将来的に正社員として働きたいのであれば、早めに転職活動を始めましょう。年齢制限が設けられているわけではないものの、正社員を目指すなら始動が早いほど有利です。正社員を目指せる年齢について考える際のポイントを解説します。
正社員になれるのは何歳まで?制限はある?
長い間フリーターを続けていて、正社員になれる年齢が何歳までなのか気になる人もいるでしょう。何歳までに転職活動を始めればよいのか、年齢の考え方を解説します。
年齢を重ねるほど難しくなるのは事実
厚生労働省は従業員の募集や採用に関し、企業が年齢制限を設けることを禁止しています。一部の例外を除き、正社員として採用される年齢制限が公的に定められているわけではありません。
ただし、年齢を重ねるほど正社員になるのが難しくなるのは事実です。非正規雇用の状態から正社員を目指すなら、早めに転職へ向けて行動を起こす必要があります。
年齢が高くてもそれまでの実績が認められれば、正社員になれるチャンスはあります。正社員になりたいと思ったら、すぐに転職活動を始めることが大切です。
最初の壁は20代後半
正社員になれる年齢を考えるとき、最初の壁は20代後半です。若い人ほど成長意欲やポテンシャルを評価されますが、20代後半になるとスキルや実績にも注目されやすくなります。
企業によっては、20代後半でもポテンシャル採用を行っているケースがあるため、フリーターでも正社員になれるチャンスは十分にあるでしょう。前職で培ったスキルや実績を評価されれば、正社員登用される可能性はより高まります。
ただし20代後半は、早くから正社員として働いてきた同年代との差が出てくる頃です。新卒入社をした同年代の社員が多くいる企業では、より厳しい目で見られやすい点も意識しましょう。
フリーターの限界は34歳とも
厚生労働省が定めるフリーターの定義は34歳までです。また、多くの就職支援サービスの利用上限も34歳となっているため、34歳を超えると支援を受けるのが難しくなります。
34歳を超えて正社員を目指す場合は、自分だけで正社員を目指さなければなりません。フリーターから正社員登用を希望するなら、34歳が1つの限界であることを覚えておきましょう。
ただ、厚生労働省が運営する就労支援サービス「地域若者サポートステーション」は、49歳までの人を対象としています。無料で就労支援を受けられるため、サポートを受けたい場合はチェックしておくのがおすすめです。
参考:厚生労働省発表資料
正社員になるメリット・デメリット
正社員の働き方には、フリーターとは異なる面があります。正社員になるメリットとデメリットを押さえておきましょう。
社会的信用や福利厚生などのメリット
フリーターから正社員になるメリットとして、以下のようなものが挙げられます。
- 長い目で見れば収入が増える
- 福利厚生や待遇が充実している
- 社会的信用が上がる(クレジットカードやローンの審査に通りやすくなる)
- 次の転職がしやすくなる
正社員は会社と無期雇用契約を締結することになるため、よほどのことがなければ解雇されません。フリーターに比べて雇用の安定性が高くなる点も、正社員のメリットです。
責任が重くなるというデメリット
正社員は一般的に、フリーターよりも仕事の責任が重くなります。今までフリーターとして気楽に働いてきた場合、正社員の責任の重さにプレッシャーを感じてしまうケースもあるでしょう。
残業や休日出勤が発生しやすいのも、正社員のデメリットです。仕事が忙しい時期は、フリーターより正社員の方が頼られやすくなるため、プライベートの時間が減ってしまう恐れがあります。
正社員には転勤や異動がある点も意識しておきましょう。生活環境を変えずに働きたい場合は、転勤や異動の可能性があるか採用の際に確認する必要があります。
正社員を目指すなら
フリーターから正社員を目指す場合に、意識しておきたいポイントを紹介します。すぐに行動することや、社会人としてのマナーを学ぶことが大切です。
目指すと決めたらすぐに行動に移す
フリーターから正社員登用を希望する場合、基本的には年齢が上がるほど採用されにくくなります。正社員になりたいと考えた時点で、すぐに行動に移すことが重要です。
自分の年齢が高いからといって、正社員への転職を諦める必要はありません。先のことを考えれば、今が一番若いのです。何歳になっても正社員になれるチャンスは残されています。
正社員登用への漠然とした願望を持っているだけでは、ダラダラと時間だけが過ぎてしまいます。正社員を目指すと決めたら、いつまでに正社員になるのか、自分で期限を決めて転職活動を頑張ることが大切です。
社会人としてのマナーを学ぶ
フリーターから正社員を目指す場合は中途入社になるため、社会人のマナーは身に付いていて当たり前だと思われています。
基本的なビジネスマナーに自信がない人は、事前に勉強しておくのがおすすめです。マナーが身に付いているかどうかは、応募書類や面接を通して既に企業側から見られています。
職種ごとの知識やスキルは、入社後に学んだり応募時に勉強したりして身に付けられますが、マナーは早めに学んでおかなければなりません。採用結果にも影響を与えかねないため、転職活動を始める前に確認しておきましょう。
正社員を目指す際の準備・ポイント
正社員への転職活動を進める際は、企業の探し方や応募書類の書き方にも気を配る必要があります。正社員を目指す際の準備やポイントを確認しましょう。
自己分析を行う
正社員を目指して転職活動を行う場合、まずは徹底した自己分析を行うことが重要です。今まで身に付けたスキルや経験を、できるだけ洗い出してみましょう。
自己分析を行うことで、自分の強みを的確に把握できるようになります。企業が求めている人材像に合わせて、自分の強みを企業でのアピールポイントにすることが可能です。
自分に合った企業が分からない場合も、自己分析が役立ちます。自分の強みを把握できれば、どのような企業が自分に適しているのかが分かるため、入社後に後悔することもないでしょう。
企業研究を入念に
正社員として採用されるためには、説得力のある志望動機を準備する必要があります。数ある企業の中からなぜその企業を選んだのか、志望動機で説明しなければなりません。
しっかりとした志望動機を書くためには、入念な企業研究が不可欠です。企業の公式サイトや採用ページをくまなくチェックし、その企業ならではの特徴や魅力を探しましょう。
入念な企業研究を行ったことが分かる志望動機は、企業から高い評価を得やすくなります。企業研究で分からなかったことや気になったことを面接で聞けば、入社意欲の高さもアピールすることが可能です。
優先順位を決める
正社員はフリーターに比べて好条件な場合が多いため、企業探しの際についあれこれと条件を盛り込んでしまいがちになります。応募企業を決める際は、条件を欲張らないことが重要です。
応募条件に優先順位を付け、譲れない条件以外は妥協しましょう。軸を決めることで応募企業を絞り込みやすくなるほか、確固たる信念とともに転職活動を進められるようになるはずです。
思い込みから、1つの業界だけにこだわらないことも大切です。意外な仕事が自分に適している可能性もあるため、興味・関心がない業界でも仕事を探してみるとよいでしょう。
正社員ではなかった理由も用意
正社員を目指す転職活動では、今まで正社員ではなかった理由を面接で聞かれる可能性があります。フリーターだった理由を、きちんと説明しなければなりません。
フリーターは正社員よりも責任が軽いため、企業側はフリーターから正社員になる人に対し、責任の重さからすぐに辞めてしまうことをリスクとして考えます。
フリーターを選択した明確な理由があるなら、正直に伝えましょう。特に理由がない状態でフリーターを続けていた場合は、前向きな理由を述べてやる気をアピールする必要があります。
正社員の仕事を探す方法は?
転職活動は初めての場合は、正社員になる方法について悩みがちです。フリーターが正社員の仕事を探す主な方法を紹介します。
知人・友人からの紹介
既に正社員として働いている知人や友人がいるなら、リファラル採用と呼ばれる採用活動により、知人や友人の紹介から正社員になる方法があります。
リファラル採用のメリットは、実際の仕事内容や社内の雰囲気をつかみやすい点です。知人や友人が自分の人柄や能力を理解していれば、企業とのミスマッチも起こりにくくなります。
一方、知人や友人に気を遣って将来的な転職を切り出しにくい点が、リファラル採用で入社するデメリットです。入社後に仕事がうまく進まなかった場合も、知人や友人の顔を汚すことになってしまいます。
ハローワークの利用
正社員の仕事を探す方法としては、ハローワークの利用も挙げられます。地元の中小企業の求人が多いのが特徴です。
職業紹介だけではなく、採用のための相談にも乗ってもらえます。就活セミナーや職業訓練など、さまざまなサービスを利用できるのもメリットです。
履歴書の添削や面接の練習も行ってくれるため、初めて転職活動を行う人にも適しています。ハローワークの求職者登録は、住所を管轄するハローワークでの手続きが必要です。
求人サイトで理想の職探し
正社員の仕事探しは、求人サイトを活用するのもおすすめです。求人サイトならPCやスマホで手軽に求人を検索できます。
職種や業界などの条件を絞って探せるため、理想に近い職を探しやすい点も魅力です。ハローワークにはない求人も数多く見つかるでしょう。
正社員の仕事を求人サイトで探すなら、国内トップクラスの求人サイト「スタンバイ」を活用するのがおすすめです。全国の豊富な求人が掲載されており、正社員を募集している企業もすぐに見つかります。
まとめ:早めの行動で正社員への道を目指そう
正社員になれる年齢に決まりはありませんが、一般的には年齢を重ねるほど難しくなります。目指すことを決めたら、すぐに行動することが大切です。
正社員への転職を成功させるためには、応募書類と面接の対策を入念に行う必要があります。徹底した自己分析や企業研究で自分と応募企業への理解を深め、自信を持って転職活動を進めましょう。