デザイナーの仕事は未経験者でもできる?仕事の内容や探し方を解説

未経験からでもデザイナーの仕事はできるのでしょうか。デザイナーの仕事にはさまざまな種類があり、必要なスキルも異なります。デザイナーの仕事の種類や内容・未経験からの仕事の探し方を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

未経験からデザイナーの仕事はできる?

デザイナーのデスク

(出典) pixta.jp

デザイナーの仕事は、未経験からでも目指せるのでしょうか。経験や実績のない人がデザイナー職に就くための方法は主に3つあります。詳しく見ていきましょう。

未経験者向けの求人に応募する

未経験者がデザイナーとして仕事をするには、「未経験者可」の求人を出しているデザイン事務所に応募するのが近道です。いきなりデザイナーとして就職するのは難しくても、アシスタントとして入社し、スキルを身に付ける方法もあります。

ただし、アシスタントとして働く場合も、ある程度の基礎知識を求められるケースも少なくありません。独学でもよいので、デザインに関する基本的な知識を身に付けておくのがよいでしょう。

副業から始める人も多い

デザイナーとしての実績はないものの、学校や独学などでデザインの知識を身に付けている人の中には、副業から仕事を始める人もいます。デザイナーにはいくつかの種類がありますが、Web系のデザインは副業でも始めやすい仕事の1つです。

副業の場合、在宅でできるものが多く、仕事を見つけやすいメリットもあります。また、バナー制作やホームページ作成など、仕事の種類が多いのも特徴です。副業によってある程度仕事の実績を積んでから、デザイン事務所に転職する道もあります。

スキルと経験を積めばフリーランスも可能

デザイン会社や副業などでデザイナーとして仕事をした後は、フリーランスとして独立も可能です。フリーランスのデザイナーには、働き方を自分で決められるメリットがあります。

デザインのスキルや知識があればフリーランスのデザイナーとしてスタートは切れるものの、実際に案件を獲得するには実績を積んでおく必要があるでしょう。自分の頑張り次第では、会社員より高収入を得ることも可能です。

デザイナーの仕事の主な種類

デザイナーの女性

(出典) pixta.jp

デザイナーと一言でいっても、何のデザインを手掛けるかによって働く場所や仕事の内容が大きく異なります。デザイナーを目指すには、自分がどの分野のデザインをしたいのか決めておくことが大切です。主なデザイナーの仕事を種類別に紹介します。

Webデザイナー

Webデザイナーは、個人や企業に依頼されてホームページなどのWebサイトをデザインする仕事です。Webデザイナーは、Webページの構成や見た目のデザインだけでなく、サイトがデザイン通りにブラウザで動作するか確認する仕事も担います。

そのため、Webデザイナーとして仕事をするには、グラフィカルなデザインに関するノウハウだけでなく、HTML・CSSの知識に加え、コーディングスキルもあった方がよいでしょう。

Webデザイナーの需要は高く、未経験者を採用する企業も多いので、デザイナーを目指す人にとって比較的ハードルが低い分野ともいえます。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは、書籍の装丁・商品パッケージ・ポスター・カタログなどさまざまな印刷物のデザインを手掛ける仕事です。

視覚的な訴求力のあるデザインが求められる仕事なので、レイアウトや色彩に関する知識が求められます。写真やイラストだけでなく、文字も含めてデザインすることも多いため、タイポグラフィについての知識も必要です。

また、グラフィックデザイナーは独自のセンスが評価される仕事でもあります。美的センスや独創性などに優れた人は、グラフィックデザイナーに向いているといえるでしょう。

プロダクトデザイナー

プロダクトデザイナーは、生活用品や家具など、身の回りのさまざまな製品をデザインする仕事です。プロダクトデザイナーになると、見た目の美しさだけでなく、機能性も考えてデザインしなければなりません。

未経験からプロダクトデザイナーになるには、企業に所属して、商品の企画段階から製造過程・完成までの流れを理解するところから始める必要があります。

デザインする対象が幅広いため、まず自分がどのような商品のデザインに携わりたいかを明確にしておくことも必要です。

なお、プロダクトデザイナーと似た職種にインダストリアルデザイナーがありますが、こちらは工業製品や機械製品をデザインする仕事です。

その他のデザイナー

デザイナーの仕事には、ほかにもファッションデザイナー・インテリアデザイナー・空間デザイナーなど、さまざまな種類があります。

ファッションデザイナーは、メーカーでデザインを担当する企業内デザイナーと、個々の顧客の依頼に応じてオリジナルデザインを考案するオートクチュールデザイナーの2種類に分かれます。

ファッションデザイナーになるには、まずアパレル業界で素材やデザインについての知識を身に付けることが必要です。

インテリアデザイナーや空間デザイナーは、クライアントの要望に添って、建物の内装や空間の設計を担います。どちらも専門性の高い仕事なので、基礎知識を身に付けた上でアシスタントからスタートし、実績を積んでいくのが一般的です。

デザイナーの仕事の主な流れ

打ち合わせをする男女

(出典) pixta.jp

デザイナーの仕事の流れは、デザインする対象物によって異なります。未経験者でも比較的目指しやすいWebデザイナーを例として、主な仕事の流れを見ていきましょう。

要望をヒアリングする

Webデザイナーの仕事は、まずクライアントの要望をヒアリングすることから始まります。デザインする目的が、商品の宣伝やプロモーションであれば、ターゲットとなる人物像や売り込みたいポイントなどを聞き取ります。

Webサイトをデザインする場合は、見た目やコンセプトに加えて、作成する目的や盛り込みたい機能などを確認することが必要です。デザイナーは、デザインによってクライアントの課題を解決する仕事でもあります。

ヒアリングは、Webデザイナーに限らず、クライアントからの依頼を形にするデザイナーにとって一番重要な工程といってよいでしょう。

デザインを制作する

ヒアリングした内容を基に、サイト全体の構成やコンテンツの配置などをデザインしていきます。IllustratorやPhotoshopなどのグラフィックソフトを使って、写真素材を加工したりレイアウトの調整をしたりするのもWebデザイナーの仕事です。

パソコンからの見た目だけでなく、モバイル端末向けにデザインすることもあります。ページのデザインが終わった後は、フロントエンドエンジニアとコミュニケーションを取りながらコーディングやサイトに動きを付けていきます。

最終確認・修正

デザインが完成したら、Webサイトが正しく動作するかテストします。動作不良があれば、修正とテストを繰り返します。動作のほかに、サイト内の誤字や脱字なども細かくチェックしなければなりません。

想定した通りに動作することが確認できたら、本番と同じ環境にアップし、クライアントに提出します。この時点でクライアントから依頼が入れば、修正箇所がなくなるまで何度でも対応します。クライアントから最終的にOKが出た時点で完了です。

デザイナーの仕事はなぜ人気?

デザイナーの女性

(出典) pixta.jp

デザイナーは人気のある仕事の1つです。他職種から未経験で転職を目指す人も少なくありません。デザイナーの仕事の魅力について紹介します。

自分のアイデアを形にできる

デザイナーは、基本的にはクライアントの依頼に沿ってデザインするものの、自分のアイデアや発想を形にできるクリエイティブな仕事です。手掛けたデザインがクライアントの課題を解決できたときは、大きなやりがいにもつながります。

仕事の成果が目に見える形として残るのも、デザイナーの仕事ならではです。また、クライアントの要望をかなえたとはいえ、デザインしたものは自分の作品ともいえます。

多くの人の目に触れ、時には知らない人からも評価されることがあるのも、デザイナーの仕事の魅力でしょう。

多様な働き方ができる

デザイナーは、会社に所属するインハウスデザイナーやフリーランス・アルバイトなどさまざまな働き方ができる仕事です。在宅でもできるので、結婚や出産などによってライフスタイルが変わったときに、キャリアを継続しやすいのも魅力といえます。

副業にもしやすいため、複数掛け持ちして収入源を増やせる可能性もあります。実績を積めば将来的に独立も可能など、実力次第でキャリアアップしていけるのも人気の理由といえるでしょう。

デザイナーの仕事はなくなる?

打ち合わせをするデザイナーのデスク

(出典) pixta.jp

一部では、デザイナーの仕事は将来的になくなる可能性もあるといわれています。なぜなくなるといわれているのか、考えられる理由をみてみましょう。

知識がなくてもデザインできる時代になった

専門的な知識がなくてもデザインできるようになったことが理由として考えられます。デザイナーにもさまざまな種類があり、知識なしではデザインできない仕事ももちろんあります。

しかし、Web系のデザイナーに関していえば、知識がなくても簡単にWebサイトを作成できるサービスなどが増えているのが現状です。また、そもそもWebデザイナー自体の数が増えたことも、仕事がなくなる理由といわれています。

デザイナーの数が増えて飽和状態になれば、案件の獲得も難しくなるはずです。そういった状態の中でデザイナーとして生き残るには、独創性や新たなスキルの獲得などが必要となるでしょう。

AIの進化によって仕事が代替される

AI技術の進化によって、今後、自動でデザインできるサービスが増えてくると予想されることも理由の1つとされています。AIによって、短時間でクオリティの高いデザインを作れるようになれば、当然デザイナーの仕事を代替する可能性があるでしょう。

結果的に、デザイナーへの依頼が少なくなり、仕事がなくなるかもしれません。とはいえ、過去にもアナログで行っていた作業がデジタルで効率化されるなど、技術の進化による変化があったことは事実です。

AIに関しても、デザイナー自身がツールとしてうまく活用することで、表現方法が変わったり効率的に作業できたりといった変化が期待できるともいえます。

デザイナーの仕事を探すには?

パソコンとスマホを操作する手元

(出典) pixta.jp

デザイナー未経験者がデザインの仕事を探すには、どのような手段があるのでしょうか。「知人に紹介してもらう」「クラウドソーシングを利用する」などさまざまな手段がありますが、ここでは2つの方法について解説します。

SNSなどで営業する

副業としてデザイナーの仕事をしたい場合、デザイナーが集まるSNSやコミュニティなどに参加して、募集されている案件に応募するのも1つの方法です。

自分の作成したデザインを投稿するなど、デザイナーとして発信し続けることで、新規案件の依頼が来る可能性もあります。ただし、ある程度デザイナーとしての実績を積んでいることが望ましいでしょう。

自作のデザインをまとめたポートフォリオを作っておくと、案件に応募したり依頼があったりしたときに自分のスキルを提示できます。

求人サイトを活用する

社員やアルバイトとして働きたいときは、求人サイトを活用するのがおすすめです。求人サイトには、未経験者を採用しているデザイン会社も数多く掲載されています。

デザイナーだけでなくアシスタントの求人も多いので、自分のスキルに合った職種から仕事を始められるのもメリットです。

また、業務委託という形での募集も多いので、副業したい人やフリーランスで仕事を獲得したい人も求人サイトを活用してみるとよいでしょう。

スタンバイには、さまざまな種類のデザイナーの求人が掲載されています。社員・アルバイト・業務委託など、自分の希望に沿った働き方ができる仕事を探したいときは、スタンバイを活用してみてはいかがでしょうか。

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まとめ:デザイナーにはさまざまな働き方がある

デザイナーの打ち合わせデスク

(出典) pixta.jp

自分の発想や考えを形にできるデザイナーは、人気の高い職業の1つです。社員やアルバイトだけでなく、副業やフリーランスなど多種多様な働き方ができるのも人気の理由といえるでしょう。

未経験からデザイナーを目指すにも、アシスタントをしながらデザインのスキルを身に付けたり副業として始めたりと、さまざまな方法があります。デザインの基本的な知識やスキルを身に付けたら、自分に合った働き方でデザイナーの道を目指しましょう。