バイト面接で聞かれる質問と答え方。質問はありますかと言われたら?

初めてバイトの面接を受ける場合は、事前に入念な対策を練っておくのがおすすめです。よく聞かれる質問や答え方を知っておけば、対策をスムーズに進められるでしょう。バイトの面接でよくある質問や回答例、おすすめの逆質問を紹介します。

バイトの面接でよく聞かれる質問と答え方

バイトの面接

(出典) photo-ac.com

多くのバイト面接で、共通して聞かれる質問を紹介します。質問ごとの適切な答え方も、例文で確認しましょう。

志望動機

志望動機は、あらゆる業界・職種で聞かれる可能性が高い質問です。「自宅から近い」「時給が魅力的」といった理由だけでなく、仕事内容についての理由も述べましょう。

希望する仕事に生かせそうなスキルがあるなら、スキルをアピールするのも効果的です。条件面を重視して選んだことを、前面に出さないような内容を考えましょう。

<例文>

プログラマーへの転職を検討しており、今の会社を辞めて専門学校に通う間のアルバイトを探していたところ、御社の求人が目に留まり応募させていただきました。

短期でも働けることや自宅から歩いて通えることが、御社に応募させていただいた最大の理由です。学生時代に接客のアルバイトをしていたため、接客の経験も生かせると考えています。

長所・短所

面接で伝える長所は、応募する仕事内容の特徴を把握し、バイト先が求める人物像を意識したものを選びましょう。短所を述べる場合も、対策を説明したりポジティブな内容に変換したりすれば、好印象を与えられます。

また、長所・短所は一貫性を持たせるのがおすすめです。解釈によっては長所にもなる短所を選べば、短所の説明をポジティブな結論で終わらせられます。

<例文>

私の長所は、誰とでも円滑なコミュニケーションを取れることです。前職も接客業で、お客様が選ぶ店員ランキングで店舗1位になったことがあります。

短所は、おせっかいすぎる性格です。以前、お客様の要望に対応しすぎるあまり、他のスタッフに迷惑をかけた経験があります。

この経験から、現在は自分のできる範囲をしっかりと把握し、対応できない場合は断ったり人に任せたりするように心掛けています。

勤務時間・日数

勤務可能な時間帯・日数も、バイトの面接でよく質問される項目の1つです。採用後のトラブルを防ぐためにも、希望の時間・日数は正直に答える必要があります。

ただし、あまりにも細かく希望の時間・日数を設定すると、バイト先の希望条件に合わなかった場合は不採用になりかねません。融通が利く範囲内で、幅を持たせて希望を伝えるのがおすすめです。

<例文>

平日の19:00以降は毎日専門学校に通うため、勤務できません。平日は朝から19:00まで、土日は終日働けます。シフトが決まった後の調整にも対応可能です。

交通手段

交通手段に関する質問は、「きちんと時間通りに来てくれるか」をバイト先が判断する要素の1つです。深夜帯のアルバイトであれば、公共交通機関が使えない時間帯に通勤できるかも聞かれます。

また交通費が支給される場合、交通手段は交通費にも関係する項目です。駐車場・駐輪場がないバイト先に、自動車・自転車で通う場合は、どこに止めるのかも確認されます。

<例文>

電車が動いている時間帯は、〇〇線で通勤する予定です。〇〇駅から乗って、〇〇駅で降ります。

帰りが終電に間に合わないときは、自転車で通勤するつもりです。自転車は〇〇駅南口の無料駐輪場に止めます。

勤務開始時期

いつから働けるかを聞かれたら、可能な範囲でなるべく近い時期を伝えましょう。バイトの求人は、大半が急募です。

無理をする必要はありませんが、早く勤務できる姿勢を見せるだけでも、意欲が伝わりやすくなります。すぐに働けない場合は、理由を簡単に伝えましょう。

<例文>

今週は予定が入っているので少々難しいのですが、来週ならいつからでも働けます。

過去のアルバイト経験

希望する仕事と似た内容のバイト経験があれば、評価が高くなります。実際にどのような仕事をしていたのか、具体的に伝えるのがポイントです。

過去にバイト経験がない場合も、単に「ありません」と述べるだけでなく、熱意を伝えるようにしましょう。

<例文>

学生時代に先輩の紹介で、飲食店のアルバイトをしていました。主にホールを担当していましたが、キッチンの簡単な手伝いも経験があります。

飲食店バイトの面接でよくある質問は?

飲食店のバイト

(出典) pixta.jp

希望のバイト先に飲食店を選ぶ場合は、飲食店バイトの面接でよく聞かれる質問も把握しておきましょう。代表的な質問と回答例を紹介します。

夜勤ができるか

24時間営業や、夜間を中心に営業している飲食店では、夜勤ができるかを質問されることがあります。

夜勤のみ働けるケースや、夜勤と日勤を求められる場合など、夜勤が絡んだシフト形態はさまざまです。自分の生活スタイルを考慮し、夜勤に入れる時間帯を正直に伝えましょう。

<例文>

専門学校が平日22:00に終わるので、平日は23:00からであれば夜勤に入れます。週末は22:00からでも大丈夫です。

ただ、夜勤明けの日は専門学校に備えて睡眠を取りたいため、日勤は入らないシフトを希望します。

ホールとキッチンのどちらを希望するか

飲食店のバイト面接では、ホールとキッチンのどちらが希望かを聞かれることがあります。求人の募集職種に指定がなければ、事前に考えておかなければなりません。

ホールは、店内で接客をする仕事です。コミュニケーション能力が高いことをアピールできれば、ホールスタッフとして採用されやすいでしょう。

キッチンは、厨房でさまざまな業務を行います。仕込み・調理・皿洗いなどの作業が中心です。

<例文>

今回はキッチン希望で応募させていただきましたが、自分の可能性を広げるためにゆくゆくはホールにも挑戦したいです。

繁忙期に働けるか

飲食店バイトの面接では、長期休暇中に働けるかもよく確認されます。ゴールデンウィーク・年末年始は繁忙期になりやすい一方、バイトスタッフも不足しがちになるためです。

長期休暇中に働ける人材は重宝されるため、予定がなければ出勤できることを伝えると印象がアップします。予定が入っている場合は、正直に伝えておきましょう。

<例文>

長期休暇中は今のところ予定がないため、時間を問わず働けます。予定は入れないつもりですが、急な用事が入った場合は早めにご連絡いたします。

体力に自信はあるか

飲食店の仕事は、ホール・キッチンともに忙しくなります。どのようなジャンルの飲食店でも、それなりに体力は必要です。

過去に飲食店バイトの経験があるなら、体力面で大きなアピールの材料になるでしょう。飲食店バイトが未経験の場合も、体力に関しては問題ないことを伝える必要があります。

<例文>

過去に飲食店で働いた経験はありませんが、前職では営業で毎日外回りをしていたので、体力には自信があります。現在も毎朝ジョギングをしており、体調管理にも気を配っています。

バイトの面接で答えにくい質問への回答例

質問に回答する女性

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バイトの面接では、対策をしていなければ回答しにくい質問をされることがあります。答えにくい質問の代表例や答え方を把握しておけば、自信を持って面接に臨めるでしょう。

前職を辞めた理由

バイト面接で前職を辞めた理由を聞かれた場合、「人間関係でストレスがたまった」「仕事がきつかった」などの理由を言うのは避けましょう。ネガティブな理由を言うと、同じ理由でまた辞めてしまうのではないかと思われるためです。

前向きな理由があれば正直に伝え、前の職場が嫌で辞めた場合も違う理由を考えておくことをおすすめします。ただし、完全にウソをつくのはトラブルになる恐れがあるためやめましょう。

<例文>

接客が好きで以前の飲食店を選びましたが、お客様が少なく思ったほど接客の機会がありませんでした。接客スキルをもっと高めたいと思い、いつもお客様が多い御社に応募させていただいた次第です。

他に応募しているバイトがあるか

複数のバイトに掛け持ち応募している場合、自分からそのことを伝える必要はありません。しかし、面接で聞かれたときには正直に答えましょう。

事後報告になると、相手に迷惑をかけてしまいます。掛け持ちで応募していることを伝えれば、選考期間を短縮してくれる可能性もあります。ただし、応募先の店舗名・企業名まで言う必要はありません。

<例文>

御社以外にもう1社、アルバイトの求人に応募しています。そちらは、明後日までに選考結果の連絡をもらえる予定です。

近隣にライバル店がある場合

応募先の近くに似たようなお店がある場合、「なぜうちを選んだのか」と聞かれることがあります。他店と差別化した回答になるよう、事前にお店を利用しておくのがおすすめです。

「時給が高いから」「自宅から近いため」といった求人票のみで分かる理由より、飲食店や働く場所として感じる魅力を伝えた方が好印象を与えられるでしょう。

<例文>

以前から、各地にある御社の店舗をたびたび利用させていただいています。どの店舗も活気があり、楽しそうな雰囲気だったので、私も一緒に働いてみたいと思いました。

「質問はありますか」と聞かれたら?

面接の様子

(出典) photo-ac.com

バイト面接では、最後に面接官が逆質問をすることがあります。逆質問では、やる気をアピールするのがポイントです。好印象を与えられる逆質問の例を紹介します。

職場の雰囲気を教えてもらう

バイトの面接の逆質問では、職場の雰囲気・スタッフの印象などを聞くのがおすすめです。バイト先への強い関心・モチベーションの高さを伝えられるため、印象がアップします。

ただし、「職場の雰囲気を教えてください」「どのような人が働いていますか」のように、漠然と聞くだけでは面接官も回答に困ってしまいます。面接官が答えやすい質問を考えることが大切です。

<例文>

ホールの仕事は初めてなのですが、他のスタッフから業務について仕事中に指導を受けることは可能でしょうか。

採用後に必要な準備を確認する

業務開始までに必要な物・心構えなどを逆質問で確認すれば、面接官にやる気をアピールできます。この質問も抽象的な聞き方ではなく、具体的に質問しましょう。

バイトの経験がない場合、気になることを事前に確認しておけば、不安が払拭されてスムーズに仕事を始められます。

<例文>

採用していただいた場合、業務について何か勉強しておいた方がよいことはありますか。また仕事中の服装は、今の私のような格好でも大丈夫でしょうか。

働く上で大変なことを聞く

バイト面接の逆質問では、繁忙期や覚えるのが大変な業務などを聞くのも効果的です。実際に働いている状況をイメージしようとしていることが伝わり、やる気のアピールにつながります。

ただし、働く上で大変なことを聞くだけでは、「きつい仕事をしたくないのだろうか」と思われかねません。なぜその質問をしたのか、理由を一緒に述べることも重要です。

<例文>

ゴールデンウィーク・年末年始以外に、どのような時期が繁忙期になるでしょうか。できるだけ仕事をしたいので、事前に分かれば予定を空けておこうと思います。

バイトの面接における逆質問のNG例

バツ印を出す女性

(出典) pixta.jp

バイト面接の逆質問で重要なのは、「やる気を伝えること」と「誠意のある対応を意識すること」です。評価を下げてしまいかねない、逆質問のNG例を見ていきましょう。

単に「特にありません」とだけ答える

面接官の逆質問に対し、「特にありません」と答えるのは避けましょう。事前に、質問をいくつか用意しておくことが重要です。

ただし、面接中に解消してしまった場合など、質問がなければ正直に伝えても構いません。このケースでも、単に「特にありません」とだけ答えるのではなく、「聞きたかったことが面接中に全て解決した」ことを伝えましょう。

<例文>

面接でお聞きしたいことをいくつか用意していたのですが、これまでのお話で全て解決しました。丁寧にご説明いただき、ありがとうございました。

調べれば分かることを質問する

会社概要・仕事内容など、事前に調べておけば分かることを、逆質問で聞くのもよくありません。下調べを何も行っていないことを露呈することになり、やる気を疑われます。

インターネットで調べれば分かるようなことは、逆に面接官から質問されるケースもあるため、企業研究は面接対策の一環としてきちんと行っておきましょう。

<NG例文>

御社では、主にどのような商品・サービスを取り扱っているのでしょうか。

業務内容を軽く捉えた発言をする

「簡単にできますよね?」「誰でもすぐに覚えられますか?」といった質問は、相手の気分を害する恐れがあります。業務内容を軽く捉えた発言は、控えましょう。

特にバイトの場合は正規雇用と違い、片手間で働くといったイメージを抱いてしまいがちです。仕事内容を甘く考えていると、その気がなくても無意識のうちに業務を見下す発言が出やすくなるため、意識の持ち方から注意する必要があります。

<NG例文>

レジ打ちの経験がないのですが、誰でも簡単に覚えられるでしょうか。

面接で自分から質問しておくべきことは?

面接官の手元

(出典) pixta.jp

やる気のアピールとは関係なく、バイト面接では自分から聞いておくべきことがあります。面接中に説明がなかった場合は、最後に質問しましょう。

合否結果の連絡時期・連絡方法

採用・不採用の連絡をいつ受けられるのかは、面接中に聞いておきましょう。一般的な合否連絡の時期は、面接後3日~1週間が目安です。

また、連絡方法についても確認しておく必要があります。近年では、電話・メール・LINEが連絡手段の主流となっています。連絡を受ける時期には、すぐに対応できるようにしておきましょう。

なお、早く連絡が欲しかったとしても、応募先にその旨を伝えてはいけません。合否結果の連絡時期が分かったら、その時期に合わせてスケジュールを組みましょう。

試用期間の有無と時給

企業によっては、バイトに試用期間を設けているケースがあります。求人票に試用期間の記載がない場合は、面接で試用期間の有無と時給を確認するのがおすすめです。

なお、労働基準法第21条の規定により、入社後14日以内であれば企業は予告なしで従業員を解雇できます。ただし、無条件に解雇できるわけではなく、客観的かつ正当な理由が必要です。

入社後14日を超えた従業員については、労働基準法第20条の規定に基づき、30日前の解雇予告または解雇予告手当の支払いの義務が発生します。

参考:労働基準法 第20条・第21条 | e-Gov法令検索

求人票と時給が違う理由

バイトの求人票に記載された時給が、実際にもらえる時給とは限りません。求人票の時給はあくまでも見込額であり、企業に確定的な時給を記載する義務はないのです。

とはいえ、ほとんどの応募者は求人票の時給で、収入の目安を判断するでしょう。求人票と実際の時給が違う場合は、面接で理由を聞き、納得できなければ辞退しても構いません。

面接中に実際の時給について説明がない場合も、念のため時給がいくらになるのか確認しましょう。時給に関する説明が十分でない企業は、違法な労働をさせる恐れがあるため辞退するのが無難です。

バイトの面接は入念な質問対策を!

パソコンを前に考え事をする女性

(出典) photo-ac.com

バイト面接ではさまざまな質問をされるため、質問ごとに対策を練っておくのがおすすめです。模範の回答を把握しておけば、本番でもスムーズな受け答えができます。

面接中の逆質問も、やる気のアピールにつながる絶好のチャンスです。あらゆる状況を想定して入念な質問対策を行い、自信を持ってバイト面接に臨みましょう。

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