60代で資格取得を目指すなら?選び方とおすすめの資格8選を紹介!

仕事や普段の生活で生かせる資格を取得すると、就職先を探すときにも役立ちます。定年や再就職が増えてくる60代では、どのような資格を選べばよいのでしょうか?資格選びのポイントと、おすすめの資格を紹介します。資格取得時の注意点も確認しましょう。

60代の資格選びで意識するポイント

勉強をする

(出典) pixta.jp

60代になり、再就職やセカンドライフで役に立つ資格を取得したい場合、選ぶポイントはあるのでしょうか?資格選びの際に、意識しておきたいポイントを解説します。

今までの経験を生かせるか

人生経験が豊富な60代は、今までの経験を生かせる資格を検討する方が、勉強や取得までのハードルが下がります。

これまで関わってきた業務に関連する資格や、趣味・家事などの経験を生かせる資格を考えてみましょう。

新たなチャレンジには体力・精神力が欠かせませんが、得意なことや知識があることなら、楽しみながら資格取得を目指せます。

信頼性・需要の高さも重要

再就職や今後の仕事に役立つ資格を取得したいと考えるなら、信頼性と需要も確認しなければなりません。

60代になると、若い世代に比べて求人の幅が狭くなります。就職が有利になるような資格を持っていれば、年齢を気にせず仕事を探せるでしょう。

目指す資格に需要があるかどうかも、大切なポイントです。多くの人が持っていて競争率が高い資格や、仕事そのものが少なく生かせる場面が限られる資格では、働きたくても求人が見つからないリスクがあります。

「60代」経験・キャリアを生かせる資格

電卓をたたく

(出典) pixta.jp

これまでの経験・キャリアを生かせる資格を取得すれば、ビジネスパーソンとしての信頼度が高まります。セカンドライフの充実と、今後のキャリアを両立できる資格取得を目指しましょう。

日商簿記検定

日商簿記検定は、事務処理に役立つ資格です。取引の状態や経営に関する計算・記録を管理し、経営状態を把握するための技術が身に付きます。資格を取得すれば、経理事務・一般事務・営業などへの再就職が有利になるでしょう。

年齢・学歴を問わず、誰でも受験が可能です。2023年6月度の統一試験の合格率は、3級が34.0%、2級が21.1%、1級が12.5%となっています。

3級の難易度は低めですが、仕事に生かすのであれば2級以上を目指すのがおすすめです。すでに事務職の経験があれば、より専門的な知識が学べる1級の検定合格を目指すのもよいでしょう。

1級は6月・11月の年2回、2・3級は6月・11月・2月の年3回試験が実施されています。

参考:簿記 | 商工会議所の検定試験

登録販売者

登録販売者は、接客業の経験を持ち、薬局・ドラッグストアの店員として働きたい人におすすめの公的資格です。登録販売者として認められると、医薬品医療機器等法に基づいて、一般用医薬品などの販売が可能になります。

ただし、資格を取得したからといって、すぐに1人で医薬品の販売に携われるわけではありません。1人で販売を担当するには、直近5年間のうち、2年以上の実務経験などが求められます。

薬局・ドラッグストアで勤務しながら、さらに上を目指す人に向いている資格です。就職前に取得しておけば、採用に近づくでしょう。

東京都の場合、2023年度の合格率は44.0%となっており、難易度はそれほど高くはありません。

参考:一般社団法人日本医薬品登録販売者協会

参考:登録販売者制度の改正について 東京都保健医療局

参考:令和5年度登録販売者試験について 東京都保健医療局

ファイナンシャル・プランニング技能士

ファイナンシャル・プランニング技能士は、金融知識や税金・年金・保険の知識を得られる国家資格です。他に民間のFP資格もあり、どちらも保険の販売や家計の相談など、営業・相談業務に就きたいと考える60代に向いています。

ファイナンシャル・プランニング技能士の3級は、目指す人なら誰でも受験が可能です。2級は、3級の合格または指定の研修修了、2年以上の実務経験などが必要です。

3級と2級は学科試験・実技試験があり、1級は実技試験のみが行われます。2023年9月度の3級合格率は学科74.78%・実技77.67%と高く、2級でも50%以上です。比較的目指しやすい資格といえるでしょう。

参考:日本FP協会

マンション管理士

マンション管理士は、マンション管理のコンサルティングを担当する仕事です。マンション管理士の国家資格を持っている人が従事できます。

必置義務・独占業務は設けられておらず、2022年度の合格率は11.5%と難易度も高いため、これまでにマンション管理や不動産業で実績があり、専門家として期待されている60代に適した資格です。

今後、不動産の老朽化により専門家の知識が求められる機会が増えれば、さらに需要が高まるでしょう。

参考:公益財団法人マンション管理センター| トップページ

「60代」信頼性の高い資格

ビジネスマン

(出典) pixta.jp

信頼性の高い資格を取得すると、定年後の再雇用・再就職に役立ちます。今までの仕事で得た人脈があれば、開業を目指せる可能性もあるでしょう。60代以降も安定して働きたい人に向いている資格を紹介します。

社会保険労務士

社会保険労務士の国家資格を持っていれば、企業や公的機関で活躍できます。社会保険や年金、労働問題に関する専門家として、再就職・再雇用・開業への道が開けるでしょう。

受験資格は、学歴・実務経験・試験合格の条件が設けられています。それぞれの状況によって必要な実務経験・資格が異なるため、公式サイトで確認した上で試験勉強を開始しましょう。

2023年度の合格率は、6.4%と高難度です。これまでに事務処理や保険・年金関連の実務経験があり、一定の学歴があれば目指しやすくなります。

安定した雇用や、独立開業を求めるのであれば、早いうちから取得を検討するのがおすすめです。

参考:社会保険労務士試験オフィシャルサイト

宅地建物取引士

不動産販売や仲介業で活躍したいときにおすすめなのが、宅地建物取引士の資格です。国家資格であり、不動産売買・賃貸契約の説明などを担当します。重要事項の説明や記名は、宅地建物取引士の独占業務です。

また、不動産取引を行う事務所には宅地建物取引士を配置しなければならず、必置資格としても需要があります。

定年後に不動産業界で働きたいと考えている人や、建築・金融関連など不動産を扱う企業への再就職を目指す人に適した資格です。

特別な受験資格はありませんが、資格取得後の登録には2年以上の実務経験や、欠格事項に当てはまらないかどうかの確認などがあります。2022年度の合格率は17.0%です。

参考:一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | 宅建試験 | 宅建試験の概要

行政書士

行政書士は、書類作成代行・許認可申請代行を担当できる資格です。省庁・役所に提出する書類の作成を代行します。書類作成・許認可申請にあたって、相談業務を行うのも特徴です。

60代で取得できれば、法律関連の業務を扱う企業・事務所への再就職や、独立開業が期待できます。

特別な受験資格は設けられておらず、誰でも受験可能です。2022年度の合格率は12.1%と、難易度は高くなっています。しかし、法律系の資格の中では、比較的目指しやすいといえるでしょう。

参考:日本行政書士会連合会

参考:一般財団法人 行政書士試験研究センター

中小企業診断士

中小企業診断士は、企業に対してコンサルティングを行う人のための資格です。中小企業の診断が主な仕事で、経営課題を見つけて企業をより良くするためのアドバイスを行います。

これまでに企業の中枢部で活躍した経験があったり、コンサルティング系の仕事に関わっていたりなど、社会経験が豊富な60代におすすめです。

受験資格はなく、誰でも受験できます。試験は第2次試験まであり、2022年度の第1次試験合格率は28.9%、第2次試験合格率は18.7%です。

参考:中小企業診断士資格取得を目指す方に中小企業診断士試験のご案内です

60代が資格取得時に注意すること

根帳に書き込む

(出典) pixta.jp

60代で資格取得を考えている場合、他の年代とは異なる注意点はあるのでしょうか?定年や再就職が控えている時期だからこそ、気を付けたいポイントを紹介します。

資格取得の計画を立てておく

目指す資格によって、かかる時間や難易度は異なります。60代になってから資格取得を目指すのであれば、まずは一般的な勉強時間・難易度を把握し、無理のないペースで計画を立てるのが大切です。

定年までに資格を得ておきたい、再就職先で役立つスキルを身に付けたいなど、目標に合わせて早いうちから取りかかるのがよいでしょう。

若いときに比べると、勉強をしてもなかなか頭に入ってこないと焦る場面もあるかもしれません。通信講座・学校を活用するなど、分かりやすく効率的に学べる手段を見つけると、中高年に特有の問題もカバーできます。

60代の資格取得で理想の生活に近づこう

ミドルのビジネスマン

(出典) pixta.jp

資格取得に合わせて、新しい仕事を探そうと考えている人もいるでしょう。60代からの仕事探しは、求人サイトの利用が便利です。

「スタンバイ」でも、定年後の再就職やシニア向けバイトの求人を探せます。取得予定の資格が生かせる求人がないか、チェックするのもおすすめです。

資格を取得して仕事に生かせれば、セカンドライフも充実するでしょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら