働くママにきいてみた「職場復帰ってどうなの?」

正社員で就職して一生懸命働いても、女性は出産を機に産休・育休を取らなくてはなりません。育児に専念する期間を経たあと、会社の規定に従って職場復帰をしていくわけですが、そこには思いもよらない出来事があるようです。今回は3人のワーキングマザーにお話しを伺ってみました。

取材にご協力いただいた方

ベルトン奈々美さん(子供・3歳女の子、0歳男の子)アパレル会社勤務、育休中
深野祐子さん(子供・0歳男の子)開業医、復帰2ヶ月目
Iさん(子供・1歳男の子)PR会社勤務、復帰6カ月目

育休復帰後、新しい部署にチャレンジ

子供をだっこしながら仕事をする女性

(出典) photo-ac.com

——みなさん、職場復帰はいつごろでしたか?

ベルトンさん:私の会社は出産から1年が育児期間ですが、都内は保育園に入れないという問題があるので、子どもが1歳になる前のくぎりのよい時期(4月)に復帰しました。今2人目を出産したばかりなのですが、今回も次の4月から職場復帰する予定です。

深野さん:私は開業の準備を進めている中で妊娠したので、出産して3週間で仕事復帰しています。

Iさん:うちの会社も出産して1年は育休をいただけるのですが、いざ復帰しようとしたら会社から「違う人を採用してしまったから、以前と同じ部署には復帰できない」と言われてしまったんです。

——育休のあいだに会社の環境が変わってしまうケースはありますよね。

Iさん:そうなんです。不安はありましたが、結局は未経験の新しい部署にチャレンジすることにしました。仕事内容が変わっても続けられているのは、親しい同僚のおかげだと思っています。

時短勤務は大変だけど両立させたい

キーボードと時計

(出典) photo-ac.com

——ベルトンさんの場合はいかがでしたか?

ベルトンさん:私はずっとPR担当です。復帰後も変更はありませんでした。今は時短勤務で働いていますが、定時ピッタリに帰れる日ばかりではありません。

Iさん:そうですよね。私も時短勤務を利用していますが、結局仕事が減るわけではないので家でできる仕事は持ち帰っています。夜は子どもを寝かしつけて家事が終わってから、朝は子どもが起きる2時間前には起きて仕事をしています。それでもお給料は時短の額ですからね。土日であっても午前中、主人に子どもをみてもらって仕事をするときがあります。

深野さん:私の場合は自営業ですから、仕事の時間も自分のさじ加減で決めることができます。でも、開業したばかりなので、地域の方々にクリニックの存在を知って利用していただきたいので、病院を早い時間に閉めるわけにはなかなかいきません。

——深野さんは産後3週間で復帰されたんですよね。

深野さん:そうです。子供はもうできないかもと諦めかけていたときの妊娠だったので、開業のタイミングと重なってしまいました。仕事と育児のバランスは子どもの成長と共に模索するものだと思うので、早く復帰したことも、今はよかったと思っています。

家族やベビーシッターの協力は絶対に必要

子供と遊ぶ女性

(出典) photo-ac.com

Iさん:保育園のお迎えにはなるべく遅刻しないようにとは思ってますが、帰り際になって急に対応しなければいけない仕事があると、タクシーを飛ばして保育園に迎えに行っているときもあります。

ベルトンさん:わかります!私も最後のお迎えにはならないように…と思っていますが、時短勤務を利用せずに働いていたときは、ドキドキしながらお迎えに行くこともありました。

Iさん:私の場合は近くに両親がいますが、まだ2人とも仕事をしているので平日は頼れません。困ったときに頼れる親が近くにいるかいないかでも育児の環境には大きな差があるので、一概にワーキングマザーという一言ではくくれないと思います。急にお休みをもらうことになったり、残業ができないと、いつも同僚に申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまう…。

——忙しいと悩むことすら忘れてしまうから、息抜きの時間は意識するようにしたいですね。

Iさん:以前、もう本当にストレスたまって無理!と思って、主人にも保育園にも内緒で仕事の有休をとったんですけど、前日の夜に子どもが熱を出して結局は子どもの看病で終わりました。(笑)

深野さん:私は子どもがまだ2か月で、大変なのはこれからかな?と思っています。子どもが急に熱を出したときどう対応したらいいのか。保育園だけでは育児できないので、家族やベビーシッターの協力が必要ですね。

ひとりで抱えない力をつける

ママ友と公園へ

(出典) photo-ac.com

3人のワーキングマザーたちのお悩みを聞いてみて「あるある」とうなずいてしまった人もいるのでは?働いているママはみんな同じ悩みを抱えているのがわかりますね。つらいのはひとりではありませんから、自分の中だけに溜めこまないようにしましょう。

仕事も家事も育児もがんばって、「もう嫌!」と叫びたくなったら、まわりの働くママたちの声に耳を傾けてみてください。きっと勇気づけられますよ。