東京都の男女別・年齢別平均年収。高くなる理由や23区内の格差も解説

地元を離れて東京で転職したいのなら、東京の平均年収を知っておくのがおすすめです。年収が高くなる理由や23区の年収格差を理解すれば、転職先探しの参考になるでしょう。東京都の男女別・年齢別平均年収や、なぜ年収が高くなるのかを解説します。

東京都の年齢別平均年収

東京タワーと青空

(出典) photo-ac.com

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別 東京・神奈川」を参考に、東京都の平均年収(企業規模10人以上)を年齢別に紹介します。

平均年収の計算式は「きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額」です。

参考:令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別 東京・神奈川 | 厚生労働省

20代

【男女計】

  • 20~24歳:25万400円×12カ月+34万6,700円=335万1,500円
  • 25~29歳:29万7,100円×12カ月+73万2,700円=429万7,900円

【男性】

  • 20~24歳:25万4,700円×12カ月+36万1,500円=341万7,900円
  • 25~29歳:30万8,800円×12カ月+78万6,300円=449万1,900円

【女性】

  • 20~24歳:24万5,300円×12カ月+32万9,300円=327万2,900円
  • 25~29歳:28万2,900円×12カ月+66万7,900円=406万2,700円

20代前半は、平均年収に男女差がほとんどありません。20代後半になると、キャリアを中断する女性が増えてくるため、男女差が広がっています。

30代

【男女計】

  • 30~34歳:34万9,500円×12カ月+92万7,900円=512万1,900円
  • 35~39歳:39万4,800円×12カ月+116万5,700円=590万3,300円

【男性】

  • 30~34歳:37万4,200円×12カ月+105万4,900円=554万5,300円
  • 35~39歳:42万5,000円×12カ月+130万9,000円=640万9,000円

【女性】

  • 30~34歳:30万9,400円×12カ月+72万2,900円=443万5,700円
  • 35~39歳:33万5,500円×12カ月+88万3,900円=490万9,900円

30代になると、平均年収に100万円以上の男女差が生じます。しかし、30代後半の女性でも平均年収が500万円近くに達しており、キャリアを続ける女性が多いことがうかがえます。

40代

【男女計】

  • 40~44歳:43万400円×12カ月+136万8,700円=653万3,500円
  • 45~49歳:44万2,900円×12カ月+140万5,500円=672万300円

【男性】

  • 40~44歳:46万3,200円×12カ月+152万6,900円=708万5,300円
  • 45~49歳:48万6,400円×12カ月+161万4,400円=745万1,200円

【女性】

  • 40~44歳:36万1,700円×12カ月+103万7,400円=537万7,800円
  • 45~49歳:35万4,100円×12カ月+97万9,400円=522万8,600円

30代後半以降は、年収の伸びが鈍化しています。それでも、男性は50代後半まで平均年収が増え続けますが、女性は40代前半から後半にかけて平均年収が減っています。

東京23区の年収格差

グラフの載った資料を見せる

(出典) photo-ac.com

東京23区の平均年収は、区ごとに大きな格差があるのが特徴です。総務省の資料をもとに算出した平均年収を比較しながら、東京23区の年収格差を見ていきましょう。

なお、平均年収は「課税対象所得÷所得割の納税義務者」の計算式で導き出しています。

参考:令和3年度 市町村税課税状況等の調 市町村別内訳 第11表 課税標準額段階別令和3年度分所得割額等に関する調(合計)(所得割納税義務者数・課税対象所得・課税標準額・所得割額) | 総務省

トップの港区は約1,185万円

東京23区で最も平均年収が高いのは、約1,185万円の港区です。以下、千代田区(約985万円)・渋谷区(約912万円)・中央区(約712万円)・目黒区(約639万円)と続きます。

高級マンションや高級住宅街が多い港区は、高所得者が多く集まる傾向があります。社長が住まいに選ぶ街としても知られるエリアです。

2位の千代田区は官公庁が密集しており、大手町や丸の内といった国内屈指のオフィス街もあります。若者のイメージが強い渋谷区も、高級住宅地が数多く存在するエリアです。

平均年収が一番低い葛飾区は約357万円

東京23区で平均年収が最も低い区は、約357万円の葛飾区です。トップの港区とは約828万円もの年収格差があります。

葛飾区に次いで平均年収が低いのが、同じく約357万円の足立区です。以下、板橋区(約377万円)・江戸川区(約378万円)・荒川区(約388万円)と続きます。

平均年収が低い区の共通点は、地価が安いことです。東京への転職を考えているなら、これらの区に移り住めば、生活費を抑えられるでしょう。

東京都の年収を全国平均と比較

資料に書き込む

(出典) photo-ac.com

東京都の平均年収は、全国トップの高さです。具体的な数値の比較を紹介し、東京都の平均年収が高い理由についても解説します。

東京都は全国トップ

厚生労働省の資料をもとに計算した、東京都と全国の平均年収は以下の通りです。

  • 東京都:39万1,800円×12カ月+114万7,700円=584万9,300円
  • 全国:33万4,800円×12カ月+87万5,500円=489万3,100円

東京都の平均年収は、全都道府県の中でも1位という高さです。全国平均より約100万円多くなっています。

また、男女別の東京都と全国の平均年収も確認しましょう。

【男性】

  • 東京都:42万7,900円×12カ月+132万100円=645万4,900円
  • 全国:37万500円×12カ月+101万8,200円=546万4,200円

【女性】

  • 東京都:32万3,600円×12カ月+82万1,700円=470万4,900円
  • 全国:27万200円×12カ月+61万7,000円=385万9,400円

参考:令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別 (参考表)都道府県別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(47都道府県一覧) | 厚生労働省

東京都の平均年収が高い理由

東京は人口密度が高く、商品・サービスが売れやすいため、企業の売上がアップしやすい傾向があります。地価・物価の高さから生活費が高くなることも、平均年収が高い理由の1つです。

東京には数多くの企業が集まっているため、優秀な人材にとっての選択肢も増えます。高給を提示しなければ優秀な人材を雇いにくくなることから、平均年収が高くなるという側面もあるのです。

東京は高収入を期待できる魅力的なエリアですが、物価が高いため生活レベルも上がります。求人数が多く、転職時にライバルが増えることにも注意が必要です。

東京には高収入を得られる夢がある

札束

(出典) photo-ac.com

東京の平均年収は全国1位の高さです。年代別の平均年収も高く、男性の平均年収は40代になると700万円台に到達します。

23区では、区ごとに大きな年収格差があることも特徴です。東京の平均年収の特徴を理解し、高収入を目指せる転職にチャレンジしてみましょう。

東京の転職先を探すなら、国内最大級の求人検索エンジン「スタンバイ」を活用するのがおすすめです。豊富な求人情報が掲載されており、東京の企業も数多く見つかります。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら

拝野洋子
【監修者】All About 年金・社会保障ガイド拝野洋子

FPとして随時相談業務をお受けしています。年金や失業給付など公的手当や共済、少額短期保険も活用した家計管理についての情報提供やアドバイスを行います。より良い人生の選択をサポートをして参ります。
All Aboutプロフィールページ
公式サイト

ブログ:
100万円得する!年金、給料、給付金、新NISA、家計のお金を増やす話