男性だけど秘書になれる?男性秘書の可能性とうまく仕事を進める方法

ジェンダーへの意識が高まる昨今でも、従事する人の性別に固定観念が残っている仕事もあります。その1つが秘書です。「女性の仕事」というイメージが強い秘書における男性の可能性を解説します。男性秘書がスムーズに仕事をするためのコツも紹介します。

男性秘書の可能性は?

男性ビジネスマン

(出典) pixta.jp

秘書の仕事に接した経験がないと、「男性は秘書になれない」と考えてしまうかもしれません。男性秘書の可能性や、男性秘書が活躍する現場について解説します。

男性も秘書になれる?

男性でも秘書として活躍することは可能です。映画やドラマなどに登場する秘書は女性が大半のため、「女性でないと秘書は務まらない」と勘違いしている人もいるでしょう。

しかし昨今では、「秘書=女性」の思い込みは薄れつつあります。実際に男性秘書として活躍する人は一定数おり、業界によっては男性秘書が際立って活躍している職場もあるのです。

「男女雇用機会均等法(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)」が施行されている状況下では、男性だからという理由だけで秘書への道が制限されることはありません。

参考:雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 | e-Gov法令検索

秘書に女性が多い理由

秘書に女性が多いとされる理由としてまず挙げられるのが、経営者や役員に男性が多かったことです。男性ばかりになりがちな現場に、視点や考え方が異なる女性を秘書として迎えることで、視野が狭まるのを防ぐ効果が期待されていました。

しかし今では、女性経営者や女性役員も増えているので、男性秘書が活躍する土壌が整いつつあるといえます。

「秘書の業務内容は女性に合っている」と思われていたことも、女性秘書が多いとされる理由の1つです。

秘書には、きめ細やかな仕事や物腰柔らかな対応が求められます。女性の方がこのような仕事に向いていると考えられていたため、「秘書は女性の仕事」と思われていたのです。

しかし仕事の得手不得手は、性別で決まるものではありません。性別で適性を判断するのはナンセンスといえるでしょう。

男性秘書が活躍する現場

秘書は女性が多いとされている仕事ですが、職場によっては男性秘書の活躍が目立つ現場もあります。その最たる例が議員秘書です。

議員秘書は議員をサポートする仕事で、スケジュール管理・資料の作成・選挙のサポート・広報活動などを担います。

議員秘書に男性が多いとされるのは、議員に男性が多いからと考えられています。秘書が異性だと良からぬうわさを招く可能性があるため、そうしたリスクのない男性秘書の方がよいと重宝されているのです。

秘書を経験したのちに政治家としてのキャリアへと踏み出す人が多いのも、男性の議員秘書が多いとされる理由の1つです。政治家を目指す人には近年でも男性が多いので、秘書になる人も男性が多くなる傾向があります。

秘書に向いている男性の特徴とは

手帳に記入する男性

(出典) pixta.jp

秘書は男性にも門戸が開かれている仕事です。適性さえあれば秘書として活躍できます。秘書に向いている男性の特徴を3つ確認しましょう。

裏方に徹することにやりがいを見いだせる人

秘書に向いているのは、裏方として人をサポートすることに喜びを感じられる人です。秘書の仕事は、上司や役員が気持ちよく仕事ができるようサポートするのが主です。常にサポート相手を中心に物事を考え、行動する姿勢が求められます。

外部から見ると、秘書の仕事はきらびやかに映るかもしれません。しかし実際には、人のサポート役に徹する必要があるため、イメージほど派手な仕事ではないのです。

「自分で成果を上げて会社に貢献したい」「大きな仕事を成功させて一目置かれたい」というようなマインドを持っている人は、秘書に不向きといえるでしょう。

きちょうめんできめ細かく仕事ができる人

与えられた仕事をきっちりこなせる人も、秘書向きの人材です。

秘書はミスが許されない仕事であり、サポートしている相手によっては、1つのミスが企業の経営に直結する一大事に発展する可能性があります。そのため秘書には、仕事を丁寧に進められる几帳面な人が向いています。

仕事で細かなミスを指摘される場面が多かったり、友達から「ちょっと抜けているよね」と言われたり、整理整頓が苦手でいつも部屋が散らかっていたりする人は、秘書には向いていないかもしれません。

求められていることを察知できる人

会話の内容や状況から、求められている仕事をくみ取る力に長けている人も秘書に向いています。

秘書が付くような上司や役員は、常に多くの仕事を抱え忙しく働いています。そのため、何から何まで秘書に細かく指示を出す余裕はありません。そのため、置かれた状況や会話のニュアンスから、上司や役員が求めていることを察知する能力が求められます。

指示されないと動けない人や、人の顔色や空気を読むのが苦手な人は、秘書に向いていないといえるでしょう。また「エスパーではないのだから人の心を察するのは無理」と考えるような人も、秘書での大成は難しいかもしれません。

秘書になる方法

パソコンを持っている男性

(出典) pixta.jp

秘書には、一般的なビジネスパーソンよりも高度なビジネスマナーや業界知識が求められるため、新卒採用は少ない傾向があります。秘書になるための2つのルートを確認しましょう。

在籍する企業で配置転換を狙う

秘書になるには、籍を置く企業で配置転換を申し入れ、秘書室に異動させてもらうのが近道です。社内の業務や風土に精通している人を秘書にした方が、仕事がスムーズに進むため、秘書は内部の人材から登用されるケースが多いでしょう。

配置転換からの秘書への転身を狙うなら、現在の部署で実務経験を積みつつ、秘書に求められるスキルを磨く必要があります。持っていると秘書への道が開ける可能性が高まる資格として、以下のようなものが挙げられます。

  • 秘書検定
  • CBS(国際秘書)検定
  • MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
  • TOEIC

秘書への転身を目指しているなら、将来を見越して資格を取っておくとよいでしょう。

社会人経験や資格を生かして転職する

秘書になるには、中途採用から秘書の仕事に就く方法もあります。秘書への中途採用を狙う際に武器になるのが、社会人経験や資格です。

上司や役員の仕事をサポートするには、社会人経験の中で培ったビジネスマナーやパソコンスキルが欠かせません。秘書への転職を狙うなら、秘書でも応用の利くスキルを現職で身に付けられるよう努力しましょう。

資格は、秘書検定やCBS(国際秘書)検定を持っていれば、秘書の適性があることを分かりやすくアピールできます。積極的に取得して履歴書や職務経歴書に記載し、秘書向きの人材であることを強調しましょう。

男性秘書として上手に仕事を進めるコツ

手帳を持った男性

(出典) pixta.jp

女性が多い職場で男性が要領よく振る舞うには、工夫が必要です。男性ばかりの職場で染み付いた態度や姿勢をそのまま持ち込むと、痛い目を見る可能性があります。男性秘書としてうまく仕事を進めるためのテクニックを確認しましょう。

雑談には適度に付き合う

仕事と仕事の間に交わされる雑談には、ときどき参加するようにしましょう。同僚たちとの信頼関係を築きやすくなります。

まったく雑談に参加しないと、何を考えているか分からない人と認定され、見えない壁ができてしまうでしょう。時折、雑談に参加して、いざというときに気軽に相談できる雰囲気をつくっておくと、仕事をスムーズに進めやすくなります。

だからといって、常に女性同士のおしゃべりに参加するのも考えものです。何でもぺらぺらしゃべる人として、不信感を持たれる可能性があります。女性同士のおしゃべりには、付かず離れずの距離感で付き合うのが正解です。

安易に同僚を褒めない

仕事でフォローしてもらったり、分からないことを教えてもらったりすると、ついつい相手を褒めたくなるものですが、女性が多い職場では慎んだ方が賢明です。安易に褒めると、あらぬ誤解を生む可能性があります。

異性を褒める行為にはリスクが付きまといます。「好意を持っているのではないか?」と誤解され、不要なトラブルを招く原因になりかねません。

相手に感謝を伝える場合は、褒めていると勘違いされないよう、できるだけシンプルな言葉を使うのがおすすめです。

清潔感を心掛ける

男性秘書として働くなら、清潔感のある服装を常に意識しましょう。清潔感に欠けていると、サポートする上司や役員に嫌な思いをさせたり恥をかかせたりするばかりか、同僚から不潔な人というレッテルを貼られてしまいます。

清潔感を保つ上で気を付けたい身だしなみとして、以下のような点が挙げられます。

  • 服にシワが寄っている
  • 袖口や襟が汚れている
  • 靴が磨かれていない
  • 青ひげが目立っている
  • 爪が伸びている

出勤前に姿見で全身をチェックし、秘書にふさわしい身だしなみができているか確認する習慣を付けましょう。

まとめ:男性にも秘書として活躍する場はある

取引成立の様子

(出典) pixta.jp

時代の変化とともに、「秘書=女性」というイメージは崩れつつあります。秘書は、適性さえあれば性別を問わず目指せる仕事です。現に数多くの男性秘書が現場で活躍しています。

ポイントをしっかり押さえて従事すれば、女性が多い職場でもトラブルなく仕事にまい進できるでしょう。

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