滑舌トレーニングはプロに聞く!滑らかな会話を実現する方法を紹介

大事なプレゼンでかんでしまったり、何度も聞き返されたりといった、滑舌の悪さで悩んでいる人は多いでしょう。しかし、滑舌は改善することができるのです。

今回は、劇団四季や声優志望者にも使われている、滑舌をよくする練習方法を5つまとめて紹介します。

滑舌が悪いのはなぜ?

マイク

(出典) photo-ac.com

なぜ、滑舌は悪くなるのでしょうか?原因を取り除くことができれば、滑舌はよくなるかもしれません。よくあるパターンを見ていきましょう。

姿勢に問題がある

姿勢が悪いと、呼吸の状態にも影響が出ます。人が発声するときは、息を吸ったり吐いたりします。深い呼吸ができないと、声が小さくなったり発声が不安定になったりと、滑舌が悪くなってしまうでしょう。

姿勢によっては、口が開きにくくなることもあります。普段から下を向いて首を前に出す姿勢が多いと、声も通りにくくなるはずです。猫背をはじめ発声に影響を与えやすい姿勢は、矯正を検討しましょう。普段から姿勢を整える意識を持ち、心掛けるだけでも違います。

自分でストレッチや筋トレを取り入れるだけでなく、整体や専門サロンに通い、正しい姿勢の基本を知ることも滑舌の改善につながるでしょう。

舌がうまく使えない

滑舌が悪くなるのは、「舌」が影響している可能性があります。発音が難しいときや、喋っているときにかんでしまうときは、うまく舌が動いていないかもしれません。

声を出すときは自然と舌を動かします。舌に余計な力が入っていたり、筋力がなかったりするとうまく発音ができません。どちらの場合も、舌を動かす軽いトレーニングを取り入れてみましょう。力が入っている人は脱力できるようになり、筋力がない人は運動によって舌を鍛えられます。

舌の筋力トレーニングは、比較的簡単です。舌を突き出して大きく回すだけでも、筋力は鍛えられます。時間の空いたときに試してみましょう。家でリラックスしているときにも、舌を動かすだけなら気軽にできます。

早口で喋ってしまう癖がある

緊張しやすい性格の人や、せっかちで常に急いでいる人は言葉も早口になりがちです。ほかの人よりも早く喋ろうとすると、滑舌は悪くなります。自分の話しているスピードに舌や口がついていかず、言葉が不明瞭になってしまうのです。まずは自分の話す速度を意識しましょう。

早口で話してしまう人は、ゆっくりと言葉を発声し、落ち着くだけでも滑舌の悪さが改善できる可能性があります。深呼吸や瞑想を取り入れて、いったん立ち止まることで焦りも解消されてくるでしょう。

自分が早口なのかが分からないときは、録音して聞いてみると客観視できておすすめです。

滑舌をよくする練習方法5選

マイクをもって話す女性

(出典) photo-ac.com

滑舌は姿勢の改善や舌のトレーニングで改善が期待できます。本格的に「聞き取りやすく話せるようになりたい」という人は、さらに滑舌・発声の練習も取り入れましょう。ぜひチャレンジしてほしい練習法を5つピックアップしました。

練習1:簡単!割り箸を使って表情筋を鍛える

口を開くときに使う表情筋は、滑舌のよさにもつながります。舌を歯の裏側に添えて発音するのがポイントです。

  1. 割っていない状態の割り箸を2本用意する
  2. 割り箸の太い側を奥歯で軽くかむ。このとき対面から見て割り箸は「ハ」の字を描いている
  3. この状態で「らたなかさ」と言う

練習2:声楽のプロが伝授!舌筋トレーニング

「滑舌」の字の通り、はっきりとした発音には舌が重要です。声楽のプロが教える舌筋のトレーニングを紹介します。

  1. トレーニング中は口を閉じたままにする
  2. 舌を下唇と下歯茎の間に差し込む
  3. 舌の先に力を入れ、右端から左端にゆっくり移動する
  4. 左端まで移動したら、そのまま力をゆるめずに右端に戻る
  5. 以上の動きを3往復
  6. 3往復し終わったら、そのまま舌を上唇と上歯茎の間に移動する
  7. 手順4と同じ動きを3往復

練習3:劇団四季がやってる!「母音法」

あの劇団四季が取り入れている「母音法」で、「あくび」をしているときのような喉の開き具合が理想とのことです。発声は、1音1音の母音をはっきりさせる意識で行いましょう。口にする言葉はどんなものでも構いません。

  1. 母音だけで話す
      例:「よろしくお願いします」→「おおいうおえあいいあう」
  2. もとの言葉に直す
  3. 1と2を繰り返す

練習4:声優志望者もやってる早口言葉

早口言葉はいかにも滑舌がよくなりそうですが、意味不明なものが多くて繰り返すのは苦痛です。そこでおすすめしたいのが、声優志望者も実践している『「び」のつく美少年』です。数ある早口言葉の中でも、飽きずに練習できそうな正体不明の魅力があります。

最初はゆっくり正確に読めるように、慣れてきたらスピードを上げるようにします。

  • ビュッフェで 美人に ビールをつぐ 美少年
  • ビルの屋上で ビスケットをかじる 美少年
  • ビキニ姿で ビーチを走る 美少年
  • 便せんを びりびりにやぶく 美少年
  • ビーズ細工のビワを ビンに詰める 美少年
  • 貧乏でも ビーバーを飼っている 美少年
  • びくびくしながら 美術品を扱う 美少年
  • ビヤガーデンの ビラを配る 美少年

出典:声優・俳優・アナウンサーのための滑舌練習帳

「さ行」が「しゃ行」になってしまうことで有名な芸人・諸見里大介さんにぜひ言っていただきたい「さ行」の早口言葉も見つけました。

  • サメをサイクリングに誘ってみたいサイ
  • サバをくわえて逆立ちしたままサーフボードに乗っているサイ

出典:声優・俳優・アナウンサーのための滑舌練習帳

練習5:声量が安定!正しい腹式呼吸

「腹式呼吸」は、息を吸ったときにお腹をふくらませ、横隔膜を動かす呼吸法です。腹式呼吸を使って話すことで声の大きさが一定になり、声の聞き取りにくさを改善する効果が期待できます。

  1. 腹式呼吸の手順
  2. お腹をへこませて大きく息を吐く
  3. 息を吐ききる
  4. お腹をふくらませながら大きく息を吸う
  5. 息を吐く、吸うを繰り返す

腹式呼吸に慣れないうちは、仰向けに寝ることで横隔膜の動きを意識できます。両膝を立て、お腹の動きが分かるように下腹部に手を当てましょう。

慣れてくると、どこでも腹式呼吸の練習ができます。滑舌が気になるときは、インナーマッスルを鍛えてリラックス効果も期待できる腹式呼吸を取り入れてみましょう。

おわりに

スピーチする男性

(出典) photo-ac.com

どれか1つの方法でも、毎日5分実践し日課にしましょう。大事なのは継続することです。劇団四季所属のプロだって練習を欠かさないのです。滑舌をよくするには、地道な練習が一番といえます。

プレゼンで自信を持って話している自分を想像しながら、実践してみましょう。