飲食業志望者は職務経歴書をどう書く?アピールする内容や例文を紹介

飲食業でアルバイトをしている人も多いですが、正社員として転職を目指す人も少なくありません。転職先に飲食業を志望する場合の職務経歴書の書き方や、アピールすべきポイントなどを解説します。例文も参考にしながら、職務経歴書を作成してみましょう。

飲食業に向けた職務経歴書の書き方は?

飲食店で働く男性

(出典) pixta.jp

飲食業への転職を考えている場合、職務経歴書にはこれまでの接客経験やサービスに関するスキルなどを記載すると効果的です。スタッフを管理した経験もあれば、即戦力として高く評価されるでしょう。

接客経験や生かせるスキルなどを記載する

飲食業界には慢性的な人手不足に陥っている事業者が多く、特に中途採用の人材には、即戦力が求められるケースがほとんどです。これまでの接客経験や、飲食業に生かせそうなスキルなどを、積極的にアピールするとよいでしょう。

同じ飲食業から転職する場合はもちろん、飲食業ではなくても顧客に商品・サービスを販売した経験があれば店舗での接客にも生かせるので、有効なアピールポイントになります。

また、飲食業では海外の顧客も増えているので、語学力も評価されやすい点は覚えておきましょう。代表的な言語は英語ですが、フランス語やスペイン語、中国語も世界的に話者が多いので重宝されます。

マネジメント経験があれば積極的にアピール

店舗でスタッフや物品を管理したり、組織をまとめたりした経験があれば、しっかりとアピールしておきましょう。将来の店長候補や店舗管理者を正社員として募集している企業も多いので、マネジメント経験は高く評価されます。

特にスタッフを教育した経験が豊富ならば、新人アルバイトの教育を任せられる機会もあります。店舗の管理者候補を募集している求人も多いので、マネジメント経験があり、将来店長として活躍したい人は応募してみるとよいでしょう。

職務経歴書に書くべき内容

履歴書とペン

(出典) photo-ac.com

飲食業に転職する際の職務経歴書の構成は、基本的に他の職種と変わりません。ただしそれぞれの項目において、飲食業が求める人材である点をしっかりとアピールする必要があります。各項目に書くべき内容を確認しておきましょう。

職務要約

職務要約(職務概要)は、職務経歴書の内容のまとめであり、これまでどういった仕事をしてきたか、どのようなスキルや実績を持っているかなどを端的に説明します。

飲食業の場合は、勤めてきた店舗の業態や売上に加えて、どのような業務を担当していたか、具体的な実績を交えて記載するとよいでしょう。

そこで培った経験やスキルについても説明し、応募先でも活躍できる点をアピールすると効果的です。ただし、3~4行で短くまとめるため、経歴が多い人は記載する内容を絞り込む必要があります。

職務経歴

これまで勤務した職場について、社名(店舗名)と規模、サービス内容について、次のように箇条書きなどを用いて記載します。

【期間:2020年4月~2023年3月】

  • 社名:○○株式会社
  • 事業内容:イタリアンレストラン事業
  • 売上高:○○億円(2023年3月期)
  • 従業員数:○○名
  • 資本金:○億円

【職務内容】

  • ホールスタッフ
  • キッチン補助
  • 在庫管理(管理システムの運用も担当)
  • 新人の教育

【実績】

  • おすすめメニューの開発を提案し、店舗全体の売上10%アップに貢献

特に書き方が決まっているわけではないものの、所属店舗の概要と職務内容、実績など、カテゴリ分けして記載すると伝わりやすくなります。

保有資格やスキル

飲食店で培った具体的なスキルや資格などについて、次のように箇条書きを用いて記載します。

【PCスキル】

  • Word:文書作成と画像・グラフなどの挿入
  • Excel:表・グラフの作成と簡単な関数の利用
  • PowerPoint:図表を使った資料作成

【保有資格】

  • 普通自動車第一種免許(2016年取得)
  • 接客サービスマナー検定資格(2018年取得)
  • レストランサービス技能士3級(2019年取得)

飲食業のスタッフでもパソコンを使う機会は多いので、基本的な操作とWordをはじめとしたアプリケーションを使えると重宝されます。また、飲食業で役立つ接客に関する資格を有している場合は、優遇される可能性もあるので記載しておきましょう。

自己PR

自己PRは職務経歴書の中でも、特に重要な部分です。これまでの接客の経験やコミュニケーション能力、売上実績など、飲食業で評価されるポイントをアピールしましょう。

長くても400文字程度に収める必要があるので、事前に自分の実績を整理しておき、応募先の採用ニーズを調べた上で、何を記載するか決めることが大事です。

自己PRのポイントと例文

ノートに書く女性の手

(出典) photo-ac.com

職務経歴書の自己PRは選考結果に大きく関わる部分なので、他の項目以上に時間をかけて記載しましょう。盛り込むべき内容や、書き方のポイントを解説します。

自己PRには何を盛り込む?

自己PRでは、飲食業界での実績や経験を具体的なエピソードを交えて記載するのが効果的です。

加えて、採用後に何をしたいのか、どういったキャリアを歩みたいのかについても記載し、転職に前向きな姿勢を示すことが大事です。応募先で働きたい熱意を、文章でしっかりと伝えましょう。

魅力的な自己PRをするには、応募先に対する調査が必要です。前もって応募先の情報を確認し、どういった人材を求めているか調べておきましょう。応募先のニーズに合わせて、アピールすべき自分の強みや特性を絞り込むことが重要です。

自己PRの例文を紹介

飲食業を志望する人の自己PRの例文を紹介します。参考にして自己PRの作成に臨みましょう。

5年ほどイタリアンレストランでホールスタッフとして勤務し、新人アルバイトの教育にも携わってきました。

毎日平均して50名以上の顧客に接してきましたが、忙しい時間帯は対応が遅れてしまう傾向もありました。

そこで、効率的に接客業務を進められるように、作業フロー全体の見直しを提案したこともあります。結果的に全てのホールスタッフの作業時間を20%ほど削減でき、店舗の売上アップにも貢献できました。

この経験を生かして、貴社の店舗でも効率的かつ顧客の視点に立ったサービスを提供したいと考えております。これまでのマネジメント経験も生かし、将来的に店長を目指して努力を重ねていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

採用担当者に刺さる職務経歴書を書くコツ

面接官の男性

(出典) pixta.jp

採用担当者を惹きつける職務経歴書を作成するには、以下の点も意識しましょう。経験や実績を数字で表したり、問題を解決したプロセスを説明したりすることで、説得力を出すのが大事です。

経験や実績は具体的な数字とともに

売上の実績や対応した顧客数、社内で表彰された経歴など、具体的な数字を用いて記載すると効果的です。例えば、「担当した顧客のリピート率が上がり、売上高を前年比20%増加させた」といった実績を示せれば、接客スキルの高さをアピールできます。

たとえ数字が分からない場合でも、具体的なエピソードを付け加えれば、採用担当者も状況をイメージしやすく、説得力を得られるようになります。

問題・課題を解決したプロセスも説明

実績や数字を記載するのに加えて、これまで飲食業を通じて向き合った問題や課題について、どのように解決してきたのか、プロセスを説明するのも有効です。

採用担当者は課題への向き合い方や取り組みを通じて、応募者の忍耐強さや責任感の強さなどを評価します。プロセスを通じて優秀な人材だと思ってもらえれば、さらに採用される可能性が高まるでしょう。

まとめ:経験や実績を整理して魅力的な職務経歴書に

職務経歴書とペン

(出典) photo-ac.com

飲食業の転職においては即戦力が好まれるので、それまでの経験・実績を整理して記載することが大事です。

特に自己PRの部分では、具体的な数字やエピソードを交えつつ、応募先で活躍できることをアピールしましょう。さらに人材教育やマネジメントの経験があれば、重宝されます。何を中心に記載すべきか、書き始める前に決めておきましょう。

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