ピッキングの仕事はきついって本当?向かない人や仕事にするメリット

広い工場や倉庫で、品物を指示書通りに集めるのがピッキングの仕事です。一見、簡単そうに見えますが「きつい」という声も少なくありません。ピッキングの仕事の厳しさや魅力、さらにはピッキングの仕事に向いている人の特徴を紹介します。

ピッキングの仕事はきついといわれる理由

物流倉庫

(出典) photo-ac.com

ピッキングの仕事のつらさは、体力面・精神面・環境面などがあります。それぞれ具体的に見ていきましょう。

立ち仕事なので体力的にきつい

ピッキングの仕事は、基本的に立ち仕事です。座りっぱなしのデスクワークと比較すると、体力面の負担が大きいといえるでしょう。

ピッキングとは、工場や倉庫に置かれている製品を、伝票や指示書に従って効率良く集めるのが仕事です。集める製品は働く場所によって異なりますが、機械や家電といった重量のある製品を集めなければならないケースもあります。

勤務中は必然的に移動が多く、製品を持ち上げたり、下ろしたりといった動作も必要です。足腰にかかる負担は大きく、筋力が少ない場合は腰痛を患う人も少なくありません。

毎日単調な作業で飽きやすい

ピッキングの仕事は、ほとんどルーチン化されており、単純作業の繰り返しです。変化の乏しい仕事は刺激が少なく、飽きてしまう人もいるでしょう。仕事にやりがいを求めたい人は「精神的にきつい」と思うこともあるようです。

また、働く場所によっては、1人で作業に取り組まなければならないケースがあります。誰とも会話することなく、黙々と製品を集め続けるのは、精神的に孤独できつい作業だと感じる人もいるでしょう。

倉庫内の温度調節が難しい

ピッキングは、屋内での仕事ではありますが、製品の搬入・搬出で、出入り口は常に開放されているのが一般的です。常に外気温の影響を受けやすく、倉庫や工場内の温度は快適とはいえません。

屋外とほとんど変わらない温度の中で働けば「きつい」と感じる人もいるでしょう。

ピッキングの仕事では、適切な体調管理・自己管理が必須です。冬は寒さ対策・夏は暑さ対策を徹底し、快適に働ける環境を自分で整えなければなりません。

繁忙期は作業量が増える

贈りもののやり取りが盛んになるクリスマス前や、年末年始などは、倉庫も繁忙期に入ります。倉庫内に置かれる製品の量は増え、作業量も大幅にアップするでしょう。休む暇もなく働く必要があるので「きつい」と感じる人は少なくありません。

また、繁忙期はスポット的にアルバイトを入れるケースが多々あります。倉庫内を行き来するスタッフの数が増え、いつものようにスムーズに動けません。「作業量は増えたのに、ピッキング作業は思うように進まない…」というような状況に疲れてしまう人も多いようです。

ピッキングの仕事に向かない人

頭を抱える作業服の男性

(出典) photo-ac.com

ピッキングの仕事はその特性上、向く人・向かない人がはっきりとしています。ピッキングの仕事をやめておいた方がよいのは、どのような人なのでしょうか?

人と協力して仕事をしたい人

誰かとコミュニケーションを取りながら働きたい人は、ピッキングには不向きです。「チームで働きたい」「職場の人と積極的にコミュニケーションを取りながら働きたい」などと考える人にとっては、ピッキングの仕事はつらいかもしれません。

同じ倉庫で働く仲間はいるものの、基本的にピッキングは1人でする仕事です。「チームで話し合って」「和気あいあい」というよりは、黙々と働くシーンが多いでしょう。人と関わるのが好きな人は、他の仕事を探した方がよいといえます。

集中力が続かない人

ピッキングの仕事で求められるのは、集中力や几帳面さです。1つのことに長く集中できない人・飽き性の人は、ピッキングの仕事には不向きといえます。

ピッキングの仕事では、広い倉庫から指示書通りの製品を集める必要があります。似たような製品から目当ての1つを選び出したり、細かいルールに沿って製品を集めたりするには、集中力が必要不可欠です。

集中力が続かない人は、1つの製品をピックアップするのにも時間がかかり、作業効率が上がりにくいでしょう。作業チェックもおろそかになりがちで、ミスも頻発する恐れもあります。ピッキングそのものが嫌になって、職場に足が向かなくなるかもしれません。

ピッキングの仕事のメリット

物流倉庫

(出典) photo-ac.com

ピッキングの仕事が合う人にとっては、ピッキングは楽しんで働ける仕事といえます。ピッキングの仕事だからこそのメリットを見ていきましょう。

人間関係での悩みが少ない

ピッキングの仕事は、基本的に1人で完結するため、必要以上に人と関わる必要がありません。面倒な人間関係に煩わされにくく、仕事以外のストレスも感じにくいといえます。

これまで接客や営業を経験し「合わない」と感じた人や、職場の人間関係が大きな負担となっていた人にとっては、不安材料が少なめです。

社会人としてのマナーや、人としてのマナーさえきちんとわきまえていれば、快適で働きやすいといえます。

深夜帯シフトでは高収入が得られる

シフト制を導入している倉庫なら、深夜帯での勤務が可能です。深夜帯を中心にシフトに入れば、日勤だけよりも多くの収入が得られるでしょう。

労働基準法では、午後10時から翌午前5時までを「深夜業」とすることが定められています。この時間帯に働いた場合、賃金は25%割り増しになります。ピッキングで高収入を得たいと考えている人にとっては、非常にメリットが大きいといえます。

ただし、深夜帯のシフトがあるかどうか・入れるかどうかは、倉庫によって異なります。仕事先を探すとき、どのようなシフトがあるのか確認しておきましょう。

参考:法定労働時間と割増賃金について教えてください。|厚生労働省

未経験でもすぐに働ける

ピッキングの仕事は、経験を問われないことがほとんどです。身に付けておくべきスキルもなく、労働経験のない人・少ない人でも採用されやすいといえます。

また、基本的には同じ作業の繰り返しとなるため、特別に覚える必要がある事柄も少なく、仕事そのものの難しさもありません。

回数をこなすうちに、1つ1つの作業が早くなり、効率よくピッキング作業ができるようになるでしょう。

ピッキングの仕事は正社員の募集もある?

物流倉庫のフォークリフト

(出典) photo-ac.com

ピッキングの仕事というと、アルバイトや派遣が多いイメージではないでしょうか。正社員として働きたい場合は、仕事は見つかるのかも解説します。

フォークリフト免許があれば正社員にも

ピッキングの仕事で、正社員を募集している企業は多々あります。学歴不問・未経験OKというところも多いので、就業経験がない人・特別なスキルがない人も気軽に応募しやすいでしょう。

また「よりよい条件で働きたい」と考えるなら、フォークリフト免許を取得しておくのもおすすめです。対応できる業務を広げておくと、応募の際に優遇してもらえるかもしれません。

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ピッキングはきつさもあるが、作業は覚えやすく始めやすい

段ボールを運ぶ男性

(出典) photo-ac.com

倉庫や工場内の製品を、指示通りに集めるのがピッキングの仕事です。「きつい」などといわれることもあるようですが、仕事そのものは難しくありません。

ただし、ピッキングの仕事は、基本的に1人で行う仕事です。「人と関わりながら働きたい」「チームの連帯感がほしい」という人は不向きといえます。体力的にも楽ではないため、ある程度の体力も必要です。

ピッキングの仕事内容を理解した上で、挑戦してみてみるのもよいでしょう。