事務職におすすめの資格6選。転職前に取得しておきたい資格とは

未経験から事務職を目指すにあたって、持っておいた方がよい資格は何なのでしょうか?主に事務職へのキャリアチェンジを検討している人に役立つ資格を紹介します。効率的な勉強方法や、資格取得の注意点も確認しましょう。

事務職におすすめの資格「基本編」

勉強机のイメージ

(出典) photo-ac.com

事務系の仕事に就くにあたって取得しておきたい資格は、複数あります。取得によって仕事の幅が広がり、転職にも有利です。事務職の基本的なスキルを学べる主な資格を見てみましょう。

日商簿記

日商簿記は主に経理事務に役立つ資格で、日本商工会議所が実施しています。簿記とは、お金の流れや取引状況を一定のルールに基づき記録する仕組みです。

日商簿記は1級~3級と簿記初級・原価計算初級に分かれており、初心者は簿記初級からの受検もできます。3級は基礎的な内容で、出題範囲は商業簿記です。2級になると工業簿記が追加され、1級では会計学や原価計算の知識も問われます。

経理事務をはじめお金に関わる事務職に就きたい人にとって、日商簿記は持っておきたい資格です。認知度も高く、仕事内容によっては必須資格としている企業もあります。

日商簿記の有無だけで採用が決まるわけではありませんが、特に金銭を取り扱う事務職へのキャリアチェンジを狙うなら、取得しておくと有利になるでしょう。

参考:簿記 | 商工会議所の検定試験

ビジネス文書検定

事務作業では、書類作成を担当するケースも多いでしょう。ビジネス文書には一定の型やルールがあり、ビジネス文書検定では文書作成能力を証明できます。WordやExcelでのビジネス文書作成や、メールでのやり取りが多い仕事では、持っておきたい資格です。

検定合格には書類作成の能力だけでなく、基礎的なビジネス用語や専門知識・敬語の使い方など幅広いスキルが求められます。文字を整えて書く能力や正しい文章の書き方も必要です。合格に向けて勉強すれば、広い分野のビジネスマナーが身に付くでしょう。

参考:ビジネス系検定|公益財団法人 実務技能検定協会

TOEIC

TOEICは英語力を証明できるテストです。事務職の中でも、貿易事務や英語でのやり取りが求められる外資系企業で役立つケースが多いでしょう。客観的な英語力を判定でき、英語を使う仕事全般に役立ちます。

TOEICはスコアの数字がスキルを証明するタイプの資格で、合格ラインは決められていません。求められる英語のレベルにもよりますが、一般的な社会人に必要とされる点数は600点以上が目安と考えましょう。

英語力に自信がない場合は、初級から中級者向けの「TOEIC Bridge」からスタートするのも1つの手です。

参考:【公式】TOEIC Program|IIBC

事務職におすすめの資格「IT編」

タイピングをする手元

(出典) photo-ac.com

事務職には、パソコン操作スキルを含むITスキルも求められます。特に計算や書類作成にはパソコンが欠かせません。パソコンやビジネスソフトの使い方、ITリテラシーを学べる資格を押さえておきましょう。

日商PC検定

日商PC検定は、Word・Excel・PowerPointといったビジネスソフトの使い方を学ぶための検定です。文書作成や表計算など、事務作業で必要なスキルが全般的に身に付きます。

検定の種類は文書作成・データ活用・プレゼン資料作成の3種類です。アピールしたいスキルや自分が弱いと思う分野に応じて、どれを受験するか選びましょう。

それぞれに1級〜3級とベーシックがあり、級が上がるごとに要求されるレベルも上がっていきます(プレゼン文書作成は1級〜3級のみ)。

参考:日商PC | 商工会議所の検定試験

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

マイクロソフトが実施する「MOS」は、WordやExcel・PowerPointをはじめとしたOfficeソフトの使い方や習熟度を証明する検定です。

検定はソフト・バージョンごとに分かれています。それぞれに一般レベルとエキスパート(上級レベル)があり、基礎的なスキルを身に付けた後も上級の検定にチャレンジできるのが特徴です。

MOSに合格できるスキルを持っていれば、Word・Excel・PowerPointなど、事務作業に必須のソフトを使いこなせます。文書作成ならWord、経理事務ならExcel、プレゼン資料の作成ならPowerPointと、目指す仕事に応じて必要なソフトを選択しましょう。

参考:MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト

ITパスポート

ITパスポートは、社会人に必要なIT知識とスキルが学べる資格です。取得すると、基礎的なITの知識を持っていることを証明できます。事務職だけでなく、パソコンやインターネットを扱うすべての職業で役立つ資格です。

社会人に必要な知識が網羅的に出題され、ITだけでなく経営戦略やマーケティングスキルも身に付きます。

これから就職を迎える学生のほか、ビジネスパーソンとしての知識が浅いと感じている社会人にも最適です。特に事務に限らず幅広い職種を視野に入れているなら、取得を検討しましょう。

参考:【ITパスポート試験】|情報処理推進機構

効率的な資格取得の勉強方法

ノートパソコンとスマホと手帳

(出典) photo-ac.com

資格取得の勉強は、どのように進めると効率的なのでしょうか?勉強の始め方や計画の立て方、短期間で結果が出やすい勉強方法を紹介します。

勉強のプランに合わせて時間を確保する

資格の取得を効率的に進めたいなら、試験日に向けてスケジュールを組み、一定の計画に従って勉強を進めましょう。

まずは勉強時間をどのくらい取れるのか、いつ勉強ができるのか、普段の生活から考えるところがスタートです。毎日確保できる時間が分かれば、いつの試験を目指すのか大まかなスケジュールを判断できます。

勉強する範囲を区切って進行の日程も決めておくと、勉強時間の確保や進み具合を把握しやすくなるはずです。勉強時間が少ない場合は、試験までの日数に余裕を持たせ、効率的に進められるよう通信講座を活用してもよいでしょう。

過去問を活用して勉強を進める

資格試験の勉強には、過去問を使った復習がおすすめです。過去問を網羅しておくことで、出題の傾向を把握しやすくなるでしょう。参考書を読んだ後に実際に出た問題を解くと、試験を具体的にイメージできるという効果もあります。

過去問を解いた後は答え合わせして、苦手な分野を見つけるのが学習をスピーディーに進めるコツです。弱い部分を集中的に勉強すれば、早い段階で理解が深まります。インプットとアウトプットをバランスよく取り入れ、効率的に勉強を進めましょう。

資格を取るときの注意点は?

デスクワークをする手元

(出典) photo-ac.com

事務職を目指して資格を取るとき、何か気を付けるポイントはあるのでしょうか?取得する資格の種類や、資格取得時の心構えについて考えておくことが大切です。

目指す事務職に合った資格を選ぶ

事務職には、一般事務・経理事務・営業事務・貿易事務など、さまざまな種類があります。すべての事務作業に対応する必須資格はないため、目指す仕事の内容に合ったものを選びましょう。

例えば一般事務では、来客対応を含めたバックオフィス業務全般を担うケースが多くなります。ビジネスマナーやビジネス文書の作成など、社会人にとって基礎的な知識を学べる資格を取得しておくと役立つでしょう。

経理事務であれば、売上管理やデータ処理・書類作成などが主な仕事です。簿記や表計算ソフトの使い方を問われる資格に取り組むと、選考で有利になるほか実務にも生かせます。

資格取得を最終目的にしない

資格は仕事に役立つスキルを持っていることの証明です。資格を取ることが最終的な目的ではなく、仕事で使えるスキルを身に付けるために取得すると考えましょう。

資格さえ取れればよいという考えではなく、スキルを実務で生かすことを考える必要があります。資格取得後も勉強を続け、スキルアップを目指すのがおすすめです。

特にパソコンやIT関連の資格は、年々バージョンアップしていきます。一度資格を取っただけで終わりにはせず、都度必要な知識を学びましょう。

資格取得の勉強で仕事のスキルも高めよう

机に向かって勉強する様子

(出典) photo-ac.com

これから事務職へのキャリアチェンジを考えているなら、ビジネスマナーや文書作成・経理に関連する資格の取得がおすすめです。パソコンや業務に使うソフトの操作・IT関連の知識が問われる資格も役立ちます。

事務未経験からチャレンジする場合、資格の取得は採用の可能性を高めるために取りたい行動です。就きたい仕事のイメージを固めたら、それに役立つ資格を見極めて勉強を進めましょう。

スタンバイでは豊富な事務の求人を掲載しています。具体的な仕事のイメージをつかむために、積極的に活用してみてはいかがでしょうか。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら