歯科助手の志望動機の書き方は?未経験・転職に役立つ例文を紹介

歯科助手の志望動機で悩んでいるなら、書き方のコツを押さえておきましょう。ポイントを押さえて書けば、採用したいと思われる履歴書を作成できます。歯科助手の志望動機の書き方や、ケース別の例文を紹介するので参考にしましょう。

歯科助手の志望動機の書き方

歯医者

(出典) pixta.jp

説得力のある志望動機に仕上げるためには、いくつかのポイントがあります。歯科助手を希望する際の、志望動機の適切な書き方を解説します。

「なぜその歯科医院で働きたいのか」結論から書く

志望動機は、以下の3つを組み合わせて書くのがおすすめです。

  • 歯科助手になりたい理由
  • その歯科医院を選んだ理由
  • 入社後の抱負

この中でも特に注意すべきなのが、その歯科医院を選んだ理由です。他の歯科医院にも当てはまるような内容にならないよう、医院独自の特徴を調べておきましょう。

また、志望動機は冒頭で結論を述べることで、その後に続く内容が読む人の頭に入りやすくなります。

結論に至ったエピソードを盛り込む

志望動機の冒頭で述べた結論は、インパクトを重視した簡潔な内容になるでしょう。そのため、表現が抽象的になりがちなので、結論に至った具体的なエピソードを盛り込む必要があります。

例えば「貴院の丁寧な受付対応に感動して応募しました」という結論を書いた場合は、どのような対応を受けて、どのように感動したのかを続けて書くことが重要です。

志望動機に具体的なエピソードを盛り込むことで、志望理由の説得力が増し、採用担当者に与える印象がアップします。自分だけのオリジナルな内容に仕上がる点もポイントです。

戦力になり得るアピールも重要

志望動機では、志望理由やエピソードだけでなく、実際に働き始めたときにどのように活躍できるのかにも触れましょう。志望動機は、自分が戦力になり得ることをアピールする項目としても使えます。

歯科助手の経験がある人は、得意分野を述べるのがおすすめです。未経験の場合は、現在勉強中の内容や、今までの経験から生かせる部分を伝えるとよいでしょう。

資格取得に向けて勉強している未経験者は、まだ資格を持っていない段階でも、勉強中であることを伝えるのがポイントです。それまで勉強してきた内容が仕事に生かせるほか、勉強していること自体が強い入社意欲のアピールにつながります。

歯科助手の志望動機の例文

白衣姿の女性

(出典) pixta.jp

志望動機を書くのが苦手な人は、例文を参考に考えてみましょう。歯科助手の志望動機の例文をケース別に紹介します。

未経験の場合

未経験者が志望動機を書く場合は、歯科助手になりたい理由を最初に述べましょう。前職の経験をアピールするのも効果的です。

<例文>

歯科助手を目指すようになったきっかけは、むし歯治療のための通院です。担当の歯科助手の方がとても優しい人で、私の恐怖心を取り除いてくれたため、歯科助手という仕事に憧れを持つようになりました。

貴院に応募させていただいた理由は、「笑顔の絶えない歯医者さん」というコンセプトに引かれたためです。アパレル業界で接客業を行っていた経験は、貴院でも存分に生かせると考えています。

歯科業界で働いた経験はありませんが、持ち前の明るさと前職の接客経験を生かし、患者の不安を取り除ける歯科助手を目指して頑張りたいと思います。

他院へ転職する場合

経験者が他院へ転職する場合の志望動機では、前職でどのような経験を積んだのかを書きましょう。また、前職の退職理由は前向きに述べるのがポイントです。

<例文>

5年間働いていた歯科医院では、受付・診療補助・レセプト業務を行っていました。さまざまな仕事に携われることに、やりがいを感じていました。

しかし、効率重視で患者様に寄り添う機会が少なかったため、患者様ごとに診療プランを提案する貴院に魅力を感じ、応募させていただいた次第です。前職での経験を生かし、即戦力として活躍できればと思っています。

現在、キャリアアップを図るために、歯科衛生士の資格取得に向けて勉強中です。資格を取得した後も継続して働きたいと考えています。

ブランクありの場合

ブランクがある人も経験者であることに変わりはないため、前職で経験した内容を書きましょう。もちろん、その歯科医院を選んだ理由も必要です。

<例文>

5年前まで歯科助手として約10年間働いていましたが、妊娠・出産を機に退職しました。育児が落ち着いてきたため、また歯科助手として働きたいと思い、応募いたしました。

小児歯科である貴院に応募させていただいた理由は、子育ての経験を生かせると思ったからです。母親の立場から、保護者への対応もスムーズにできるのではないかと考えています。

受付・診療補助・レセプト作成など、歯科助手としてできる業務は、ひと通り経験済みです。ブランクがあるため、慣れない点もあるかとは思いますが、できるだけ早く貢献できるよう努めてまいります。

歯科助手の志望動機欄に書かない方がよいこと

ノートを手に考える女性

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志望動機に書くべきではないことについて解説します。以下に挙げる内容を書くと、評価を下げてしまう可能性があります。

「家から近い」は自己中心的に見られる

数ある歯科医院の中から、「家が近い」という理由で応募先を選ぶケースもあるでしょう。通勤が楽になることは大きなメリットですが、そのことを志望動機に書くのはNGです。

家から近いことを志望理由にすると、自己中心的に見られる恐れがあります。未経験者の場合は、そもそも歯科助手という仕事を選んだ理由にもなりません。

同様の理由により、給料や待遇などに魅力を感じていることも、志望動機には書かないようにしましょう。家から近いことや給料が高いことが大きな決め手になっているのだとしても、他の理由を述べる方がよい印象を与えられるといえます。

「勉強したい」は受け身にとらえられる

「貴院で勉強したい」という志望理由は、謙虚に思える言葉ですが、歯科医院に与える印象はあまりよくないでしょう。「仕事に対する積極性が見られない」とみなされかねません。

学ぶ姿勢自体はとてもよいことですが、成長したいという思いは応募者側の都合です。歯科医院が求めているのは、あくまでも自院に貢献してくれる人材です。

自分の成長と歯科医院への貢献を切り離して考えると、応募者の成長は歯科医院には全く関係ありません。勉強したいことを述べるなら、成長して得た知識・スキルを、歯科医院に還元することまで書く必要があります。

「前職の悪口」はマイナスイメージに

志望動機で退職理由を述べる場合、前職の悪口は書かないようにしましょう。不満をそのまま書くのではなく、ポジティブな内容に変換するのがポイントです。

前職に対する不満を書いてしまうと、「同じ理由でまた辞めてしまうのではないか」と思われる可能性があります。人間関係の悪化や給料に対する不満は、どの職場でも起こり得るものです。

志望動機以外でも、前職の悪口は基本的にはNGです。前職を辞めた理由は面接でも聞かれる可能性が高いため、前向きな内容を考えておきましょう。

「歯科助手のやりがい」志望動機のアピールの参考に

歯科医の女性

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経験者が志望動機のアピール材料で悩む場合は、歯科助手のやりがいを参考にするのがおすすめです。やりがいからアピール材料を引き出す考え方を紹介します。

歯科医師・歯科衛生士との連携

歯科助手の主な仕事は、歯科医師・歯科衛生士のサポートです。歯科医師・歯科衛生士とのスムーズな連携ができたときや、信頼されていることを実感できたときには、やりがいを感じられるでしょう。

<例文>

歯科助手として勤務していた際に、器具の受け渡しや治療準備などのサポート業務が的確で、「安心して任せられる」と言ってもらえました。貴院でも歯科医師が治療に専念できるよう、しっかりと業務をこなせると自負しています。

今まで一度もレセプトの返戻がなく、歯科医師から厚い信頼を寄せられていたことが私の強みです。

患者の笑顔を引き出すのが得意

歯科助手の仕事をしていると、痛みが治まったときや、むし歯の治療が終わったとき、感謝の言葉をもらうケースが多くあります。

また小児歯科では、子どもが怖がらないよう寄り添うこともあり、「一緒にいてくれたから怖くなかった」といったうれしい言葉を聞ける場合もあるでしょう。

これらのシーンで感じるやりがいは、次のようなアピールにつなげられます。

<例文>

むし歯治療など不安を抱きやすい場面でも、患者を心理面からサポートするのが得意です。

小さな子どもから年配の方まで、幅広い年代の患者が安心して治療できるよう、私自身も笑顔を絶やさず、通いやすい雰囲気作りを意識しています。

「歯科助手の大変なところ」も押さえておこう

歯の治療

(出典) pixta.jp

歯科助手として働いたり、志望動機を書いたりする前には、心構えとして大変なところも知っておくとよいでしょう。歯科助手の大変さに耐えられるのか、面接で聞かれるケースもあります。対処法を考えておけば、面接対策にも役立ちます。

業務の幅が広いので覚えることも多い

歯科助手は、歯科医師・歯科衛生士と異なり、無資格でも目指せる職種です。ただし、院内の事務作業や診療補助など、業務の幅が広く覚えることも多岐にわたります。

歯科医師・歯科衛生士とスムーズに連携するためには、専門用語を覚える必要があります。歯科助手向けの資格はあるものの、現場で実際に携わらなければ覚えられない仕事も数多くあるでしょう。

そのため、未経験者は慣れるまできついと感じる人も少なくありません。ある程度の覚悟を持って仕事に臨む姿勢が重要です。

体力仕事な面もあり

歯科助手の仕事は、基本的に立ち仕事が多いものです。中腰での作業もあるため、足腰への負担が大きくなりがちです。未経験の人・ブランクがある人は、体力的にきついと感じることも多々あるでしょう。

休憩時間には、マッサージやストレッチをするなど、足腰への負担を和らげるためのケアが必要です。一方、未経験者でも立ち仕事の経験がある場合は、体力面での不安がないことをアピールできます。

歯科助手の志望動機に深みを持たせて面接を成功させよう

歯科衛生士の女性

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歯科助手の志望動機は、その歯科医院を選んだ理由をエピソードを交えて書きましょう。戦力になり得るアピールを盛り込むことも大切です。

志望動機に書かない方がよいこともチェックし、説得力のある魅力的な志望動機を作成して面接の成功につなげましょう。

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瀧本博史
【監修者】転職コンサルタント・心理カウンセラー・著者瀧本博史

国家資格2級キャリアコンサルティング技能士・産業カウンセラー。キャリアの専門家として就職指導や職業訓練校、大学講師、ハローワークや公共機関等の相談員歴29年。心理カウンセラーとして心の問題もケアする。著書複数。NHK総合の就活ドラマも監修。

著書:
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