転職の面接時の服装は?基本のマナーや季節別の注意点を詳しく解説

転職の面接には、ビジネスマナーを守った服装で臨むのが基本です。しかし、どのような服装が正解なのか分からない人も多いかもしれません。転職面接の服装の基本的なマナーについて解説します。季節別の注意点も紹介するので参考にしましょう。

転職の面接での服装マナーは?

面接中

(出典) pixta.jp

転職の面接の際も、服装は第一印象を左右する重要な項目の1つです。服装が乱れていると「だらしない人なのでは」と思われてしまうこともあります。面接でよい印象を残すために、最適な服装を知っておきましょう。

転職の面接にはビジネススーツが一般的

転職の面接には、男性も女性もスーツを着ていくのが基本です。就活のためのスーツなので「リクルートスーツでもいいのでは」と思う人もいるかもしれません。

しかし、転職の面接にはビジネススーツを着用するのが一般的です。そもそもリクルートスーツは、学生が就活の期間だけ着ることを想定して作られています。

一見すると、ビジネススーツとの違いがないように思えますが、リクルートスーツは安価で購入できる耐久性の低い生地で作られていることが多くあります。

第二新卒程度までなら違和感はありませんが、それ以上の年代の場合は、年齢相応のビジネススーツを着用するのが無難です。

服装自由の場合はオフィスカジュアルが基本

企業によっては「面接時の服装は自由」または「私服で」などと指定されることもあります。その場合は、オフィスカジュアルを意識した服装を選ぶのが一般的です。

男性も女性も、インナーには襟付きのシャツやブラウスを着用し、ジャケットを羽織るのがおすすめです。シャツやブラウスは、白や水色など清潔感のある色がよいでしょう。

女性は、ストッキングを履くのが基本です。男性はネクタイをした方が無難ですが、ジャケットを羽織るだけでもきちんとした印象を与えられます。

ボトムスは、男性の場合チノパンやスラックス、女性は膝丈のスカートがベストです。ただし、あえて「スーツ以外で」という指定がなければ、服装自由でもスーツが不可というわけではありません。

アパレル系のように個性が評価の1つとなる業種の場合は、ビジネスシーンにふさわしいものという基本は押さえつつ、社風に合った雰囲気の服装を選ぶのがポイントです。

春や夏の面接の服装マナー

スーツ姿の女性

(出典) pixta.jp

面接の服装には、季節によって注意すべきポイントもあります。春から夏にかけてはどのような点に気を付ければよいのでしょうか。春や夏の服装マナーを2つ解説します。

クールビズでもスーツの方が好印象

半袖シャツ・ノーネクタイのクールビズが浸透してきたため、面接時も「クールビズでお越しください」と配慮する企業もあります。しかし、半袖・ノーネクタイはカジュアルな印象になってしまうので、避けた方が無難です。

女性の場合、ジャケットを脱がなければノースリーブでも問題はありませんが、ジャケットを脱ぐ可能性もあることを考えると、半袖や七分袖を着用する方が安心です。

普段は素足で過ごす人も、面接ではストッキングとパンプスを履きましょう。つま先が出るタイプや、かかとをストラップで止めるサンダルなどはNGです。

汗だくにならないよう注意

夏場の面接では、見た目の清潔感も重要です。スーツ着用でも汗だくになっている姿は清潔感を感じにくく、かえって悪印象になってしまいます。夏用の生地を使用したサマースーツを着用するなどの工夫が必要です。

ジャケットを脱いだときのシャツの汗染みが気になる人は、汗を吸収しやすい夏用のインナーを着ておくと安心です。接触冷感の素材を使ったインナーを活用するのもよいでしょう。

汗だくになるのを防ぐためには、移動中はジャケットを脱いでおき、面接会場に入る直前に羽織るのがおすすめです。面接の時間より少し早めに到着して、汗がひくのを待ってからジャケットを着用するとよいでしょう。

秋や冬の面接の服装マナー

スーツの上にコートを着ている男性

(出典) pixta.jp

秋から冬場にかけては、マナーを押さえつつ防寒対策するのがポイントです。秋や冬場の面接での具体的な注意点を2つ紹介します。

コートはカジュアルにならないものを選ぶ

冬場の面接時に着用するコートは、ステンカラー・テーラード・トレンチなどのビジネス向けのコートがおすすめです。Pコート・ダッフルコート・ダウンジャケットなどは、カジュアルな印象になりがちなので避けた方が無難です。

ファーなどの装飾が付いたものも、ビジネスシーンにはふさわしくありません。色は黒・グレー・ベージュ・紺などの落ち着いたものがおすすめです。無地が基本ですが、織柄や表地と同系色のチェックなど、控えめであれば柄物でも問題はないでしょう。

また、コートや手袋・マフラーなどの防寒具は、面接会場に入る前に脱いでおくのがマナーです。脱いだコートは身頃を裏返してコンパクトにたたみ、面接中はカバンの上に置きます。ハンガーやハンガーラックはすすめられたら利用し、勝手に使うのは避けましょう。

ニット・セーター・タイツは避ける

ニットやセーターは、カジュアルな印象になってしまうので、避けた方がよいでしょう。ジャケットの下にニットのベストなどを着用すると、着ぶくれして見えるので、スマートな印象になりません。

寒さ対策には、シャツの下に保温効果のある機能性インナーを着るのがおすすめです。白やベージュなど肌に近い色を選ぶと、アウターにも響きにくくなります。また、ブーツはカジュアルな印象になるので避けましょう。

足先が冷えるときは、保温性のある中敷きなどを活用します。女性の場合、スカートではなくパンツスーツを着用するのもおすすめです。どちらのスタイルの場合も、足元はストッキングにパンプスが基本です。

男性が転職する際の服装マナー

スーツを着る男性

(出典) pixta.jp

男性が転職面接で特に注意するポイントは、スーツやシャツの色選びです。男性が転職の面接で着用する服装のマナーを具体的に紹介します。

スーツの色はダークカラーがおすすめ

スーツの色は、黒・紺・明るすぎないグレーなどの落ち着いた色がおすすめです。無地が基本ですが、黒は冠婚葬祭やリクルートスーツのイメージもあるため、同系色で目立たない程度のストライプが入ったものを選ぶとよいでしょう。

幅の広いストライプやチェック柄はNGです。スーツの形にもトレンドがありますが、転職の面接向けのスーツは、流行に左右されないオーソドックスなデザインを選びましょう。

また、応募する業界によっても好ましいスーツの傾向が異なります。金融関係の企業の場合、堅実な印象のダーク系の色合いがおすすめです。

シャツは清潔感のある白か淡い水色など

スーツのインナーは、白い無地のシャツが基本です。顔色が明るく見えるので、よい印象を残せます。清潔感があれば薄い青系でも問題はありません。また、シャツを選ぶ際は、カラーだけでなく襟の形にも注意が必要です。

レギュラーカラーが定番ですが、体形などによってはワイドカラーでもよいでしょう。ボタンダウンはカジュアルな印象になるため、避けた方が無難です。

アパレル系やクリエイティブ系の業種や職種のように、センスや個性も面接の評価に加えられる場合は、企業のイメージに合った色やデザインを選びましょう。

女性が転職する際の服装マナー

スーツ姿の女性

(出典) pixta.jp

女性の場合、必ずしもスーツを着用しなくても問題はありません。しかし、基本はビジネスシーンにふさわしい服装を心がけることが大切です。女性の転職面接向けの服装マナーについて2つ紹介します。

スーツかジャケット着用が基本

女性の場合も、できればスーツを着用するのが望ましいでしょう。しかし、面接用のスーツを持っていないときは、ブラウスにスカートや、パンツを組み合わせたスタイルでも構いません。

ただし、ジャケットを羽織るのが基本です。ノーカラーのジャケットでも問題ありませんが、カーディガン・レザージャケット・デニムジャケットなどはカジュアルな印象になるため、ふさわしくありません。

落ち着いた色のオーソドックスなデザインで、体にフィットしたサイズ感のものを選びましょう。

インナーは、ブラウス・シャツ・カットソーのいずれでも可能ですが、胸元が開きすぎないよう注意する必要があります。白やパステルカラーなどを選ぶと、顔回りの印象が明るくなり、好印象を残せるでしょう。

パンツ・スカートは印象によって使い分ける

パンツスタイルかスカートスタイルかは、どちらでも特に問題はありません。応募する職種や与えたい印象によって使い分けるのがおすすめです。

例えば、事務職に応募する場合や、柔らかい印象を残したいときは、スカートにするとよいでしょう。営業職のようにフットワークの軽さが求められる職種なら、パンツスーツの方が活発なイメージになります。

どちらのスタイルでも、カジュアルにならず、ビジネスシーンにふさわしいデザインであることが大切です。スカートは膝丈の長さが無難で、パンツの場合は、スリムすぎたりワイドすぎたりしないよう注意しましょう。

転職の面接での髪形・メイクのマナー

メイクをするスーツの女性

(出典) pixta.jp

転職の面接では、髪形やメイクもビジネスマナーを守ることが大切です。主なポイントを3つ挙げて説明します。

清潔感のある髪形を心がける

男性も女性も、清潔感が大切です。髪がだらしないと、仕事のやり方までだらしない印象を持たれる可能性もあります。顧客と直接対面する機会が多い営業職や販売職などにとっては、特に清潔感は重要です。

前髪が長い人は、短くカットしておくか、女性ならピンなどで留めておきましょう。顔回りにはなるべく髪がかからないようにしておくことがおすすめです。ロングへアの女性は、1つにまとめておくのもよいでしょう。

男性の場合、ワックスやジェルを使うと、髪にツヤが出てまとまりやすくなります。濃い色のスーツを着るときは、肩回りに抜け毛やヘアスプレーの粉などが落ちていないよう注意する必要があります。

髪色は明るすぎないようにする

髪色は、真っ黒でなくてもよいですが、毛量が多いなど、髪質によってはワントーン明るくした方がよい印象になることもあります。

ただし、カラーリングする際は明るすぎる色を避け、ビジネスマナーの範囲に抑えることが大切です。メッシュやインナーカラーなども、カジュアルなイメージになるため、避ける方が賢明です。

髪が伸びて、染めた部分と根元の色に差がありすぎる「プリンヘア」は、だらしない印象になるので特に注意しましょう。

メイクはナチュラルに仕上げる

メイクは、清潔感のあるナチュラルメイクを心がけます。濃すぎるメイクはもちろん、ノーメイクもマナーとしては不適切です。普段はファンデーションを使わない人も、面接の際は、下地やパウダーで整えると顔色がよく見えます。

リップやチークは、自然な血色が出る色を選ぶのがおすすめです。アイメイクは濃くなりすぎないように注意しましょう。あくまでも面接の場なので、付けまつげなど、華美なメイクは避けます。

男性はひげをそり、眉がつながったり、ボサボサになっていたりしないよう、整えておきましょう。

転職の面接でのアクセサリー・小物類のマナー

腕時計をしているスーツの女性

(出典) pixta.jp

アクセサリーやネイルなどはどこまで付けてよいのか悩む人もいるでしょう。転職の面接の際のアクセサリーや小物類のマナーについても見ていきましょう。

アクセサリーは最低限にする

アクセサリーは、基本的に付けない方がよいでしょう。結婚指輪は許容されていますが、ファッションリングはできれば控えます。

ただし、職種や業種によっては、アクセサリーを付けて華やかな印象にした方がよいケースもあります。その場合も、主張の強いアクセサリーは避け、シンプルなデザインを選びましょう。

こぶりなストーンが付いた華奢なネックレスや、耳にぴったり付くタイプのピアス・イヤリングなどがおすすめです。男性の場合は、結婚指輪以外のアクセサリーは付けないのが基本です。

腕時計は付ける方がベター

腕時計は身に付けておいた方がよいでしょう。スマホを時計がわりにしている人もいますが、面接会場に入ったら触らないのがマナーです。時間を確認するだけだとしても、企業側から見るとあまり印象のよいものではありません。

日頃から腕時計を身に付ける習慣がない人も、面接用に用意しておくのがおすすめです。腕時計を付けるときは、革か金属製のバックルに、アナログタイプが確実です。

ファッション性の強いデザインの腕時計は、スーツ姿になじみにくく、ビジネスシーンにもふさわしくないので避けた方がよいでしょう。

ネイルは基本的に自爪にしておく

転職の面接では、ネイルを塗っていかないのが基本です。派手な色やデザインでなければ大丈夫なのでは、と考える人もいるかもしれません。しかし、色やデザインにかかわらず、ビジネスの場では、まだまだふさわしくないと見なされるのが一般的です。

特に、飲食業や医療関係などのように、衛生面への配慮が求められる業種や職種では、ネイルは完全にNGとされることも少なくありません。

ただし、爪が割れやすいなどの理由でどうしてもネイルをしておきたい場合は、透明や薄いピンク・ベージュなど、肌なじみのよい色を選ぶのが賢明です。また、伸びすぎた爪も整えておきましょう。

転職の面接での服装もビジネスマナーの1つ

スーツ姿の男女

(出典) pixta.jp

転職の面接では、服装によって見た目の印象が左右されることもあります。面接官が不快に思わないよう、清潔感のある服装を選ぶことが大切です。

業種や職種によって多少の違いはあるものの、基本的にはビジネスシーンにふさわしいフォーマルな印象の服装を心がけましょう。服装選びに迷ったときは、スーツを着用すれば安心です。

服装のマナーを押さえたら、自信を持って転職活動を進めましょう。求人への応募には、国内最大級の求人数を誇る「スタンバイ」がおすすめです。さまざまな条件で検索できるので、自分に合った仕事探しが可能です。

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