採用面接や会社説明会の予定が急に決まると、すぐにでも履歴書を用意しなければなりません。身近なコンビニでは、履歴書の取り扱いはあるのでしょうか?履歴書を選ぶときのポイントや、コンビニで履歴書を印刷する方法を解説します。
履歴書はコンビニで購入可能
就職活動に使う履歴書は書店や文房具店などで購入するのが一般的ですが、全国のコンビニでも購入できるのをご存知でしょうか?
24時間営業のコンビニは利便性が高く、履歴書が至急必要になったときに便利です。とはいえ、「コンビニの履歴書でも問題はないの?」と気になる人も多いでしょう。
コンビニの履歴書でもOK
コンビニの履歴書は、書店や文房具店で扱う履歴書と変わらないため、使用しても問題はありません。ペンやノートなどがある、文房具コーナーに陳列されているのが一般的です。
ただし、コンビニの履歴書は種類が限られています。自分が求める履歴書の種類があるかどうかが問題です。コンビニの履歴書は、種類にこだわらない人やすぐにでも履歴書が必要な人に向いています。
逆に、自分の使いたい種類の履歴書を選びたい人は、書店や文房具店に足を運ぶことをおすすめします。
企業側が指定する場合もある
特に新卒採用や、中途採用であれば大企業に応募する場合などは、企業が履歴書のフォーマットを指定していることがあります。その場合は、コンビニなどで購入した履歴書は使用できません。
- 企業が種類を指定しているケース
- webサイトからダウンロードして使用するケース
- パソコンで作成するように指示されているケース
企業が種類や提出方法を指定している場合はルールに従いましょう。自己判断でコンビニの履歴書を提出すれば、ルールを守れない人や説明をよく読んでいない人と見なされる可能性があります。
履歴書の指定がなければ、種類にこだわる必要はありません。重要なのは、履歴書の形式よりも内容です。
履歴書の種類とは
市販の履歴書は1種類ではありません。用途や目的に合わせて選べるように、複数のサイズ・規格が用意されています。一般的にどのような履歴書が流通しているのかを把握しておきましょう。コンビニに置いてある履歴書は、1~3種類程度です。
A4・B5サイズ
履歴書のサイズは、A4・B5サイズの2種類が基本です。
- A4サイズ:A3サイズを2つ折りにしたサイズ
- B5サイズ:B4サイズを2つ折りにしたサイズ
企業からの指定がなければどちらを選んでも構いませんが、一般的にはA4サイズを使用する人が多いようです。記入する内容が多ければA4サイズ、少なければB5サイズを選んでもよいでしょう。
A4サイズの履歴書を折らずに郵送する場合は、角形2号(240×332mm)または角型A4号(228×312mm)の定型外封筒を使います。B5サイズの場合は、角型3号(216×277mm)を使うのがおすすめです。
JIS規格様式・厚生労働省履歴書様式例
これまで履歴書の様式はJIS規格様式が一般的でしたが、2020年に日本規格協会のJIS規格の様式例から履歴書の様式例が削除されました。今後は、厚生労働省履歴書様式が主流となっていくでしょう。
JIS規格の履歴書と厚生労働省履歴書様式の相違点は以下の通りです。
- 性別欄は男・女の選択ではなく、任意記載欄(未記載も可能)
- 通勤時間・扶養家族数(配偶者を除く)・配偶者・配偶者の扶養義務の項目を廃止
通勤時間・扶養家族数などの記載欄がなくなった分、志望の動機・特技・好きな学科・アピールポイントなどを記載する欄が広くなりました。学歴・職歴・本人希望記入欄などについては、ほとんど変化はありません。
一般・転職・新卒・アルバイト用
用途別に分けると、一般用・転職用・新卒用・アルバイト用の4パターンがあります。コンビニの履歴書は、汎用性が高い一般用が大半でしょう。
一般用は、転職・新卒・アルバイトのいずれの用途にも使えます。ただし、様式はメーカーによって異なる点に注意しましょう。自己PR欄が多く確保されているものもあれば、全くないものもあります。
転職用には、履歴書のほかに職務経歴書が同封されているものがメジャーです。中途採用の選考では職歴が重視されるため、転職や異動が多かった人は転職用を活用するのが望ましいでしょう。
新卒用は、職務経歴欄が小さく、志望動機や自己PRの欄が広く確保されているのが特徴です。
アルバイト用は他に比べて、学歴・職歴・志望動機・自己PRの欄がコンパクトです。出勤の希望曜日や勤務可能時間の記載欄が設けられているものもあります。
コンビニで履歴書を選ぶポイント
コンビニで履歴書を購入する場合、企業から特段の指定がないことが前提です。履歴書選びに失敗しないためには、どのような点に注目すればよいのでしょうか?
自分の目的に合わせて選ぶ
履歴書には複数の種類があるため、自分の目的に合わせて選びましょう。
新卒が転職用の履歴書を購入すれば、職歴欄がほぼ空欄になり全体の見栄えが悪くなります。逆に、中途採用の応募者が新卒用の履歴書を使えば、職歴の項目が窮屈になってしまうでしょう。
コンビニではそれほど多くの種類を取り扱っていませんが、目的・用途をよく確認しないで購入すると、「自分に合わない履歴書だった…」と後悔してしまうかもしれません。
重視したい項目で選ぶ
「自己PRや志望動機をしっかりと書きたい」「本人希望欄は多い方がよい」など、希望の様式は人それぞれです。目的にかかわらず、自分の魅力を最大限にアピールできるかどうかを考えましょう。
キャリアの浅い人や新卒の場合、企業側はポテンシャルや仕事に対する意気込みを重要視します。学歴や経歴が似通った人が複数いる場合、自己PRや志望動機などがしっかり書かれている人の方が評価は高くなるでしょう。
転職回数が多い人は、履歴書と職務経歴書が別々になっているタイプがおすすめです。履歴書には就業先のみを記載し、職務経歴書には過去の業務経験や入社後に生かせるスキル・知識などを記載します。
セットタイプもおすすめ
セットタイプの履歴書とは、履歴書・封筒・卒業年月の早見表・添え状・クリアファイル・写真貼付シールなどが付いているものを指します。
履歴書と封筒は別々に用意する必要がありますが、セットタイプなら購入の手間が省ける上、金銭面でもリーズナブルです。
証明写真さえあればすぐに提出できるため、「会社説明会の直前で履歴書が必要だと分かった」「面接が急遽、明日になった」というときに重宝するでしょう。
コンビニで履歴書をプリントする方法
履歴書は手書きでなければならないという決まりはありません。パソコンで履歴書を作成したときや企業のWebサイトからダウンロードした履歴書を使う際は、データをコンビニのマルチコピー機で印刷しましょう。印刷の方法は2種類あります。
スマホやUSBなどからプリント
1つ目の方法は履歴書のPDFをスマホやUSBメモリ、SDカードに保存した上でプリントアウトする方法です。スマホならアプリのQRコードをスキャンさせたり、Wi-Fiで通信したりと店によって異なります。
またUSBやSDカードの場合は、マルチコピー機のメディア差込口にUSBやSDカードを挿入した後、画面の案内に従って印刷します。なお、USBメモリやSDカードから印刷できるのは現状PDFや画像ファイルのみで、WordやExcelには対応していません。
履歴書のデータをアップロード
コンビニによっては、スマホアプリのダウンロードや会員登録が必要なケースがあります。アプリに印刷したいファイルをアップロードすると、マルチコピー機にデータが転送される仕組みです。
メディアがない人にとっては便利ですが、Wi-Fiの接続が悪ければ時間がかかります。急ぎのときはUSBメモリなどを使ってデータを移行させるのが望ましいでしょう。PDFに変換しなくても、WordやExcelのまま印刷できるのはメリットといえます。
紙の履歴書同様、サイズはA4またはB5が基本です。履歴書のフォーマットにもよりますが、A4サイズならA3、B5サイズならB4を選択すると2つ折りにして提出できます。
コンビニでも履歴書を用意することは可能
履歴書はコンビニでも購入・印刷が可能です。書店や文房具店に比べると取り扱い種類は少ないものの、一般用の履歴書ならほぼ手に入ります。履歴書の種類が複数あるときは、目的や用途を考えながら自分を最大限にアピールできるものを選択しましょう。
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