パートの面接でよく聞かれる質問と回答例。面接を受ける際のポイント

パートの面接では、経歴や性格・希望する働き方に関して質問されます。職種を問わず聞かれる項目はある程度決まっているため、事前に準備して臨むのがおすすめです。パートの面接で聞かれる質問や回答例、好印象を与える面接の受け方を紹介します。

パートの面接を受ける際のポイント

出勤する女性

(出典) pixta.jp

パートの面接を受ける際は、外見や話し方も重要です。面接者に好印象を与える上で重要なポイントを紹介します。

服装の注意点

パートの面接に臨む服装は、きれいめのブラウスにジャケットや、きちんとした印象のあるワンピースなどがおすすめです。カジュアルでよいといわれた場合でも、デニムやスウェットなどの普段着は避けましょう。

シワやシミ・汚れがない服であることも重要です。長い髪はまとめ、派手なネイルやアクセサリーは控えます。面接前の服装チェックでは、清潔感があるかという点を重視しましょう。

面接者は、応募者の服装で「社会人としての常識があるか」「TPOをわきまえているか」などをチェックします。だらしない服装・着こなしでは、働きたいという真摯な気持ちが伝わりません。

面接がマイナスからのスタートとならないよう、見た目の印象を重視することが必要です。

話し方や立ち居振る舞いの注意点

面接中は話し方にも注意しましょう。緊張すると早口になりがちなので、ゆっくり話すことを意識します。何か聞かれたときは、明るく聞き取りやすい声でハキハキ回答すると好印象です。

また質問への答えは、簡潔にまとめます。思いついたままを口にすると冗長になり、言いたいことが伝わりません。結論から述べることを意識して話すと、分かりやすくスマートです。

面接では、ちょっとしたマナーが印象アップまたはダウンにつながるものです。入室・退室時に礼をする・書類の受け渡しは両手で行うなど、立ち居振る舞いにも気を配りましょう。

【よく聞かれる質問例1】志望動機

面談する女性

(出典) pixta.jp

志望動機はほぼ確実に聞かれると心得ましょう。想定される質問パターンと回答を具体的に紹介します。

その応募先を選んだ理由

「なぜ当社の求人に応募されたのですか?」「当社の求人に応募された理由をお聞かせ願えますか?」など、面接では多くの場合「その会社を選んだ理由」を尋ねられます。

子どもの教育資金を貯めたく、御社のパート求人に応募しました。御社は自宅から徒歩圏内で通勤しやすく、シフトの時間帯も希望にマッチしています。接客は前職でも経験がありますので、仕事を覚えやすく長く働けると考えました。

ポイントは、話に具体性を持たせることです。現在の自分の状況を説明した上で「この会社がよかった」とすると、相手も納得しやすいでしょう。

働こうと思ったきっかけ

ブランクが長い人は、「なぜまた働こうと思ったのですか?」「働きたいと思ったきっかけは何ですか?」など、「働きたい」と思ったきっかけを尋ねられる可能性があります。

下の子どもが小学校に上がり、自由になる時間が増えました。パートで家計の足しにしたいと思っていたところ御社の求人を見つけ、応募しました。

求人のシフトが希望と合っていること・通勤しやすいことなどから、長く続けられると思い応募しました。

「時間ができたから」「社会との関わりを持ちたいから」というのはよい理由ですが、それだけでは志望動機としては弱い印象です。自分の現状や経歴などを交えて説明し、きっかけに必然性・具体性を持たせましょう。

その仕事を選んだ理由

「なぜこのショップで働きたいのですか?」「事務の仕事は未経験のようですが、なぜこの仕事を選んだのですか?」と、採用担当者は「その仕事でなければならない理由」にも興味を持ちます。

前職は販売員で、販売経験があったためです。私は人とコミュニケーションを取るのが好きで、お客様と触れ合いながら働ける販売員は天職でした。

こちらのショップの前を通るたびお客様や店員さんの楽しそうな様子が見え、自分もショップの一員として働けたらと思いました。

仕事を選んだ理由を聞かれたら、経験やスキルとともに伝えると説得力が増します。未経験の場合は、求人の職種に対応する経験やスキルを伝えましょう。例えば事務職なら、パソコンのスキルをアピールすると好印象です。

【よく聞かれる質問例2】自己PR

ノートに書き込む女性

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採用面接では、人となりを見るために自己PRを求められる場合があります。自己PRに関係する質問や回答例を確認しましょう。

長所と短所

面接では、「あなたの長所と短所を教えてください」「自分のどのようなところが長所・短所だと思いますか?」と、長所と短所を聞かれるケースが多々あります。

長所は、責任感が強いことです。何かを任されたとき、中途半端に放り出すことはありません。ただ、完璧にこなそうとこだわりすぎてしまうところがあるため、ほどほどに力を抜くことが必要だと思っています。

長所と短所は、関連性を持たせるのがおすすめです。「自分の良いところでもあり、悪いところでもある」とすると、破綻なくアピールしやすくなります。短所を述べたらそれを補う一文を入れ、言いっぱなしにならないようにしましょう。

また長所は職種に求められる性格をベースにすると好印象です。例えば販売員なら「明るい」「コミュニケーションを取るのが上手」、事務員なら「几帳面」「数字に強い」などがあります。

【よく聞かれる質問例3】シフトについて

資料をチェックする

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パートの求人は即戦力を求められるケースが多く、シフトに関する質問も頻出します。シフトについての質問例・回答例を見ていきましょう。

出勤希望日数・曜日・時間帯

「週に何回入れますか?」「希望の曜日や時間帯はありますか?」と、出勤日や曜日・時間帯の希望はほぼ確実に聞かれます。自分が働きたい曜日・時間帯などの条件をまとめておきましょう。

平日の午前11時から午後4時までの勤務を希望します。希望は週3日ですが、状況によっては週5日も可能です。

シフトの希望は、できるだけ具体的に伝えましょう。曖昧な伝え方をすると、入社後に無理なシフトを組まれる可能性があります。

急なシフト変更や残業

「急なシフト変更があっても大丈夫ですか?」「残業できますか?」という、シフト変更や残業対応の可否も、面接では定番の質問です。

前もって教えていただければ前向きに検討します。ただし土日祝日以外でお願いいたします。

状況にもよりますが、残業は可能です。ただし1時間くらいまでとさせていただきたいです。

好印象なのは、融通が利く人です。残業できない場合でも「できません」「無理です」とシャットアウトしないようにしましょう。「状況によっては検討します」など、前向きな姿勢を見せることが大切です。

またはっきりと「できます」と答えると、変更要員・残業要員にされる恐れがあります。シフト変更や残業の質問に答えるときは「そのときの状況にもよりますが」など、ワンクッション挟むのがおすすめです。

いつから働けるか

「採用されたら、いつから働けますか?」「いつから来られますか?」という、勤務開始時期についての質問も必ずあります。返答に困らないよう、予定を確認しておきましょう。

採用のご連絡をいただければ、翌日からでも働けます。

来週の木曜日以降であれば、すぐにでも勤務できます。

パート求人を出す企業の多くは、すぐにでも働いてほしいというケースが少なくありません。好印象を与えようと「いつでも大丈夫です」などと伝えると、後で困る事態になるかもしれません。

いい加減な印象を与えないよう、具体的な日を提示することが大切です。

【よく聞かれる質問例4】過去の仕事・ブランク

面接官の女性

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パートの面接では、これまでの経験や働いていなかった期間について聞かれるケースも多々あります。質問や回答例を紹介します。

これまでの仕事経験

「これまでどのような仕事をされましたか?」「この仕事は未経験のようですが、大丈夫ですか?」のように、採用担当者が仕事経験を尋ねるのは、求人職種とのマッチ度を見るためです。

前職はショップの販売員をしていました。飲食店は初めてですが、「お客様相手」という点では同じです。接客では、販売員の経験を生かせると思います。また立ち仕事にも慣れていますので、仕事に慣れればスムーズに働けると考えます。

仕事経験を伝えるときは、応募職種に生かせるポイントを伝えましょう。経験がない場合は、前職と応募職種の共通点を見つけてアピールするのがおすすめです。

復職への不安や心配事

「お仕事は久しぶりのようですが、不安はありませんか」「お仕事のブランクについて、心配なことはありますか」と、仕事のブランクが長い人は、新しい環境になじめるかという懸念を抱かれる傾向があります。

「すぐに辞めそう」などと思われないよう、働けるという自信とその根拠を示しましょう。

職を離れていた間も、地域活動や幼稚園の行事などには積極的に参加していました。人の中で働くことは苦にならず、協調性を持って働けます。

また園の行事では、パソコンを使って資料やお知らせを作っていましたので、事務作業もスムーズに覚えられると思います。

不安があるとしても、正直に「不安がある」と伝えるのは好ましくありません。企業が欲しいのは、与えられた仕事をきちんと遂行できる人です。この質問に対しては、ブランクに不安はないことをしっかりとアピールしましょう。

ブランク期間中どう過ごしたか

ブランクの期間が長い場合、「ブランクの間は、どのように過ごされていたのですか?」「ブランクをどのように過ごされていたのか、教えてください」と、ブランク中の様子を採用担当者から聞かれるケースがあります。

ブランクの間は、子育て中心の生活です。しかし常に働くことを考えていたので、空いた時間でパソコンのスキルを磨いていました。

そのおかげでOffice系ソフトはひと通り扱えるようになり、MOSの資格も取れました。こちらの仕事で求められているスキルは身に付いていると思います。

ブランク期間中、どのようなことをしていたのか具体的に伝えましょう。応募する職種に役立ちそうなエピソードがあれば、強くアピールするのがおすすめです。

【よく聞かれる質問例5】家庭との両立

熱を測る女性

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主婦を採用する場合、仕事と家庭との両立を不安視する企業もあります。家庭との両立に関する質問や、回答例を紹介します。

子どもが急病の場合の対応

小さい子どもが急病になった場合、出勤するのは困難です。フォロー体制を気にする企業なら、「万が一お子さんが急病になったときはどうされますか?」「お子さんが病気のときは、どう対応されますか?」と、対応について確認する質問があります。

近くに夫の両親がおり、万が一のときは協力してくれることになっています。

身近に頼れる家族や親族がいないため、病児保育の利用を検討しています。

「休みます」「そのときにならないと分かりません」とだけ伝えると、責任感がない印象です。「なるべく出勤できるように努める」という意思が伝わるよう、具体的な回答を用意しましょう。

学校行事とシフトが重なる場合

学齢期の子どもがいる主婦に対する、「学校行事で休まれてしまうのでは」という懸念から、「学校行事とシフトが重なった場合、どうされますか?」という質問をする企業もあります。

学校行事は事前に把握できるため、事前にお伝えして、シフトの調整をお願いします。ご迷惑をかけることはないと思いますが、万が一変更があれば早めにご相談します。

学校行事は事前に告知があるため、シフトを組む前に調整が可能です。学校行事について聞かれたら、事前のスケジュール調整が可能である点を強調しましょう。不安な場合は、「変更があれば早めに伝える」と加えておくのがおすすめです。

働くことへの家族の理解

「ご家族は仕事を始めることに賛成してくれていますか?」「パートを始めるにあたり、ご家族の理解は得られていますか?」という質問も考えられます。

主婦がパートを始めると、家族の生活にも影響が及びます。家族の協力を得られずに辞めるケースは多く、警戒する企業が少なくありません。

家族とはしっかり話し合った上で応募しました。夫と家事分担の役割も決めていて、家庭と仕事を両立できる環境を整えています。

家族の理解を伝える際には、具体性を持たせましょう。「家事分担をしている」などと伝えると、仕事への真剣さをアピールできます。

【よく聞かれる質問例6】退職理由

退職届を書く

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退職理由は、その人の仕事への向き合い方や考え方を知る手掛かりとなります。パート求人でも聞かれるケースが多いので、準備しておきましょう。退職理由に関する質問例・回答例を紹介します。

前職を辞めた理由

前職を辞めた理由については、「前職を退職した理由を教えてください」「なぜ前職を退職されたのですか?」と、高確率で聞かれます。うそをつかずに正直に答えることが大切です。

前職を辞めたのは、結婚が決まったためです。夫が転勤になるタイミングで結婚したため、仕事を続けられなくなりました。

退職の理由で避けたいのは、前職の愚痴・悪口と思われかねないような内容です。「ブラック企業だったので」「職場の雰囲気が悪かったので」といった返答は好ましくありません。

また退職理由が人間関係トラブルなどの場合は、「激務で体調を崩した」などとぼかします。その上で「今は完全に元気です」などと伝え、現状に問題がないことをアピールしましょう。

短期間でパートを辞めた理由

在職期間が短い職歴があると、「すぐに辞められるのでは」という疑念を抱かれてしまいます。「前職は短期間で辞められていますが、何か理由があったのでしょうか?」という質問に対する適切な理由を、面接を受ける前に準備しておきましょう。

契約外の仕事が増え、負担が大きくなったためです。事務職として入社しましたが、顧客営業まで任されるようになりました。心労が増え体調も優れなくなったため、退職しました。今は回復し、問題なく働けます。

短期間でパートを辞めた場合も、ネガティブな言葉を使うのは控えましょう。人間関係などについて触れる場合も、できるだけ客観的な視点で話すことが大切です。

例えば「職場の人間関係が悪かった」という場合は「職場に個人主義の人が多かった」などと言い換えられます。

短期間でのパートの転職回数が多い場合

短期間で次々と職場を変えている人は、雇ってもすぐに辞めそうなイメージを持たれます。「短期間で転職を繰り返されていますが、どのような理由でしょうか?」という質問に対しては、採用担当者の印象を損なわない回答を用意しておきましょう。

当時は子どもが小さく、負担の少ない短期の仕事にのみ応募していました。現在では子どもは小学生になったので、長期で働けます。

「短期の仕事を選んでいた」というのは、誰もが納得しやすい理由です。この他には、結婚や妊娠・転勤などもやむを得ないと判断されます。

「最後に質問はありますか?」と聞かれたら

面談を受ける女性

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面接の最後には、「質問はありますか?」と聞かれるケースがあります。逆質門を求められた場合に尋ねるべきことを確認しましょう。

疑問を解消できる質問をしよう

それまでの面接の中では分からなかったこと・気になったことを尋ねましょう。合否の連絡方法・連絡までの日数・シフトを提出する時期など、どのようなことでも構いません。このタイミングで不安や疑問を解決するのが大切です。

質問がない場合には、無理に質問する必要はありません。ただし「ありません」とひと言で返すよりは、「丁寧に教えていただけましたので、特に疑問はありません」と答えた方が好印象です。

やる気をアピールする質問も

与えられた質問時間に積極的に質問すると、「やる気がある」「働く上でのモチベーションが高い」という印象を与えられます。どんどん質問して、「働きたい」という気持ちをアピールするのがおすすめです。

例えば「働く前に、準備しておいた方がよいことはありますか?」と聞くと、「早く職場に慣れたい」という意気込みが伝わります。

注意点は、すでに説明されたことを繰り返さないことです。人の話を聞いていないと思われて、アピールどころかマイナスの印象につながる恐れがあります。質問を口にする前に、説明済みでないかどうか振り返りましょう。

好印象を与えるには正直さがポイント

スーパーの面接

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パートの面接は、明るくハキハキと答えること・ネガティブな言葉を使わないことが大切です。すぐにバレるうそをつくと、入社後に困るかもしれません。誠実にありのままの自分をアピールすることを心掛けます。

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