事務職への転職は未経験でもOK?業務内容や求められるスキルを紹介

これまでに事務経験がなくても、事務職への転職は可能なのでしょうか?未経験から事務職を目指す際のポイントと、主な業務内容について紹介します。志望動機を考える上でのポイントや求められるスキル、持っておくと有利な資格も確認しましょう。

未経験から事務職に転職できる?

履歴書とペン

(出典) photo-ac.com

事務職へのキャリアチェンジを考えていて、全く事務作業の経験がなくてもチャレンジできるのだろうかと不安に思っていませんか?一口に事務といっても仕事の内容に応じて、複数の種類があります。事務の種類による難易度や、主な傾向を確認しましょう。

一般事務は未経験でもチャレンジ可能

一般事務の仕事は、資格や特別な専門知識がなくてもできます。会社によって仕事内容は少しずつ異なりますが、電話対応や書類作成などの簡単な事務作業が一般的です。コピー取りや来客対応・備品の管理など、軽作業や雑務が含まれるケースもあります。

未経験であっても、ある程度パソコンが使えて基本的なマナーが分かっていれば採用されるケースも多いでしょう。

しかし、一般事務はそこまで難易度の高くない作業が多い分だけ、競争率は高くなります。全く事務の経験がなければ、資格を持っていた方が転職に有利になるでしょう。

経理・貿易事務は難易度が高め

経理や貿易事務といった特定分野に特化した事務職には、一定の専門スキルが必要です。転職の場合は基本的に経験者が優遇されます。

経理事務には、簿記の知識と表計算ソフトを難なく使えるスキルが欠かせません。基本的な計算方法やソフトの使い方が分かっていないと、即戦力として働くのは難しいでしょう。

貿易事務では、貿易に関係する専門的な知識や外国語の能力が必要です。未経験で採用される求人は、一般事務と比べれば少なくなります。

ただ、仕事内容によっては未経験からの募集もあるため、まずは求人をチェックしてみましょう。関連資格の有無や学校・前職で学んだスキルが、アピールにつながる場合もあります。

事務への転職における志望動機の考え方

履歴書を手にしている女性

(出典) photo-ac.com

全く違う仕事からのキャリアチェンジでは、これまでの経験を志望動機とするのが難しくなります。事務職に転向する場合、何を志望動機にすればよいのでしょうか?志望動機を考える上で大切なポイントを紹介します。

まず就きたい事務職の業務内容を知る

事務職には複数の種類があり、それぞれ仕事内容が異なります。会社の方針や人数によっても対応する業務が変わるため、求人ごとに確認が必要です。

特に一般事務は範囲が広く、会社によって仕事内容は大きく変わってくるでしょう。電話でのやり取りが多い会社であれば、電話対応と担当者への連絡が主になります。

営業職が多い販売業では、一般事務といっても営業をサポートする営業事務のような役割が求められる場合も少なくありません。

求人に応募する際は、募集条件や必要なスキルをチェックし、具体的な仕事内容を確認するところがスタートです。内容が分かっていないと適切な志望動機が作れません。

募集の内容をよく読み、その仕事で求められている要素を持っていることを志望動機の軸としましょう。

事務職に就きたい理由を深掘りしていく

事務職を目指す理由は、志望動機と密接につながります。特に未経験の場合は、他の職業ではなく事務職を選ぶ理由があるはずです。

事務職全般だけでなく、なぜその会社で事務として働きたいのかを伝えられれば、熱意のアピールにもなるでしょう。未経験では実務経験やスキルをアピールしにくい分、仕事に対する思いが重要な志望動機といえます。

募集内容から仕事内容を推察し、応募先でしかできない業務や今後のキャリアについて展開するのもよいでしょう。

事務職に求められるスキル

パソコンと電卓を操作する手元

(出典) photo-ac.com

事務への転職を考えているなら、どのようなスキルが求められるのかを具体的に把握しておきましょう。事務の種類によらず必要になる能力から、特に重要な3つを紹介します。

PC・ソフトの基本操作ができるスキル

事務作業ではPCを使います。PCを使う作業は、メール作成・書類作成・データ入力など多様です。

PCでスムーズに入力できるタイピングスキルや、Word・Excel・PowerPointの基本操作は業務に欠かせません。主に使うソフトは事務の種類や会社によって違うため、その仕事で必要なソフトの基本操作をマスターしておきましょう。

タイピングスキルや事務職で採用されるソフトの使い方は、事務未経験でも資格があれば証明できます。一定以上の技術が必要とされる仕事では、資格の取得を検討してもよいでしょう。

スピーディーかつ正確に作業できる能力

多くの事務職の仕事には、一定時間内での書類作成やデータ入力があります。誤字・脱字・計算間違いをしない正確さは、事務に欠かせない能力です。

スピード感を持って仕事ができなければ、決まった時間までに書類作成やデータ入力が終わらない可能性があります。ミスが多ければ、発注ミスや売上の計上間違いなどの大きなトラブルにもつながるでしょう。

事務職として働くなら、作業に一定のスピードと正確性が必要です。どちらが欠けても効率的に仕事が進みません。

人と円滑にコミュニケーションを取る力

事務作業は1人で黙々とこなす作業だけでなく、多くの場合コミュニケーション能力が求められます。希望や連絡事項を正確に聞き取り、相手の状況に気を配る力があれば作業がスムーズに進むでしょう。

特に業務範囲の広い一般事務は、他部署や上司のサポート役として書類作成や資料の準備を任される場合もあり、人と話す機会が多い職種です。資料作成を頼まれたときは、希望する資料の内容や締切を確認する場面も出てきます。

社内はもちろん、取引先の担当者や来客への対応もよくある業務です。社内外の対応にもコミュニケーション能力が欠かせません。

資格取得で事務への転職を有利に

ノートとパソコン

(出典) photo-ac.com

未経験でもチャレンジできる事務職はあり、それまでの経験も転職に生かせるケースが少なくありません。とはいえ、全く事務作業の経験がないのであれば、求められる知識やスキルを証明できる資格があった方が転職に有利です。

事務職へのキャリアチェンジを考えている人に、おすすめできる資格を3つピックアップしました。

ビジネス実務マナー検定

社会人としてのビジネスマナーは、事務職全般に生かせるスキルです。ビジネス実務マナー検定に合格すれば、基本のマナーに加えて企業実務・対人関係・電話実務などのマナーやスキルを総合的に証明できます。

1級〜3級があり、最低限のマナーから専門的な知識までが問われる資格です。社会人としてのマナーを証明したい人や、電話実務・対人コミュニケーションの業務が多い仕事で活用しやすいでしょう。

これから事務職を目指すにあたって、自分の能力を判定する目的で取得するのもおすすめです。

参考:ビジネス系検定|公益財団法人 実務技能検定協会

マイクロソフト オフィス スペシャリスト

マイクロソフトは、事務職でよく使われるWord・Excel・PowerPointなどのOfficeソフトを販売する企業です。同社が実施するマイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)は、事務用ソフトの使い方を学びたい人に適しています。

ソフト・バージョンごとに検定が設けられており、一般レベルと上級レベル(エキスパート)に分かれているのが特徴です。

Officeソフトを使う事務職に就きたいなら、取得を検討しましょう。スキルの証明になるのはもちろん、合格できれば転職してからソフトの利用で苦労せずに済みます。

参考:MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト

秘書検定

事務職では、来客対応や上司のサポートなど秘書に近い業務を担当する場合もあります。特に受付事務は来客対応がメインの業務です。対人関係の改善や人に与える印象アップを目指すなら、秘書検定の受検を検討しましょう。

ビジネスマナーと同様に、社会人として押さえておきたい振る舞いや話し方を覚えられます。2級〜3級は筆記試験のみ、1級〜準1級は筆記試験と面接試験です。

面接では筆記試験で学んだスキルと知識をもとに、実践的な立ち居振る舞いをチェックされます。

参考:ビジネス系検定|公益財団法人 実務技能検定協会

できる準備から始めて満足できる転職を

履歴書とスーツ

(出典) photo-ac.com

事務職は、種類や求人によって未経験からの転職も目指せる職種です。経理や貿易事務など専門的なスキルを必要とする仕事はありますが、一般事務は経験がなくてもチャレンジできる求人が比較的多いでしょう。

スタンバイでは豊富な事務職の求人を探せます。未経験OKの求人もあるため、全く別の職種からの転職に役立つでしょう。気になる求人に必要な資格がある場合は、転職活動前に資格取得を目指すのがおすすめです。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら