仕事やプライベートでいっぱいいっぱいになった経験がある人は、少なくないのではないでしょうか?キャパオーバーになったときのサインや、キャパオーバーになりやすい人の特徴・原因について解説します。また、おすすめの対処法も併せて紹介します。
キャパオーバーってどんな状態?
まずは、キャパオーバーの基本について知りましょう。キャパオーバーとはどんな状態で、どのような人がなりやすいのかを理解することで、自分自身がキャパオーバーなのかどうかが判断しやすくなります。
自分の許容範囲を超えている状態
キャパオーバーは、英語で「容量」を意味する「capacity(キャパシティ)」と、「~を超えて」という意味の「over(オーバー)」を合わせた、和製英語「キャパシティオーバー」の略語です。
単語の意味の通り、人あるいは物の許容範囲を超えていることを指します。例えば、「やることが多すぎてキャパオーバーだ」「負荷が大きすぎてサーバーがキャパオーバーになりそうだ」という風に使われます。
キャパオーバーになりやすい人の特徴
以下のタイプの人は、キャパオーバーになりやすい傾向があります。
- 責任感が強い
- 完璧主義者
- 人に頼るのが苦手
「きちんとやらなければ」「完璧にこなさなければ」「自分で全部やらなければ」と、自分を追い込んでしまうことがキャパオーバーにつながります。
スマートにタスクをこなすには、ときには人に助けを求めることも必要です。全てを1人で完璧にこなそうとせず、周囲と助け合うことでキャパオーバーを防げるでしょう。
キャパオーバーになっているときのサイン
続いて、キャパオーバー時のサインについて紹介します。次の3つの兆候がある場合は、キャパオーバー状態に陥っているかもしれません。
ミスが増える
これまで難なくこなせていた仕事や、簡単な作業でミスが増えるのは、キャパオーバーのサインである可能性があります。
通常であれば見直して間違いに気付けるところも、キャパオーバーの状態だと注意力が散漫になり、見落としてしまうことも少なくありません。
キャパオーバーになると焦る気持ちに追われて、冷静な思考・判断ができなくなるため、一度立ち止まってみることが重要です。
今までの自分と明らかに違うと感じるミスが増えた場合は、自身のキャパオーバーを疑ってみましょう。
すぐにイライラする
キャパオーバーになると、気持ちに余裕がなくなり、小さなことでイライラしやすくなります。
普段なら受け流せる同僚の冗談にいらだったり、上司からの注意を素直に聞けなかったりと、マイナスな気持ちが先行しがちです。
また、職場の人や家族など周囲の人にイライラをぶつけてしまい、関係がギクシャクしてしまうこともあります。
自分自身の気持ちが落ち込むだけでなく、周囲にも影響を与える可能性があるため、常にイライラしていると感じたら注意が必要でしょう。
泣きたくないのに涙が出る
悲しくないのに涙が出てきたり、ちょっとしたことですぐに泣いてしまったりという場合は、深刻なキャパオーバーに陥っている可能性があります。
意思に反して涙が勝手に出てきてしまうのは、心と体がSOSを発している状態といえるでしょう。このようなサインが出たら、まずは心身を休めることが重要です。
SOSを無視して頑張り続けると、心身に不調をきたしてしまう危険性もあるため、無理をせずしっかりと休息しましょう。
キャパオーバーになる原因は?
それでは、なぜ人はキャパオーバーになってしまうのでしょうか?キャパオーバーを引き起こす、主な3つの原因について解説します。
抱えているタスクが多すぎる
自分が抱えられる以上のタスクを会社から与えられると、キャパオーバーを引き起こす原因となります。単純に仕事量が多い場合もあれば、職場全体が人手不足というときもあるでしょう。
特に、退職・異動などで人の入れ替わりが発生したときに起こりやすく、個人で解決するのはなかなか難しい問題です。
業務量が多くキャパオーバーだと感じたら、仕事の配分や労働時間について、上司に相談する必要があるでしょう。
優先順位のつけ方が分からない
やるべきタスクに対して優先順位がつけられず仕事がどんどんたまってしまうのも、キャパオーバーとなる原因の1つです。
優先順位を決めないと、複数のタスクを同時進行して全て中途半端になってしまったり、時間のかかる仕事から取りかかって期日に間に合わなくなったりする可能性があります。
まずは、現在自分が抱えているタスクをリストアップし、緊急性や重要度の高いものから順に手を付けるようにしましょう。
また、1つ1つの業務について、締め切りを明確にしておくことも重要です。どの仕事をいつまでに終わらせる必要があるのか、スケジュールを作成するのがおすすめです。
断れない
「仕事を依頼されると断れない」「予定があるけど帰りたいと言い出せない」など、NOと言えない性格もキャパオーバーの原因です。
- 相手に嫌われたくない
- できる人だと思われたい
- 困っている人を助けたい
断れない理由としては上記が挙げられますが、結果としてキャパオーバーになってしまっては、どれもかなえることができません。
相手の願いを聞くことや手助けをすることは、仕事において大事ではありますが、自分の首を絞めることにならないよう、できる範囲で請け負うようにしましょう。
キャパオーバーになったときの対処法
キャパオーバーになっていると感じたら、心身を守るためにも現状を改善する必要があります。3つの対処法を紹介するので、実践してみましょう。
同僚や上司に相談する
キャパオーバーになってしまったら、まずは同僚や上司に相談しましょう。周囲に相談することで、同僚に仕事を手伝ってもらえたり、上司に仕事の割り振りを変えてもらえたりなどの、解決策を取ることができます。
人に頼るのは申し訳ないと感じる人もいるかもしれませんが、1人で抱え込んで結果的にミスが増えたり期日に間に合わなかったりすると、余計に迷惑をかけることになります。
スムーズに仕事を行うためには、周囲を頼ることも大切です。遠慮の気持ちは捨て、積極的に相談してみましょう。
休暇を取る
キャパオーバーで心身ともにいっぱいいっぱいになってしまったら、思い切って休暇を取るのもおすすめです。
「やることがたくさんあるのに、休むなんてとんでもない」と感じる人もいるでしょう。しかし、キャパオーバーの原因から一旦離れてリフレッシュすることで、結果として効率アップにつながります。
焦った状態でタスクを実行するよりも、気持ちに余裕のある状態で行う方がスピードも精度も上がります。仕事において最高のパフォーマンスを発揮するためにも、休む勇気を持ちましょう。
転職する
「どうしても解決できない」「仕事に拒否反応が出ている」という場合は、転職するのも1つの方法です。
社員の人数や能力次第では、解決しようにもできないということもあるでしょう。会社として解決が望めないのであれば、職場を変えるのも一案です。自分自身の新しい可能性を探るためにも、転職を視野に入れて考えてみましょう。
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キャパオーバーになったら助けを求めよう
キャパオーバーになる原因は、人によって異なります。まずは、自分にとっての原因を突き止め、現状を改善するために行動してみましょう。
キャパオーバーのまま走り続けてしまい、気付かないうちに心も体もボロボロになっていたというケースは少なくありません。
心身ともに健康に働き続けるためにも、キャパオーバーだと感じたらすぐに周囲に相談して、無理せず自分のペースで進んでいきましょう。