アルバイトの志望動機は大学生にも重要。書き方のポイントと注意点

アルバイトの志望動機を深く考えずに書くと、採用が遠ざかる原因になります。面接官から注目されている部分なので、アピールになる書き方をしましょう。大学生がアルバイトをする際の志望動機の書き方のポイント、例文、注意点などを紹介します。

アルバイトの志望動機を書く際のポイント

履歴書の志望動機欄

(出典) pixta.jp

アルバイトへの応募において、志望動機はそれほど重視されないという意見もありますが、しっかりとした理由を述べられれば高い評価を受けられます。書き方のポイントを確認しましょう。

複数の理由をミックス

時給が高い・家が近くて通いやすいといった理由だけでは、さほど強い動機とはとらえてもらえません。より好条件のアルバイト先を見つけたら、すぐにそちらに移ってしまうのではないかと疑われてしまいます。

条件面だけでなく「応募先の仕事内容に興味を持った」「将来この業界で働きたい」など、複数の理由を盛り込みましょう。応募先からすれば、仕事内容に魅力を感じている人の方が、意欲的に仕事をしてくれそうなイメージを抱けます。

自分都合の理由以外にも、応募先にとってプラスに感じられるような動機があると、高評価を受けやすくなるでしょう。

ポジティブに伝える

アルバイトをする理由は、ポジティブな伝え方を心がけましょう。例えば、お金が欲しいという志望動機を伝えること自体に問題はありませんが、遊ぶためのお金と聞くとネガティブに受け取る人もいます。

大学生なのに勉強よりも遊びに夢中になっていると思われ、不真面目な印象を与えかねません。

  • 親の負担を減らすため、生活必需品は自分で購入したい
  • 将来のため、資格取得に必要な費用を貯金したい

このように、遊びに使う目的以外の用途でお金を稼ぎたい理由を伝えた方が、ポジティブに受け取ってもらえる可能性が高まります。

応募した理由を明確に

採用担当者は、応募者がなぜ自社でアルバイトをしたがっているのかを知りたいと考えます。理由を明確に伝えて、志望動機に説得力を持たせましょう。

仕事内容に興味を持ったのであれば、具体的にどのような部分に興味があるのかを伝えることが大事です。なんとなくやってみたいという程度では、うまくいかないことがあったら、すぐに辞めるのではないかと思われてしまいます。

「接客を通じて、就職活動に役立つ正しい言葉遣いや礼儀を身に付けたい」というように、働く理由をはっきりとさせると、目的意識を持って真面目に働く姿をイメージしてもらえるでしょう。

初めてアルバイトに応募する場合には

面接を受ける女性と面接官

(出典) pixta.jp

初めてアルバイトをする場合、何を志望動機にすればよいのか悩むものです。アルバイト経験がない人向けの、志望動機の書き方を確認しましょう。

興味を持った理由などを前面に

これまでにアルバイト経験がない場合、仕事に役立つスキルを持っていないのが普通です。なぜそのアルバイトに興味を持ったのかを中心に志望動機をまとめ、以下のように掘り下げて伝えましょう。

以前自分が利用したときにスタッフの接客態度が素晴らしいと感じ、貴店での仕事に興味を持ちました。自分も心地よさを感じてもらえるような接客をして貴店に貢献したいです。

興味を持ったきっかけや、アルバイトとして入社後の目標を伝える方法がおすすめです。この場合、「どのような点を素晴らしいと思ったか」という質問を受ける可能性が想定されるので、事前に答えを準備しておきましょう。

志望動機を書く際の注意点

資料に記入する

(出典) pixta.jp

志望動機を書く際、意識していないとやってしまいがちなミスがあります。どんな点に注意すればよいのか、見ていきましょう。

ら抜き言葉や口語に気を付ける

ら抜き言葉は「○○られる」という言葉から、「ら」を省略したものです。正しい日本語ではないため、カジュアルな印象を与えてしまいます。例えば、以下のようなものがら抜き言葉に該当します。

  • 寝れる→寝られる
  • 着れる→着られる
  • 食べれる→食べられる
  • 来れる→来られる

普段から間違えて使っていると、志望動機を書く際にもミスしやすいので注意しましょう。また、口語は使用せずに文語で書きます。口語とは話し言葉のことで、会話するときに使う表現のことです。

例えば、「それで」「だから」「なので」など、接続詞を口語表現にするとくだけた雰囲気になってしまい、ビジネスシーンにはふさわしくありません。

「そのため」「したがって」「ですので」などの文語表現を用いると、改まった印象を与えられます。

手書きの場合は分かりやすく丁寧に

履歴書を作成する際、手書き以外にもパソコンで入力しプリントアウトして提出する方法があります。履歴書の形式に指定がない場合は、どちらでも構いません。

文字の美しさに自信がある場合、手書きにすると好印象を与えられます。文字に自信がなくても、1文字ずつ丁寧に書くことが大事です。また、文字がかすれたりつぶれたりして判読できないと、評価してもらえません。

筆記用具は0.5〜0.7mmの黒色のボールペンを使うと、読みやすい太さの字を書けます。誤字脱字がないように、しっかりとチェックして仕上げましょう。

履歴書と面接で話す内容の一貫性に注意

面接で志望動機を聞かれた際は、履歴書に書いた内容と同じものを答えましょう。要点をまとめてメモしておくか、提出前にコピーを取っておき、面接前に確認できるようにする方法がおすすめです。

その場次第で、話をころころと変える人は信用されません。履歴書に書いてある内容と、口頭で質問されたときの答えに一貫性がないと、不誠実な印象を与えます。

とはいっても、一言一句同じことを答えなければならないわけではありません。多少、表現を変えたり、補足したい部分を付け加えたりすると、より内容が伝わりやすくなります。

履歴書の志望動機のスペースは限られているので、すべての理由を伝えられない場合もあるでしょう。履歴書に書き切れず伝え足りない項目があるなら、付け加えてアピールすることをおすすめします。

よくある志望動機別の例文

パソコンを見ながら考える女性

(出典) pixta.jp

志望動機を考える際、例文を見るとイメージを掴みやすくなります。比較的どのような職種のアルバイトにも使いやすい、よくある志望動機の例文を確認しましょう。

通いやすい

通いやすさは自分にとって都合がよいだけでなく、応募先にとっても「シフトにいっぱい入ってもらえそう」「交通費がかからずに済む」といったメリットがあります。応募先にとって、メリットが感じられる内容にまとめましょう。

私が貴社を志望した動機は、家からも学校からも通いやすい立地にあるためです。在学中は同じアルバイトを続けたいので、無理なく通える点を重視しました。

週3回程度の勤務が希望ですが、シフトに空きがあった際は、柔軟に対応したいと思っています。仕事内容にも興味があり、以前から書店の仕事に興味を持っていました。大好きな本を通じて人と関わりを持てるところにも魅力を感じています。

学費・生活費を稼ぎたい

お金を稼ぐことを志望動機に挙げる人は多いですが、お金さえもらえれば構わないと思われるような伝え方は避けましょう。

学費や生活費、資格の取得にかかる費用など、稼ぐ目的をはっきりとさせると、途中で辞めたりさぼったりする可能性が低いと判断してもらえます。

私の志望動機は学費を稼ぐためです。両親に負担をかけたくないため、学費の一部を自分で用意したいと思っています。

以前から興味があった、飲食店での仕事ができる点にも魅力を感じます。月に5万円以上を目標に稼ぎたいと思っているので、週に3回以上の勤務が希望です。

好きなお店である

好きなお店ということを伝えるだけでは、単なるファンレターのようになってしまいます。アルバイトを通じて何を実現したいのかという点も加え、働く姿をイメージしてもらいましょう。

私は貴社のファンで、中学生のころから○○店に通っています。ぜひ、私も一緒に働きたいと思ってアルバイトに応募しました。

品揃えが自分の好みである点や、スタッフの方々が親切な点などが好きになったポイントです。気軽に声をかけやすい雰囲気を意識し、ファンが増えるような接客をしたいと考えています。

シフトに入りやすい

現実的な問題として、シフトに入れないと働けません。シフトに入りやすい環境であるというのも、十分な志望動機になります。通いやすさやお金を稼ぐためなどの、ほかの理由も併せて伝えましょう。

生活費を稼ぐために、アルバイトを希望しています。働ける時間帯は夕方5時から夜10時までの間です。

学業と両立するため、シフトに入りやすい時間帯のアルバイトを探していたところ、貴店が働きやすい時間帯のシフトを募集していたので応募しました。大学と自宅の中間地点にあり、通いやすい点にも魅力を感じます。

将来を見据えた志望動機の例文

手帳に書き込む女性

(出典) pixta.jp

将来のためにアルバイトをしたいという志望動機は、好印象を与えやすいといえます。目標達成のために学びを得ようとする姿勢をアピールすれば、しっかりとした人物という印象を持ってもらえるでしょう。将来を見据えた志望動機の書き方や例文を紹介します。

仕事に興味がある

たとえアルバイトであっても、やる気がない人より仕事内容に興味を持って働いてくれる人を採用したいと思うものです。自分の将来と応募先の仕事内容を結び付けて志望動機を伝えると、より好印象を与えられます。

もともと販売業に強い興味があって応募しました。貴社は国内ではあまり取り扱いがない、輸入品を中心に取り扱っているところに魅力を感じます。

私は将来、輸入雑貨の店を経営するのが夢で、大学では経営学を学んでいます。販売業の基礎を学べるように、積極的な姿勢で働きたいと思います。

社会経験を積みたい

アルバイトを通じて社会経験を積みたいという志望動機からは、向上心が感じられます。働くことへの意気込みも伝え、アピールしましょう。

私はこれまで本格的なアルバイトの経験がなく、社会経験を積めるチャンスだと感じたので、応募しました。社会に出る前に敬語の使い方や振る舞い方を学び、自信を持って就職活動ができるように準備したいと考えています。

貴社では礼儀作法に厳しく、アルバイトでも能力次第で責任のある仕事を任せてもらえるとうかがいました。自分を磨き、早く一人前の仕事ができるように努めたいです。

就活に生かしたい

アルバイト経験を通じて社会人としての振る舞いを身に付ければ、就活に役立ちます。就活に生かしたいという、率直な気持ちを伝えても構いません。なぜその応募先を選んだのかというポイントも併せて伝えましょう。

私は将来、接客業に就きたいと考えており、接客の勉強になりそうだと考えて貴店でのアルバイトを志望しました。正しい言葉遣いやマナーを身に付け、就職活動に生かしたいと考えています。

接客業を志す理由は、人と接することが好きだからです。貴店には幅広い年齢層のお客様が訪れると知り、普段の生活では接する機会がない層の人々と、うまくコミュニケーションを取るための訓練になると感じました。

経験・特技をアピールする志望動機の例文

履歴書と封筒とペン

(出典) pixta.jp

たとえアルバイトの経験がなかったとしても、自分の経験や特技を志望動機に盛り込んでアピールすると有利になります。どのような書き方をすればよいのか、確認しましょう。

経験が生かせる

アルバイトをしたことがない場合、学生時代に取り組んできたことを生かして働ける点をアピールするとよいでしょう。部活や課外活動などと仕事内容を結び付けて考え、役に立つ部分がないか探してみる方法がおすすめです。

私は小学生の頃から約10年間、ガールスカウトに所属してきました。家庭教師のアルバイトは、これまでに培ってきた経験を生かせると感じたので応募しました。

ガールスカウトの活動の中で、小学校低学年の子どもたちの指導を担当した経験がありました。子どもにうまく物事を伝えるには、相手の目線になって接することが大事だと考えます。

これまでの経験を生かして、子どもの心を開き、分からない点を積極的に質問してもらえるように努めながら、学力の向上に貢献したいです。

特技やキャラクターが生かせる

特技やキャラクターを生かして働きたいという理由も、立派な志望動機になります。希望の職種に、自分の特徴をどのように生かせるのかという点を伝えましょう。

特技やキャラクターを伝えられる具体的なエピソードを添えると、話に説得力を持たせられます。

私は、人とコミュニケーションを取るのが好きな性格を生かして働きたいと感じ、応募しました。私の特技は初対面の人とでも、すぐに打ち解けることです。

道を教えたのがきっかけで仲良くなり、友達になった人もいます。接客業では、相手のニーズを理解して接することが必要だと考えます。かゆいところに手が届くような接客を目指して頑張ります。

志望動機は履歴書の重要ポイント

履歴書を書く女性

(出典) pixta.jp

志望動機は履歴書の中でも、重要度が高い部分です。アルバイトだからといって手を抜くと、採用されない原因になります。

志望動機がはっきりとしない状態で応募すると、仕事への熱意を伝えられません。複数の理由を盛り込みつつ、アピールできる経験などがないか考えて、志望動機を作成しましょう。

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