胸が熱くなる。ビジネスのプロがNPOを立ち上げたワケ

いまビジネスプロフェッショナルの方が続々とNPO法人に参画されています。例えばマッキンゼー・アンド・カンパニーを経てNPO法人を立ち上げた方などなど。今回は一例として4つの法人を取り上げさせていただきました。色々な働き方の参考にしてください。

Teach For Japan

Teach For Japan
すべての子供が成長できる教室を掲げ、教育格差是正に取り組んでいます。
代表理事は元体育教師でハーバード大学教育大学院卒業後、プライスウォーターハウスクーパースを経験された松田悠介氏です。

Teach For Japan
私たちTeach For Japanは、すべての子どもが素晴らしい教育を受けることができる社会の実現を目指します。
Teach For Japanは、素晴らしい教育を受ける機会をより多くの子どもたちに広めるため、優秀で意欲ある若者を選抜し、指導力の高い教師として、そして社会のリーダーとして貢献するための育成・支援を行います。

なぜ立ち上げたのか

松田氏のブログによるとルーツは中学・高校時代にいじめを受けていた経験にあるようです。そこで出会った体育教師に「いじめている方が99%悪い。が、いじめられている方にも1%くらいは原因があるかもしれないよ」と言われたことをきっかけに、どうしたらいじめられなくなるのか考えたといいます。

自分を変えてくれた体育教師になりたいとの思いから、今まで全くしてこなかった勉学に励むことに。猛勉強の末、都内の某私立中高で念願の体育教師となりました。そこで目の当たりにしたのは学級崩壊と無気力な教師の姿。日本の教育に疑問を感じ、自らの手で教育を変えると決意。ハーバード在学時にTeach For America創業者のウェンディ氏と出会い、Teach For Japan立ち上げを決めたとのことです。

TABLE FOR TWO

TABLE FOR TWO
食の不均衡を解消し、開発途上国と先進国双方の人々の健康を同時に改善することを目指す日本発の社会事業です。先進国にヘルシーな食事を提供し、1食あたりの代金から20円を寄付金として受領。寄付金をもって開発途上国へ給食を贈るモデルです。

代表はオーストラリアのスインバン工学大にて修士号修得後 マッキンゼー・アンド・カンパニーを経験された小暮真久氏です。

TABLE FOR TWO
TABLE FOR TWO、直訳すると「二人の食卓」
先進国の私たちと開発途上国の子どもたちが、時間と空間を越え食事を分かち合うというコンセプトです。

なぜ立ち上げたのか

インタビューによるとマッキンゼー時代、アメリカのビジネスマンが仕事の合間に社会的な活動に取り組む様を目の当たりにしたそうです。当時の日本では「NPO=ボランティア」の印象が強く、「ビジネスの力で社会問題を解決する」発想が非常に新鮮で、目が覚める思いがしたといいます。

日本に帰国後、仕事をしながらもアメリカのソーシャルな働き方が忘れられず、「もっとダイレクトに人の役に立つ仕事がしたい」との想いもあり、TABLE FOR TWOの立ち上げに踏み切ったとのことです。
誰かのため、社会のため役立つことをしている実感を持って働きたい。この思いが小暮氏の原動力かもしれません。

クロスフィールズ

クロスフィールズ
枠を超える、未来を創るをスローガンに社会の未来と組織の未来を切り拓く情熱とスキルを持ったリーダーの育成に取り組んでいます。企業で働く人材が新興国のNPO等へと赴任し、一定期間、本業で培ったスキルを活かして現地の人々とともに社会課題の解決に挑むという留職プログラムを提供しています。

代表理事は一橋大学・同大学院を卒業し、青年海外協力隊を経てマッキンゼー・アンド・カンパニーを経験された小沼大地氏です。

クロスフィールズ
すべての人が、「働くこと」を通じて、想い・情熱を実現することのできる世界。
企業・行政・NPOがパートナーとなり、次々と社会の課題を解決している世界。
社会の未来と組織の未来を切り拓くリーダーを創ること。
※クロスフィールズが考えるリーダーとは、「あるべき未来の姿を描き、その実現に向けて周囲の人々を巻き込んでいくことのできる人」だと定義しています。

なぜ立ち上げたのか

創業記によると青年海外協力隊時代に「ビジネスとNPOの世界をつなぐことで、何かが起こる」と小沼氏は思い、帰国後海外での体験を友人に熱く語ったそうです。しかし、企業で働き始めた彼らは驚くほど冷めた反応。ショックを受けるも、社会起業家と語り合う勉強会”コンパスポイント”を立ち上げました。

コンパスポイントを運営していく中で、「スキルと時間を使って社会に貢献したい」という想いをもつビジネスパーソンが少なくないことに気づきます。感触をつかみ「NPOとビジネスがつながる機会を、もっと増やしていきたい」という想いを抱くようになります。これがクロスフィールズのミッションへと繋がっていったようです。

sweet treat 311

sweettreat311
“sweet treat 311”には、「優しいケアを」という想いが込められています。東日本大震災における被災地のこどもたちを笑顔にする支援活動を行っています。学習支援、故郷の豊かな自然・漁業・農業・林業・伝統文化を体験し感じて学ぶプログラムを提供しています。

代表理事は東北大学を卒業後、伊藤忠商事を経て、起業を経験された立花貴氏です。また、理事でキッザニア立ち上げメンバーの油井元太郎氏はこどものための複合体験施設「モリウミアス」を運営しています。

sweet treat 311
「日本で一番厳しい環境にいるこどもたちに、日本で一番豊かな教育を。」石巻市雄勝町の方々の想いに共鳴した私たちの想いは、少しずつですが、その活動範囲を広げつづけています。
東北のこどもたちの未来を、こどもたち自身の手で描ける日まで。
さらに私たちは、地元の方々と、地元の資源を活用した学びの場を創造することで、新しいまちづくりを目指しています。

なぜ立ち上げたのか

伊藤忠商事を経て、大学時代からの計画に基いて起業を果たした立花氏。こちらの記事によると事業は順調に拡大していったが、このままでは自分の理想に近づけないと悩んでいた矢先に社長を解任されます。すべてがリセットされ、再起するタイミングで今度は東日本大震災。「なんとかしなくては」。

その瞬間から、立花氏は無我夢中で働き出したそうです。インタビューによるとある日雄勝町にある中学校の校長先生から「学校で炊き出しをしてもらえませんか」との相談があったようです。この出会いが雄勝町との縁になったようです。中学校へ給食を届けるなどして支援をしているうちに、先生たちが全く休めていないことに気付き、仙台の大学生や塾講師の人に協力を仰いで夏期講習をしたり、放課後支援をしたりといったことに取り組み始めました。

おわりに

NPOの立ち上げエピソードを調べるうちに、DIAMONDの対談記事-恵まれている人ほど安全な場所に逃げ込む日本を思い出しました。学生の頃、東大や早慶卒の友人がこぞってNPO法人に進む理由がわかっていませんでしたが、教育を受ける機会に恵まれた人、仕事ができる立場に恵まれた人ほど、困難な課題に取り組むものなのかなと思いました。

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