貿易事務を目指す人向けの職務経歴書の書き方。選ばれるポイントも

転職活動をした経験がない場合、職務経歴書に何を書いたらいいか分からず、困ってしまうでしょう。職務経歴書には基本的な書き方があるので、予備知識のないままに作成するのは危険です。貿易事務を志す人向けの職務経歴書の作り方を解説します。

貿易事務志望者向けの職務経歴書のポイント

事務職の女性

(出典) pixta.jp

職務経歴書を作る際は、応募する職種を意識しましょう。汎用性の高い応募書類は、訴求力が低下するため好ましくありません。貿易事務を志望する人向けの、職務経歴書のポイントを紹介します。

未経験者は熱意や学ぶ姿勢をアピール

未経験者の採用ではポテンシャルが重要視されるため、貿易事務未経験の場合には、仕事に対する熱意や学ぼうとする姿勢を強調しましょう。

熱意を伝えるには、自己PRで「どのように活躍していきたいか」を述べ、貿易事務という仕事への理解度をうかがわせる記述を加えます。貿易事務の仕事についてしっかり調べていることをアピールできるでしょう。

学ぶ姿勢は、資格取得のために努力していることや、語学力のレベルアップのために頑張っていることなどを記せばアピール可能です。

経験者は所属した企業や担当業務を詳細に記載

履歴書と職務経歴書

(出典) photo-ac.com

貿易事務経験者の場合には、働いていた企業や担当していた業務の内容について詳細に記述しましょう。どのような経験を積み上げてきた人なのかが、イメージしやすくなります。

経験者を採用する場合、即戦力になれるかが重要です。そのため職務経歴書では、応募先企業でも生かせる経歴を持っているかが注目されます。

記載すべき事柄の代表例は以下のような項目です。

  • 取り扱い商材
  • 輸出か輸入か
  • 担当エリアや取引先の国
  • 部署の人数や貿易事務担当者の人数

どのような業務を担当してきたのかがイメージできるように、必要な情報をまとめます。

語学力が分かる記述を必ず入れる

貿易事務は語学力が求められる仕事のため、語学力の高さが読み取れる記述を必ず入れましょう。

TOEICの点数や英検の級数は必須の情報です。加えて、業務で語学がどの程度使えるのかが分かる説明を入れましょう。どのくらいのスキルを持つ人なのか具体的にイメージできるようになり、訴求力が上がります。

例えば、「英語のメールを1日平均○通作成していた」「海外の代理店と月2~3回のペースで電話でやり取りしていた」など、語学を使ってどのように活躍してきたかに言及しましょう。

魅力的な職務経歴書を書くための準備

ノートに記入する女性

(出典) pixta.jp

採用担当者の心に刺さる職務経歴書を作るには、しっかりとした準備が必要です。職務経歴書を書くために必要な準備について解説します。

キャリアを徹底的に洗い出す

職務経歴書の作成は、これまでの業務経験を全て洗い出すことから始まります。材料がそろわなければ、魅力的な職務経歴書は作れません。

キャリアを洗い出す際には、以下のような事柄に注目しましょう。

  • 国や地域またどの企業で働いていたか
  • どのような仕事をしていたか
  • その仕事の中でどのような工夫をしていたか
  • 工夫の結果、どのような成果を上げたか

「この仕事は貿易事務に関係ない」と選別するのではなく、全てのキャリアを精査することが重要です。キャリアを掘り下げた結果、自己PRに使えるエピソードが見つかるケースもあるので、全ての経歴を思い出せるだけ書き出しましょう。

応募先企業が求める人材像を研究する

応募先の企業がどのような貿易事務を求めているのか導き出すのも、欠かせない工程です。アピールすべき経歴やスキルが見えてきます。

職務経歴書では、応募先のニーズに合った経歴にスポットを当ててアピールするのが大切です。応募先の企業が求めていない要素であれば、アピールしても意味がありません。

例えば、必要なスキルの欄に中国語が記載されている求人にチャレンジする場合には、中国人のクライアントと取引していた経験にスポットを当てます。求められている人材像に合わせて、強調する経歴を変えましょう。

職務経歴書の基本的な構成と書き方

履歴書に記入する手元

(出典) pixta.jp

職務経歴書にはある程度のテンプレートが存在します。テンプレート通りに文章を構成していけば、体裁の整った職務経歴書の作成が可能です。職務経歴書のベーシックな構成と書き方を解説します。

職務要約

職務要約とは、これまでの経歴を3~4行でまとめる項目です。採用担当者が最初に目にする項目なので、職務要約が魅力的に書けるかどうかで、その先を読み進めてもらえるかが決まります。

先が気になる職務要約を書くには、応募先の企業が関心を抱きそうな内容を記すのが基本です。応募先の仕事と親和性の高い経歴や、応募先で生かせるスキルを中心に構成しましょう。

ポイントは、文章をコンパクトにまとめることです。応募先企業が求めている貿易事務像を理解した上で、最も伝えたい経歴やエピソードに絞って文章を組み立てましょう。

職務経歴

職務経歴とは、これまでの業務経験を網羅的にまとめる項目です。どこでどのような仕事をしていたのかを整理して記載します。

書いておきたい項目は以下の通りです。

  • 在職期間
  • 会社名
  • 企業規模
  • 事業内容
  • 資本金や売上高
  • 従業員数
  • 業務内容
  • 実績や取り組み

貿易事務経験者の場合には、担当していた業務内容を詳細に記述しましょう。取り扱っていた商品・担当地域・チームのメンバー数などを、箇条書きにします。

貿易事務未経験者の場合には、応募先企業が募集している仕事に関連がありそうな経歴にスポットを当てましょう。

生かせる知識やスキル・資格

生かせる知識やスキルは、応募するポストで生かせそうな知識やスキルを記述する項目です。

知識やスキルの項目でまず触れるべきは、パソコンに関するスキルです。Excelなら「関数の使用」や「マクロの登録」というように、どのような操作ができるのかを具体的に記しましょう。

資格は保有している資格を記述する項目です。資格の項目でまず書くべきは、TOEICの点数や英検の級数など語学力に関するものです。

そのほかにも、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)・貿易実務検定・通関士などの資格を持っているようなら、積極的に記しましょう。

自己PR

自己PRは人材としての魅力をアピールする項目です。自己PRを書くときには「私の強みは○○です」という結論から書き始めます。言いたいことが簡潔に伝わり、分かりやすさがアップします。

次に書くべきは、強みを裏付けるエピソードです。現職や前職で強みが発揮されたシーンを語りましょう。エピソードを添えると強みに説得力が生まれます。

自己PRの締めくくりには、強みをどのように生かすかを記述しましょう。強みを武器に、どのように応募先に貢献したいのかを書きます。

自己PRでは、内容とともに「短い文章で効果的に自分をアピールできているか」も見られています。しっかり内容を精査して、採用担当者に刺さる文章を作りましょう。

職務経歴書を魅力的にするテクニック

書類に記入するビジネスウーマン

(出典) pixta.jp

これまでの職業経験をただ羅列するだけでは、印象に残る職務経歴書は作れません。職務経歴書の魅力を高めるコツを紹介します。積極的に活用して、採用担当者の心を動かす応募書類を作りましょう。

読みやすい構成・文章を心掛ける

職務経歴書は、読みやすさにこだわった文章構成にするのが大切です。読みにくい文面だとそれだけで評価を下げてしまいます。

読みにくい応募書類は、採用担当者にとって負担となるため、読みやすさを意識した書類作りをしないと、最後まで読んでもらえない可能性さえあるでしょう。

読みやすさを向上させるには、以下のような工夫が必要です。

  • 誰にでも分かる言葉を使用する
  • 適度に余白を作る
  • 一文を短くする
  • 箇条書きを積極的に使う

読む人の視点に立った文面を心掛けましょう。

仕事をする中で工夫したことを具体的に

職務経歴を書く場面では、仕事を進める中で取り組んできた工夫を記述するのが重要です。自分を最大限にアピールできます。

どのような企業に所属してどのような業務を担当してきたのかを書くのが大前提です。しかし、ただ経歴をまとめただけでは、効果的なアピールにはつながりません。

印象的な職務経歴書を作るには、その仕事に取り組む中でどのような工夫をしてきたのかを記述するのが重要です。

例えば現職が事務職なら、「備品の保管場所や使用方法を標準化し、棚卸し業務の頻度を1/3に削減できた」というように、その仕事で取り組んだ内容や成果を積極的に記述しましょう。

まとめ:魅力的な職務経歴書を作って貿易事務に

事務職の女性

(出典) pixta.jp

貿易事務にチャレンジするなら、ポイントを押さえた職務経歴書作りが不可欠です。貿易事務未経験者なら、熱意や学ぶ姿勢をアピールすることで、ポテンシャル採用への道が開けます。

貿易事務経験者は、積み上げてきたキャリアを詳細に記し、即戦力になれることを強調するのが重要です。根気強くキャリアの棚卸しをして、自分の経歴と向き合いましょう。

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