歯科助手に転職するなら、面接対策をしっかり行うのがおすすめです。面接でよく聞かれる質問や、チェックされているポイントを知っておけば、対策がしやすいでしょう。歯科助手の面接を受ける際の注意点についても解説します。
歯科助手の面接でよく聞かれる質問は?
歯科助手の面接で好印象を残すには、テキパキと答えることが大切です。よく聞かれる質問への答えをあらかじめ準備しておくと、面接の場で慌てる事態を避けられるでしょう。どのような質問が多いのか、具体例を3つ紹介します。
職歴やスキル
転職の面接において、職歴やスキルは必ず聞かれる質問です。職歴が複数ある人は、分かりやすく説明できるように、これまで経験した職種・勤務した期間・具体的な仕事内容について、時系列でまとめておくとよいでしょう。
歯科助手の経験があれば、アピールポイントになります。未経験の場合も、接客業・事務職などの経験があれば歯科助手の仕事に生かせるので、しっかり伝えることが大切です。正社員としての職歴がない人は、アルバイトの経験を伝えても問題はありません。
志望動機
志望動機もよく聞かれる質問です。志望動機を答える際は、その歯科医院を選んだ理由を明確に伝える必要があります。「医院の治療方針や理念に共感した」などの理由にすると、好感を持たれるでしょう。
「勤務時間が希望の条件と一致する」など、働きやすさを伝えるのもおすすめです。事前に、応募先の歯科医院の特色をしっかりチェックしておくと、志望動機作りに役立ちます。
未経験者の場合は、歯科助手を目指した理由も答えられるようにしておきましょう。「医療関係の仕事に興味がある」「新しい仕事にチャレンジしたい」など、ポジティブな理由にするのがポイントです。
自己アピール
自己アピールを求められたら、身に付けているスキル・資格などを伝えます。歯科助手に資格は必要ありませんが、医療事務などの資格を取得している場合は、積極的にアピールしましょう。
何もアピールできることがない場合は、これからの仕事に対する向上心を伝えるのもよい方法です。また、スキル・資格だけでなく、自分の長所をアピールする方法もあります。
例えば、「人の話を聞くのが得意」「周りからよく気が利くといわれる」など、歯科助手の仕事にプラスとなる長所を選ぶとよいでしょう。面接までに自己分析し、アピールできるポイントを探しておくのがおすすめです。
歯科助手の面接で見られる3つのポイント
歯科助手の面接では、応募者の見た目や質問の答えから、自院にふさわしい人物かどうかをチェックしています。どのような点を見られているのか、チェックポイントを知っておきましょう。
清潔感があるか
清潔感があるかどうかは、重要なチェックポイントの1つです。歯科医院の印象は、「歯科助手の対応・見た目の雰囲気で決まってしまう」といっても過言ではありません。容姿端麗を求められているのではなく、医院の顔としてふさわしい清潔感が必要です。
例えば、歯科助手が無愛想で態度も悪かったり見た目がだらしなかったりすると、歯科医院全体の印象も悪くなってしまいます。スーツ・シャツのしわだけでなく、靴の汚れまでしっかりチェックしておくことが大切です。
協調性やコミュニケーションスキルがあるか
協調性やコミュニケーションスキルについても、チェックされます。歯科助手は、受付・会計などの窓口業務を担当するケースも少なくありません。患者が安心して治療を受けられるような、気配り・優しさが求められます。
治療をサポートする際は、医師や歯科衛生士などとチームで仕事をするので、協調性やコミュニケーションスキルは不可欠です。
また、スタッフ同士の関係は、医院の雰囲気にも表れます。良好な人間関係を築くためにも、協調性やコミュニケーション能力を身に付けている人が求められます。
患者への対応力があるか
歯科助手には、患者への対応力も求められます。接客経験がある人は、面接でしっかりアピールしましょう。歯科助手の主な仕事は、受付・電話応対・会計・次回の予約など、患者への対応です。
言葉遣い・礼儀など、最低限のマナーが身に付いていなければなりません。また、患者からのクレームに対応する場合もあるので、臨機応変な対応力も必要です。
怒っている患者に対してもしっかり対応できるかを知るために、「腹を立てている患者にどう対応するか」といった質問を受けるケースもあります。
歯科助手の面接にふさわしい服装や髪型は?
歯科助手の面接には、どんな服装で行けばよいのでしょうか?メイクや髪型、アクセサリー類の注意点も押さえておきましょう。
基本的にスーツを着用
歯科助手の面接でも、一般企業と同じようにスーツを着用して臨むのが基本です。スーツがない場合は、ブラウスやシャツに、スカートまたはパンツなどを合わせます。シャツは白、スーツは紺・グレーなどのベーシックな色がよいでしょう。
服装は自由といわれた場合も、私服は避けるのが無難です。ブラウスに膝丈のスカートやパンツなど、オフィスカジュアルな服装を選びましょう。派手な色・デザインは避けて、清潔感を意識したフォーマルな服装にするのがポイントです。
メイクや髪型は清楚な印象で
ナチュラルメイクにして、派手な印象にならないように注意しましょう。髪の色は自由という医院も多いですが、面接では落ち着いた色にしておく方が無難です。
真っ黒にする必要はありませんが、明るすぎるか気になる人は、ワントーン暗めのカラーにしておくとよいでしょう。
長い髪は束ねて、お辞儀をしたときに顔にかからないようにします。普段は香水のおしゃれを楽しむ人も、面接では控えましょう。
派手なネイルやアクセサリーはNG
アクセサリーは、着用しないのが基本です。医院によっては、ピアスOKという場合もありますが、面接ではシンプルなデザインにとどめておく方がよいでしょう。
ネックレスは着けず、指輪も結婚指輪以外は外しておいた方が無難です。また、ネイルに関しては、OKとしている医院はほとんどありません。
落としておくのが基本ですが、どうしてもネイルをしたい場合は、ベージュなど肌なじみのよいシンプルな色にします。清潔感のある身だしなみを心掛け、爪は短く切りそろえておきましょう。
歯科助手の面接における注意点
面接では、ほかにどのような点に注意すればよいのでしょうか?ポイントを2つ紹介します。
逆質問で「ありません」は避ける
面接では、最後に「何か質問は?」と聞かれる場合がよくあります。「ありません」と答えるのは避け、何かしら質問することが大切です。仕事への意欲を感じさせるような質問がよいでしょう。
歯科助手の仕事は、どのようなポイントが評価点となるのでしょうか?
歯科助手には、どのようなことを期待されているのでしょうか?
歯科助手の経験はないのですが、仕事を始めるまでにどのようなことを勉強しておけばよいでしょうか?
未経験の人は、仕事に関する不安などがあれば、しっかり聞いておくのがおすすめです。
前職の退職理由に注意
前職を退職した理由を聞かれるケースも多いので、答え方には注意しましょう。前職の仕事内容に対する文句などは、避ける必要があります。
人間関係に関する愚痴や上司の批判などを話すと、採用しても同じような理由で辞めてしまう可能性があると思われるでしょう。ほかのスタッフに悪影響を与えると思われてしまう可能性もあります。
仕事内容に満足できなかったケースでは、「もっと貢献できる職場で働きたいと思った」など、前向きな言い方にするとよいでしょう。退職理由でウソをつく必要はありませんが、なるべくポジティブに言い換えることは大切です。
万全の準備で歯科助手の面接に臨もう
歯科助手の面接で好印象を残すためには、清潔感や明るさが重要です。身だしなみに気を配り、笑顔でハキハキと答えましょう。想定される質問に備えて、具体的な答えを用意しておくのがポイントです。
準備を万全に整えたら、自信を持って面接に臨みましょう。歯科助手の求人探しには、「スタンバイ」を活用するのがおすすめです。さまざまなこだわり条件から検索できるので、自分に合った職場が見つかります。
国家資格2級キャリアコンサルティング技能士・産業カウンセラー。キャリアの専門家として就職指導や職業訓練校、大学講師、ハローワークや公共機関等の相談員歴29年。心理カウンセラーとして心の問題もケアする。著書複数。NHK総合の就活ドラマも監修。
監修者のコメント
歯科助手業界は技術革新と治療法の進化によって将来性があり、レーザー技術やデジタル撮影の利用も進んでおり、治療の質を向上させています。また、患者のニーズも多様化しているため、知識や技術を習得しておくことが重要です。3Dプリンティング技術の進歩により歯冠の製造時間が大幅に短縮され、AI診断支援ツールの開発により治療効率と計画の精度も向上しており、歯科助手に新たなスキル習得の機会を提供しています。