エンジニアへの転職を目指すなら、自己PRの書き方を理解しておきましょう。職種ごとに効果的な書き方が異なるため、なりたいエンジニア職向けの書き方を覚えるのがおすすめです。エンジニアの自己PRの書き方と例文、未経験者が意識すべきポイントを紹介します。
エンジニアが自己PRを書く際のポイント
エンジニアの自己PRでは、技術力や知識・スキル、経験の豊富さを効果的に伝えることが重要です。エンジニアが自己PRを書く際のポイントについて解説します。
技術的な能力の高さは実績でアピール
エンジニアが自己PRで技術力の高さを伝える場合は、実績でアピールするのがおすすめです。単にできることを述べるのではなく、これまでの実績を踏まえて伝えましょう。
例えば、社内SEとして業務効率を改善させた実績があるなら、「Pythonで開発したシステムにより、全体の残業時間を平均約20%削減させた」などと記載するのが効果的です。
単に「Pythonを使えます」と伝える場合と比べて、技術的な能力の高さを採用担当者が具体的にイメージしやすくなります。実績はできるだけ定量的に述べることが重要です。
知識やスキルは職務経験に盛り込む
実際の現場で経験を積んでいるエンジニアは、知識やスキルを職務経験に盛り込んで伝えましょう。より実践的な知識やスキルである点をアピールできます。
例えば「HTMLとCSSの知識・スキルがあります」とだけ伝えても、実際に業務で役立てられるのか、採用担当者が判断できません。書籍やネットで学んだだけの知識やスキルの場合にも、このような伝え方ができるためです。
「HTMLとCSSを用いたWebサイト開発を2年経験し、これまでに5つのサイト作成に携わりました」のように記載すれば、スキル保持者としての信頼度をより高められます。
経験期間を具体的な年数で示す
エンジニアとしての経験の豊富さをアピールする場合は、経験期間を具体的な年数で示すのが効果的です。プロジェクトに携わった期間を明示することで、業務への信頼性が増します。
「Javaを用いたWebサービスの開発に2年、Androidアプリ開発に3年携わりました」「サーバーエンジニアとして、不動産管理会社でのデータ移行を1年半担当した経験があります」のように伝えるのがおすすめです。
経験が浅い場合、期間についてはアピールできないため、転職後に生かせる知識やスキルをまとめておきましょう。今も取り組んでいることを一緒に伝えれば、将来性の高さを感じ取ってもらいやすくなります。
【職種別】エンジニアの自己PRの例文
自己PRの例文を、代表的なエンジニアの職種別に紹介します。経験者が自己PRで重視すべきポイントも押さえておきましょう。
システムエンジニア
システムエンジニアの自己PRでは、要件定義から開発までの一貫したスキルや、管理の視点を持っていることをアピールするとよいでしょう。
<例文>
約2年間にわたり、保険業界の営業支援システムの開発にシステムエンジニアとして携わった経験があります。担当したのはヒアリング・要件定義・設計です。
PDCAサイクルを回しながら開発できる環境を整えたほか、システム稼働後も柔軟なアップデートに対応できるような設計を意識しました。顧客の営業生産性の前年比20%アップに貢献しています。
今後はこれまで培った知識やスキルを生かし、将来的にはプロジェクトマネージャーとしてマネジメントに携わりたいと思っています。
社内SE
自社のシステム構築・運用保守に携わる社内SEは、自己PRで業務への対応力の高さや調整力・交渉力を示せれば効果的です。
<例文>
300人規模の企業で、社内SEとして3年間働いています。インフラ整備業務を進めながら社内ヘルプデスクのシステムを構築し、さまざまな領域の社員からの問い合わせにAIで対応できるようにしたところ、社内の生産性が約30%向上しました。
外部ベンダーへの要件出しで培ったアウトプット能力や、社内外の人と関わりながら磨かれたコミュニケーション能力が強みです。入社後は、社内全体を俯瞰した効率的な業務により貢献できればと考えています。
インフラエンジニア
インフラエンジニアの自己PRでは、携わったインフラの規模や経験のある言語・OSをアピールするのがおすすめです。
<例文>
現職では社内のサーバー・ネットワークにおける設計・構築・運用に約3年間携わっています。OSはLinuxを使用しており、ApacheとPostfixを用いたサーバーの構築も可能です。
DBサーバーとメールサーバーがそれぞれ3台あり、通常は主に運用・保守業務を担当しています。インフラで発生し得る代表的なトラブルに即時対応できる点が、私の強みです。
貴社ではこれまでの知識や経験を生かしつつ、インフラの仕事以外に業務効率の改善にも貢献できればと思っています。
プログラマー
プログラマーとしての転職を希望する場合は、対応可能な言語やプログラマーとしての開発経験の有無、キャリアプランを記載しましょう。
<例文>
プログラマーとしてのキャリアは約5年、担当したアプリ開発案件は約100件です。最も大きな案件では、開発したスマホアプリの月間アクティブユーザー数が10万を超えています。
現職ではプロジェクトチームのサブリーダーになることが多く、メンバー間のコミュニケーションを活発にする工夫ができる点が強みです。サブリーダーの経験を通して、臨機応変な対応への自信もつきました。
今後はこれまでにプログラマーとして培った経験を生かし、プロジェクトマネージャーを目指して頑張りたいと考えています。
Webサービス系エンジニア
Webサービス系エンジニアの自己PRでは、ビジネス視点を持ったWebサービス開発の実績をアピールするのが効果的です。
<例文>
現在勤めている会社の自社メディアの設計・開発・運用に約2年間携わっています。サービスのリリース後は利便性向上のために動線を改修し、登録会員数が50万人を突破しました。
トレンドをメディアに即時反映させるべく、情報収集を常に意識した生活を送っています。今後も研究会に参加するなど自己研さんに励みながら、Webサービス系エンジニアとして活躍していきたいと思っています。
未経験のエンジニアは自己PRをどう書く?
エンジニアとしての経験がない場合は、スキルの伝え方に工夫が必要です。未経験者がエンジニアへの転職を目指す場合における、自己PRの例文も紹介します。
成長意欲や問題解決力をアピール
具体的な実績を挙げるのが難しい未経験者は、成長意欲や問題解決力を自己PRに記載しましょう。いずれも採用担当者への印象がアップする要素です。
成長意欲を伝える際は、習得したいスキルや経験したい業務を書くのが効果的です。現在力を入れていることも併せて記載すれば、エンジニアとして活躍したい気持ちをアピールしやすくなります。
問題を解決する力もエンジニアにとって重要なスキルです。問題解決力が高ければ、プログラムが思い通りに動かない場合も、自分で原因を分析できます。
前職で培ったスキルも伝えよう
エンジニアに求められるスキルは技術的なものばかりではありません。コミュニケーション能力・マネジメントスキル・論理的思考力・忍耐力なども、エンジニアに必要なスキルです。
チームを組んでプロジェクトを進める際は、コミュニケーション能力やマネジメントスキルがあれば業務が円滑に進みます。忍耐力は、何事にも粘り強く取り組めることをアピールできるスキルです。
これらのスキルはエンジニアとしてだけでなく、あらゆる業界や職種で身に付けられます。前職で培ったスキルにこれらの能力があるなら、自信を持っていることを自己PRで積極的に伝えましょう。
未経験エンジニアの自己PRの例文
未経験者がエンジニアを目指す場合は、成長意欲・問題解決力や前職で培ったスキルを伝えつつ、エンジニアになるために勉強中である点もアピールしましょう。
<例文>
私の強みはコミュニケーション能力が高いことです。現職の広告代理店の営業では、さまざまなお客様とコミュニケーションを取っており、誰とでもスムーズに意思疎通が図れる点に自信を持っています。
Webサービス系エンジニアになるために独学で勉強を進めており、先月からスクールにも通い始めました。貴社に入社後も、働きながら新たな知識やスキルを積極的に身につけていきたいと考えています。
エンジニアの自己PRにおける注意点
エンジニアの自己PRで気を付けたいポイントについて解説します。以下に挙げる項目を意識して書けば、魅力的な自己PRに仕上がるでしょう。
具体的なエピソードを1つに絞る
自己PRで自分の実績や強みを伝える際は、具体的なエピソードを添えましょう。複数のエピソードを書くと要点が分かりにくくなるため、1つに絞るのがおすすめです。
最も自信があるエピソードを選び、内容を深掘りして伝えれば、実績や強みをより効果的にアピールできます。期間・規模・金額は数字を使って具体性を高めましょう。
具体的なエピソードがない自己PRには説得力がないため、採用担当者に注目されにくくなり、面接まで進めない恐れがあります。
キャリアプランを意識する
エンジニアの自己PRには、キャリアプランも記載するとよいでしょう。自分が目指す姿を明示すれば、職種に対する熱意やこだわりをアピールできます。
スキルや実績を説明する際は、キャリアプランと一致させることが重要です。キャリアプランと関係のないスキルや実績を書くと、説得力に欠けてしまいます。
企業はできるだけ長く働いてもらえる人を採用したいと考えているため、応募企業で実現可能なキャリアプランを考えることも大切です。
まとめ:効果的な自己PRで転職を成功させよう
エンジニアの自己PRでは、技術力を実績でアピールし、知識やスキルは職務経験に盛り込みましょう。未経験者の場合は成長意欲や問題解決力、前職で培ったスキルを伝えるのがおすすめです。
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