介護福祉士になるには3つのルートが!経験者が語るやりがいも紹介

介護福祉士とは、高齢者や心身に障がいを持っている人の生活をサポートする仕事です。介護福祉士の活躍の場は、病院や老人ホーム、訪問看護ステーションなどさまざまであり、介護福祉士になるためには、国家資格である「介護福祉士」の資格を取得する必要があります。今回は、介護福祉士の仕事内容や年収・給与、資格の取得方法、求人に関する情報などを紹介していきましょう。

介護福祉士とは

介護士と高齢者

(出典) photo-ac.com

介護福祉士は、介護資格の中で唯一の国家資格です。介護従事者への指導や、超高齢社会による介護従事者不足の問題を解消するためにリーダーシップをとるなど、介護の現場だけでなく業界の環境を改善する役割も求められています。

まずは介護福祉士が具体的にどのような仕事をするのか、1日の流れはどうなるのかを見てみましょう。

介護福祉士の仕事内容

介護スタッフが関わる利用者は、高齢者、心や身体にケアが必要な人です。歩ける人から寝たきりの人まで、さまざまな利用者が対象となります。そのため、仕事の内容も多様です。

主な介護福祉士の仕事は大きく、身体の介護、生活の援助、相談支援の3つに分けられます。それぞれどのような仕事をするのかを簡単に紹介します。

身体の介護

ベッドからの起き上がりや立ち上がり、寝ている姿勢の変換や歩行の補助など、利用者が安全に動作を行えるようサポートするのが身体介護の仕事です。利用者の要介護レベルや要支援レベルに応じて、サポートを行います。

生活の援助

住居の清掃や食事の用意、洗濯、入浴の支援、買い物の代行など、利用者の生活をサポートするのも介護福祉士の大切な仕事です。援助する内容は、利用者のニーズや心身状態に応じて異なります。

相談支援

介護福祉士は「介護計画」を作成し、介護プランの説明を利用者や利用者の家族に対して行います。ニーズにきちんと応えられるよう、利用者やその家族の相談に応じるのも、介護福祉士の大切な仕事のひとつです。

1日の流れ

介護福祉士の1日の流れは、勤務先によって変化します。介護福祉士の仕事は多岐にわたるものの、多いのは「要介護者の身の回りの世話」です。「入浴」「排泄」「食事」などの介助のほか、利用者の様子を見たり、外出のサポートをしたりといった業務を繰り返します。

例えば老人ホームでは、夜勤・昼勤の引き継ぎ後に介助や清掃を行います。利用者が過ごしやすいよう、散歩の付き添いやイベントの進行など1日の間に多様な業務を行うのもスケジュールに含まれる仕事です。

デイサービスでは、介助のほかに利用者の送迎業務があります。訪問介護の場合は、1日のうちに複数の利用者の自宅訪問が必要になることもあります。

介護福祉士のやりがい

介護士と高齢者の男性

(出典) photo-ac.com

介護福祉士は、介護職員として身の回りの手助けを必要とする人と直接的にふれあいます。この仕事をやっていてよかったと感じることは多いはずです。介護福祉の仕事で得られるやりがいには、具体的に何があるのでしょうか?

利用者に感謝される

介護は、手助けを必要とする人を支える仕事です。日常の手助けをすることで、利用者は快適に暮らすことができます。施設や訪問介護の利用者は多く、介護福祉士は毎日たくさんの人の介護をします。仕事をしているときに、感謝の言葉を聞くシーンは多いでしょう。

感謝の気持ちは、人の心を明るくします。利用者が喜んでいる姿を目の前で見られるのは、うれしいものです。仕事で疲れていても、お礼を言われると頑張れることもあるでしょう。多くの人を笑顔にできる介護福祉士は、やりがいの大きい仕事といえます。

利用者の回復を実感できる

介護福祉士がサポートする人の中には、「リハビリ期」の患者さんもいます。一時的に介護が必要ですが、病気やケガの回復によりできることは多くなっていくでしょう。

介護を続けているうちに、利用者の回復を実感できるのも介護福祉士のやりがいです。直接相手の体に触れる機会が多いため、変化にも気づきやすいでしょう。介護が必要なくなったとき、感謝されることも多いはずです。

介護を受けている本人にとっても、できることが増えていくのは大きな喜びになります。回復していく人をサポートしながら一緒に喜び合える瞬間は、かけがえのない経験となるでしょう。

学びや気づきが多い

介護福祉士は、高齢者との関わりが深い職業です。人生経験豊かな高齢者と話をすることは、学びや気づきにつながります。長い人生を生きてきた人たちは、数多くの体験や知識を持っています。介護を通してふれあうことで、さまざまな話を聞くことができるでしょう。

介護福祉士は、人生の終盤や終わりに立ち会う機会も多い仕事です。人の死に立ち会うことは、人生観にも大きな影響を与えます。日々の仕事をこなすことで、自分の人生についても考えるきっかけが生まれるはずです。

介護福祉士になるには

車いすの女性と女性介護士

(出典) photo-ac.com

介護福祉士として仕事をするには、国家資格である「介護福祉士」の資格を取得する必要があります。資格を得る方法の種類と、それぞれの特徴を見ていきましょう。

介護福祉士の資格を取得する方法

資格を取得する方法は、養成施設ルート、福祉系高校ルート、実務経験ルートの3つです。それぞれの違いは何なのでしょうか?これから介護福祉士を目指したい人は、自分に会う方法を見つけましょう。

養成施設ルート

高校を卒業した後、文部科学省や厚生労働省が指定した介護福祉士養成施設で学んで介護福祉士になるルートです。このルートでは、実技試験が免除され、卒業後、筆記試験にのみ合格すれば資格を取得することができます。

福祉系高校ルート

福祉系高校や福祉系特例高等学校などを卒業することで、資格取得を目指すルートです。入学した年度によってカリキュラムが異なり、資格取得のために筆記試験に加えて実技試験が必要になる場合もあります。

実務経験ルート

養成施設や福祉系高校に通っていない場合でも、病院や社会福祉施設などでの実務経験が3年以上あれば、試験を受けることが可能です。実務経験ルートの場合、実技試験は免除となりますが、筆記試験に加えて「実務者研修」を受ける必要があります。

いずれのルートでも、筆記試験への合格は必須です。介護福祉士は利用者に直接接する仕事です。筆記試験も実技試験もきちんと試験対策や準備をして臨み、求められる技術や知識をしっかりと身につけましょう。

2021年に実施された介護福祉士の合格率は71%でした(厚生労働省「介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」より)。以前は合格率が50%を切ることも珍しくありませんでしたが、近年は6〜7割と高めになっています。

介護福祉士の求人

介護士と高齢者の女性

(出典) photo-ac.com

介護福祉士の求人にはどのような特徴があるのでしょうか?別の職種から転職できるのかについても、併せて解説します。

介護福祉士の求人の特徴

介護福祉士は、病院やデイサービス、老人ホーム、訪問看護ステーションなどで募集しています。正規雇用だけでなく、パートタイムやアルバイトでの雇用形態もあり、1日1時間から勤務が可能な場合もあるようです。「未経験可」や「ブランク可」などの求人も出ています。

利用者の送迎を車で行うこともあるので、普通自動車免許を取得していることで、就職に有利になる場合もあるかもしれません。

働きながら介護福祉士を目指すことも可能

先ほどご紹介した「実務経験ルート」で資格取得を目指す人を募集している求人もあります。「資格取得支援制度あり」などと記載されている求人がそれに該当するので、実務経験ルートで介護福祉士になりたい人は求人広告の内容をよく読みながら探してみましょう。

スタンバイで「介護福祉士」の仕事を探してみよう

電話をする女性

(出典) photo-ac.com

介護業界は「福祉の心」で支えられている業界です。思いやりを持って人の役に立ちたい、やりがいを持って働きたいと思っている人は、スタンバイで「介護」と検索してみてください。介護従事者の不足は大きな社会問題となっています。未経験でも実務経験を積みながら、介護福祉士として社会に貢献できる働き方を目指してみませんか?

求人の給与情報から集計した介護福祉士の年収帯

厚生労働省が2021年度に行った「賃金構造基本統計調査」によると、介護福祉士を含む介護職員の平均年収は330万円程度です。日本人の平均年収が男性532万円、女性が293万円で男女を合わせると433万円(2020年の「民間給与実態統計調査」より)なので、介護福祉士という職種は、平均的な給与水準よりも低い傾向があります。

出典: 
公益財団法人社会福祉振興・試験センター
厚生労働省「介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」
e-Stat「令和3年 賃金構造基本統計調査」
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」

介護福祉士経験者の口コミ

スマホを操作する手元

(出典) photo-ac.com

現役介護福祉士(介護福祉士経験者)にアンケートを実施。介護福祉士の仕事の口コミ・評判を集めました。

介護福祉士のやりがいを教えてください

S.T.さん (男性 / 北海道)
介護福祉士 勤続年数4年 (職業 : 会社員)

利用者の幸せな暮らしの実現をサポートし、その利用者とご家族に喜んでいただけたときに、大きな達成感を感じることができます。

介護という仕事は、すぐに結果が出る仕事ではないため、地道な活動の積み重ねです。その積み重ねの結果として、利用者やその家族が喜んでくれて、また「リハビリをがんばろう」などというように、前向きな気持ちでがんばってくれているときに、大きな感動があります。

そのほかに、多職種と連携して利用者をサポートしていくその過程でも専門職の仕事としての達成感を感じることができると考えます。

そして、何よりも利用者やその家族とかかわるなかで、自分の成長を感じることのできる専門職であると思います。

H.S.さん (男性 / 岡山県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

自分はおばあちゃん子で、お年寄りが大好きでした。 全く別職種で仕事をしていましたが、介護福祉士という職種を諦めきれずに転職してこの職業につきました。もちろん資格もホームヘルパー2級しかなかったので、最低ランクからのスタートでした。収入も半分に落ちましたが、「お金ではない」と本気で思いました。この職業を選んで、尊敬ができる人生の先輩のお世話をさせていただくことで、自分の中で充分に満足していました。

そんな自分にお年寄りの方々は「ほんとうにありがとう」と感謝をしてくださります。そんな一言をきいて自分はこの言葉をいただくためにこの仕事を選んだのだと確信をしています。確かに巷で言われている通り、給料は安く昇給もそんなに望めません。しかし、一度この仕事をしてみれば、きっと自分と同じ気持ちになると思います。

R.M.さん (男性 / 熊本県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

介護福祉士は重労働で大変と思われる方も多いと思いますが、介護の知識・スキルを身につけてケアにあたることで、排泄・食事・就寝等のケアが楽になります。それに伴い、ご利用者自身の不安を取り除いたり、安全で安心できるケアを提供することで「ありがとう」の言葉が頂けます。この言葉を頂いたときに介護福祉士になって良かったとやりがいを感じます。

また、ご家族やご友人の方の面会時に近況報告をする際に、「ご利用者が元気でいられるのも、この施設の方々のお陰です」と言って頂けたときも介護福祉士になって良かったと思います。

私の場合は以上の2つがやりがいを感じる場面ですが、その人その人で感じ方や捉え方は違うと思いますので、自分なりにやりがいを見つけ出すことも面白いかもしれません。

R.K.さん (男性 / 北海道)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

介護福祉士としてのやりがいは、一言で言うと、利用者様のADL(生活の中の動き:例として、立ち上がる・歩くなど)が、ケアを続けていく中で、回復した場面に出会うことです。
誰でも「自分でトイレに行きたい」とか「ご飯を自分で食べたい」など、プライバシーが大きく関係することや、生活の基本的な動きは、自分でやりたいと思っています。

その動きのお手伝いをしながら、その人ができることを奪わないように接し、少しずつでも「できること」をやってもらうことが大切です。さらに「できなくなる」を防ぐことで、その人のADLを維持しつつ、回復へ向けた動きをおこなってもらい、「できない」が「手伝ってもらえばできる」になった瞬間が、この仕事で一番やりがいを感じる瞬間です。

K.M.さん (女性 / 兵庫県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

一番のやりがいは、困っている方のお役に立てるということを、わかりやすく実感できるということです。

介護する側とされる側は対等な関係で、してあげているという上から目線になってはいけないですが、やはり援助する側ということで、利用者さんやご家族の方から感謝されることが多いです。

一日パソコンに向かうようなお仕事よりは、はるかにやりがいを感じることができるお仕事だと思います。

また、私は高齢者施設での介護をしていましたので、利用者の皆さんが人生の先輩です。いろいろな方のお話をお聞きするのが、とても面白かったです。

戦争中のリアルな体験や、様々な職業のお話、人生訓のようなお話まで、貴重なお話がたくさん聞けました。

いろいろな人生があるんだなということを、実感できるお仕事です!

介護福祉士になるために努力したこと資格が必要な場合、合格するために努力したこと

S.T.さん (男性 / 北海道)
介護福祉士 勤続年数4年 (職業 : 会社員)

私は、介護福祉士の専門学校を卒業しました。よって、実務経験を積んで資格取得をした人のような、仕事をしながら勉強するということはしていません。

しかし、専門学校では介護の専門科目はもちろんのことですが、「法学」や「倫理学」「民法」「社会福祉概論」「障害者福祉論」などの科目を勉強しました。高校生のときには、学習したことのない科目ばかりだったので、とても苦労しました。

そのため、クラスメイトと市立図書館などに行って、いつも勉強していました。何よりも、各科目の試験勉強はとても大変でした。特に、レポート試験などは字数制限などがあり、自分の考えをまとめるのが大変でした。専門学校のときが、人生のなかで一番、学習したと思います。

H.S.さん (男性 / 岡山県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

私はホームヘルパー2級からのスタートだったので、実務経験が3年間必要でした。その中で「介護福祉士」という国家資格を受験するために、計画的に勉強をしていく必要がありました。

1年間はただがむしゃらに仕事だけをしていました。2年目から本格的に勉強を始めました。いろいろな参考書を購入し過去問題を中心に進めていきましたが、なかなか計画的に進まず、基礎が全くできていなかったように感じたので、このままではいけないと思い、通信講座を始めました。項目ごとに区切られており1項目が30分でできる内容だったので毎日コツコツと進めることができました。仕事をしながらの勉強になると思うので無理なく計画的に進めていく必要があると思います。そのように努力しました。

R.M.さん (男性 / 熊本県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

私が介護福祉士の資格を取得したのは、2年間の介護の専門学校を卒業するときでした。学校では介護の知識や技術を学びましたが、その他にも施設実習があります。実習では、学校の勉強にはない施設の利用者との触れ合いがあり、とても貴重な体験でした。

2年間の学校生活の終わりには、介護福祉士の試験が一般の方と同じようにありました。試験の数週間前から徹夜で教科書を開いて勉強しましたが、教科書だけでは難しく、過去問題集を何度も解き、試験に向けて準備しました。

試験では過去問題集を解いていた為、緊張せず、時間も気にならずスラスラと解けました。それで無事に資格取得ができて現在に至ります。今後、試験を受けられる方は過去問題集を解いて勉強されるのをオススメします。

R.K.さん (男性 / 北海道)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

介護福祉士になるためには、現在は、実務者研修を終えないと受験資格すらありません。しかし、私が資格を取った時期は、実務経験が3年以上という条件で、受験資格が確定しました。

私は、この仕事に就いて「まずは、介護福祉士資格取得」という目標のもと、現場の先輩や、他職種の方と多くコミュニケーションを取ることを意識しました。そして、さまざまな情報・技術を学び、さらにその情報・技術を現場の中で実践することで、自分の力にしてきました。

3年間の中で、多くの利用者様と接し、計100名ほどの利用者様の状態を見ることで、状況に応じたケアを考える力を養いました。さらにその中で、「もし」ということを意識していました。「もし、今この利用者様の状態が変化したら」「もし、今この利用者様がこうなったら(転倒や誤嚥などのリスク)」など、一つのケアに入る中でも、色々な状況を頭の中で想定しながら、利用者様と接することで、急なことにも対応できる力を養いました。
そして、「いざ試験!」となったとき、もちろん過去問題なども解いていたのですが、一番力として感じたのは、現場での経験と、他職種間のコミュニケーションの中から得たものでした。

K.M.さん (女性 / 兵庫県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

私は、介護福祉士の養成施設を出ておらず、介護福祉士資格も持っていなかったので、介護の知識も経験もまったくないところからスタートしました。そのためまずは、3年間の実務経験が必要でした。

3年経って、筆記試験の勉強に取り掛かりましたが、過去問題集を買ってきて、ひたすら問題を解きました。問題集は、解説が詳しく載っているものがいいです。3年も勤務していたら、基本的な知識は自然と身についています。そのため、分厚いテキストをわざわざ読まなくても、問題に慣れるようにしたら十分合格ラインに到達すると思います。

ただ、間違えた時に、どうして間違えたのか、二度と間違えないように、そして正しい知識を身につけるためにも、解説はきちんと読み込んだ方が良いです。

現在の制度では、実技試験を受けなければいけない受験者は少ないようですが、私が受験した頃は必須でしたので、一応アドバイスさせていただくと、とにかく声掛けを細かくし、丁寧な動作で行います。声掛けで、8割方決まるのではないかと思うほどです。どんな介助をするのか、いちいち大きな声で、丁寧に説明します。素早く介助を行うよりも、ゆっくりで良いので丁寧に、です。試験の時だけでなく、日々の介護の場で丁寧を心がけていないと、なかなか本番だけではできないので、普段から心がけて下さいね!

介護福祉士の将来性についてどう思いますか?

S.T.さん (男性 / 北海道)
介護福祉士 勤続年数4年 (職業 : 会社員)

現在、日本は世界中のどの国も経験したことのない超高齢社会に向かって進んでいます。そのなかで、これから介護福祉士は売り手市場になることは間違いありません。現在は、社会的地位が確立されていなかったり、資格の必要性が社会的に認知されていないなどの理由から、厳しい労働条件の事業所もあります。

しかし、これから先、介護の必要な高齢者は確実に増加していくなかで、少しでも質の高いケアを受けたいという需要は高まると考えます。そのような状況もあり、認定介護福祉士という資格も誕生しました。

以上のようなことから、介護福祉士は将来有望な資格であると考えます。実際のところ、介護人材の不足は確実な状況ですから、外国人介護福祉士が増えるなどの理由からも、介護福祉士の国際化も必要になってくると考えます。

H.S.さん (男性 / 岡山県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

現在デイサービスの生活相談員として勤務していますが、正直なところ明るい未来は見えてきません。団塊の世代が次から次へと高齢者になって様々なサービスを使っていかなければならない状況になるのですが、それを支えるだけの財源が破綻しそうな状況です。どんどんサービス事業者に対する介護報酬も削られてきています。自分が福祉業界に転職した当初は考えもつかなかった状況に陥っています。

この福祉業界で勤務し続けるには、資格を次から次に取得していきステップアップしていかなければ、家庭を持って生活を続けるのはやや難しいと感じます。自分は「介護福祉士」「介護支援専門員」「社会福祉主事」「社会福祉士」の資格を取得して、それなりのキャリアと地位を確立し、今は生活相談員としてなんとか家庭を持って生活しています。日々の勉強とそれに向けた確固たるやる気が必要になると思います。

R.M.さん (男性 / 熊本県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

現在の日本は超高齢社会で介護福祉士の需要もあると思われがちです。しかし、重労働と低賃金で介護の職を離れていく方も多く、なかなか定着しないのが現状だと思います。

仕事の特性上、重労働は仕方ないとしても、低賃金の方は今後、改善していけるのではないでしょうか。賃金が上がれば、少しでも職員の定着が望めます。

2025年以降は高齢者も減っていくと言われていますが、少子化の影響で支える側も少なくなっていきます。同時に介護福祉士も減っていく可能性があります。高齢者を支える専門家である介護福祉士が減っていくのは大きな問題です。賃金を上げて、現場の人たちを豊かにすることで介護福祉士の離職を食い止めるということを社会全体で考えられるようになれば、介護福祉士の将来は明るいのではないかと思います。

R.K.さん (男性 / 北海道)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

(良い点として…)
この仕事は、非常に安定しています。

まず、利用者様がいなくなることがないため、仕事がなくなるということはないと思います。

また、国が社会福祉(高齢者福祉や障害者福祉)に力を入れ始めており、少しずつではあるものの、以前よりは給料が良くなりつつあります。

(以下、悪い点) しかしながら、現段階では、まだまだ低所得です。はっきり言って、安すぎるほどの給料です。また、利用者様となりうる人は多いにも関わらず、職員の人員が全くと言っていいほど足りません。超勤(残業)が当たり前と言った状況がある施設も多々見られます。

ある程度タフでなければ、体も精神も壊しかねない仕事ではあります。

(まとめ) 体力・精神力に自信があり「自分は誰かの力になりたい!」と考えている方が増え、さらに、国や地方公共団体が社会福祉に力を入れ、現在の給料がもっともっと上がれば、非常に将来性のある仕事と言っても過言ではないと思います。

K.M.さん (女性 / 兵庫県)
介護福祉士 勤続年数5年以上 (職業 : 会社員)

20年後には、現在ある職業の半分以上が機械にとって代わられる…と言われていますが、その点、介護職は絶対になくならないと思います。

また、今でも人手不足が深刻なほど引く手あまたの仕事ですし、お年寄りは増える一方ですので、将来性は間違いなくある職業だと思います。

悪い点は、現時点ではまだまだ低賃金のお仕事だということです。ただ、介護職の重労働・人手不足・低賃金は社会問題にもなっていますし、絶対になくてはならないお仕事ですので、これからアップする可能性は十分あるかなと思います。

もう一つ心配な点は、労働条件があまり良くない職場が多いのではということです。ブラック企業のような介護施設もあるようですし、そういう施設では良い介護もできないと思います。

入職する前に、見学するなどして、見極めてから働く方が良いと思います。