大学教授とは?准教授との違いや仕事内容、なる方法を解説

大学に勤める教員の中で中心的な存在が教授であり、研究者であるとともに教育者の立場でもあります。大学教授の仕事内容や、社会人から大学教授になる道などを解説します。これから教授の立場を目指す人は、基本情報を確認しましょう。

大学教授とは

プレゼンをする教授

(出典) pixta.jp

大学教授は大学に勤める教員の中で最上位の地位であり、大学教員の多くが教授を目指しています。まずは大学教授の概要と准教授との違いなど、基本的な項目を理解しておきましょう。

大学教員の役職

一般的に、教授といえば大学教員の一種であり、最も上位の役職として知られています。

大学教員の役職にはいくつかの階層があり、教授は研究職および教員職として、助教や講師などを指導する立場です。大学で働くことを希望する多くの人は、最終的には教授への就任を目指しています。

教授になると自らの研究室を持てるようになり、研究内容や方向性も自分で決められるようになります。専門分野の研究に注力できるだけでなく、ある程度は大学の運営にも関わることが可能です。

准教授との違い

大学の准教授は、教授に次ぐ立場として知られます。仕事内容は教授と同様で、専門分野について研究するとともに、学生に対して定期的に講義を行います。准教授は教授の下について仕事をするケースが多く、かつては「助教授」と呼ばれていました。

しかし、実質的に教授と助教授では役割に差がほとんどないため、近年は准教授と呼ばれるのが一般的になっています。准教授は研究室の中心的な実務を担い、功績が認められると教授への就任が可能です。

教授にもさまざまな種類がある

「教授」といっても、実際にはさまざまな種類や役職があります。一般的には、特定の大学に研究室を持ち、学生を指導するのが教授と呼ばれる立場です。

中でも、学部や学科内の教授のリーダーは「主任教授」と呼ばれ、教授として特別な功績を上げた人は「名誉教授」になるケースもあります。

また常勤ではなく、特定の知識や知見を有する人を外部から「客員教授」として招く大学や、民間企業や教育機関を定年退職した人を「特任教授」として雇用する大学も少なくありません。

さらに、他の教育機関に所属している教授に臨時職員として来てもらう「招聘(しょうへい)教授」や、民間の病院に勤務している医師に、定期的に医学生の教育を担当してもらう「臨床教授」などの立場もあります。

大学教授の仕事内容

講義の様子

(出典) pixta.jp

大学教授の仕事内容を分類すると、主に学生への講義・指導と自らの専門分野の研究、その他の業務に分けられます。それぞれ具体的に見ていきましょう。

学生への指導や講義

定期的に学生に対して講義を行うとともに、研究室で研究方針や研究のアドバイスなどをするのが教授の代表的な仕事です。学生への講義は教授の専門分野を教えるケースがほとんどですが、大学によっては、未経験の分野の講義を依頼される場合もあります。

また、ゼミを持っている教授の場合は、学生の論文指導をしたり、就職に関する相談に乗ったりする場合もあります。

珍しい分野の研究をしている人や、特定の分野で大きな功績を上げている教授の場合は、上記のように他の大学に招聘教授(招待教授)として招かれ、講義を開くケースも珍しくありません。

専門分野の研究

自らの研究室を持ち、専門分野について研究するのが大学教授のメインの仕事です。研究テーマは自らの専門分野や関心に基づき、自分で決められます。研究室にはそのテーマに興味のある学生が所属し、教授の指導の下で研究を進めるのが一般的です。

なお、研究には費用がかかるので、大学から支給される研究のための予算を確保するのも教授の重要な仕事です。

研究内容の有用性や社会的意義、将来性などを説明し、十分な予算を得なければいけません。さらに学会に参加して、自らの研究内容を発表する必要もあります。

その他の業務

講義や研究以外に、大学の運営に関わるのも教授の仕事です。大学には学部長や研究科長といった教授のポストがあり、それぞれの立場に応じて組織運営に関わります。大学の広報活動に従事するケースもあります。

また、大学教授は特定分野の専門家であるため、テレビや新聞、各種メディアから専門記事の執筆やコメント提供などの仕事を依頼される場合も珍しくありません。数多くのメディアに出演し、社会的に有名になる大学教授も多々います。

大学教授になる流れ

セミナーをする講師

(出典) pixta.jp

大学教授になるには、以下のように大学の教員への就職を目指すのが一般的です。就職後は主に研究活動で実績を上げて、キャリアを重ねる必要があります。

大学教員になる

大学教授を目指すならば、大学から大学院に進学し、修士課程や博士課程を修める必要があります。大学院の課程は教育機関によって異なりますが、一般的には博士号を取得するまで最短で5年間です。

博士号を取得してもすぐに大学に就職できるとは限らず、まずは就職活動をしなければいけません。

求人情報は各大学の公式サイトや求人サイトなどに掲載されているので、要件を確認した上で応募しましょう。最初から教授のポジションに就けるわけではなく、助手や講師の立場からスタートするのが一般的です。

助手・助教から昇進する

大学教員として就職・転職すれば、教授にキャリアアップできる可能性があります。助手や助教から講師、准教授、教授の順に昇進していきますが、研究や講義などで成果を残さなければいけません。

昇進の基準は大学によって異なるものの、教授になれるのは一部であり、狭き門である事実は知っておく必要があります。自らの研究でしっかりと業績を上げることが重要です。

社会人から大学教授になるには

教授のイメージ

(出典) pixta.jp

社会人から大学教授になる場合のキャリアについても解説します。上記のように、博士課程を修了して大学に教員として就職し、教授を目指すのが一般的です。ただし中には、教授として大学から招かれるケースもあります。

高い専門知識や技術を身に付ける

民間企業の研究所で実績を上げたり、高度な知識・技術を身に付けたりしている場合、大学からのオファーや他の教授からの推薦などにより、教授として招かれるケースがあります。

また、教授を公募している大学もあり、実績を認められれば採用される可能性もあるでしょう。いずれの場合でも、大学教授としてふさわしい知識や技術を有していると、大学側に判断される必要があります。

経歴や業績により大学教授になれる場合も

特定の分野で優れた経歴や業績があるようなケースでは、博士号を持っていない社会人でも、大学教授として招かれる場合もあります。

例えば、芸能関係者やスポーツ選手、大きな功績を残した経営者など、経歴を評価されて特任教授や客員教授に就任するケースは珍しくありません。

外部から招く形での就任がほとんどのため、正規の大学職員というわけではありませんが、大学教授の肩書きを持って活動している人は数多くいます。

大学教授に必要な資質も知ろう

大学教授として活躍するには、研究者として特定分野に対する強い興味や探求心はもちろん、想像力や論理的な思考力、リーダーシップやコミュニケーション能力などが必要です。

たとえ探究心があっても、大学側から評価されなければ教授としてキャリアアップすることはできません。

学問的な業績をしっかり残した上で、学生とコミュニケーションを取り、講義においても一定の成果を上げる必要があります。

自分の研究室を持つことにもなるので、研究に没頭するだけでなく、管理者としての素養も求められます。研究者としての立場が第一ではありますが、組織運営者としての資質も身に付けなければいけません。

学問への情熱が必須の大学教授

教授のイメージ

(出典) pixta.jp

大学教授は大学組織における中心的な立場であり、多くの人が助手や講師から教授を目指します。しかし、教授までキャリアアップできる人は限られており、狭き門である点は忘れてはいけません。

学問の面でしっかりと業績を残す必要があるので、教授の立場を目指している人は、自分の専門分野を磨き上げて、研究者として成果を上げられるよう継続的な努力が求められます。学問への強い情熱は、大学教授に必須といえるでしょう。

また、社会人として教授にふさわしい経歴や業績のある人は、特任教授や客員教授として招かれる可能性もあるので、相応の立場にある人には声が掛かるかもしれません。ただし、大学側から教授としてふさわしい人物と判断されるのが前提です。