履歴書に在学中であることを書く方法とは?基本ルールを整理しよう

就職活動で履歴書を書くときに、うっかりとミスしやすい部分が学歴欄です。大学に在学中の人が学歴を書く際、まだ学生であることを伝えるには何と書けばよいのでしょうか?正しい記載方法や、よくある疑問の解決法などを紹介します。

「在学中」の意味と使い方

パソコンを操作しながら講義を受ける女性学生

(出典) photo-ac.com

就職活動で履歴書に学歴を書くとき、「在学中」という言葉を使ってよいのか悩むことがあります。言葉の意味や使い方をチェックしましょう。

現在学校に通っていること

在学中の意味は、現時点で学校に在籍中であることです。在は「そこにある」という意味で、学は「教えを受ける」という意味です。2つを合わせると「その学校に籍を置いて学んでいる状態」を表します。

在学という言葉は大学だけでなく、小学校・中学校・高校などの学校にも使用可能です。履歴書で自分の状況を表したいときだけでなく、「高校在学中に運転免許を取得した」「○○大学に在学中の妹がいます」というように使いましょう。

在学中を使えるのはアルバイトの履歴書

学校に通いながらアルバイトをする際は、在学中を使用します。アルバイト先に提出する履歴書の学歴欄には「○○大学○○学部 在学中」と書くのが一般的です。

アルバイトは卒業を前提に採用するかを決めるわけではないので、在学中を使用します。卒業後にアルバイトを継続する予定であっても、卒業するまでは在学中と書く決まりです。

就活の履歴書では「在学中」を使わない

履歴書を記入する手元

(出典) photo-ac.com

就職活動中の大学生が履歴書を作成する際、在学中という言葉は使用しません。どのような書き方をすればよいのか見ていきましょう。

「卒業見込み」と書くのが一般的

就職活動で履歴書を書く際、在学中は使用しません。「○年○月 ○○大学○○学部○○学科 卒業見込み」と書きましょう。

求人は卒業する予定の人を対象にしているのに、在学中を使ってしまうといつ卒業するのか分からなくなってしまいます。採用担当者に、わざわざ卒業予定日を確認する手間を生じさせてしまうのです。

また、在学中と書いてしまうとマナーを疑われる可能性もあります。ほかの候補者が正しく書けているのにミスをしてしまうと、評価に響くでしょう。

卒業見込みと書けるのはいつから?

「卒業に必要な単位を取得できる状態のとき」に、卒業見込みと書きます。すでに卒業に必要な単位を獲得しているときや、単位の取得が期待できそうなときに書きましょう。

卒業見込みは、卒業できない可能性が高い場合には使用できません。留年が決まっている状況で卒業見込みと書くと、ウソを書いていることになります。

「卒業予定」と書いてもほぼ同じ意味になりますが、卒業見込みよりも若干弱いニュアンスです。大学3年生や4年生の早い時期など、まだ卒業が確実ではないときは卒業予定を使用しても構いません。

日付は卒業時期に合わせる

履歴書の学歴欄には「○年○月 ○○大学○○学部○○学科 卒業見込み」と、卒業時期を書きます。間違って、履歴書作成時点の日付を書かないようにしましょう。

日付は正しく書けて当然の部分なので、間違っていると事務能力を疑われてしまいます。「正確な情報を記載できない」と思われないように、勘違いによるミスをしないよう注意しましょう。

学歴欄のよくある疑問を解決

履歴書の学歴欄

(出典) photo-ac.com

疑問を持ったまま履歴書を書き進めていると、ミスをしてしまうことがあります。学歴欄を埋める際の、よくある疑問を解決しましょう。

年号は西暦と和暦どっちを使う?

履歴書に年号を記す際は、西暦と和暦のどちらでもOKですが、1枚の履歴書の中でどちらかに統一しましょう。

学歴欄以外にも、免許・資格の欄や職歴欄などの日付を書く項目があるので、統一感を出すためにそろえる必要があります。

また履歴書には、日付を正確に記入しなければなりません。書類を作成する際に、昭和55年を「S.55」、平成30年を「H.30」というように省略して記載することがありますが、履歴書に記載する内容は「省略せずに書く」ことがマナーです。

学科や専攻はどこまで書くべき?

在学中に就職活動をする場合は職歴がないことが一般的なので、学歴はその人の情報を伝える重要な部分です。履歴書の学歴は、省略せずに書きましょう。

高校ではなく高等学校と記載するのも、省略形を記載しないようにするためです。大学名・学部・学科・専攻は、全て正式名称を記載しましょう。

「○○大学○○学部○○学科」というように、学科や専攻まで書きます。学科や専攻の記載がないと、何を学んでいたのか詳しく分かりません。

書類選考では、履歴書に書かれている内容からしか応募者の情報を得られないので、省略して書いてしまうと書類選考で落とされる原因になるでしょう。

学歴はいつからスタートする?

小学校も学校の一種なので、学歴に加えてよいのか悩む人もいるかもしれません。しかし、大学在学中の人が就職活動をする場合は『中学校卒業』から記載します。

義務教育を卒業するところから書き始めることを、覚えておきましょう。最後は卒業見込みで締めます。

また、大学院生の場合は修士課程と博士課程を分けて書き、最後の欄には「修士(博士)課程 修了見込み」を書きましょう。大学院の場合は、卒業ではなく「修了」とします。

【例】
○○大学大学院○○学研究科○○学専攻 博士課程 修了見込み

履歴書の学歴欄は正しく書こう

履歴書と封筒とペン

(出典) photo-ac.com

就職活動に使用する履歴書は、アルバイトに応募するときとは違い、細かい部分までチェックされています。ほかの応募者ができているのに、正しく書けていない部分があると悪い意味で目立ってしまうので、注意しましょう。

就職活動では、在学中ではなく「卒業見込み」を使うのが正解です。中学校卒業から書き始め、省略形は使わず学科や専攻も正しく記載します。項目ごとに見直しを行い、後悔がないようにしましょう。