履歴書に貼る写真の裏側には、自分の名前を書いておくのがマナーです。また、好印象を与えられる写真の撮り方を知っておけば、転職を成功させやすくなるでしょう。履歴書の写真でライバルから抜きん出るポイントを解説します。
履歴書写真の裏には名前を書く
履歴書に貼る証明写真の裏側には、名前と撮影日を書いておきましょう。名前を記入する理由や書き方のポイントについて解説します。
写真の裏に名前を書く理由
履歴書写真の裏に名前を書く理由は、写真が剝がれた際に誰のものか分かるようにするためです。剝がれた写真の裏側を確認すれば、どの履歴書から剝がれた写真なのかが分かります。
のりでしっかり貼れば滅多に剝がれることはないと思われがちですが、履歴書は採用担当者の手元に届くまでにさまざまな物理的影響を受けるため、写真が剝がれる可能性は十分にあり得ます。
採用担当者が履歴書を扱う中でも、写真が他の書類に触れて剝がれてしまうかもしれません。写真の裏に名前を書くのは、万が一の事態に備えたマナーなのです。
読まれるかどうか分からない部分にまで気を配っておけば、写真の裏側を見られたときに「丁寧な仕事ができる人」と評価され、選考結果にも前向きな影響を与えるでしょう。
撮影日の記載は必要?
履歴書に貼る写真の裏側には、名前と一緒に撮影日も記載するのがおすすめです。履歴書写真は3カ月または6カ月以内に撮影されたものを貼るルールがあるため、撮影日まで書いておけば、剝がれたときに好印象を与えられます。
名前と併せて無理に撮影日まで書く必要はありませんが、手間がかかる作業でもないので、一緒に書いておくとよいでしょう。
撮影日の書き方に、特にルールはありません。年月日を簡単に書いておけばOKです。ただし、企業側から指定がある場合は、確認される可能性があるため、指定通りにきちんと記載する必要があります。
細めの油性ペンで書く
写真の裏側に名前を書く際は、油性ペンを使いましょう。ボールペンで名前を書くと写真に筆圧がかかるため、写真の表側に字が浮き出て見栄えが悪くなる恐れがあります。
油性ペンをおすすめする理由は、水性ペンで書くと字がにじみやすくなるためです。写真の紙質によっては、名前がにじんで読めなくなる可能性もあります。
油性ペンは細めのものを選びましょう。狭いスペースに太い油性ペンで名前を小さく書いた場合、文字がつぶれてしまう恐れがあります。
履歴書の写真をきれいに貼るコツ
履歴書の写真がゆがんでいたり、部分的に剝がれていたりすると、採用担当者に「細かい作業ができない人」と判断されかねません。きれいに写真を貼るコツを紹介します。
履歴書に合ったサイズにカット
履歴書写真の一般的なサイズは、履歴書自体のサイズに関係なく縦40mm×横30mmです。ちょうどこのサイズで写真をカットすれば、ほとんどのケースで枠にぴったり収まります。
写真をカットする場合は、定規とカッターを使ってきれいに切り取りましょう。ハサミやカッターを用いて目視でカットすると、どうしても切り口がゆがんでしまいます。
サイズを合わせたりきれいにカットしたりできそうにない場合は、プロに依頼するのがおすすめです。費用はかかりますが、高いクオリティの写真を用意してもらえます。
スティックのりか両面テープを使用
履歴書に写真を貼り付ける際は、スティックのりか両面テープを使いましょう。液体のりは貼る瞬間に歪みやすい上、貼った後にのりが外にはみ出してしまう可能性もあります。
スティックのりと両面テープを比較した場合は、両面テープの方が剝がれにくいでしょう。のりを使うとどうしても貼る際にズレやすくなりますが、両面テープなら貼った瞬間に固定されます。
写真を貼る際に上から押さえつける場合には、写真にティッシュペーパーをかぶせて押さえるのがおすすめです。写真に指紋が付かず、表面が汚れるのを防げます。
好印象を与える履歴書写真を撮るコツ
履歴書の写真で好印象を与えるためには、身だしなみ・背景・姿勢・表情にこだわることが重要です。早く面接で会いたいと思わせられるような写真を撮影しましょう。
面接と同様の身だしなみ
履歴書写真を撮影する際の服装は、面接に行くのと同じ格好にするのがおすすめです。ダーク系のスーツに白のシャツを合わせ、男性はネクタイを着用します。
前髪は目にかからないように整え、目元をしっかりと見せるのがポイントです。女性は華美なメイクを避け、面接仕様のナチュラルメイクで撮影に臨みましょう。
普段着のまま写真を撮ると、社会人としてのマナーが欠如していると判断されてしまいます。髪型をアレンジしすぎたり、印象の強すぎる眼鏡をかけたりなど、誠実な印象を抱いてもらいにくいスタイルもNGです。
背景色は白・ブルー・グレーに
近年の証明写真機は、背景色を選べるケースがほとんどです。背景色は白・ブルー・グレーのいずれかを選択しましょう。
おすすめの3色の中では白が最もシンプルですが、背景が明るくなりすぎる恐れがあります。薄めのブルーやグレーなら、顔の表情や色がよりはっきり写るでしょう。
女性の背景色には薄いピンクもおすすめです。顔のイメージが柔らかくなる傾向があります。ただし、ピンクは子どもっぽい印象を与えかねないため、企業風土や職種も考慮して決めましょう。
姿勢と表情に裏技をプラス
写真を撮影するときには、姿勢と表情にも気を配りましょう。背筋をピンと伸ばし、歯が見えない程度に口角を上げれば、無理のない自然な笑顔を作れます。
緊張して顔の筋肉がこわばってしまう人は、顔の体操で筋肉をほぐすとよいでしょう。顔の表面に汗や脂が出ている場合は、撮影前に拭き取っておく必要があります。
証明写真機で撮影する際は、白いハンカチやコピー用紙を膝に置いて撮るのがおすすめです。レフ板代わりになって光を反射してくれるため、より鮮明な写真に仕上がります。
履歴書の写真でよくあるミスと対処法
履歴書写真の裏に名前を書き忘れた場合や、写真のサイズを間違えた場合の対処法を紹介します。履歴書内の致命的なミスに気付いた場合は、適切に対応することが重要です。
履歴書に貼る写真裏に名前を書き忘れた場合
履歴書写真の裏に名前を書くのは、あくまでも万が一の事態に備えるためのものです。名前を書き忘れたことに後から気付いた場合も、わざわざ剝がして書く必要はありません。
一度きれいに貼り付けた写真を無理に剝がそうとすると、写真や履歴書が汚くなってしまう恐れがあります。採用担当者が写真裏の記名をわざわざ確認することはないため、書き忘れに気付いてもそのままでOKです。
なお、履歴書に一度貼った写真を使い回すのも避けた方が無難です。一度剝がした写真には、不自然なシワが生じたり古びた印象になったりするため、写真のクオリティが下がる恐れがあります。
写真のサイズを間違えて撮影した場合
写真のサイズが間違っていることに後から気付いた場合、まだ履歴書に貼っていない段階なら写真を撮り直しましょう。サイズを間違えた写真を履歴書に貼った後で気付いた場合は、履歴書ごと作り直す必要があります。
サイズが違う写真をそのまま貼り付けて履歴書を提出すると、雑な印象を与えかねません。丁寧な仕事ができない人と見なされてしまい、評価が下がる恐れがあります。
写真に限らず、履歴書内の間違いに気付いた場合は、最初から作り直しましょう。部分的に修正してもマナー違反にはなりませんが、ライバルたちが修正なしの履歴書を提出していることを考えれば、比較された際に大きな不利となるでしょう。
履歴書裏には油性ペンで名前を書こう
履歴書に貼る写真は剝がれてしまう可能性があるため、裏側に油性ペンで名前を書いておきましょう。撮影日も記載しておくと、裏側を見られた際に好印象を与えられます。
履歴書に合ったサイズにカットすることや、スティックのり・両面テープできれいに貼り付ける点も重要です。表情・姿勢・背景にもこだわり、採用担当者に好印象を与えられる写真を撮影しましょう。