履歴書の封筒の書き方は?封筒の選び方から注意するポイントも紹介

就活する際、企業への応募書類として必須になるのが履歴書です。最近はネットからの応募も増えてきましたが、郵送のみで対応している企業も少なくありません。履歴書を封筒で送るときの書き方や封筒の選び方、注意点について紹介します。

履歴書を入れる封筒の選び方

「履歴書在中」と書かれた白い封筒

(出典) photo-ac.com

封筒にはさまざまなサイズや色があります。その中から履歴書を送るときにふさわしい封筒を選ぶには、どんなポイントに気を付ければよいのでしょうか?

色は清潔感のある白がおすすめ

ビジネスでよく使用される封筒には、茶色や白、水色などがあります。履歴書送付に使う封筒の色に決まりはありませんが、できれば上品な印象や清潔感がある白を選ぶのがおすすめです。

茶色や水色の封筒が、マナー違反というわけではありません。しかし、一般的に白が使われることが多いため、白を選んでおくのが無難です。

なお薄い素材の封筒にすると、中に入れた書類の文字が透けてしまう場合があります。素材や厚みに注意し、中に入れた書類の内容が見えないものを選びましょう。

サイズも重要

書類を送るとき三つ折りにして封筒に入れることがありますが、履歴書の場合は基本的に三つ折りはNGです。履歴書を送るときは、三つ折りせずに入れられるサイズの封筒を選びましょう。

履歴書の一般的なサイズはA4サイズ(210×297mm、見開くとA3)とB5サイズ(182×257mm、見開くとB4)です。封筒はA4なら角形2号(240×332mm)、B5なら角形3号(216×277mm)か角形A4号(197×267mm)を使用すれば、そのまま入れられます。

A4サイズの履歴書を送るなら、角形2号よりもひとまわり小さい角形A4号でも問題ありません。ただし履歴書以外の応募書類が多いと、入れたときに余裕がなくなってしまいます。心配なときには角形2号を選べば安心です。

履歴書を送る封筒の書き方

履歴書と履歴書用封筒

(出典) photo-ac.com

履歴書を送る場合の封筒の書き方には、どんなルールがあるのでしょうか?表面・裏面それぞれの書き方と注意点を解説します。

表面(宛名)の書き方

表面・裏面ともに縦書きが基本です。郵便番号欄に郵便番号を書いた後、住所を右から縦書きします。番地の数字は漢数字を使用し、省略せずに『○丁目△番地□号』など正確に書きましょう。住所が2行になる場合、2行目は1文字分字下げてから書くのがポイントです。

会社名は『株式会社』などを省略せず、中央に正式名称で記載します。会社名の左側には、少し下げた位置から採用担当の部署名を書き、担当者名が分かっている場合には名前を書きましょう。部署宛にする場合は『御中』、個人宛の場合は『様』を付ければOKです。

最後に封筒の左下に赤い油性ペンで『履歴書在中』と書き、赤線で囲みます。中身を明確にし、ほかの書類に紛れないようにするため、忘れずに書きましょう。

裏面(差出人)の書き方

封筒の裏面には差出人の住所・氏名を書きます。左下に縦書きで住所・氏名を書き、その上に郵便番号を横書きで書きましょう。住所は省略せずに都道府県から書き、番地やマンションの部屋番号は宛名と同じように漢数字を使用します。

学生の場合は学校名と学部を住所と氏名の間に記入するのがおすすめです。また、絶対に必要というわけではありませんが、左上に投函日を記載すると、受け取った人が管理しやすくなります。漢数字を使って、『二○二二年六月一日』などと、縦書きすればOKです。

横書きのケース

宛名は縦書きが基本ですが、縦書きにすると読みづらくなってしまうようなケースでは、横書きで記載しましょう。送り先の社名や住所にアルファベットが多い場合には、横書きがおすすめです。

横書きにするときは中央の少し上あたりから住所を書き始め、中央に会社名が来るようにバランスを考えましょう。住所の番地などの数字は漢数字ではなく、アラビア数字を使用します。『履歴書在中』は封筒の右下に赤字で横書きすればOKです。

裏面も同じように、右下に横書きで差出人の住所・氏名を書きます。投函日は左上にアラビア数字を使って横書きしましょう。

ペンの種類に気を付ける

封筒に使うペンは、黒色の油性サインペンまたはボールペンがおすすめです。水性ペンで書くと万が一封筒がぬれたときに、文字がにじんでしまうかもしれません。

また、消せるボールペンは使用不可です。消せるボールペンは摩擦や熱によって消えてしまう可能性があり、封筒の表書きにはふさわしくありません。

ペンの種類だけでなく太さにも注意が必要です。封筒はA4やB5が入るサイズのため、細すぎるペンでは文字と封筒のバランスが悪くなります。1.0~1.6mm程度の太さを目安に、自分が書きやすい太さのペンを探しましょう。

履歴書を封筒で送るときのポイント

青いファイルをにこやかに持つOL

(出典) photo-ac.com

履歴書は企業への応募書類である以上、送り方には注意が必要です。送るときに気を付けたいポイントをチェックしておきましょう。

送付状も同封するのが基本マナー

送るときは送付状も同封しましょう。送付状は誰が誰に何を送ったかを表すもので、ビジネスで書類を送るときは添付するのがマナーです。パソコンで横書きで作成するのが基本で、送る履歴書と同じ大きさの用紙1枚にまとめます。

記載する内容は、日付・宛先・自分の住所氏名・挨拶文・同封している書類の一覧です。挨拶文は、拝啓・敬具を使用し、時候の挨拶を記入します。また、応募したい旨や志望動機・自己PRを簡単に記入するとよいでしょう。

ただし、あくまでも履歴書に添えるもののため、長くなりすぎないよう簡潔にまとめるのがポイントです。

折り曲がり対策にはクリアファイルを

封筒に入れるときは、折れ曲がらないように注意します。そのまま入れるのではなく、破損や汚れを防ぐためにクリアファイルに入れてから封筒に入れるのが基本です。

クリアファイルには、送付状・履歴書・職務経歴書・その他の書類の順番に入れます。履歴書は記載した面を表にして二つ折りにし、写真を貼っている面が上になるように重ねましょう。

封をしてのり付けしたら、『〆』を記入します。封筒のふたと裏面が交わるところの中央に、黒ペンで書けばOKです。これは書類を封入した後、ほかの人が開封していないことを示す意味があります。

郵便料金にも注意しよう

履歴書に使用する角形2号(240×332mm)・角形3号(216×277mm)・角形A4号(197×267mm)の封筒は、定型外郵便物(規格内)に該当します。重量によって郵便料金が変わり、50g以内は120円・100g以内は140円・150g以内は210円です。

封筒自体の重さやクリアファイルの重さを考慮しても100g以内におさまるのが一般的で、その場合は140円になります。ただし、指定された応募書類が多いとオーバーしてしまう可能性もあるため、はかりなどで計測するか郵便局に持ち込むと安心です。

切手は記念切手ではなく普通切手を使用します。140円の場合は70円切手を2枚ではなく140円切手を1枚にし、斜めにならないよう丁寧に貼りましょう。

履歴書を手渡しする場合は?

書類を見つめる男性

(出典) photo-ac.com

事前に送付するのではなく、持参して手渡しするケースもあります。手渡しする場合、封筒はどうすればよいのでしょうか?手渡しの際のポイントを解説します。

手渡しにも封筒は必要

手渡しする場合にも封筒は必要です。封筒に入れずに持参すると、汚れたり曲がったりする可能性が高くなります。郵送の場合と同じように、応募書類をまとめてクリアファイルに入れた上で、封筒に入れましょう。ただし、送付状は不要です。

また、表面の宛名書きも必要ありません。表面には左下に赤い油性ペンで、『履歴書在中』のみ記載すればOKです。裏面には郵送時と同じように、左下に郵便番号・住所・氏名、左上に持参する日付を記入しておきます。

なお手渡しのときは、のり付けや『〆』のしるしは不要です。封筒から中身を出して履歴書だけを渡すケースもあるため、すぐに取り出せる状態にしておきましょう。

履歴書の封筒は初めに目につく場所

女性用スーツと履歴書用封筒

(出典) photo-ac.com

応募書類を送るとき履歴書に書く内容はもちろん重要です。しかし、履歴書を確認する前に目に付くのは封筒のため、書き方によっては採用担当者からの印象が左右される可能性があります。

書類を受け取った担当者によい印象を与えられるよう、マナーをしっかり押さえておきましょう。