営業事務の志望動機を作成するポイントは?経験別の例文も紹介

営業事務の志望動機では、何が重視されるのでしょうか。営業事務は資格や特殊なスキルが不要で応募しやすい反面、志望動機がありきたりな内容になりがちです。採用担当者の印象に残る志望動機を作成するポイントと、経験別の例文を紹介します。

営業事務の志望動機に書く内容

ビジネスマン

(出典) pixta.jp

志望動機に書くべき内容は、「営業事務を選んだ理由」と「その企業を選んだ理由」の2点です。どちらか一方に偏らないよう、バランスに注意してまとめましょう。それぞれの理由を上手に伝えるコツを解説します。

営業事務を選んだ理由

職種を志望する理由は、志望動機の中でも特に重視される部分です。さまざまな事務職がある中で、なぜ営業事務を選んだのかについて、採用担当者が納得できる答えを用意しましょう。

営業職ではなく、サポートの立場である営業事務を志望する理由も明確にします。下記のように、営業事務ならではの理由は説得力がありおすすめです。

  • 営業経験を生かしたい
  • ゆくゆくは営業職を目指したい
  • サポート結果が数字で見えることにやりがいを感じる

営業事務は、営業担当者と連携してチームで仕事を進めます。営業経験がある人なら、担当者が何を望んでいるのかがよく分かり、仕事に生かしやすいでしょう。

営業職に挑戦できる可能性がある点や、仕事の成果が売上として数字で表れる点も、他の事務職にはないポイントです。

その企業を選んだ理由

応募企業を選んだ理由には、その企業の特徴を盛り込むと伝わりやすいでしょう。営業事務を募集する企業はたくさんあり、業種によって仕事の内容も異なります。

例えばメーカーとコンサルティング業では、同じ営業事務といっても求められるスキルや適性は大きく異なります。企業のWebサイトや募集要項を詳細にチェックして、企業理念・事業内容・営業事務の業務内容を理解した上で作成しましょう。

過去の経験と関連のある業界なら、即戦力として期待されるかもしれません。関係のない業界なら、その業界にチャレンジしたい理由や、自分がどのように成長したいのかをまとめるとよいでしょう。

営業事務に適した人材とは?

打ち合わせをする男女

(出典) pixta.jp

志望動機を書く上で、適性やスキルはよいヒントになります。自分が営業事務に適した人材であることを、さりげなくアピールしましょう。

柔軟な対応力がある

営業事務は一般的な事務職に比べて、クライアントや営業担当者の都合に合わせて作業する時間が多い職種です。日々のルーティンワークに加えて、突発的な仕事が発生するケースも珍しくありません。急に忙しくなる日もあれば、暇になる日もあります。

このため営業事務には、どのような事態にも落ち着いて対処できる柔軟性が求められます。スケジュールを調整しつつ時間内に終わらせる工夫をしたり、ミスを防ぐための習慣をつけたりと、自ら動く積極性もあるとなおよいでしょう。

高いコミュニケーション能力がある

コミュニケーション能力が高い人は、営業事務に向いているといえます。営業部署にはクライアントから電話が直接かかってきますが、ほとんどの場合、電話を受けるのは営業事務の仕事です。不在の担当者に代わり、適切に応対する必要があります。

クライアントや協力会社の担当者が来社した際には、案内役を務める場合もあるでしょう。円滑に業務を進めるためには、営業担当者との意思疎通も欠かせません。

営業事務にとって、コミュニケーション能力の高さは大きなアピールポイントなので、志望動機にも生かすとよいでしょう。

基本的なパソコンスキルがある

事務職は書類や資料作成の機会が多いため、基本的なパソコンスキルは必須です。採用担当者も、パソコンが使えるかどうかは必ずチェックするでしょう。

ただし専門性の高いスキルが求められるわけではなく、文書作成や表計算ソフトが使えれば十分です。使えるソフトの種類や過去の作業経験を明記して、パソコンスキルがあることをアピールしましょう。

能力を証明するために資格は不要ですが、持っていると有利に働くケースもあります。「マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)」や秘書検定などを持っている人は、積極的に記載しましょう。

営業事務の志望動機を書くポイント

履歴書と封筒とペン

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志望動機は、漫然と書き始めると、伝えたいことが分かりにくい構成になる可能性があります。採用担当者に効果的に伝わる内容に仕上げるための、具体的なポイントを確認しましょう。

応募先についてリサーチする

まずは応募企業について、詳しくリサーチしましょう。企業理念・社風・製品やサービスの特長など、Webサイトを見て魅力的に感じたポイントをピックアップすると、志望動機を書きやすくなります。

求人情報からは、主に企業が営業事務に求めている役割を読み取りましょう。企業が何を期待しているのかが分かれば、アピールポイントを絞り込めます。

その企業が出している営業職の求人情報も、志望動機を書く際に役立ちます。営業活動の規模や内容が分かり、自分がサポート役としてどのように貢献できるのかを具体的に示すことが可能です。

前職での経験や実績を伝える

営業事務は、他の職種での経験を生かしやすい職種です。営業や営業事務の経験者でなくても、前職での経験や実績の中で関連性の高いものがあれば、志望動機に取り入れましょう。

基本的なビジネスマナーやデータ入力・文書作成などのスキルは、業種や職種にかかわらず求められるスキルです。クレーム対応を任されたり、多忙な部署で仕事を回したりしたエピソードなどがあれば、営業事務に必要な柔軟性をアピールできるでしょう。

接客経験やサポートセンターで働いた経験は、コミュニケーション能力の証明になります。前職で培った経験・実績を書き出し、使えるものはないか探しておきましょう。

自己PRを盛り込む

自己PRは、営業事務への適性を示すために欠かせない項目です。長所や特技の羅列ではなく、営業事務として生かせる強みを具体的にアピールしましょう。

例えば人見知りしない性格なら「初めて会うクライアントにも適切に対応する自信があります」などと書くと、説得力が増します。記憶力に自信がある、多少のトラブルには動じないといった長所も、営業事務の仕事に置き換えてみるとよいでしょう。

学生時代のエピソードの中にも、アピールポイントが見つかるかもしれません。チームで協力して結果を出した経験や、辛くても挫折せず最後までやり遂げた経験などは、営業事務の業務に生かせる能力といえます。

入社後の目標を伝える

採用担当者が望んでいるのは、自社の役に立つ人材です。志望動機で能力ややる気だけを見せられても、実際にどの程度役立ってくれるのかはイメージできないでしょう。

前職での経験や自分の強みを、企業の業績向上にどのように結び付けるつもりなのか、目標を伝えることが大切です。

また「営業担当者に頼りにされる存在を目指す」「経験を積んだ後は営業職に挑戦したい」など、将来のビジョンを示せば、長期的に働く意思があることの証明にもなります。採用担当者の立場になり、自分を採用するメリットをアピールしましょう。

営業事務の志望動機の例文

メモをとるビジネスマン

(出典) pixta.jp

志望動機を書くにあたり、ネットや就職情報誌などの例文を参考にすると効率的です。未経験者・経験者に分けて、営業事務の志望動機の例文を紹介します。

未経験の場合

営業事務未経験の人は、業務に生かせる経験を中心に組み立てましょう。一般事務から転職する場合は、事務処理能力や周囲との関わり方が強みとなります。

現職では、一般事務として経理から営業サポートまで、幅広い業務を担当しています。特に営業サポートはより現場に近く、やりがいを感じたことから、営業事務への転職を志しました。

文書作成やデータ入力作業には慣れており、ミスを減らすコツも押さえています。忙しいときには周囲と連携して、業務が滞らないよう心がけてきました。この経験を生かし、貴社の目標達成に貢献していきたいと考えております。

営業職から目指す人は、営業の業務に理解がある点を訴求するとよいでしょう。

営業職として従事した経験を生かしたくて、営業事務を志望いたしました。前職では、作成した企画書がクライアントから分かりやすいと評価された経験があります。

後に同僚や後輩の企画書作成に協力したところ、受注獲得に貢献できました。そこで周りが営業しやすいようにサポートする仕事に興味がわき、営業事務への転職を考えるようになりました。

営業活動の流れは理解しているため、クライアント対応や営業担当者との連携において的確に動けることが、私の強みと考えております。

経験者の場合

経験者の場合は、即戦力となれる点が最大の強みです。ただし営業事務の業務範囲は多岐にわたるため、単に「〇年の経験があります」と書くだけでは意味がありません。

自分の業務内容だけでなく、所属した部署の規模や取り扱い品目、法人相手なのか個人向けなのかまで示した上で、応募企業への転職を希望する理由を述べるのがポイントです。

通信会社の営業事務として4年間勤務し、個人のお客様からの問い合わせ対応や資料発送、見積書作成などを担当してまいりました。

ただ、現在の業務は特定の営業担当者のサポートに限られております。今後は営業部門全体を支援したいとの思いが強くなり、募集内容に魅力を感じて貴社を志望しました。

営業事務の志望動機の注意点

セミナーを受ける男女

(出典) pixta.jp

志望動機は、自分のいないところで読まれるものです。読み手の心情に配慮しない内容では、採用をつかみ取るのは難しいでしょう。営業事務の志望動機の注意点を解説します。

自分のメリットばかり書かない

転職先を探す上で、条件面に注目する人は多いでしょう。給与・勤務時間・福利厚生・勤務地などさまざまな条件を比較して、自分にとってメリットの多い会社に勤めたいと思うのは自然です。

ただし、志望動機に自分のメリットばかり書いてはいけません。「給料が高いから」「自宅から近く通勤が楽そうだから」といった応募者のメリットは、会社には関係ない話です。

より好条件の会社があればすぐに辞めてしまうのではと、疑われる可能性もあるでしょう。

営業事務に生かせない経験や、豊富な営業実績も不要です。営業事務に関係のない経験ばかりアピールすると、応募理由が曖昧になってしまいます。

また、営業職経験者が売上実績を誇張すると、事務ではなく営業に向いているのではと思われてしまいます。あくまでも「営業事務」として、どのように貢献したいのかを考えて書くようにしましょう。

具体的なエピソードとともに伝える

営業事務への転職を決めた理由や、その企業を選んだ理由には、具体的なエピソードを添えましょう。

未経験から転職する場合は、営業事務の仕事に興味を持ったきっかけを説明します。営業経験者なら、チームでプレゼンテーションの準備をしたときなど、サポートメンバーの重要性を感じる機会は多いでしょう。

営業事務の経験者は、その企業を選んだきっかけが重要です。「前職よりも人数の多い部署で挑戦したい」「よく使っている製品だから売上に貢献できれば、よりやりがいを感じると思った」など、働きたい理由をはっきりさせましょう。

まとめ:アピールできる志望動機で転職を成功させよう

ネクタイを締める男性

(出典) pixta.jp

履歴書の志望動機は、書類審査の結果を左右する重要な項目です。多くの応募書類の中から選ばれるためには、ポイントを絞って効果的にアピールする必要があります。

自分が営業事務に向いていること、入社後のビジョンを持っていることなど、採用担当者の興味を引く内容を盛り込み、転職を成功に導きましょう。

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