グラフィックデザイナーの志望動機はどう書く?ポイントや例文を解説

グラフィックデザイナーの転職において、志望動機は重視される項目です。しかし、具体的にどのような内容にまとめればよいのか分からない人も多いかもしれません。書き方のポイントや例文を参考に、ぜひ採用したいと思ってもらえる志望動機を作成しましょう。

グラフィックデザイナーの志望動機に書くポイント

グラフィックデザイナーの女性

(出典) pixta.jp

グラフィックデザイナーへの転職を成功させる秘訣の1つは、志望動機を明確に書くことです。採用担当者の印象に残る志望動機を書くポイントを紹介します。

グラフィックデザイナーになりたい理由

未経験から目指す場合は、なぜグラフィックデザイナーになりたいのかという理由から明確にする必要があります。グラフィックデザイナーになりたいと思ったきっかけとなる、具体的なエピソードを紹介しながら書くと説得力が増すでしょう。

避けたいのは、「昔からデザインが好きだった」という憧れのみを語ることです。デザインが好きということ自体は、目指す理由として間違いではありません。さらにデザイナーを目指して努力している項目なども伝えると、志望度の高さをアピールできます。

なぜその会社を選んだのか

さまざまな企業がある中で、なぜその会社を選んだのかの理由をしっかり書くことも重要です。応募先の企業を選んだ理由が明確になっていないと、採用担当者に「別に自社でなくてもよいのでは」と判断されてしまいます。

採用担当者の心に刺さる理由を書くには、応募先の企業について詳しく調べておくことが重要です。他社との違いや業界での立ち位置などを研究しておくと、その企業にしかない魅力を発見できます。

その企業を知ったきっかけ・過去の実績や作品を見た感想・経営理念などへの共感をまとめてみるとよいでしょう。

自分の強みは何か

「自分の強みやスキルを生かせるから」という理由は、志望動機を伝えながら自分をアピールするために効果的です。コンテストでの受賞歴など、スキルや実績をアピールする具体的なエピソードを交えるのもよいでしょう。

未経験者の場合は、コミュニケーション力やヒアリング力など、共通して生かせるスキルを見つけてアピールするのがポイントです。活躍が期待される人材として採用担当者に印象付けるためには、企業が求める人物像を把握しておく必要があります。

グラフィックデザインにもさまざまな種類があるので、募集している仕事に必要なスキルなどを、事前に確認しておきましょう。

志望動機を書く際の注意点

履歴書とペン

(出典) pixta.jp

どれだけ頑張って志望動機を書いても、採用担当者に悪い印象を与えてしまっては意味がありません。志望動機を書く際の注意点も知っておきましょう。

待遇を理由にしない

給与や福利厚生の手厚さは、転職先を選ぶ上での重要項目です。しかし待遇面を志望動機にしてしまうと、自社に貢献してくれる人物なのか採用担当者は判断できません。

そればかりか、「グラフィックデザイナーでなくてもよいのでは?」と思われてしまう可能性もあります。

志望動機には、その企業が手掛けている仕事の内容や進め方などに関して書くのがポイントです。待遇面も理由にする場合は、「働きやすい環境が整っている」など、表現を工夫しましょう。

「スキルを身に付けたい」には要注意

「学びたい」「スキルを身に付けたい」という姿勢をアピールしすぎるのは、逆効果になる可能性もあるので要注意です。企業側は、即戦力となる人材を採用したいと考えています。

未経験者だとしても、会社で学ぶ姿勢はあまり評価されないため、志望動機として打ち出すのは避けた方が無難です。むしろ、スキルを身に付けたら辞めてしまうのではと、不安に思われてしまうかもしれません。

スキルを身に付けたいと書く場合は、将来どのようにその企業に貢献したいかまで伝えることが大切です。

グラフィックデザイナーの志望動機の例文

パソコンを見ながら考える男性

(出典) pixta.jp

グラフィックデザイナーの志望動機は、同業種からの転職と未経験者では書き方が異なります。それぞれの書き方のポイントと例文を紹介するので、参考にしましょう。

経験や実績をアピールする場合の例文

グラフィックデザイナーとしての経験がある場合は、前職での実績をアピールするとともに、転職後どのように貢献したいかを伝えましょう。その企業を選んだ理由も、同じ業界で働いていた目線から、具体的に書くことがポイントです。

前職では、女性向けアパレルブランドの広告をメインにデザインしてきました。今後はこれまで身に付けたスキルを生かし、貴社の化粧品広告の分野で貢献したいと思っています。

貴社は女性をターゲットにしたデザイン制作において、優れた実績を数々残している企業です。同じ女性向けのデザインを手掛けてきたノウハウは、貴社でも必ず役に立つものと考えております。

未経験者の場合の例文

未経験からの転職の場合は、グラフィックデザインの仕事をしたいと思った理由を中心にまとめましょう。デザイナーの仕事にも生かせるスキルがあれば、積極的にアピールすることが大切です。

前職は営業職でした。顧客へのプレゼン資料を作成する際は、常に視覚的に分かりやすいよう配慮していました。顧客から資料を評価していただいたことが、グラフィックデザインに興味を持ったきっかけです。

その後スクールでデザインの基礎から学び、ソフトウェアの使い方なども身に付けました。デザインに関する実務経験はないものの、営業職で身に付けたヒアリング力は、デザイナーの仕事にも生かせると考えております。

やる気と熱意で、貴社にしっかり貢献できるよう頑張る所存です。

未経験者が志望動機で困ったら?

ノートに書き込む男性

(出典) pixta.jp

同業種からの転職者とは異なり、企業への貢献をアピールするノウハウや実績がない未経験者は、志望動機が書きにくいと考える人も多いでしょう。志望動機に書く内容を思い付かない未経験者に向けて、対策を紹介します。

自己分析を深掘りする

何を書いてよいか分からない場合は、自己分析から始めましょう。志望動機が見つからないのは、やりたいことや身に付いているスキルを、自分自身が把握できていないからという可能性があります。

やりたいことが曖昧な状態では、志望する理由も明確になりません。「グラフィックデザイナーになりたいのはなぜか」「自分の強みは何か」などを、思い付くまま書き出していくのがおすすめです。

これまでの仕事でやりがいを感じたことについても、思い返してみましょう。すると、自分が今後どのような仕事をしたいのかが分かってくるはずです。

業界や企業について調べる

応募先の会社を選んだ理由を書くためには、業界や企業についての研究が必須です。ただ単にグラフィックデザイナーを目指す熱意を伝えても、その企業でなければならない理由が明確になっていなければ、採用担当者の心を動かせません。

業界や企業に対する研究によって、その会社独自の特徴が見えてくれば、説得力のある志望動機を作成できるでしょう。企業研究には、公式サイトや口コミサイトのほか、新卒向けの採用ページなどが役立ちます。

志望動機でアピールできる資格

ペンタブレットを操作する女性

(出典) pixta.jp

グラフィックデザイナーに特別な資格は必要ありません。しかし、未経験者にとって、デザインに関する資格を取得しておくと志望動機に生かせるのがメリットです。グラフィックデザイナーにおすすめの資格を2つ紹介します。

アドビ認定プロフェッショナル

アドビ認定プロフェッショナルは、アドビのIllustrator・Photoshop・Premiere Proのスキルを証明できる資格です。アプリケーションごとに受験でき、資格もアプリケーションごとに認定されます。

IllustratorやPhotoshopは、グラフィックデザイナーの仕事には必須のツールです。操作方法をマスターしていれば、資格を取得しなくても仕事に支障はありません。

しかし、資格があればスキルを客観的にアピールできるため、グラフィックデザイナー未経験者にとっては、取得しておいても無駄にはならないでしょう。

アドビ認定プロフェッショナル(Adobe Certified Professional)_ Adobe

DTPエキスパート

DTPエキスパートは、「DTP(Desktop Publishing)」の分野に習熟していることを認証する制度です。DTPとは、アプリケーションやソフトウェアの名称ではなく、印刷物のデータを制作する業務のことを指します。

書籍やポスターなど、印刷物を制作するグラフィックデザイナーを目指すなら、DTPのスキルや知識は必須です。DTPで使われるアプリケーションには、アドビのInDesignやIllustratorなどがあります。

DTPエキスパートの試験では、これらのアプリケーションの操作方法などを含む学科試験のほか、課題に沿ってデザインを制作する実技試験が実施されます。

DTPエキスパート _ JAGAT

志望動機以外で聞かれる項目は?

面接を受ける女性

(出典) pixta.jp

グラフィックデザイナーの面接では、志望動機以外にも重視される項目があります。面接に備えて準備しておきましょう。

ポートフォリオや過去の制作物について

グラフィックデザイナーの面接では、提出したポートフォリオについて質問されるケースがよくあります。ポートフォリオは、応募者のデザイナーとしてのスキルや実力を判断するために重要なものだからです。

「どういうコンセプトだったのか」「使用したツールは何か」「作業期間はどれくらいだったか」など、すぐ答えられるようにしておきましょう。

未経験者の場合、実際のクライアントワークではないものの、制作物に関する質問への答えを準備しておくことが必要です。

好きなグラフィックデザイナーについて

好きなグラフィックデザイナーについて質問される場合もあります。自社の方向性とミスマッチがないか確認する目的もあるので、「特にいません」と答えるのは避けましょう。必ず答えられるように準備しておくことが必要です。

日本人に限らず、海外のデザイナーでも構いません。そのデザイナーを好きな理由も説明できるようにしておきましょう。基本的に好きなデザイナーを挙げて問題ないですが、できれば応募先企業のイメージに合う人物を選ぶのがベターです。

まとめ:グラフィックデザイナーの志望動機は具体的に

デザイナーのイメージ

(出典) pixta.jp

グラフィックデザイナーの志望動機を書く際には、その企業に魅力を感じた点や、入社後に貢献できることなどを具体的に伝えるのが大切です。

未経験者は、デザイナーとしての実績やノウハウが足りない分、前職で身に付けたスキルをどのように生かしたいかをアピールするとよいでしょう。企業の視点に立って考えることで、採用担当者が目を留める志望動機を作れるはずです。

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