

リーダーと同様、マネージャーには高いコミュニケーションスキルが求められます。組織として達成すべき目標を設定し、それに向けて導くには、高い管理能力や思考力・分析力などが必要ですが、周りから信頼されやすい人であることも重要です。

周りに安心感を与えられる人ならば、組織のメンバーは安心して、自らの仕事に向き合えるようになるでしょう。

役割を理解することで目指す道を明確に!

握手をするビジネスパーソン

(出典) pixta.jp

リーダーとマネージャーは、範囲は異なるものの、チームのメンバーや部下を率いる点においては変わりません。しかし、プレーヤーの代表として周りを先導するのがリーダーであるのに対し、マネージャーは組織をマネジメントするのが役割です。

コミュニケーションスキルをはじめ、両者に共通して必要なスキルも多くありますが、それぞれの仕事を全うするために求められる資質もあります。これからリーダーやマネージャーを目指す人は、自分に何が必要かを理解した上で、スキルの獲得に力を入れましょう。

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