管理栄養士の志望動機を書くポイントとは。パターン別の例文も紹介

管理栄養士としての仕事を探しているなら、魅力的な志望動機の書き方を理解するのがおすすめです。ポイントを押さえた文章を書ければ、企業から好感を得られるような履歴書に仕上がるでしょう。管理栄養士の志望動機の書き方と例文を紹介します。

管理栄養士の志望動機に書く内容

管理栄養士

(出典) pixta.jp

管理栄養士の志望動機には、管理栄養士を志望する理由や応募先に魅力を感じた理由を書きましょう。採用された後のビジョンを盛り込むことも重要です。

管理栄養士を志望する理由

管理栄養士になるためには、国家資格を取得する必要があります。管理栄養士未経験者の志望動機には、資格を取得してまでも管理栄養士になろうと思った理由を書くのがおすすめです。

食事や栄養に興味があることや、病気の人を食事面からサポートしたいことなどを、具体的なエピソードを交えて伝えましょう。栄養のプロとして活躍したいという理由もあり得ます。

管理栄養士として働いたことがある場合も、なぜその職を目指しているのかを、過去の経験を盛り込んで伝えるとよいでしょう。経験者ならではの視点で志望理由を書くのがポイントです。

応募先に魅力を感じた理由

管理栄養士が活躍できる場は、病院・福祉施設・食品メーカーなど多様です。職場の種類ごとの魅力だけでなく、病院・施設・企業など、その応募先を選んだ理由を具体的にまとめる必要があります。

例えば病院での勤務を希望する場合、数ある病院の中からなぜその病院を選んだのかを説明しなければなりません。他の病院とは違う、その病院ならではの特徴や魅力に引かれた旨を伝えることが重要です。

応募先に魅力を感じた理由を考える上で、応募先を徹底的に研究する必要があります。応募先の業務内容や理念をきちんと理解し、他の応募者と差別化できるポイントを見つけましょう。

採用された後のビジョン

管理栄養士の志望動機には、採用された後のビジョンも記載しましょう。どのように活躍したいのか、具体的な目標を述べることで、意欲のアピールにつながります。

採用された後のビジョンを書く際は、自分の成長にばかりフォーカスしないようにすることが大切です。応募先と絡めたビジョンを伝えなければ、採用担当者は応募者が貢献してくれるイメージを抱けません。

管理栄養士の求人を出している応募先は、「うちで活躍してくれそうな人材」を求めています。応募先に貢献しながら自分も成長したいというニュアンスで、採用された後のビジョンを書きましょう。

管理栄養士の志望動機を書くポイント

ノートに記入する女性

(出典) pixta.jp

管理栄養士の志望動機では、応募先で生かせるスキルや経験をアピールしましょう。相手が理解しやすいように、分かりやすい文章構成を意識することも大切です。

スキルや経験などをアピール

管理栄養士として働いた経験があるなら、これまでに評価されたことや業務で工夫したことを、積極的にアピールしましょう。食事指導や献立作成、栄養カウンセリングなどの実績を書ければ、大きなアピールポイントになります。

未経験者の場合は実務上の実績がないため、前職までに培ったスキルの中から、管理栄養士の仕事で生かせるスキルを述べましょう。自信があるヒューマンスキルをアピールするのがおすすめです。

管理栄養士に求められるヒューマンスキルとしては、コミュニケーション能力や探求心、努力を続けられる能力などが挙げられます。管理栄養士は人の命に関わる仕事でもあるため、責任感をアピールするのもよいでしょう。

分かりやすい文章構成を意識する

志望動機の文章構成は、結論→根拠・エピソード→意欲・ビジョンの順に書くのがおすすめです。結論ファーストを意識して書けば、その後の内容を理解してもらいやすくなります。

志望動機の結論に書く内容は、管理栄養士を目指す理由や応募先を選んだ理由です。その根拠となる内容を、結論の後にエピソードを交えて記載しましょう。

分かりやすい文章構成は崩さずに、自分の言葉でオリジナルの文章を作成すれば、採用担当者の目に留まりやすい志望動機に仕上がります。ダラダラとした長文にならないよう、全体を簡潔にまとめることも大切です。

管理栄養士の志望動機の例文

栄養士の女性

(出典) pixta.jp

管理栄養士の志望動機を書く際に活用できる例文を、経験者・未経験者別に紹介します。具体的なエピソードの例もチェックしておきましょう。

経験者の場合の例文

管理栄養士として働いた経験があるなら、前職までに培ったスキルや実績を積極的にアピールしましょう。

私は2019年から現在まで、定員50名の高齢者施設で、利用者に提供する食事の管理を行っています。栄養面だけでなく、食べやすさも意識したメニューの考案を心掛けています。

管理栄養士として食事や栄養に関する仕事をしているうちに、食品についてもっと深く研究したいとの思いが強くなり、食品メーカーへの応募を決断した次第です。

栄養バランスや味にこだわった食品を開発されている貴社の特徴に興味を持ち、貴社で働きたい気持ちが強くなりました。高齢者施設での経験を生かし、多くの方に喜ばれる商品の開発に貢献したいと考えています。

未経験の場合の例文

未経験者の志望動機では、管理栄養士として働きたい理由や具体的なエピソード、応募先で生かせるスキルや経験を強調しましょう。

大学を出て管理栄養士の資格を取得しましたが、機会に恵まれず現在の事務職に就職しました。姉の子育てをサポートしている中で、子どもに適した食事に興味を持ったことが、管理栄養士として働きたいと思った理由です。

給食管理の仕事へ応募するにあたり、大学時代に勉強した内容をひと通り復習した上で、子どもに提供する食事についても独学で勉強しました。

現在の仕事では体力勝負の業務も多く、体力には自信があります。コミュニケーション能力が高いことや協調性があることも、自分の強みです。強みを生かして頑張りたいと思います。

エピソードの例

志望動機に盛り込むエピソードは、自分の言葉でオリジナルの文章を書きましょう。エピソードが思いつかない人のために、志望動機で活用できるエピソードの例を、以下にまとめました。

  • 病気の人や健康志向の人を栄養指導でサポートしたい
  • 栄養のプロとして特定の領域で活躍したい
  • 食べることや調理することが好きなので食に深く関わりたい

これらのテーマを自分の経験に結び付け、応募先とリンクさせたオリジナルのエピソードを考えてみましょう。

管理栄養士の志望動機のNGポイント

勉強する白衣の女性

(出典) pixta.jp

管理栄養士の志望動機に書くべきではない内容を紹介します。採用担当者に悪い印象を与えないよう、志望動機の作成後にNGな部分がないか確認しましょう。

どこの応募先でも当てはまるような内容

管理栄養士の志望動機では、応募先の特徴や魅力について書くようにしましょう。どこにでも当てはまるような内容にしてしまうと、応募先への意欲は伝わりません。

一般的な志望動機の例文を使い回した場合、応募先ごとの特徴に触れていない内容になりがちです。例文を参考にする際も、重要な部分は自分の言葉で考えなければなりません。

志望動機を書き終わったら、他の応募先でも使える内容になっていないかチェックする必要があります。使い回せる内容になっている場合は、その職場だからこそ仕事をしたいという内容を追加しましょう。

ネガティブな退職理由

前職を辞めた理由を志望動機に書く場合は、ポジティブな内容にするのが大切です。前職への不満やネガティブな退職理由だと、同じような理由ですぐに退職してしまうのではないかという印象を与えてしまいます。

ネガティブな退職理由として挙げられる主な例は、人間関係や職場の雰囲気、待遇・給与に対する不満です。たとえ本当にこれらの理由で退職したのだとしても、志望動機ではポジティブな内容に変換しましょう。

なお、「過剰な健康志向の高まりは危ない」といった内容を書くことも、ネガティブな印象を与えやすくなります。近年の風潮について悪く言うのは控えた方が無難です。

待遇や給与など待遇が志望動機

条件面を前面に出した志望動機は、応募先に好印象を与えません。給与や福利厚生、労働環境のよさを強調する内容にしないことが重要です。

実際に仕事を探す際も、待遇や給与を第一条件にすると、応募先とのミスマッチが発生しやすくなります。入社後の仕事内容に満足できない恐れがあるためです。

応募先における管理栄養士としての仕事にやりがいを感じられなければ、また転職を検討する結果になりかねません。仕事探しでは、業務内容にやりがいを感じられそうかどうかについても考えましょう。

管理栄養士の志望動機を書く準備

白衣姿の女性

(出典) pixta.jp

説得力のある志望動機を書くためには、徹底した自己分析と応募先に対する研究が不可欠です。管理栄養士の志望動機を書く準備について解説します。

自己分析で志望動機を明確に

管理栄養士の転職を成功させたいなら、最初に入念な自己分析を行いましょう。これまでの経験やスキルを整理することで、自分に合った応募先や方向性がより明確になります。

志望動機に何を書けばよいのか分からない場合も、自己分析から始めてみるのがおすすめです。自分の強みを把握しやすくなるため、応募先との接点が見つかるでしょう。

家族や友人など自分をよく知る人に、自分の強みについて聞く方法も効果的です。自分でも気付けなかった強みの発見につながる可能性があります。

応募先や業務内容についてリサーチする

管理栄養士の志望動機を書く際は、応募先について徹底的に研究することも重要です。どのような職場なのか、自分が担当する業務内容は何なのかを、詳細にリサーチしましょう。

応募先や業務内容についてきちんと理解しておけば、その応募先を選んだ理由を明確化できます。採用担当者の納得感を高める志望動機に仕上がるでしょう。

志望動機は、応募先で自分が活躍できることをアピールするための項目です。単に自分の強みやビジョンのみを述べるのではなく、常に応募先との接点を意識して内容を考える必要があります。

まとめ:志望動機で管理栄養士への意欲をアピール

栄養士の女性

(出典) pixta.jp

管理栄養士の志望動機には、管理栄養士を志望する理由や応募先に魅力を感じた理由、採用された後のビジョンを書きましょう。スキルや経験をアピールすることも大切です。

自己分析と応募先に関するリサーチを入念に行い、説得力のある志望動機に仕上げて管理栄養士への転職を成功させましょう。

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高安ちえ
【監修者】認定栄養ケア・ステーション ラシーネ練馬中村橋 代表管理栄養士高安ちえ

鎌倉女子大学を卒業後、管理栄養士国家資格を取得。食品メーカーでコンビニエンス向け商品の企画開発、営業を経験後、給食委託会社へ転職。給食事業の新規事業立ち上げ、エリアマネージャーを経験後、栄養士としての施設勤務を経て独立。おばんざいカフェ「おはしごはん」の主宰およびレシピ監修、セミナー講師など多岐にわたり活動中。

URL:
https://ncsracine.com/