求人情報をチェックしていると、日払いと記載された案件を目にする場合があります。日払いとは、どのような給与制度を指しているのでしょうか?日払いの仕組みや、給与の支給タイミングなどの基本情報を紹介します。
日払いとはどのような給与制度?
まずは、日払いがどのような給与制度を指す言葉なのかを詳しく解説します。日払いと聞いてイメージする内容と異なる部分もあるかもしれないため、きちんとチェックしておきましょう。
1日単位で給与を計算する
給与計算の締め日が1日単位になっている給与制度を総称して、日払いと呼びます。多くの企業では、1カ月単位で給与が設定されているものです(月給制)。
しかし、日払いを採用している企業では、給与計算を1日単位で実施します。例えば、日払いかつ月ごとに支給する企業で、1カ月に20日間働いた場合、1日ごとに締めた20日分を給与とするのが特徴です。
支給タイミングは事業者によって異なる
給与計算が1日単位であるからといって、その日の給与をその日のうちに受け取れるとは限りません。給与の支給タイミングは、企業によって異なるためです。
日払いは、給与計算を1日単位で実施するものであり、支給が1日単位であることを意味するものではありません。給与の支給は、週ごと・月ごとと定めている企業も多いため、まずは就業規則を確認してみましょう。
労働したその日のうちに給与を受け取りたいと考えているなら、就業規則で給与を毎日支給すると定めている企業を探す必要があります。
日払いと勘違いしやすいその他の給与制度
求人情報をチェックしていると、日払いと混同しやすいワードを目にするときがあります。特に勘違いしやすいワードとして、即日払い・日雇い・日給の3つを紹介します。それぞれの違いを正しく理解し、混同しないようにしましょう。
即日払い
労働したその日のうちに給与を受け取れる制度を、即日払いと呼びます。即日払いは、日払いに含まれる制度であるため、給与計算の締め日は1日単位です。労働日の給与を当日中に計算し、そのまま支給します。
労働した日に、その日分の給与を受け取りたいと考えているなら、即日払いと明記されている求人に応募しましょう。
求人情報に記載してある情報から支給タイミングが分からない場合は、応募するときに聞いてみるとミスマッチを防げます。
日雇い
日雇いは、雇用契約の内容を示すワードです。具体的には、1日単位で契約して労働する雇用形態を指します。
この契約で働く労働者を総称して「日雇い労働者」と呼びます。ただし、雇用保険法では30日以内の期間を定めて契約する労働者も、日雇い労働者と呼ぶ点には注意しましょう。
日雇いは、あくまでも契約期間が1日単位であることを示すもののため、給与の支給方法とは関係ありません。
給与の支給は、即日払いのケースもあれば、1週間後のケースもあります。支給日が気になる場合は、契約先の企業に確認しましょう。
日給
日給は、給与の計算方法を示すワードです。「日給2万円」のように、1日労働したときに支給する給与の金額を定めているケースで使われます。実際に給与を支給するのは、月末締め翌月10日支給のように、月ごとが一般的です。
一例として、日給2万円の企業で、当月中に20日間働いた場合の給与を考えます。日給額に労働日数を掛けて算出した40万円が基本給となり、そこに各種手当・インセンティブなどが加算され、税金・社会保険料などを控除した金額が支給されます。
日払いで働く特徴・メリット
日払いの企業で働くと、どのようなメリットを享受できるのでしょうか?以下で紹介する2つのポイントが、自分にとって魅力的に感じるなら、日払いの案件を検討してみてもよいでしょう。
給与を早く受け取れる案件が多い
日払いの企業は、1日単位で給与を計算するため、実際に給与を受け取るまでの日数が短いところも多く存在します。即日払いを掲げている企業であれば、当日中に給与を受け取れるのがメリットです。
即日払いでなくても、翌週払いのように週ごとに給与を受け取れる企業もあるため、一度チェックしてみるとよいでしょう。ただし、月ごとに支給する企業もあるなど、具体的な支給タイミングは多種多様です。
できるだけ早く給与を受け取りたいなら、支給タイミングを確認し、即日払い・週払いの企業を選ぶことをおすすめします。
副業で取り組みやすい
日払い・即日払いの案件は、単発のものも多く存在します。イベントスタッフ・試験監督など、特定の日のみ需要がある仕事は、単発で募集しているケースが少なくありません。
本業があって長期的に働くのが難しい場合でも、日払い・即日払いの単発案件であれば、必要に応じて働き収入を得られます。緊急で収入を得る手段を探している人も、日払い・即日払いの単発案件を探してみましょう。
日払いで働く注意点・デメリット
多くのメリットがある日払い案件ですが、見逃せないデメリットもいくつかあります。以下で、大きなデメリットになりやすい2つのポイントを紹介します。
長期的な収入が予測しにくい
日払い・即日払いを採用している案件は単発のものが多く、長期的に安定した収入を得たい人には向いていません。
長期的に働きたかったり、安定収入を得る手段を探していたりする場合、長期契約が可能な企業を探した方がよいでしょう。
なお、日払いを採用している企業の中にも、長期契約を前提としているところはあります。あくまでも給与の締め日を示すワードであり、契約期間とは関係ないためです。
日払いの企業でも、勤務期間に「長期」と記載されていれば、安定した収入を確保できます。給与制度の内容だけでなく、仕事内容や契約形態・期間を確認することも大切です。
不利な条件が定められているケースがある
申請による即日払い・週払いに対応している企業の中には、月払いと比べて不利な条件を定めているところもあります。よくある条件の具体例は、以下の通りです。
- 即日払い・週払いを利用する場合は、一定の手数料を徴収する
- 即日払い・週払いで支給できる給与は、確定した給与の一定割合までとする
求人情報に即日払い可能との記載があるものの、規定あり・条件ありと書かれている場合は注意しましょう。上記のような、労働者側にとって不利になる条件が定められているケースがあるためです。
規定あり・条件ありと記載されている場合は、応募する段階で確認しておくとミスマッチを防げます。
日払いの仕事を探す2つの方法
どのように日払いの仕事を探すと、効率的なのでしょうか?さまざまな事情で日払いの仕事を探している人は、以下で紹介する2つの方法を検討してみましょう。
日払い案件専門の求人サイトを使用
世の中には、日払いの案件を専門に集めた求人サイト・マッチングサービスがあります。さまざまな業種の求人を掲載しているため、複数の求人サイト・マッチングサービスを活用してみましょう。日払い案件がある仕事の例は、以下の通りです。
- 飲食店のスタッフ
- 小売店の店員
- イベントスタッフ
- 引っ越し作業員
ほかにも、多種多様な案件が存在するため、一度チェックしてみるとよいでしょう。場合によっては、珍しい仕事に出会える可能性もあります。
ネット上の求人を集約した求人検索エンジンを利用
インターネット上にある求人情報をまとめた「求人検索エンジン」を、利用するのも1つの方法です。求人検索エンジンは、さまざまな求人情報を網羅して掲載しているため、日払いの案件を効率的に探せます。
単発・短期の案件だけでなく、日払い・即日払いに対応した長期の案件を探すのにも向いています。多くの求人を、比較・検討して選びたい人にもおすすめです。
「スタンバイ」でも、全国各地の求人情報を網羅する求人検索エンジンとして、多くの日払い案件を掲載しています。エリア検索・フリーワード検索などで、自分に合った仕事をスピーディーに探せるため、ぜひ活用してみましょう。
日払いの特徴を知り自分に合った仕事を探そう
日払いとは、給与計算を1日ごとに実施する給与制度です。「日払い=即日払い」ではないため、正しく理解した上で求人情報をチェックすることが欠かせません。
その日のうちに給与を受け取りたいと考えているなら、即日払いと明記された求人に応募しましょう。
日払いの案件は、一時的に収入を必要とする人にも向いています。さまざまな業界・職種・企業で、単発や長期の案件が募集されているため、自分に合った方法で仕事探しをしましょう。