美容師の面接ではどんな質問をされる?服装や髪型の注意点もチェック

美容師の採用面接では、応募者の人柄や資質を見極めるために、多くの質問がなされます。面接で聞かれる質問を想定し、受け答えの内容を準備しておきましょう。身だしなみで気を付けたい点や、面接の基本的なマナーも紹介します。

美容師の面接で必ず聞かれる質問は?

美容師

(出典) pixta.jp

転職経験の少ない美容師は、美容師の採用面接で聞かれる質問をチェックしておきましょう。その場しのぎで答えるのではなく、伝えるべき内容を事前に用意しておくのが基本です。

自己紹介

美容師の面接に限りませんが、面接の冒頭で「自己紹介をお願いします」と伝えられるケースがあります。冒頭の自己紹介は、あいさつとアイスブレイクを兼ねています。履歴書に書いてあるからといって省略せず、以下の内容を伝えましょう。

  • 氏名
  • 簡単な経歴・職歴
  • 前職や美容養成施設で獲得したスキル・学んだこと
  • 意気込み

応募者の中には、自己紹介で自己PRをしてしまう人がいます。この段階では、志望動機や自己PRは求められていないため、聞かれていない内容を長々と話すのは控えましょう。

志望動機

志望動機は、面接において最も重要視されるポイントの1つです。転職動機が曖昧だと、「うちのサロンで働く必要はないのでは?」と思われてしまうため、以下の点に関して、オリジナリティのある具体的なエピソードを交える必要があります。

  • なぜ美容師を目指したのか
  • なぜこのサロンで働きたいのか
  • 自分が貢献できることは何か

美容師を目指したきっかけ・理由は語れても、応募先で働きたい理由を明確に伝えられる人は少ないものです。Webサイト・SNSを確認し、そのサロンにしかない強み・魅力を洗い出しましょう。

なお、「家が近くて通いやすい」「他店と比べて収入がよい」などが本音であっても、待遇面・条件面を強調するのは控えた方が賢明です。

長所と短所

美容師の面接では、「長所と短所は何ですか?」「あなたの強みを教えてください」という質問をされる場合があります。

面接で長所・短所を聞かれる理由は、お店が求める人物像と応募者がマッチしているかどうかを確かめると同時に、自分をどれだけ客観視できているかをチェックする意味合いがあります。答え方のポイントは、以下の通りです。

  • 仕事に関係のない長所は挙げない
  • 常識・道徳に反する短所はNG(時間にルーズ・約束を守らないなど)
  • 長所と短所が矛盾しないようにする

長所と短所は、表裏一体の関係です。計画性の高さを長所に挙げているのに、短所が「せっかちで後先を考えずに行動する」であれば、内容に矛盾が生じています。

転職理由

美容師のキャリアがある人は、前の職場を辞めた理由を聞かれます。退職理由・転職理由を通じて、応募者が長く働いてくれそうかどうかを見極めるためです。

質問には正直に答える必要がありますが、くれぐれも前職に対する不満・悪口は控えましょう。ネガティブな理由はその人のイメージを悪くする上、また同じ理由で辞めるのではないかと不信感を抱かれかねません。

例えば、給与が安すぎるという理由で辞めた場合、「努力や実績を正当に評価してくれるサロンで働きたいため」と言い換えれば、成長意欲・前向きさをアピールできるでしょう。

面接で聞かれる美容師ならではの質問は?

女性美容師

(出典) pixta.jp

志望動機や転職理由などは、多くの面接で聞かれる質問です。美容師の面接では、ビジョンや美容業界の今後など、志の高さやトレンドを読む力を試すような質問もなされます。

どんな美容師を目指しているか

美容師の面接で多いのが、「どんな美容師を目指していますか?」というビジョンに対する質問です。質問を通じて、採用担当者は以下のポイントをチェックしています。

  • 目指すべき姿が店舗のビジョン・方向性と合っているか
  • 応募者が求めるキャリアを提供できるか
  • 仕事への熱意や向上心があるか

夢・ビジョンがあっても、誰かに伝える機会はそう多くはないものです。ぼんやりとしたイメージを、言語化するところから始めましょう。「〇〇さんのようになりたい」など、目標のスタイリストを挙げても構いません。

美容業界の今後について

美容師は、世の中のニーズ・トレンドに敏感でなければなりません。業界への理解度を測るため、「美容業界は今後どうなっていくと思いますか?」「どのような美容室が生き残ると思いますか?」などと聞かれる場合があります。

普段から美容業界の動向に目を向けていないと答えにくい質問なので、事前に準備をしておくのが望ましいでしょう。今後の予想をするだけでなく、自分はどのように関わっていきたいか、何ができるのかも併せて答えるのが理想です。

美容師の面接における逆質問

女性美容師

(出典) pixta.jp

志望動機や転職理由などを一通り聞かれると、採用担当者から「何か質問はありませんか?」と、逆質問を促されるのが一般的です。逆質問の基本マナーと、質問例をチェックしておきましょう。

逆質問の基本マナー

基本的に何を質問しても自由ですが、採用担当者が困惑する質問は避ける必要があります。Webサイトや求人情報に記載のある事項を質問すると、事前のリサーチをしていないと受け取られ、マイナス評価につながる点にも留意しましょう。

また、収入・待遇・福利厚生の質問は、ストレートに聞くのはあまり好ましくありません。質問しすぎると、条件面ばかり気にして熱意が感じられないと評価される可能性があります。

募集要項に「給与25~35万円(能力に応じる)」などと記載があった場合、「給与はいくらですか?」とストレートに聞くのではなく、「条件面はいつ頃ご提示いただけますでしょうか?」と遠回しに打診しましょう。

聞いてみたい逆質問例

美容師としての就業経験がない未経験者の場合、美容師の働き方や活躍しているスタッフ、身に付けておくべきスキルなどについて、以下のように質問しましょう。

1日のスケジュールについて教えていただけますか?

一緒に働くスタッフのみなさんはどのような方ですか?

勤務開始日までに身に付けておくべき知識やスキルはありますか?

〇年以内でのデビューを目指していますが、先輩方はどのくらいでデビューをしていますか?

一方、美容師のキャリアがある人は、具体的にどのような人材が求められているのかを深掘りします。逆質問の中で、即戦力になれることをアピールするのがポイントです。

入社後、期待することは何ですか?

〇〇のスキルがありますが、生かせるチャンスはありますか?

コンテストの入賞を目指していますが、参加は可能でしょうか?

美容師の面接時の身だしなみは?

ビジネスカジュアル

(出典) pixta.jp

人の印象は、会って数秒の第一印象で決まるといわれています。美容師の面接には、どのような身だしなみがふさわしいのでしょうか?OK例・NG例を挙げて解説します。

服装は「きれい目」に

制服を着用する美容室もありますが、基本的に服装は自由です。面接時は、サロンの雰囲気に合わせたきれい目の服装を選択しましょう。いくら服装自由といっても、以下のような服装はNGです。

  • ダメージジーンズ
  • 露出の高い服
  • 半ズボン・ミニスカート
  • よれよれのTシャツ
  • 汚れたスニーカー
  • サンダル

結婚式場や大型サロン、ヘアメイク事務所などの面接では、スーツの方がふさわしい場合があります。募集要項に服装自由の記載がないケースでは、黒・グレーなどのビジネススーツを着用しましょう。

髪型は清潔感とトレンドを意識

美容師の面接だけあって、応募者がどのような髪型をしているかは確実にチェックされます。清潔さがあり、程よくトレンドを取り入れたスタイルで臨みましょう。以下のような髪型は、あまり好印象を与えません。

  • 表情が見えない重めバング
  • 傷んでパサパサになった髪の毛
  • 派手で奇抜なヘアカラー
  • お店の雰囲気に合わない髪型

髪の毛が傷んでいたり、色が抜けていたりすると、美容師としての意識が足りないと見なされます。髪型だけでなく、髪の毛に手入れが行き届いているかどうかもチェックしましょう。

メイクとネイルはナチュラルが基本

美容師はメイクもネイルも禁止されていませんが、あくまでもナチュラルが基本です。

特に、長い爪や先が尖った爪、凹凸のあるジェルネイルは、顧客の地肌を傷つける恐れがあります。デザインは極力シンプルにし、短く切りそろえておきましょう。

美容師というと、おしゃれで華やかなイメージを抱く人もいますが、美容室の主役は顧客です。面接時はもちろん、普段もメイク・アクセサリーは奇をてらわないものが望ましいといえます。サロンの雰囲気に合わせるように心掛けましょう。

美容師の面接時の基本マナーも確認

時間を気にする女性

(出典) pixta.jp

面接時は、入室から退室まで一切気が抜けません。どんなに技術力が優れていても、面接時のマナー・礼儀ができていなければ、採用を見送られる恐れがあります。

大前提として遅刻はNG

遅刻はマイナス評価につながります。面接場所への到着時間は、面接開始時間の5~10分前がベストです。交通渋滞・電車の遅延で遅れそうな場合は、必ず担当者に連絡を入れる必要があります。

遅刻を避けるために早めに家を出る人が多いですが、到着があまりにも早すぎると、スタッフの作業の邪魔になってしまいます。早く到着した場合は、近くのカフェ・公園などで時間をつぶしましょう。

建物に入る前にコートを脱ぎ、受付で名前と訪問の目的、取り次ぐ相手を伝えます。受付での言動も面接の評価に含まれるので、くれぐれも失礼な態度は取らないようにしましょう。

面接中は礼儀正しく

面接中は話す内容だけでなく、視線や姿勢、立ち居振る舞いもチェックされています。社会人としてのマナー・礼節を、しっかりと守るようにしましょう。

椅子に座るときは、背筋を伸ばして浅めに座ります。背もたれに寄りかかったり、足を組んだりする行為は相手に失礼です。

話をするときは、通常よりも若干高めのトーンを意識するのがポイントです。早口にならないように気を付けながら、相手の目を見て受け答えをします。

相手が話をしているときは適度に相づちを打ち、同意を示すときは「はい」「ええ」とはっきりと返事をしましょう。

面接終了後も気を抜かない

面接が終了したら、「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました」と礼を述べます。部屋を出るときは、「失礼します」と再度一礼してからドアを開けましょう。

面接が終了したとはいえ、無言のまま部屋を出たり、勢いよくドアを開け閉めしたりするのはマイナス評価につながります。部屋を出たとたん、スマホをチェックするのもNGです。

緊張感から解放されて自由に振る舞いたい気持ちはわかりますが、少なくとも建物を出るまでは気を抜かず、選考がまだ続いていると考えましょう。

面接対策をし美容師として働く一歩を踏み出そう

美容院

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面接対策は、そのサロンで働くための第一歩です。「備えあれば憂いなし」ということわざがあるように、万全の準備は自信をもたらします。準備なしで臨めば、緊張のあまり本来の力を発揮できないかもしれません。

美容師の採用面接では、採用担当者に好印象を与えることが重要です。受け答えの内容だけでなく、言葉遣い・立ち居振る舞い・身だしなみもチェックされているため、最後まで気を抜かないようにしましょう。

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