治験バイトのメリット・デメリットとは?仕事の流れや応募方法も解説

「治験バイトに興味はあるけれど、本当のところどうなの?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。

「楽して高額な報酬を受け取れる」「健康被害のリスクがある危険な誘い」など極端な文言も見受けられるため、やってみたい気持ちはあるものの、なんだか胡散臭い気もするという人もいます。

この記事では、治験バイトとは何なのか、メリット・デメリットも含め詳しく解説します。治験バイトの全容が分かれば、うわさや不正確な情報に振り回されることなく、賢く判断できるでしょう。

この記事のポイント

治験バイトとは
「治験バイト」と広くいわれていますが、実際には有償ボランティアで、仕事ではありません。
治験バイトのメリット・デメリット
報酬や無料で受けられる健康診断などメリットがある反面、副作用や後遺症のリスク、行動制限などのデメリットもあります。
治験バイトの応募方法
治験バイトに応募する際には、安全な専門サイトを見つけ、自分に合った治験を選ぶことが必要です。

治験バイトとはどんなバイト?

注射をする男性

(出典) pixta.jp

「短期間にまとまった金額を稼ぎたい」と思って検索していると、治験バイトというジャンルに目が留まるかもしれません。楽にお金を稼げるイメージを持っている人もいるでしょう。

しかし、実際にはどうなのでしょうか?誤解の多い治験バイトの実態を解説します。

正確には「有償ボランティア」を指す

病気の人の中には、新薬を心待ちにしている人が大勢います。新しい薬は、その有効性や副作用をしっかりと確認してからでなければ国に認可されません。そのためのステップとして行われる臨床試験が治験です。

治験では実際に薬を服用・投与して、その結果を調べます。そこで必要になるのがボランティアです。治験では、多くのケースで謝礼金が支払われます。

「治験に参加すればお金が稼げる」というイメージから「治験バイト」という言葉が広まりましたが、正確には有償のボランティアなのです。

なお謝礼は義務ではなく、「危険度が高いから金額が高い」というものでもありません。無料で治療・検査を受けられることや、タクシーチケットの支給が謝礼代わりになることもあります。

治験の内容一例

治験にもさまざまなタイプがあり、大きく通院と入院の2つに分けられます。

通院タイプでは、1回1時間〜2時間という拘束時間の短いものもあります。週に1回程度通院するだけなので、大きな負担を感じることなく参加できるでしょう。謝礼は1回7,000円〜1万円程度が相場です。

入院タイプでは、拘束の度合いが高まります。数日から1カ月程度の入院が必要で、起床時間・就寝時間・食事・電子機器の使用・運動などさまざまな規則を守らなければなりません。負担が大きい分、謝礼も1日1万〜3万円と高めです。

治験バイトの流れをチェック

資料を見る女性医師

(出典) pixta.jp

実際に治験バイトをしてみたいときは、どうすればよいのでしょうか。参加の流れを確認しておきましょう。

自分の条件に合った治験に応募する

治験バイトの第1ステップは応募です。ただし一般的な求人情報サイトで、治験バイトを募集することはほとんどありません。治験ボランティア専門の募集サイトなどから、参加できる治験を選びます。

内容によって募集条件が違うため、自分に合った治験を選ぶことが必要です。健康な人が参加できる治験もあれば、「2型糖尿病」「慢性じんましん」など特定の疾患を応募条件にしていることもあります。

健康食品や化粧品のモニターを、治験バイトのくくりで募集しているケースもありますが、参加の流れや対応が新薬の試験とは異なることも少なくありません。選択肢に加えるなら、モニターする内容やフォロー、謝礼の有無などをしっかり確認するようにしましょう。

治験バイトの説明会に参加する

応募が終わると、説明会の案内が来ます。説明会では、治験の内容、つまりどのような薬をどのような目的で試験するのかが詳しく説明されます。スケジュールや注意事項、謝礼についての説明もあるでしょう。

一番重要な点として、考えられる副作用や治験参加のリスクがあります。すでにさまざまな検査や試験をクリアし、商品化できそうだという段階での臨床試験であるため、健康被害のリスクは大きくはありません。

とはいえ、まだ認可を受けていない薬での試験です。予期していない副作用や後遺症が出る可能性もあります。全てのリスクをきちんと説明した上で治験を実施するのは、担当する医療関係者の義務です。

事前に健康診断を受ける

説明を受けたら、問診などで健康状態や生活習慣を確認されます。治験の内容によっては、健康診断や検査が実施されることもあり、その場合、拘束時間はかなり長くなるでしょう。説明会とは別の日に実施することもあります。

問診や健康診断で条件に合わないと判断された場合には、治験バイトへの参加はできません。条件を全て満たしていて、副作用などのリスクを理解した上で、ボランティアとしての参加に同意している人の中から参加者が選ばれます。

治験に参加する

参加者として選ばれると、いよいよ治験バイトの開始です。開始にあたり、事前の健康診断で問題がなくても、改めて検診することがあります。

なお、選ばれた後に「やっぱりやめたい」と気持ちが変わったら、その段階で辞退も可能です。

治験では同じ薬に対して、目的の違う3段階の試験を実施します。

第Ⅰ相試験と呼ばれる最初の段階では、健康な人を使って安全性を確認します。治験バイトで募集されるのは主にこの試験の参加者です。ごく少量の薬を使い、安全性に問題がないか、きちんと吸収・代謝・排出されるかどうかを調べていきます。

最初の試験をクリアすると、適切な用量を検討する第Ⅱ相試験、有効性を確認する第Ⅲ相試験へと進みます。これらの治験は患者を対象に実施するのが一般的です。

報酬を受け取り事後検査を受けて終了

治験が無事に終了すると、報酬が支払われます。現金を手渡されることもあれば、銀行振り込みのこともあります。

治験の報酬はあくまでも「謝礼」であり「負担軽減金」です。給料・バイト料とは異なることは理解しておきましょう。

終了後に、健康状態を確認する事後検査を実施することもあります。検査結果によっては、治験終了後も通院・入院となるケースがあるようです。

治験バイトを行うメリット・デメリット

入院をする男性

(出典) pixta.jp

「お金になるから」と安易に治験に参加するのはおすすめしません。しかし、新薬の認可には欠かせないステップであるため、治験ボランティアの存在は貴重です。

治験バイトへの参加を決める前に、メリット・デメリットを確認しておきましょう。

【メリット】社会貢献にもなる

治験バイトは医療の発展を支援する有償ボランティアです。治験参加者がいなければ、新薬の認可は進みません。治験に参加することは、社会貢献の一環と言えるでしょう。

無料で健康診断が受けられるのも大きなメリットです。治験の性質上、丁寧な検査を受けられるため、安心して健康状態を確認できます。思わぬ病気を発見することさえあるかもしれません。

謝礼とはいえ、報酬を受け取れるのもうれしいポイントです。内容や期間によっては、かなりの高額報酬となることもあります。大学の長期休暇などを利用した入院タイプの治験で、まとまった金額を手にする人もいます。

【デメリット】リスクがないとは言い切れない

治験参加にはデメリットもあります。治験に使用する薬は国に認められていない「未承認薬」です。すでに多くの試験をクリアしてきたとはいえ、副作用や後遺症などの健康リスクが全くないとは言い切れません。

治験ボランティアに参加することは、健康リスクの可能性を理解し、万が一の場合にはそれを受け入れることを意味します。

参加中は、生活に制限がかかり窮屈に感じることもあるでしょう。特に入院タイプの場合、生活リズムや食事、過ごし方などに細かなルールが決められていることも少なくありません。

通院タイプでも、薬の飲み方や生活の仕方に決まりごとがあったり、服薬状況や体調の変化を細かく記録したりすることが求められる場合があります。

また、治験の日程は決められているため、自分の都合で変えられません。ボランティア側がスケジュールを調整しなければならない点も、デメリットといえるでしょう。

治験バイトの見つけ方と選び方

求人サイト

(出典) pixta.jp

メリット・デメリットを比較検討した上で「やっぱり応募したい」と思ったら、案件を探してみましょう。治験ボランティアの募集を探す方法と、注意点について取り上げます。

募集サイトへの登録が一般的

治験バイトは仕事ではなく、あくまでもボランティアです。そのため、求人情報サイトではなく、治験ボランティア募集の専用サイトから情報を探します。

病院が募集するケースもありますが、数が少ないため、比較検討しにくい難点があります。特定の疾患を抱える患者メインの治験であるケースが多く、条件に合ったものを見つけるのも難しいでしょう。

おすすめはやはり、治験ボランティアの専門サイトです。 会員登録して、情報を収集しながら自分に合った案件を探していきましょう。

募集サイトを選ぶ際のポイント

インターネット上の情報にはうそや危険なものも混ざっています。治験ボランティアの募集サイトの中には詐欺サイトの可能性があるものも見受けられるため、安全なサイトを見分けることが必要です。

治験を正式に取り扱っているサイトが、登録料や紹介報酬を請求することは一切ありません。登録後に無理な勧誘メール・電話をひんぱんにしてくるサイトも用心しましょう。

日本製薬工業協会 医薬品評価委員会が策定したガイドラインによると、高額報酬をうたった治験ボランティアの募集は禁止されています。「楽して稼げる」「高額アルバイト」といった文言があるサイトは利用しないようにしましょう。

個人情報保護の認定マークを取得しているサイト、サポート体制がしっかりしているサイトを選ぶと安心です。

出典:治験に係る情報提供の取り扱いに関する基本的な考え方 | 申し合わせ・手引き・ガイドライン | 日本製薬工業協会

治験バイトに関する気になるQ&A

Q&A

(出典) pixta.jp

治験バイトはあくまでもボランティアであるため、自己責任での参加となります。安心して手を挙げるためにも、情報収集は欠かせません。参加を決める際の判断材料として、治験バイトでよくある疑問について取り上げます。

治験中に副作用が出たらどうするの?

治験による副作用の可能性はゼロではありません。万が一副作用が出たら、すぐに担当医や臨床コーディネーターに報告しましょう。適切な処置を受けられます。

副作用によって、治験を中断したいと思うこともあるかもしれません。治験バイトはボランティアであるため、途中でやめることもできます。ただし、安全に治験を中断するためにも、担当医の指示には従いましょう。

治験による副作用で治療費がかかった場合には、医薬品副作用被害救済制度に準じて補填されます。通院にかかる交通費や入院中の雑費なども補償対象です。死亡した場合や重度の後遺症が残った場合には、補償金が支払われます。

出典:医薬品副作用被害救済制度 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

治験の掛け持ちは可能?

答えは「NO」です。治験の掛け持ちは、複数の薬を同時に使うことを意味します。複数の薬の効果が混ざったり、お互いの効果を弱めてしまったりするため、正確なデータが取れません。

健康上のリスクも高まります。薬は飲み合わせによって重篤な副作用を引き起こすこともあります。複数の薬を服用すると、副作用の原因を特定するのに時間がかかってしまい、適切に処置することも難しくなるでしょう。

掛け持ちがばれた場合には、今後一切治験ボランティアに応募できなくなる可能性もあります。

治験バイトは内容を正しく理解して応募を

注射を打つ女性

(出典) pixta.jp

治験バイトは仕事ではなく、有償のボランティアです。報酬を受け取れる社会貢献活動と言えますが、健康リスクなどデメリットもあるため、しっかりと理解した上で応募するようにしましょう。

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