システムエンジニアの職務経歴書のポイントは?各項目の書き方と例文

システムエンジニアとして転職したいと思ったら、職務経歴書の書き方について理解しておきましょう。適切な方法を知ることで、採用担当者に好印象を与えることが可能です。システムエンジニアの職務経歴書の書き方や例文を紹介します。

システムエンジニアの職務経歴書の基本

システムエンジニアの手元

(出典) photo-ac.com

システムエンジニアの転職を成功させるためには、職務経歴書をきちんと書くことが重要です。職務経歴書の重要性や枚数・フォーマットのルールについて解説します。

職務経歴書の重要性

職務経歴書は応募者のスキル・実績・キャリアプランなどをアピールする書類です。おおまかなプロフィールを示す履歴書とは、書くべき内容が異なります。

応募企業の採用担当者は、書類選考において職務経歴書の内容を重視しています。面接も職務経歴書を見ながら進められるため、できるだけ丁寧に記載することが大切です。

職務経歴書では、自分が経験してきたことや自己分析能力の高さも伝えられます。履歴書よりもライバルと差別化しやすいため、アピールしたいことを自分の言葉で書きましょう。

枚数やフォーマットのルールは?

履歴書はフォーマットがある程度決まっていますが、職務経歴書にはフォーマットのルールがありません。自分でフォーマットを決めて作成する必要があります。

採用担当者は直近の業務について特に知りたいため、新しい情報から順番に書く逆編年体形式のフォーマットにするのがおすすめです。企業側が最も知りたい情報を最初に書くことで、スキルや実績が注目されやすくなります。

西暦か和暦かを、履歴書と同じもので統一しているかもチェックしましょう。職務経歴書の一般的な枚数は1~3枚、初めて転職する場合は1枚でも十分です。

システムエンジニアの職務経歴書の書き方

職務経歴書とペン

(出典) photo-ac.com

システムエンジニアの職務経歴書に必要な項目は、職務要約・職務経歴・得意分野・テクニカルスキル・取得資格・自己PRです。それぞれの書き方を見ていきましょう。

職務要約

職務経歴書の冒頭に置く項目が職務要約です。応募者自身の最終学歴と前職の仕事内容を簡単に記載します。特に伝えたい実績や入社意欲を伝えるのもおすすめです。

2018年に○○大学工学部を卒業後、株式会社△△に新卒で入社しました。入社時から約5年間、主にJavaを用いたアプリ開発に従事しています。現在は20名のプロジェクトのリーダーを任されています。

昨年担当したプロジェクトでは、新規顧客獲得数が前年に比べ約20%アップしました。システム開発ではスピード感と品質を意識し、スキルアップのための個人的な学習も進めています。

職務経歴

職務経歴には、これまで勤めた会社の事業内容・資本金・売上高・従業員数・勤務期間を記載し、会社ごとにプロジェクトの概要・業務内容・開発期間・規模・工程・開発環境・担当フェーズを表にまとめます。

開発環境に記載する使用言語やOSは、バージョンまで細かく書くのがおすすめです。開発内容も、できるだけ詳しく記載しましょう。

自分が担当した業務内容も、具体的に何をしたのか詳細に伝えることが重要です。関わったプロジェクト数が多い場合は、使用経験があるスキルをまとめて記載しましょう。

得意分野

得意分野は、自分のスキルを生かせる分野を記載する項目です。職務経歴書に必須の項目ではありませんが、得意分野の項目を設けることで、アピールしたいスキルを強調できます。

システムエンジニアが得意分野を書く場合は、特定業界の知識を伝えるのがおすすめです。使える言語や担当経験があるフェーズを記載するとよいでしょう。

複数言語での開発スキルや開発経験を伝えられれば、より大きなアピールポイントになります。マネジメントの経験がある場合は、プロジェクトに携わった人数も記載しましょう。

テクニカルスキル

業務で生かせるスキルを記載する項目がテクニカルスキルです。システムエンジニアの場合は、OS・言語・FW(フレームワーク)・DB(データベース)・工程などに分けて記載します。自己分析を入念に行い、自分が持つ全てのスキルを書くのがポイントです。

それぞれのスキルには、使用期間とスキルレベルを添えましょう。求められるスキルレベルは企業ごとに異なるため、スキルの詳細を伝えると企業側が判断しやすくなります。

現在勉強中のスキルについて記載しておくのもおすすめです。システムエンジニアとしての成長意欲のアピールにつながり、高評価を得やすくなります。

取得資格

IT系の資格を取得している場合は、職務経歴書に取得資格の項目を設けて記載しましょう。運転免許など希望する業務に関係のないスキルは、職務経歴書ではなく履歴書で伝えます。

システムエンジニアがアピールできる代表的な資格は、基本情報技術者試験・応用情報技術者試験・ORACLE MASTERです。TOEICなど英語の資格も、取得していれば記載しましょう。

資格は略称ではなく正式名称で記載し、取得年月日も書きます。西暦と和暦は統一しなければなりません。

自己PR

自分の強みや企業に貢献できる内容を、自分の言葉で書く項目が自己PRです。履歴書の末尾に項目を設ければ、最後の一押しとしてアピールできます。

システムエンジニアの職務経歴書の自己PRには、業務スキル・マネジメント・顧客折衝のそれぞれについて書くのがおすすめです。成果を上げたことや評価を受けたことを中心に記載しましょう。

リーダーとして大切にしていることや人材育成の経験、スキル・知識を取得するために努力していることも、書ける内容があれば記載します。

自己PRには具体的なエピソードを盛り込むことが重要です。実際の経験に基づいた話を伝えることで説得力が増し、採用担当者に好印象を与えられます。

システムエンジニアの自己PRの例文

手帳を眺める男性

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システムエンジニアの職務経歴書に書く、自己PRの例文を紹介します。業務スキル・マネジメント・顧客折衝のそれぞれについて、具体的なエピソードを交えながら自分なりにアレンジして使いましょう。

業務スキルに関する例文

自己PRで業務スキルについて書く場合は、テーマを1つに絞って掘り下げるのがおすすめです。工夫した点や評価を受けた点を、できるだけ具体的に伝えましょう。

私はJavaを用いたWebアプリケーションの開発を得意としています。コーディングの速さやレビュー指摘の正確さ、セキュリティを意識して実装できる点が、特に自信を持っているポイントです。

飲食店向けのアプリ開発に携わった際には、タブレット側の実装も同時に行い、納期の1カ月短縮を実現しました。この実績が評価され、その年に社内表彰もいただきました。

アプリ開発に技術者として携わる際は、品質向上を常に念頭において業務に取り組んできました。これまでの業務を通じて、課題解決能力も鍛えられたと考えています

マネジメントに関する例文

マネジメントに関する自己PRでは、プロジェクトを円滑に進められる能力をアピールするのがおすすめです。リーダーとしての成長意欲も伝えるとよいでしょう。

前職では、総勢50名が関わるアプリ開発のプロジェクトリーダーを任された経験があります。メンバー同士の認識違いや納期遅延を防ぐために、定期的なミーティングを実施して進捗管理を徹底していました。

度重なる仕様変更がありながら期限内の納品を実現し、クライアントからも高い評価をいただきました。そのクライアントからは、同規模の案件を継続的に受注できています。

今後はプロジェクトリーダーとしての経験を生かし、プロジェクトを円滑に進めるだけでなく、メンバーのフォローや育成にも意識を向けていきたいと考えています。

顧客との折衝に関する例文

自己PRで顧客折衝について述べる場合は、クライアントとのやりとりで意識していることを書きましょう。どのような考え方で顧客と向き合っているのかを伝えるのがポイントです。

前職では上流工程から下流工程まで、一貫してプロジェクトに関わっていました。クライアントとの打ち合わせでは、システムの導入により何を実現したいのかを正確に把握するよう意識し、難しい要求に対しては常に代案を用意するように心掛けています。

システム開発だけでなく、システムを導入することによる業務フローの改善を提案できることも強みです。このような姿勢が多くのクライアントに評価され、コンサルタントのような業務を行った経験もあります。

システムエンジニアの職務経歴書のポイント

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システムエンジニアの職務経歴書を書く際に意識したいポイントを紹介します。実際に書き始める前に、以下に挙げるポイントを確認しましょう。

自分のキャリアを細かく振り返る

職務経歴書を書く際は、自分のキャリアを細かく振り返ることが重要です。これまでどのような仕事をしてきたのか、時系列や勤務先ごとにまとめてみましょう。

キャリアを細かく振り返ることで、経験した仕事以外に得意分野や習得したスキルも整理できるため、より充実した内容の職務経歴書を作れるでしょう。

職務経歴書は、希望する業務に関する自分の強みをアピールする書類です。まずは自己分析で自分の強みを洗い出し、希望する業務に関係する内容を積極的に伝える必要があります。

スキルは応募企業のニーズに合わせる

説得力のある職務経歴書を作るためには、徹底した企業研究を行うことも大切です。システムエンジニアとして何が求められているのか、企業研究によりしっかり理解しましょう。

企業の公式サイトや求人情報を見ながら研究を行った上で、企業のニーズに合わせたアピールができれば、採用担当者の目に留まる職務経歴書に仕上がります。

企業が求めているのは、あくまでも自社で活躍できそうな人材です。独り善がりなアピールを行うのではなく、企業が欲しがっている人材像に合わせたアピールが重要です。

未経験者は前職の経験や入社意欲をアピール

システムエンジニア未経験者は、システムエンジニアとしての職歴がありません。業務に必要なスキルを勉強中であることを記載し、入社意欲を伝える必要があります。

これまで培ったスキルの中で業務に生かせるものがあれば、積極的にアピールするのがおすすめです。システムエンジニアにはマネジメント力やヒューマンスキルも求められます。

過去にリーダーとして成果を上げた実績がある場合や、コミュニケーション能力に自信がある場合は、入社後に生かせるスキルや実績として職務経歴書に書きましょう。

まとめ:企業から注目される職務経歴書を準備しよう

職務経歴書とペン

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システムエンジニアの職務経歴書では、応募企業のニーズに合わせたスキルや実績を伝えることが重要です。自分の強みは自己PRでアピールし、企業から注目される職務経歴書に仕上げましょう。

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