コミュニケーション能力とは?面接やビジネスで求められる能力を解説

コミュニケーション能力とは、どんな能力のことを指すのでしょうか?主に面接やビジネスで求められる能力について解説します。面接や自己紹介でコミュニケーション能力をアピールするときのポイントや、注意点も見ていきましょう。

コミュニケーション能力とは?

握手をする二人

(出典) photo-ac.com

コミュニケーション能力とは、具体的に何を意味する言葉なのでしょうか? 語源や意味などを解説します。

語源は「共有・分かち合う」

コミュニケーションの語源は、ラテン語の「communicare」(コミュニカーレ、共有する、分かち合うといった意味)という説があります。

英語の「communication(コミュニケーション)」の意味は、伝達・交流・意思疎通で、ラテン語や英語の意味から考えると、コミュニケーションはお互いの考えや意思を伝え合う行為のことを指します。

共有という語源からも分かるように、コミュニケーションは相手がいるからこそ成り立ちます。一方通行ではなく、両方の働きかけによって、コミュニケーションは円滑に進んでいくものです。

相手との関係を円滑にする能力のこと

コミュニケーション能力とは、主に人との交流や意思疎通を円滑に進める能力のことで、相手に共感する力や、察する力、自分の意思を伝える力など、人間関係を構築する能力を総合したものです。

人間関係にまつわる能力は幅広いため、「コミュニケーション能力がある」といっても、さまざまな意味合いを持ちます。そのため、文脈や人によっても捉え方が変わる言葉であると理解しておきましょう。

コミュニケーション能力の基本要素

説明をする女性

(出典) photo-ac.com

コミュニケーション能力は、主に3つの要素に分類されます。全ての能力が総合的に高い傾向にある人や、1つの能力が飛び抜けている人もいるでしょう。それぞれ、詳しく解説します。

相手の気持ちに寄り添い「理解する能力」

相手の言動や気持ちを理解することは、コミュニケーション能力の主な要素です。

親身になって話を聞いてくれる人には、さまざまなことを話をしたくなるもです。聞き上手な人は、相手の話を引き出すことも得意で、自然に会話も弾んでいくでしょう。

会話の中で発する言葉の意味や、気持ちを察知・理解する能力がなければ、相手の望むような対応はできません。コミュニケーション能力の中でも「聴く力」は養っておきたい能力といえます。

物事を正確に「伝える能力」

コミュニケーションを取るには、物事を正確に伝える能力が欠かせません。結論や重要なポイントを分かりやすく伝えられれば、相手とスムーズに会話できます。

結局のところ何のことか伝わりにくい抽象的な内容や、結論までが長い話を避け、具体的なポイントを的確に伝えられる人は、ビジネスにおいても重宝されるでしょう。

「伝える能力」は、一方通行ではありません。自分の伝えたいことを話すだけで満足するのではなく、相手に伝わりやすいよう内容を整理し、理解してもらう努力をするのも重要です。

言葉に頼らない「非言語的な伝達能力」

コミュニケーション能力は、言葉以外にも非言語コミュニケーションまたは、ノンバーバルコミュニケーションと呼ばれるものがあります。声色・姿勢・表情・身ぶり手ぶりなどが該当します。

伝える能力・聴く能力と合わせて、非言語コミュニケーション能力があると、同じような会話をしていても、相手の受け止め方は変わるものです。

言葉以外の表現をうまく使うと、本質的な意図が伝わりやすくなります。また、相手の非言語コミュニケーションから意図をくみ取り、察知する能力も大切です。

面接やビジネスにおけるコミュニケーション能力とは?

面接をする女性

(出典) photo-ac.com

面接やビジネスでは、どんなコミュニケーション能力が求められるのでしょうか?社交性や明るさだけではありません。ビジネス面で必要な能力を知っておけば、面接対策にも役立ちます。

面接で求められる能力

面接で求められるコミュニケーション能力は、面接官の質問や意図を理解し、的確に答える能力が必要とされます。

自分の伝えたいことをうまくまとめ、返答する能力も必須です。特に面接では、限られた時間の中で短く返答しなければなりません。話の構成や、端的な言い回しが求められます。

非言語コミュニケーションも、面接では重視されます。話し方・姿勢・表情などに気を配ると印象がよくなり、自分の魅力をしっかりと引き出せるでしょう。

ビジネスに必要な能力

ビジネスでは、社内・社外の人と連携して作業を進めるため、主に理解力と論理的な思考力が求められます。

会議や取引では、互いに状況や議題内容についても理解する必要があるため、会議・取引の目的や、それに至った背景などを考え、理解する能力は不可欠です。

結論に説得力を持たせるには、論理的に考える能力も求められます。論理的な根拠と理由を説明できれば、自ずと説得力も増すでしょう。

ビジネスにおいては、話の結論から述べるのが一般的です。日々、さまざまな業務内容を効率的にこなしていくためにも、重要な結論を最初に述べ、話をスムーズに終わらせましょう。多忙な上司に話をする上でも、理解力や論理的な思考力は必要な能力といえます。

面接でコミュニケーション能力をアピールするときの注意点

面接を受ける女性

(出典) photo-ac.com

面接では、自分の長所や魅力を伝える場面でもあります。自分のコミュニケーション能力をアピールしたいと考える人も多いでしょう。コミュニケーション能力をアピールする際に、注意しておきたいポイントを解説します。

応募先が求める能力をアピールする

コミュニケーション能力と一口にいっても、実際には幅広い意味があります。面接でアピールしたいときは、応募先が求める人物像や、どの能力を求められているのかを考えましょう。

仕事内容や会社の社風によって、求めているコミュニケーション能力は異なります。営業職であれば、顧客との対話を重視し、商品の魅力をアピールできる能力が求められるでしょう。

事務職なら、メール・電話などの顔が見えないやり取りもあるため、文面や声色から相手の気持ちを理解するコミュニケーション能力も求められます。

入社後に必要となるそれぞれの状況を具体的にイメージし、それに添ったコミュニケーション能力をアピールしましょう。

漠然と「コミュニケーション能力があります」とアピールするのではなく、具体的なエピソードや経験を付け加え、各能力をアピールします。

長々と自己アピールしすぎないよう注意する

長々とした自己アピールは、コミュニケーション能力のアピールにはなりません。面接において大切なのは、短く分かりやすい返答を心がけることです。

面接は、会話を楽しみ親交を育む場面ではありません。明るく雑談を続けるのではなく、面接官からの質問には的確な返答をしましょう。雑談で人を楽しませる能力と、ビジネスで必要なコミュニケーション能力は異なります。

自己アピールの部分だけでなく、面接全体を通してコミュニケーション能力があるのかを判断されていると考えましょう。

コミュニケーション能力が高い人とは?

考え事をしているビジネスマン

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コミュニケーション能力が高い人とは、どんな人を指すのでしょうか?主な特徴や、傾向を紹介します。コミュニケーション能力が高い人のまねをすれば、自然と人間関係がうまくいくでしょう。

相手のことを考えられる人

コミュニケーション能力が高い人は、相手のことを考えた行動ができます。互いに交流してこそ成り立つのが、コミュニケーションです。

相手に共感する気持ちや、興味のある話題を提供する気遣いが人間関係を円滑にします。相手の気持ちを正確に察知する能力が高い人は、適度な距離感を保ちながら共感力を発揮している傾向にあります。

相手が楽しめる雰囲気を作るには、事前のリサーチや深い考察が欠かせません。真剣に相手のことを考え、理解しようとすれば、自然と周りに人が集まりやすく、自分の信頼度も増してくるでしょう。

分かりやすく話ができる人

分かりやすく話ができる人も、コミュニケーション能力が高いといえます。周囲が理解できるよう話をかみ砕き、説明できるのが特徴です。

特にビジネスでは、簡潔に話をまとめる能力が重視され、伝える順序や最低限必要な情報を意識して言葉を選ぶ必要があります。

伝える能力が高い人とは、会話がスムーズに進みます。言葉選びや伝えるべき情報を把握できる人は理解力もあり、人間関係を円滑に築いていけるでしょう。

コミュニケーション能力を磨く方法とは?

ラフなミーティング風景

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コミュニケーション能力は、行動や意識によって高まる傾向にあります。人間関係やビジネスで必要な能力を磨きたい際に心がけたい行動を見ていきましょう。

積極的に人と会う

コミュニケーション能力を磨きたいと考えるなら、まずは人と会うようにしましょう。自分から話すのが苦手な人や、自分の話を聞いてほしい人など、さまざまなタイプの人に会うと、その人に対して合うコミュニケーション方法を模索できるので、伝える能力・理解する能力を磨けるでしょう。

コミュニケーションに正解はなく、個人の考え方や特性によって対応方法が変わります。多くの人と会えば会うほど、それぞれに合った対応ができるようになります。

また、プレゼンなどの機会を増やしても、コミュニケーション能力は磨けます。多忙なときでも、できるだけ人と会うまたは、話す機会を作るのが大切です。

伝えるときは「5W1H」を意識する

「5W1H」を意識して話すと、伝えたい内容が明確に相手へと伝わりやすくなります。5W1Hとは、英語の頭文字を表す言葉です。

5Wは「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(何を)」「Why(なぜ)」で、1Hは「How(どうやって)」を意味します。

漠然と話し始めるのではなく、伝える情報を整理した上で会話を始めるのがポイントです。

ビジネスで端的な話を求められるときには、PREP法も役立ちます。PREP法は「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論)」の順で話をまとめる方法です。

結論を述べ、理由や具体例に移行すると、重要なポイントを明確に説明できます。

コミュニケーション能力を高め面接に生かそう

面接

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コミュニケーション能力は、人間関係を円滑に構築する能力ともいわれています。人間関係を構築するには、さまざまな能力が必要です。

面接でコミュニケーション能力をアピールするには、自分は伝える能力が高いのか、相手の意図をくみ取る理解力が高いのかなど、持ち合わせている能力を考え、具体例を踏まえてアピールしましょう。

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