事務職の面接では何が質問される?必要な準備と対策のポイントを解説

事務職はどの業界・業種でも必要とされる仕事であり、人気のある職種のため競争率も高めです。事務職として転職する際には、面接でどのような質問がされるのでしょうか?採用される確率を上げるために必要な準備と対策について解説します。

事務職の面接で評価される点は?

事務作業をする女性

(出典) pixta.jp

事務職の転職面接では、それまでの事務職の経験や実績が最も評価されます。具体的にどういった業務に従事してきたのかを分かりやすく説明するとともに、以下の点もアピールしましょう。

誠実さや熱意、堅実さが求められる

事務職は仕事への熱意はもちろん、誠実さや堅実さが求められる職種でもあります。決まった作業をどれぐらい効率的に進められるか、過去の実績を引き合いに出しながら、具体的に語るとよいでしょう。

また、時間管理や優先順位の付け方など、効率的に仕事を遂行するために、どういった工夫をしているかをアピールすると効果的です。事務の専門家として、正確かつスピーディーに仕事を担える点を伝えましょう。

コミュニケーション能力も重要

事務職はさまざまな部署で後方支援的な役割をこなすので、周囲と円滑なコミュニケーションを取らなければいけません。したがって、基本的なコミュニケーション能力や、他者と良好な関係を築く力も、面接での評価対象となる傾向にあります。

コミュニケーションスキルを示すために、実際に周囲とどういった意思疎通を図り、何を成し遂げたかを説明するとよいでしょう。チームで協力して成果を上げた経験があれば、積極的にアピールするのが有効です。

また、仕事に対するポジティブな姿勢や柔軟性なども、具体的なエピソードを交えて説明しましょう。

面接の流れを押さえておこう

入室前に緊張している女性

(出典) pixta.jp

事務職の面接対策を行う上で、まずは面接の流れについて知っておかなければいけません。他の職種とほとんど変わらないので、どういった流れで面接が進むのか、基本的なところを理解しておきましょう。

一般的な事務職の面接の流れ

事務職に限らず、一般的な面接は以下のように、自己紹介から始まり転職理由や志望動機に関する質問、さらに応募先で生かせる実績やスキルなどに関する質問という形で進みます。

  1. 面接開始時のあいさつ
  2. 自己紹介
  3. 転職理由や志望動機に関する質問
  4. 応募先で生かせる経験やスキルに関する質問
  5. 逆質問
  6. 業務や給与に関する説明など
  7. 面接終了・退室

細かな流れは企業によって異なる場合もありますが、自己紹介とよくある質問に対する回答、志望動機の説明と自己PRに関しては、スムーズに話せるようにしておきましょう。繰り返し練習しておくことが重要です。

事前準備と質問への対策は必須

面接は事前の準備と質問への対策が、合否を分けるといっても過言ではありません。事務職の面接においてどういった質問がされるか理解しておき、スムーズに回答できるようにしておきましょう。

具体的な質問と回答のポイントは後述しますが、全ての質問に対して、一貫して筋の通った回答ができることが大事です。

受け答えに矛盾が生じると、うそをついていると採用担当者に思われて、悪い印象を与えてしまう恐れがあります。淀みなく一貫した回答ができるようにしておきましょう。

事務職の面接でされる質問は?

女性の面接官

(出典) pixta.jp

事務職の面接でよくされる質問と、回答のポイントを解説します。実際に受け答えをするシーンを想像しながら、自分なりにどう回答するかシミュレーションしてみましょう。

【質問】「当社を志望した動機を教えてください」

志望理由はどの企業の面接でも、必ず質問されます。応募先の企業に対する理解・関心と転職への意欲を示すチャンスなので、事前に応募企業についてよく調べておき、事務職として何をアピールすべきか整理しましょう。

<回答例>

社員の成長を促す御社の取り組みに共感したことが、一番の動機です。公式サイトの研修制度に関する情報や、働きやすい環境を作るためのさまざまな工夫を拝見し、これまで経理部門で培ってきた事務スキルをさらに伸ばしたいと思いました。

事務職として3年以上の経験を積んで参りましたが、その中で周囲とのコミュニケーションや、スケジュールの調整・すり合わせの重要性を強く認識しています。

相手の都合に合わせてタスクを調整するのが得意なので、社内コミュニケーションを通じて業務生産性を上げる御社の文化の中で、実力を存分に発揮できると考えております。

【質問】「これまでの職歴や仕事内容を教えてください」

転職面接の場合は、業種にかかわらずそれまでの職歴や経験してきた仕事内容について、必ず質問されます。

業務に携わった期間と内容、どういった実績を積んできたのかを具体的に回答する必要があります。事前に自分のキャリアを整理して、どこを中心に据えて答えるか考えておきましょう。

<回答例>

これまで2年ほど事務職として、主に営業部門における書類作成や顧客データの入力、電話対応などを担当してきました。

特にイベントでの集客に力を入れている企業だったので、展示会や企業イベントの際には、営業担当者の当日のスケジュール調整や展示資料の作成業務をメインに担当しています。

【質問】「事務職の役割は何だと考えていますか?」

組織の中で、事務職が担うべき役割に関してもよく質問されます。事務職の定義を聞かれているわけではなく、応募者が事務の仕事をどのように捉えており、どういった考え方や価値観で仕事をしているか確認するための質問と捉えるべきです。

仕事で大切にしていることを交えつつ、具体的に答えるとよいでしょう。

<回答例>

事務の仕事は社内各所の円滑な業務運営を支える、非常に重要な役割だと考えています。私は営業部門に所属していますが、マーケティング部門や総務・経理部門などとコミュニケーションを取りながら、頻繁に情報を共有し、個々の社員が継続して業務効率化を達成できるようにサポートしています。

【質問】「事務職で役立つスキルを持っていますか?」

事務職として生かせるスキルや資格について、質問される場合もあります。応募先で役立つスキル・資格を有しているならば、積極的にアピールしましょう。

<回答例>

Word・Excel・PowerPointの一通りの操作はもちろん、マイクロソフト オフィス スペシャリストと日商PC検定の文書作成の資格を持っています。

Excelの操作は学生時代から得意で、さまざまな関数を用いて複雑なデータ分析や図表の作成が可能です。PowerPointを使った、動きのあるプレゼン資料の作成も得意と考えております。

【質問】「仕事で感じた課題や解決策を教えてください」

それまでの仕事で直面した課題やハードルなどに加えて、それを解決するために何をしたかについて質問されるケースも多いでしょう。

採用担当者は、応募者が能動的に組織における問題・課題を発見し、解決する姿勢があるかを判断しようとしています。具体的に課題を取り上げ、どのように解決を図ったか自分なりに説明しましょう。

<回答例>

私が現在働いている企業に入社した当時、社内の各部門に顧客データが散在している状態で、営業担当者が十分な顧客情報を得られないまま営業活動をしている状況が続いていました。

そこで、各部門に呼びかけて顧客データを一元的に管理するシステムの導入・運用を提案しました。最終的に初めて社内にCRMが導入され、今では社員の誰もが必要なタイミングで顧客データを閲覧できる環境が構築できています。

事務職の面接に必要な対策

手帳に記入する

(出典) pixta.jp

事務職の面接では、採用担当者からの質問にしっかりと回答するのはもちろん、以下のように自己紹介や逆質問にも備えておく必要があります。それぞれ必要な対策を確認しておきましょう。

スムーズに自己紹介できるように準備する

面接では初めに自己紹介を求められる場合が多いので、何を話すか事前に必ず考えておき、スムーズに答えられるように練習しておく必要があります。

自分の名前と現在の所属企業や部門から始めて、これまでの経歴を簡単に説明します。さらに、事務職における自分の強みや得意なスキルなども簡単に説明するとよいでしょう。

最後に転職への意気込みを伝えた上で、元気よく「よろしくお願いします」と締めるのが一般的です。長くなりすぎないように注意しましょう。

アピールすべきポイントを明確にする

事前に応募先の企業研究をした上で、アピールすべきポイントを明確にしておくことが大事です。付け焼き刃の対応では、採用担当者に準備不足を見抜かれてしまうでしょう。

応募先企業について深く知っていることを示せれば、質問への回答や自己PRの説得力が増すので、採用の可能性が高まります。

応募先の公式サイトやSNSで発信している情報をはじめ、業界紙などで新商品やサービス、注力している取り組みなどの情報を仕入れておき、回答のシミュレーションをしておきましょう。

逆質問の準備もしておこう

面接の最後には逆質問の時間が設けられる場合も多いので、何を質問するか決めておく必要があります。

転職への意欲や自分の強みをアピールできるポイントでもあるので、入社後にどういったキャリアアップのチャンスがあるか、質問への回答で示した自分の経験・スキルを具体的に生かせる場があるかなど、質問してみるとよいでしょう。

また、社内で活躍している人材の共通点や、どういった仕事の仕方をしているかなどを質問すれば、組織に貢献したい意欲を伝えられます。

面接時に注意すべきポイント

お辞儀する女性

(出典) pixta.jp

転職の面接時に、注意しなければならないポイントも押さえておきましょう。職種を問わず社会人として基本的なマナーを理解し、服装や身だしなみに配慮する必要があります。

基本的なマナーは必ず押さえる

転職面接では、社会人としての基本的なマナーを押さえていることが大前提といえます。

新卒採用ほどマナーを厳しくチェックしない企業も多いですが、基本となるあいさつや声のトーン、目線の合わせ方など、細かいマナーにも注意が必要です。入退室の方法も改めて確認しておきましょう。

また、面接の時間に遅刻しないように、余裕のあるスケジュールを立てておく必要があります。

服装や髪型にも配慮する

基本的な身だしなみはもちろん、事務職としてふさわしい服装や髪型を意識しましょう。一部のクリエイティブ職に関しては、いわゆるオフィスカジュアルで面接を受けても問題ないケースはありますが、事務職の場合は一般的なスーツが原則です。

しみやシワのない清潔感を意識した服装を心掛けましょう。黒やグレーを中心とした、信頼感が高まる色味のスーツがおすすめです。男性の場合は、髪の長さやヒゲにも注意しましょう。

まとめ:万全な準備をして面接に臨もう

面接官のイメージ

(出典) pixta.jp

事務職へのの転職面接では、志望動機や経歴などに加えて、事務職に必要なスキルや役割について聞かれるケースも多々あります。

よくある質問に対しては、しっかりと答えられるように準備しておく必要があります。加えて、自己紹介や自己PRで何を話すかについても決めておき、淀みなく話せるように練習しておきましょう。

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