MTGとは何か?ビジネスシーンで用いる略語とカタカナ語を解説

MTGとはミーティングの略語であり、ビジネスシーンでよく使われる用語です。自社や取引先とスムーズにやりとりをするために、MTGの意味や例文をチェックしましょう。MTG以外のビジネス略語や、MTGでよく使われるビジネス用語も紹介します。

この記事のポイント

「MTG」とはミーティングの略語
MTGは話し合いや確認の場であり、意思決定をする会議や相談をメインとする打ち合わせとは異なる
使用する際は状況や相手に応じて使い分ける
MTGはカジュアルな言葉のため、取引先や上司には失礼にあたることもある
MTGでよく使われるビジネス用語も知っておく必要がある
MTGで使われる言葉には、「ファシリテーター」「スキーム」「サマリー」などがある

MTGはどんな意味を持つ?

オフィスでミーティングをする男女

(出典) pixta.jp

メールやビジネスチャットでMTGという言葉が出て、その意味について疑問に思ったことはありませんか?MTGの意味や使用例、使うときの注意点をチェックしましょう。

ミーティングを指す略語

MTGは英語の「meeting(ミーティング)」からM・T・Gを取り出して並べた略語です。表記は3つのアルファベットであるものの、一般的には「ミーティング」と読みます。

MTGをはじめとしたビジネスでの略語が誕生した背景には、インターネットの普及やリモートワークの需要の高まりなどがあります。ビジネスにおけるメール・ビジネスチャットでのやりとり、カレンダーのスケジュール設定等をスピーディーに進めるために覚えておくと便利です。

MTGの使用例

MTGは、基本的にメールやチャットの本文で使います。

使用例は次の通りです。
ぜひ一度MTGのお時間をいただけないでしょうか
先日ご案内差し上げたMTGの開始時刻に変更がございます。14時から15時に変更しておりますので、何卒よろしくお願いいたします
毎週、〇〇チームで振り返りMTGを実施しましょう

MTGはカレンダー等にスケジュールを書き込む際にも使えます。
佐藤様オンラインMTG 10~11時
営業部MTG 15時~ 会議室B

ミーティングやmeetingと書くよりMTGと書く方が早いため、ちょっとしたメモを取りたいときなどに活用するとよいでしょう。

MTGを使うときの注意点

MTGはあくまでも略語であり、フランクなイメージを与えやすい言葉です。誰にでも通じるわけではないため、相手を選んで使用する必要があります。
 
自社で使用する場合は社内の雰囲気を考慮しながら状況に応じて使い分けましょう。使用してよいのか不安なときは、上司や先輩社員がMTGを使用しているのを確認してから使うのが無難です。

取引先にもMTGを使うことはできますが、相手企業の社風によっては不適切なケースもあります。自社との関係性が分からない場合は、略語ではなく「ミーティング」を使いましょう。

「MTG」「会議」「打ち合わせ」の違いは?

オフィスにいる男女

(出典) pixta.jp

「MTG」に関連したビジネス用語に、「会議」や「打ち合わせ」があります。これらのビジネス用語は、どれも似た意味をもちますが、その意味はそれぞれ異なります。

ビジネスシーンで適切に用語を使い分けるために、それぞれの違いを知っておきましょう。

MTGと会議では最終的な目的が異なる

英語のmeetingを直訳すると、会議とされることが多いですが、厳密には会議とは異なります。MTGでは、話し合いや確認などを目的としますが、会議では意思決定など、最終的な目的が異なるのです。

MTGの例
キックオフMTG:新規プロジェクトの話し合い
ブレストMTG:複数人で多くのアイデアを出
1on1MTG:1対1で上司と話し合う

会議の例
経営会議:経営陣が現状を把握し今後の方針を決める
予算会議:企業の予算を決定する会議
企画会議:商品開発などの方向性を決定する

このように、MTGは話し合いや確認などに用いられるのに対し、会議は最終的な決定をするという違いがあります。 

打ち合わせは相談の場とされる

では、MTGと打ち合わせはどう違うのでしょうか?一般的に打ち合わせはMTGの前段階の相談の場とされています。 

そのため、「毎月○○日は定例MTG」など、あらかじめスケジューリングされているわけではありません。質問や相談があるときなど、必要に応じて打ち合わせの時間を設けます。

また、「○○について相談があるのですが」と伝えるよりも、「○○について打ち合わせの時間を設けていただけませんか?」と伝えるほうが、ビジネスの場面にはふさわしいケースもあります。時と場合に応じて、打ち合わせを使いましょう。

MTGと同じビジネスで用いる略語

付箋を用いてミーティングする男女

(出典) pixta.jp

MTG以外にも、ビジネスで使える略語にはさまざまなものがあります。中でも使用頻度の高いFBとASAPについて解説します。

略語を知り、自身の仕事をスムーズに進めていきましょう。

FB

FBは、「feedback(フィードバック)」の頭文字を取った略語です。フィードバックとは、相手の行為に対して評価したり、改善点を伝えたりすることを意味します。

ビジネスシーンでは、上司やクライアントから、業務上の行動や成果、納品物に対する評価をもらうことで、問題の解決や成長促進を目的とします。

また、業務に適切に対処できることや、仕事の質を向上させることがFBの効果であるため、1on1MTGでも部下に対する上司のFBがよく行われます。

ASAP

ASAPは「as soon as possible」の略語で、「可能な限りできるだけ早く」という意味です。

日本国内では、「アサップ」の読み方が一般的ですが、基本的に英語圏では、「エー・エス・エー・ピー」とアルファベットをそのまま読みます。

ASAPを使用した例文
先日案内したアンケートの回答はASAPでお願いします
お客さまが見えているためASAPで帰社してください

ASAPは、催促や命令するニュアンスが含まれるため、自社の中でも、同僚や関係性の良好な上司などの相手にのみ使うのが適切です。

上司や取引先に対し、急ぎでお願いすることがある場合は、「至急ご対応をお願いします」など、言い方を変えるようにしましょう。

MTGの場で使われる言葉の意味もチェック

オフィスでスーツ姿の男女

(出典) pixta.jp

それでは最後にMTGの場で使われるビジネス用語をいくつか紹介します。ファシリテーターやスキーム、サマリーなど、ビジネスにおいて知っておきたい言葉ばかりです。

MTG中に知らない単語が出てきて焦ることのないよう、ぜひ覚えておきましょう。

ファシリテーター

ファシリテーターは、facilitate(促進する)という意味があるように、MTGで出席者の発言を促したり話をまとめたりする役割を指します。

ファシリテーターと似た役割に司会者があります。司会者は議題に沿って進行をする一方、ファシリテーターは、MTGの内容にも踏み込み、参加者の意見を引き出しながら、そのMTGの目的の達成を支援します。 

例えば、本来行うべきMTG内容から話がそれたり、話すべき人物が発言できていなかったりする場合に、MTGのゴールに進めるよう促します。また長引きがちなMTGを終了させるタイムキーパーの役割も担っています。

スキーム

ビジネスでのスキームとは、目標を達成するための具体的な仕組みや方法です。

「スキーム」に似た意味として、「プラン」もありますが、プランは計画段階であり、すぐに実行には移せません。一方、スキームは、今すぐに実行に移せる具体的な方法や仕組みのことを指します。

つまり、「新プロジェクトのスキームを作成してください」という言葉は、「新プロジェクトを進めるための具体的な方法をまとめてください」という意味となるのです。 

スキームは「事業スキーム・運用スキーム・販売スキーム」など、その目的によってさまざまなシーンで活用することができます。 

サマリー

サマリーとは、まとめや要旨、要約という意味があり、MTGの内容や報告書などの重要なポイントを、分かりやすくまとめたものです。 

ビジネスでの例文は以下になります。 
MTGで使う資料には、1ページ目にサマリーをつけてください
今回検討するプロジェクトのサマリーを用意したので、目を通してください
先方に送付しなければならないので、MTGのサマリーをASAPで作成してください

なお、「サマリーをつける」「サマリーを作成する」「サマリーを書く」など、さまざまな動詞をつけて使えます。カジュアルな職場では、「サマる」「サマっておいて」ということもあります。

MTGの意味を理解してシーンによって使い分けを

ミーティングをする男女の俯瞰

(出典) pixta.jp

ミーティングの略語であるMTGは、ビジネスシーンで使える便利な言葉です。しかし、使う相手によっては失礼になるケースもあるため、状況に応じて使い分けることが大切です。

また、MTG以外の略語や、MTGで使われることの多いビジネス用語も多数あります。よく使われるビジネス用語を知っておけば、あらゆるシーンでスムーズにやりとりできるようになるでしょう。