主婦がパートに応募するときには、応募先に履歴書を提出します。主な項目と、基本的な書き方を見ていきましょう。職歴・志望動機・自己PR・本人希望欄など、仕事にブランクのある主婦が履歴書を書くポイントも紹介します。
パート希望の主婦の職歴の書き方
子育てが一段落ついたとき、妊娠・出産後の復帰の際はパートを希望する主婦も増えています。履歴書の職歴は、どのように書くのがよいのでしょうか?ケース別に紹介します。
職歴にブランクがある場合
結婚・出産・育児など、ライフステージの変化で職場を退職すると、復帰までに数年以上のブランクが空くこともあります。
復帰までのブランク期間に何をしていたかは、説明が必要です。多くの場合女性のライフステージにともなう職歴の空白は、一般的な無職期間とは異なると判断されます。
主婦業や育児でブランクがある場合、その旨を説明すれば、子育てが一段落し、しっかり働けることが伝わります。
経歴は具体的に書こう
「結婚を機に専業主婦になった」「妊娠・出産にともない数年で退職した」など、主婦の職歴は少ないこともあります。
職歴が少ないときは、なるべく仕事内容・実績・経歴を掘り下げるのがおすすめです。パートに応募する場合、似たような仕事経験や実績があると有利に働きます。
正社員経験があるときはブランクがあっても優先的に記載し、なるべく細かい内容を書いていきましょう。
職歴がない場合
「アルバイト経験のみで専業主婦になった」「アルバイト経験もない」という場合は、社員として働いた職歴を記載できません。
社員として働いた経歴がないときは、アルバイトの経験を記載しましょう。パート勤務の応募であれば、アルバイト経験も十分な職歴になります。
社員経験の方が重視されるため、両方の経験があるときは社員経験を記載しましょう。
アルバイト経験もないときは、「職歴なし」でOKです。応募先に関係する何らかの資格や学校で学んだ知識があるなら、別の欄でアピールしてもよいでしょう。
パート希望の主婦の志望動機の書き方
パート希望でも、多くの履歴書には志望動機を書く欄があります。勤務できるシフトや本人の熱意を知りたいという理由から、志望動機を重視する企業も多いでしょう。
未経験の業種の場合
パート勤務の場合、未経験職に応募することもよくあります。未経験だからといって、身構える必要はありません。
「犬や猫が好きで自分でも飼っているので、ペットショップでの勤務に生かせると思った」「○○カフェのコーヒーが好きで、店員として働きたい」のように、なぜ応募先を選んだのかアピールできるとよいでしょう。
パート勤務では、資格や一定のスキル・経験を要する職種を除いて、比較的簡単な業務も多くあります。ポジティブな労働意欲が伝わればよいでしょう。
同じ業種の経験がある場合
同じ業種での社員経験があれば、パート採用に有利です。ブランクがあっても、一定のスキル・経験があれば積極的に記載しましょう。
完全に同業種でなくても、パソコン業務・レジ対応・接客など、幅広い分野の経験がアピールできます。
志望動機欄には「経理事務として○年間働いていたため、スキルを生かせると考えて応募した」「子育てが落ち着いたため、前職と同じ業界である○○でぜひまた働きたいと思い応募した」のように、経験を書きましょう。具体的な実績や仕事内容があれば、詳しく書くのがおすすめです。
パート希望の主婦の自己PRの書き方
主婦がパートで仕事復帰を考えているとき、履歴書の自己PR欄には何を書けばよいのでしょうか?主な記載内容や、ポイントを紹介します。
実績やスキルを記載する
これまでに学校・アルバイト・仕事・日常生活で何らかの実績やスキルを身に付けている場合、自己PR欄に記載しましょう。ブランク期間中に身に付けた資格も、アピールが可能です。
基本的には、パートの応募先で必要とされるスキルを記載しましょう。保育園で働くなら保育士資格、飲食店で働くなら調理経験・接客経験などです。
自己PRを書くときは志望動機とからめると、違和感がありません。パート希望であれば志望動機と自己PRが1つにまとまった履歴書も多いため、実績・スキルをまとめて記載するのもよいでしょう。
育児で得た経験をアピールする
これまでにアルバイト・社員経験がなく、実績・スキルをアピールしにくいこともあります。しかし、専業主婦の経験はパート業務に役立つことも多いものです。
幼稚園での役員経験や子どもを通した人付き合いは、コミュニケーション能力のアピールにつながります。パート先で調理を担当するときには、家庭料理を毎日作ってきたスキルが生かせることも多いでしょう。
健康面・体力面のアピールも、パワフルに家事・育児に取り組んできた主婦であれば可能です。ビジネス面にこだわらず、自己PRを考えてみましょう。
趣味などをからめて人柄を伝える
仕事・家事・育児だけでなく、趣味や得意分野に範囲を広げて自己PRを考えるのもおすすめです。パート採用では、人柄が重視されます。周囲とうまくやっていけるか判断するには、応募者の雰囲気が分かる自己PRがぴったりです。
昔から続けているスポーツがあれば、継続性や体力面のアピールにつながります。旅行経験を書くのであれば、新しいことへの挑戦や行動力の高さにつなげるのがよいでしょう。
「ガーデニングが趣味」であれば、同じ趣味を持つ人との交流や毎日コツコツ取り組む姿勢など、アピールできる内容は豊富です。
パート希望の主婦の本人希望欄の書き方
「本人希望欄」は、特別に配慮が必要な事柄や条件面での希望があるときに使う項目です。主婦の場合、本人希望欄には何を書けばよいのでしょうか?「貴社規定に従います」のように書くのが一般的ですが、記載が必要なパターンを紹介します。
育児との両立が可能なことを記載
育児中の場合、勤務できる時間帯・曜日が限定されることもあります。ただし、「本人希望欄」に希望を書くと「ほかの時間帯や曜日は勤務が不可能」と捉えられることが大半です。
募集している時間帯と合わず、シフト変更も不可能と捉えられると採用に影響する可能性があります。「保育園の送迎で夕方〇時以降の残業ができない」と書く場合、「状況によって親族への依頼が可能」「事前の打診があれば融通が利く」と付け加えるのもおすすめです。
何らかの希望を書くときは、パート勤務への影響が最小限であることをアピールするよう心掛けましょう。
扶養の範囲内で働くなら勤務時間に注意
主婦のパート勤務では、扶養範囲内で働くつもりなのかそれ以上の勤務を希望しているのか明確にしましょう。給与所得の場合、年間103万円を超えると所得税が発生し、106万円を超えると社会保険加入が必要になる可能性があります。
130万円を超えると配偶者の扶養から外れ、配偶者特別控除は150万円を超えるとなくなる仕組みです。
税金や保険など世帯全体の収入に関わるため、扶養範囲内での勤務を希望しているときは本人希望欄に記載しておくのもよいでしょう。
年収や社会保険の加入義務は、時給・ボーナス・会社の規模が関わってきます。ある程度規模の大きい会社では扶養範囲内で働ける勤務時間を把握しているため、相談しながら勤務日数を決めましょう。
参考:
No.1191 配偶者控除|国税庁
パート・アルバイトのみなさま | 社会保険適用拡大 特設サイト|厚生労働省
履歴書で自分の強みを伝えよう
主婦がパートを始めるときは、ブランクや職歴の少なさに悩むこともあります。しかし、ハードルはそれほど高くありません。
過去の勤務経験やアルバイト経験・資格などを記載し、履歴書で魅力的な人物像をアピールしましょう。
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