プレゼン嫌いな非エンジニアに教えたいライトニングトークの神ワザ

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働きかたをかんがえるメディア・みんなのスタンバイ編集長のおだです。新卒のころはプレゼンのたびに「話が長い!」と叱られていたほど、人前で発表するのが苦手だった私。

どうすれば上手くなるのか悩んでいたとき、エンジニアの勉強会で行われていたライトニングトーク(Lightning talks、通称:LT)に衝撃を受けます。ライトニングトークとは、スライドとマイクを使って電光石火のごとく5分の短い時間で発表をするプレゼンスタイルです。

その最大の特徴は非言語なスライドづくりと、聞き手の不意をつく話し方にあります。ウケて伝わるプレゼンをしたい人へ、非エンジニアの私がライトニングトークの達人から教わったプレゼンの極意を紹介します。

ライトニングトーク発祥の地・YAPCのベストトークから学ぶ

百聞は一見にしかず。まずは日本で最初にライトニングトークを始めたとされる技術カンファレンスYAPC(Yet Another Perl Conference)で2015年のベストトークに選ばれた方がどんなふうにLTをしていたのかを動画で見てみましょう。
@hitode909さんご本人の許可を得て掲載しています。

参照リンク
YAPCでベストトーク賞いただきました #yapcasia – hitode909の日記
YAPC::Asia Tokyo 2015 公式サイト

技術カンファレンスの講演だったため通常のLTよりも長い60分間の発表ですが、会社でよく見かけるようなプレゼンと比べるとスライドの使い方やアイスブレイクの仕方がちがうようです。

なによりも特徴的なのは、発表者が話しはじめてわずか5秒後に会場から笑いが起きて場の空気が和んでいることです。ただでさえ緊張するプレゼンで聴き手が笑ってくれると話し手のプレッシャーもやわらぎますよね。

では、どうすればこんなふうにウケて伝わる発表ができるようになるのか?5つのポイントにわけて説明します。

ライトニングトークの神ワザから学ぶ

1. 自己紹介は1分以内におさめる

社内向けであれば関係ありませんが、エンジニアの勉強会では初対面の人がいることが多いため自己紹介から始まります。

緊張している人ほど自己紹介を長くしがちですが、オーディエンスが一番興味をもっているのはあなたの発表テーマであって仕事内容ではありません。名前と所属先(社名や部署名)だけを短く述べて、さっさと本題に入りましょう。

2.スライド1枚に1単語(英語だと尚可)

いまでもたくさんのエンジニアに使われているスライドの定番テンプレートがこちら。「だいたいいい感じになるスライド・Azusa」です。通常の背景色が白ではなく淡いクリーム色になっているので、プロジェクターで映したときに眩しさを感じない目に優しい仕様です。

またスライドにいれるテキストは1枚に1単語にします。キーワードになる単語を中心に大きくシンプルにいれるようにしましょう。エンジニアの勉強会で使われるスライドを見たところ平均は30枚くらい。「これじゃ大きすぎるかな」と感じるくらいの文字サイズにして、さくさくページをめくるように進めていきます。

注意したいのは、しゃべりたいことを事前に頭に叩きこんでおくこと。ライトニングトークの達人たちは口をそろえて「当日なのに資料の準備できていない(笑)」といいますが情報戦に惑わされず、入念に練習していきましょう。

3.好きなアニメ・漫画・映画の1コマを引用する

発表中のかたい雰囲気をなごませる魔法のアイテムです。好きなアニメや漫画・映画の1シーンやセリフを発表テーマに織りまぜて使ってみましょう。

今年よく使われていたのが映画マッドマックスでニュークスが叫んだセリフ「I live, die, and live again!」です。困難なプロジェクトに立ち向かう意志を表現したいときに代用します。

たいがいはスベりますが同じ道を通ってきたエンジニアが会場にいれば、空気読んでハハハと優しく笑ってくれるかもしれません。

4.伝えたいメッセージは最大で3つまで絞る

プレゼンの目的は自分のメッセージを伝えて相手にアクションを起こさせること。聞き手にとって客観的に理解できる構成をするために、伝えたい項目は3つに絞りましょう。

自分のあとに何人も発表者が続くような場合、いかに相手の記憶に残る言葉を伝えられるかが重要です。資料を作っているとあれも言っておこう念のためにこれも……と詰め込んでしまうことがありますよね。

聞き取れるかどうかの速さでまさに電光石火のLTをする達人は「本当に話したいエッセンスだけを絞りこむのは一番楽しくて大変なポイント」だと言っていました。この緻密な努力こそ心に残るライトニングトークの秘訣なのです。達人にオススメしてもらったライトニングトークの原型が学べる『高橋メソッド』もあわせて見てみると良いでしょう。

5.しゃべりたいことを思うままにしゃべる

あるとき私が尊敬するエンジニアに「なんでLTするんですか?」と質問したら「それは哲学みたいな話だ」と言われたことがありました。

カンファレンスや勉強会で多くの人を惹きつけているライトニングトークの共通点は、話している本人が会場の誰よりも発表を楽しんでいること。「失敗したらどうしよう」ではなく「どう楽しもうか」の気持ちで望むと自信にあふれたプレゼンに繋がります。

ほかにもあるよ!参考になるLT動画集

エンジニアの堂々としたライトニングトークを見ていたら「ピンチはチャンス」と言うように失敗を怖れない気概を学ぶことができました。この記事で紹介したもの以外にも、凄腕エンジニアたちのライトニングトーク動画やスライドが見れる場所がこちらです。

参照リンク
・YAPC::Asia チャンネル
・html5j チャンネル
・JSオジサン

プレゼンに限らず朝礼や会議でも使ってみてくださいね。

執筆者

みんなのスタンバイ編集長。「エンジニアに萌えるお姉さん」として年間3,000人が訪れるテック系イベントスペースを運営し、企業のファンづくりを務めた。2015年からフリーランス編集者。IT・Web系企業のPR・採用事情を取材している。