大学生に人気の短期バイト!イベントスタッフは意外な仕事も

大学生には冬休み、春休み、夏休みを合わせて、年間5カ月近くの休業期間があります。普段は授業や部活で忙しくても、この長い休みを利用して短期バイトを行う人も多いのではないでしょうか。そこで、大学生ができる短期バイトの職種についてまとめました。

大学生の短期バイトにはどんな種類がある?

パソコンに向かって考える女性

(出典) photo-ac.com

長期休業中の短期バイトは学生に人気

大学生になると、高校生のときより時間の融通が利くようになります。とはいえ、講義がある期間は勉強が忙しく、なかなかバイトまで手が回らないという人もいるでしょう。忙しい学生にとって、大学在学中の長期休業期間は「まとめて働くチャンス」です。実際、大学が休みの時期に合わせて、多くの短期バイトの求人が出るようになります。

大学の長期休業期間は、冬休み、春休み、夏休みの年に3回です。冬休みは年末年始の2週間程度ですが、春休みは2月上旬から4月上旬までの約2カ月間、夏休みは8月と9月の2カ月間という設定が一般的でしょう。

そこで、この休みの間にしっかり稼いで、遊びや買い物に使うための資金を貯めるという大学生も増えてきました。

また、大学生になると、高校生のときはできなかったバイトができるようになります。高校生と比べると、時給も高くなるのが一般的です。

短期バイトを始める際のポイント

短期バイトを始める決意をしたら、長期休業に入る前に仕事探しをスタートさせましょう。短期バイトは大学生に人気があることから、職種によっては応募開始からすぐに定員に達してしまう上、ライバルが多いことから選考に落ちる可能性もあります。

なかなかバイトが決まらない日々が続くうちに長期休みに突入し、せっかくの時間をフル活用できなくなってしまうかもしれません。

仕事が決まらず心配な場合は、先に「バイト派遣会社に登録」しておき、条件に合う仕事があったときに紹介してもらえるよう頼んでおきましょう。

気を付けたい避けるべきバイト

バツ印を出す女性

(出典) photo-ac.com

労働条件が悪いバイト

大学生がバイトを探すとき、避けた方がよいのが「時給が安すぎる」「労働時間が長い」「残業が多い」など、労働条件が悪いバイトです。

時給が安いかどうかは、各都道府県が公開している地域ごとの最低賃金と比較すると分かります。高校生は最低賃金に設定されることもありますが、大学生になってある程度の難易度が高い仕事でも最低賃金と同等であれば安いと感じるでしょう。

短期バイトの場合は繁忙期の増員が多いため、時給が高く設定されている仕事が多数あります。せっかく休みを利用してバイトをするなら、条件を比較して選びましょう。

そのほか、労働時間が長く残業が多いバイトは、休暇中の学業との両立が難しい可能性もあります。応募の前に、勤務時間もチェックしましょう。

怪しい高収入バイト

バイトの求人を見ていると、「簡単に高収入が得られる」と書かれているものもまれに見つかります。時給が高いからといって、飛びつくのは避けましょう。

一般的な報酬からかけ離れた高時給バイトには、注意が必要です。何らかのスキルが必要となる仕事以外は、詐欺や法律違反のバイトという可能性もあります。

一例として、「代理で荷物を受け取るだけの仕事」などが挙げられます。荷物の中身に違法性がある場合、犯罪に巻き込まれるリスクもあるでしょう。

会社の情報が分からず、怪しいバイトには応募しないことが大切です。応募先には個人情報を明かすことになるため、トラブルにもつながります。

深夜勤務は学業に支障が出ることも

18歳以上の大学生は、労働基準法の規定にひっかからないため、深夜勤務も可能です。しかし、夜から朝まで働いていると、睡眠サイクルが変わってしまいます。

短期バイトの場合は「長期休暇だけ深夜勤務で稼ぐ」「1日だけ単発で夜勤に入る」など、スケジュールが調整できるケースもあるでしょう。

夜勤シフトに入る場合は、無理なく学業と両立できるよう配慮が必要です。短期バイトが終わった後の体調や、睡眠サイクルの変化も意識して働き方を選びましょう。

出典:労働基準法 第61条

職種別・大学生に人気の短期バイト

バインダーを見る女性

(出典) photo-ac.com

大学生向け短期バイト1 イベントスタッフ

東京や大阪などの大都市では、連日さまざまなイベントが開催されています。特に、冬休み、春休み、夏休みの期間は開催数も増え、規模も大きなものが目立つようになります。これらイベント会場の設営や撤去、あるいはグッズやフードの販売、会場の警備、来場客の案内といった運営を手伝うバイトが「イベントスタッフ」と呼ばれる仕事です。

この仕事はイベントに合わせた「単発バイト」となります。あらかじめイベントを運営する会社や人材派遣の会社に登録しておくことにより、自分が「都合のいい日に働く」ことができます。

イベントの種類も、展示会や発表会といったビジネス系のイベント、地方自治体などが行うもの、スポーツ、フェス、コンサートなどさまざまです。例えば、スポーツや音楽が好きな人は、それらのイベントを得意としている会社に登録しておくことで、より楽しく働けるでしょう。

大学生向け短期バイト2 キャンペーンスタッフ

スーパーやドラッグストアなどで、新商品をお客様に試してもらったり、試飲や試食をしてもらったりする仕事が「キャンペーンスタッフ」です。仕事の内容から女性が求められることが多く、実際、女性に人気の短期バイトとなっています。

ただ試供品を配るのではなく、商品や食品の感想をお客様から聞き出す会話術も必要になるため、人と接することが得意な人や話し好きな人に向いている仕事といえるでしょう。

なお、キャンペーンスタッフが活躍する場面は、スーパーやドラッグストアの店内に限りません。例えば、スマホの新モデル発売に合わせて携帯ショップの店頭に立つ、タバコ屋や居酒屋などを回って新銘柄を喫煙者にすすめるといった内容で募集していることもあります。

いずれのキャンペーンも数日〜2週間程度で終わるため、短期バイトにはうってつけです。なお、キャンペーンスタッフのバイトをするときは、キャンペーンを運営する会社や人材派遣を行う会社に事前登録する必要があることも覚えておきましょう。

大学生向け短期バイト3 ポケットティッシュ配り

「ポケットティッシュ配り」は、駅前や繁華街などで広告が入ったポケットティッシュを通行人に配布する仕事です。立ちっぱなしで天候に左右され、露骨な受け取り拒否をされるといったデメリットもありますが、1人で黙々と仕事がしたい人にとっては最適な短期バイトです。ほかの短期バイトと比べて「時給が高め」という魅力もあります。

また、商品サンプルなどを通行人に配布する「サンプリングスタッフ」という短期バイトもあります。ポケットティッシュは拒否しても商品サンプルであれば受け取るという人もいるので、気持ちよく配れるでしょう。

大学生向け短期バイト4 リゾートバイト

冬休みや春休みはスキー場や温泉旅館、夏休みは海水浴場やリゾートホテルなど、観光客が増える時期にリゾート地で1カ月前後働く「リゾートバイト」も選択肢に挙げられます。リゾートバイトは、自宅から近ければ通いでも可能ですが、「住み込み」という条件で募集されることがほとんどです。

リゾートバイト最大の魅力は、自然に囲まれた場所・知らない土地で仕事ができることでしょう。ローテーションで取れる休日には周辺の観光ができる上、バイト仲間や職場の人との交流では、「普段の学生生活とは異なる人間関係」を築けます。また、まかないとしてご飯を提供してくれることも、1人暮らしの学生にとってはうれしいポイントのひとつです。

リゾートバイトは決して時給は高くありませんが、バイト期間中はお金を使う機会が必然的に減るため、しっかり貯金できるメリットもあります。

大学生向け短期バイト5 警備員

大型の商業施設やイベント会場、オフィスビルなどで必ず必要となる「警備員」は、基本的には長期の仕事が中心です。ただし、大きなホールやスタジアム、商店街や公園などで「動員人数の多いイベント」が開催される場合、その期間限定の短期バイトが募集されることがあります。

また、道路工事や建設現場などで、通行人や車を誘導する「交通誘導」「交通整理」の現場でも短期バイトが活躍しています。いずれの場合も日給は高く設定されているので、体力に自信があって稼ぎたい大学生には最適といえるでしょう。

なお、警備員はバイトであっても「業務前に研修を受ける必要がある」と警備業法で定められています。もちろん、研修期間中もバイト代は支給されます。過去3年間に警備員の経験がある人は、研修が減免されることも覚えておきましょう。

出典:警備業法 第21条2項

大学生向け短期バイト6 倉庫や工場の軽作業

物流倉庫や工場の中で、荷物の仕分けや梱包、シール貼り、検品といった作業を行うバイトが「軽作業スタッフ」です。物流会社は常に人手不足であることが多く、長期の休み期間にたくさんシフトに入って、大きく稼げます。特に、お歳暮やお中元の季節、年末年始は荷物の流通量が増えることから求人も多くなります。

倉庫内や工場内の作業は「力仕事」というイメージもありますが、実際は軽作業が多く、女性スタッフも多数活躍しているのが特徴です。非常に簡単な作業が中心なので、特別な資格や経験は必要ありません。単純作業で覚えることも少なく、すぐに作業に慣れるでしょう。

大学生向け短期バイト7 治験バイト

製薬会社が新しい薬を開発する際、人間の体にどんな作用を及ぼすかを知るために行うのが「臨床試験」です。この臨床試験で薬を実際に試すバイトのことを「治験バイト」といいます。体を使った仕事なので、一般的なバイトよりも高額な報酬が得られることが魅力です。

治験には「危険」や「怖い」というイメージがつきまといますが、前臨床試験を経て「人間の体には問題のないことを想定している」薬の効能を試すものです。「安心」「安全」な治験バイトが基本となります。

ただ、日本ではごくまれではあるものの事故の事例はあるため、同意書にサインをするときはしっかり内容を確認しましょう。

治験バイトには「入院型」と「通院型」があります。時間のある大学生であれば入院型の方がよいでしょう。入院型の治験ボランティアは、数日から10日程度、病院内に缶詰にされる代わりに高額なバイト代がもらえるのです。

入院型のデメリットは、治験中は病院外に出られず暇を持て余すことです。しかし、PCや本、漫画、ゲーム機などは持ち込み自由なので、インドア派の人にとってはそれほど苦痛にはならないでしょう。

まとめ

職種や期間の長短を問わず、バイトをすることは、大学生にとって「社会に出たときの勉強や予行演習」になります。そのため、普段はバイトをしていない人も、長期休業の際には積極的に短期バイトの体験をしてみましょう。まとまった収入と同時に、大学以外の友人や恋人ができるかもしれませんよ。