企画職とは?仕事内容と魅力、向いている人の特徴や必要なスキル

さまざまな企画の立案や実行、検証などをする企画職は、どの業界でも必要な職種です。しかし、具体的にどういった仕事をしているか、知らない人も少なくありません。これから企画職を目指す人に向けて、仕事の魅力や向いている人の特徴などを解説します。

企画職とは?どういう仕事?

企画ミーティング

(出典) pixta.jp

企画職とはその名の通り、プロジェクトの立案や実行、検証などをする仕事です。企画職の仕事は大きく、商品やサービスに関する企画、広報・宣伝・販促に関する企画、会社全体の経営や事業運営に関する企画に分類できます。一口に企画といっても多様な分野にわたるため、まずは大まかな職種を紹介します。

商品やサービスの企画・開発

新商品の開発や、新たに提供するサービスを企画する仕事です。一般的に企画職といえば、商品・サービスの企画をイメージする人が多いでしょう。顧客のニーズを分析し、それを満たす商品・サービスはどういうものか考えて、社内で提案をします。

商品開発の大本となるイメージを提供する仕事であり、市場の流行や顧客のニーズを分析して形にする力と、アイデアを周囲に分かりやすく説得力を持って伝える力が求められます。

販売促進

企画・開発した商品・サービスを、顧客に届ける方法を考える仕事です。いかにして顧客に受け入れてもらうかを考え、購入の後押しをする施策を提案します。

広報や宣伝と混同されがちですが、POPやポスターの制作、店舗のディスプレイの企画・演出など、より顧客に近いところでプロモーションをする仕事と位置づけられています。顧客が商品を知るきっかけを作ったり、利用にあたって抱く不安を解消したりなど、購入の後押しに注力する仕事です。

広報・宣伝・プロモーション

商品・サービスを広く世間に知ってもらうための方法を考える仕事です。マスコミに商品やサービスを取り上げてもらったり、動画広告などを作成して認知を広めたりなど、予算の範囲内で最大限、商品の知名度を上げる施策を企画・実行する役割です。

商品に合った宣伝媒体を選択したり、プレスリリースを作成したりするのに加えて、イベントの企画なども担います。マーケティング戦略の構築に携わるケースも珍しくありません。上記の販売促進の仕事も兼ねている企画職も多くいます。

営業企画

自社の営業活動がより効果的かつスムーズに進むように、さまざまな施策を企画する仕事です。営業部門に所属して市場調査や顧客ニーズの分析を行い、その結果を商品やサービスの開発につなげます。さらに営業方針の決定や販売目標の設定なども行い、営業担当者の生産性向上の後押しをします。

営業企画が顧客ニーズに合致した施策を立てられれば、営業担当者の活動が最適化し、効率的に売上を上げられるようになるでしょう。具体的な位置づけは企業によって異なりますが、事業戦略を実行するための施策を企画・立案する場合もあり、売上高の向上につながる重要な役割を担っています。

経営企画

経営企画は、これまで説明してきた企画職の仕事とは一線を画しており、マネジメント層が考える経営方針を具体的な形にする仕事です。マネジメント層が構築した事業戦略をベースとして、各部門の予算や目標、業務プロセスなどを設定し、各部門に実行させる役割を持っています。

いわば経営者をはじめとしたマネジメント層と、各部門との橋渡しをする仕事といえるでしょう。市場全体の動向や競合の状況、顧客ニーズの変化などの情報を収集・分析し、マネジメント層に戦略の提案や意見をする役割を担う場合もあります。

企画職のやりがいや魅力は?

テーブルの上の企画書

(出典) pixta.jp

一言で企画職といっても、さまざまな役割があり、上記のように職務範囲も多岐にわたります。企業によってどういった役割を企画職に求めているかは変わってきますが、以下の点は企画職に共通する魅力です。

自分のアイデアを形にできる

自分の考えたアイデアを商品・サービスに落とし込んだり、プロモーション企画にできたりするので、成功すると大きな充実感を得られます。市場や顧客について調査・分析した情報をもとに、新しいアイデアを生み出して売上につなげられるので、事業の中核を担っている実感を得られるのが魅力です。

特に、自分の考えたアイデアが採用されて、商品・サービスが形になったり、多くの顧客を呼び込んだりできた場合の達成感や喜びは大きいでしょう。自分で物事を考えて形にしたい人にとっては、非常にやりがいのある仕事といえます。

事業の成否を担う立場で活躍できる

商品・サービスを顧客に届ける方法を考える立場なので、事業全体の成否を担うといっても過言ではありません。企画職の打ち出した施策をもとに、営業やマーケティング部門が動くことが多く、企画が成功すれば大きな利益につながる可能性があります。

また、商品やサービスを企画するだけではなく、市場全体の動向や顧客ニーズの変化、競合他社の動向なども分析するので、マネジメント層と同じ目線で考える必要もあります。

将来、経営に携わりたい人にとっては、企画の仕事を通じて事業運営に関する経験が積めるのも魅力の1つです。事実、企画部門からキャリアアップして、マネジメントを担う人材に成長する人も少なくありません。

企画職に向いている人の特徴

企画についてのミーティング

(出典) pixta.jp

企画職に向いている人の特徴としては、以下の点が挙げられます。トレンドや流行を敏感に捉えてアイデアにつなげられる人や、発想力の豊かな人は、企画職として活躍できるでしょう。ある程度は後天的に身に付けられる資質でもあるので、自分に足りない資質をどう磨けばよいか、考えてみることも大事です。

トレンドや流行に敏感な人

好奇心が旺盛で、世の中の流行やトレンドに敏感な人は、魅力的かつ有効な企画を生み出せる傾向にあります。

世の中のトレンドに乗せて商品やプロモーション企画を打ち出せば、多くの人に知ってもらいやすく、スムーズに売上につながる可能性が高いでしょう。既存の枠組みや考え方だけにとらわれず、新しい技術や考え方を積極的に取り入れる柔軟性を持つ人が向いています。

発想力のある人

さまざまなアイデアを考え出す発想力のある人や、顧客ニーズの分析が得意な人なども、企画職に向いているといえるでしょう。広く情報を収集し、アイデアに落とし込むには、柔軟な発想力がなければいけません。広い分野に興味を持ち、独自のアンテナで情報を収集していれば、いろいろなアイデアが浮かぶようになります。

さらに、固定観念にとらわれず柔軟な発想をするには、変化を楽しめる姿勢も重要です。世の中の技術は日進月歩で常に変化しているので、積極的に新しい分野の情報を収集し、深く分析できる人が向いています。

企画職に求められるスキル

情報整理

(出典) pixta.jp

企画職に求められるスキルも押さえておきましょう。上記のように魅力的な企画を生み出す発想力に加えて、以下のスキルが求められます。

情報収集・分析スキル

たとえ斬新で画期的なアイデアを思いついたとしても、顧客ニーズに合致していなければ、打ち出した企画が成功することはないでしょう。

企画職として活躍するには、必要な情報を効率的かつスムーズに収集し、分析するスキルが必要です。リサーチと分析を通じて市場のトレンドや顧客ニーズを正確に把握し、有効な企画を打ち出す力が求められます。根拠に基づいた企画であれば周囲の理解も得やすく、スムーズに形にすることができます。

プレゼンテーションスキル

思いついた企画を周囲に説明して理解を得るためには、プレゼンテーションスキルも欠かせません。たとえ市場のトレンドや顧客ニーズに基づいた魅力的な企画を打ち立てても、説得力を持ってクライアントやチームメンバーに説明できなければ、賛同は得られないでしょう。

なぜその企画を打ち出したのか、どういった効果が望めるのか、その根拠は何かなど、論理的に説明する力が求められます。

コミュニケーションスキル

企画を通すには、社内で根回しや利害関係の調整が求められるケースが多いので、周囲と良好な関係を築いておくための、コミュニケーションスキルも必要です。

企画職はクライアントとよい関係を築いてニーズを引き出したり、企画を説明したりする必要もあるので、ほかの職種と比べても高いコミュニケーションスキルが求められます。自分の打ち出した企画を進めてもらうためにも、周囲とよい関係を築いて協力してもらわなければいけません。

企画職の仕事をするには?

情報整理

(出典) pixta.jp

企画の仕事をするためには、以下のように営業やマーケティング部門などでスキルを磨く必要があります。未経験から企画職に就くのは困難なので、まずはビジネスパーソンとして実績を積みましょう。

営業で安定した成績を上げる

未経験から企画職を任せられることは、基本的にありません。商品・サービスの売り方や顧客ニーズなどを理解していなければ、有効な企画を生み出すことはできないためです。

まずは営業職やマーケティング部門などで、十分な経験を積む必要があります。実績を認められるようになってから、企画部門や企画職への転属・異動を願い出るとよいでしょう。ただし、企業によっては企画部門が社員を募集している場合もあるので、企画職の見習いとしてスキルを磨く道もあります。

経験を生かして転職活動をする

営業やマーケティング部門での勤務経験を生かして、企画職を募集している企業への転職を目指す方法もあります。特に、商品の販促やプロモーションの経験が豊富な人は、企画職として転職がしやすいでしょう。

実際、商品企画やマーケティングの企画をはじめ、企画職の転職求人案件は多くあります。自分の経験やスキルを生かせる案件を探してみましょう。

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履歴書をチェックする手元

(出典) pixta.jp

企画職の種類や仕事内容、向いている人の特徴などを解説しました。企画職はその名の通り、商品やサービス、営業方針などの企画を打ち出すのが仕事です。

自分のアイデアを形にでき、事業の中核を担う施策を実行できるので、やりがいを感じる人が多いでしょう。全くの未経験から企画職になるのは難しいため、まずは営業やマーケティングの経験・実績を積む必要があります。

企画職にはさまざまな仕事分野があり、求人案件も多めなので、転職して企画職を目指す場合には、自分に合った仕事を慎重に選択することが大事です。