土木作業員に向いている人の特徴とは?やりがいやキャリアパスも紹介

土木作業員とは、建設現場や道路・河川などの工事現場で働く人のことを指します。これから土木作業員を目指す人は、向いている人の特徴を確認しておくのがおすすめです。やりがいやキャリアパスについても確認しましょう。

土木作業員に向いている人とは?

建築現場

(出典) pixta.jp

土木作業員は、肉体的にハードな仕事という印象を持つ人も多いでしょう。しかし、向いている人にとっては、魅力があり長く続けられる仕事でもあります。

それでは、土木作業員に向いているのはどのような人なのでしょうか?特徴を3つ紹介します。

体力がある人

土木作業員は、体力に自信がある人に向いている仕事です。土木工事の現場では、ショベルカーなどの重機を使った業務が多いイメージがあるかもしれません。

しかし、人の手による仕事も数多くあります。建築資材や道具などを運搬するのは、土木作業員の仕事です。現場によっては、資材運びだけで数日間続くケースもあり、体力がないと続きません。

また、屋外での作業が多いので、夏場の炎天下・真冬の寒さの中での作業になる場合もあります。厳しい天候の変化や、ハードな仕事に耐えられる体力がある人に向いているでしょう。

注意力・集中力がある人

土木作業員には、注意深さ・用心深さも必要です。建築現場には危険も多く、少しの気の緩みが大事故につながるケースも少なくありません。

事故を引き起こすと、自分だけでなく、同じ現場で働く同僚の命にも関わります。事故を防ぐためには、常に安全管理を怠らない注意深さが不可欠といってよいでしょう。

また土木工事の現場では、何日も同じ作業を繰り返す場合も多いので、集中力も必要です。集中力が途切れて作業が雑になるとクオリティが下がり、クレームの原因にもなります。事故につながる可能性もあるため、集中力を保てる人が求められます。

重機に興味がある人

重機が好きで興味のある人は、土木作業員の仕事にやりがいを感じながら取り組めるでしょう。土木作業員は、手作業で穴を掘ったり資材を運んだりするほかに、重機類の操作も行います。

一日中重機を操作して作業するケースも多いため、子どもの頃からユンボ・ブルドーザーなどが好きだった人にはうってつけの仕事です。

重機を操作するには資格の取得が必要ですが、好きな人なら積極的に取り組めるでしょう。会社によっては、土木作業員自身がメンテナンスする場合もあるので、機械いじりが好きな人にも向いています。

土木作業員の仕事は2種類

重機を操作する

(出典) pixta.jp

土木作業員の仕事には、大きく分けて「土工業務」と「機械土工業務」の2種類があります。それぞれどのような仕事なのか、具体的に見ていきましょう。

土工業務

土工業務は、主に人力で作業する業務です。力仕事がメインとなる業務で、「資材の運搬」・土地を掘り返す「掘採(くっさい)」・路面を整える「整備」の3つに分かれます。

いずれも、安全基準に沿った建物・道路の土台作りのためになくてはならない、重要な業務です。

  • 資材運搬:専用のトラックで運搬された建築資材を、資材置き場から作業現場まで運ぶ仕事。資材管理も行う
  • 掘採:土木作業員の基本作業。建築物がゆがまないように、ショベルカーを使って建物を建てる土地を掘り返して整地する
  • 整備:建造物を建てる前に路面を整える。ロードローラーを使用する

機械土工業務

機械土工業務とは、重機をオペレーターとして操作する仕事です。土工業務担当の作業員が土地を掘り返す際に、事前に機械を用いてある程度の作業を済ませておきます。

ブルドーザー・ショベルカーなどを使った地ならしや、土地の埋め立て・杭の埋め込み・土留などの作業も、機械土工業務担当の作業員の仕事です。

重機を操作するには、資格の取得が必須です。ある程度の経験・技術が求められるので、主に熟練の作業員が担います。

土木作業員のやりがいは?

建設現場

(出典) pixta.jp

土木作業員は、どのような点にやりがいを感じるのでしょうか?土木作業員が仕事に対して感じるやりがいを、3つ紹介します。

地図に残る仕事ができる

土木作業員の魅力は、なんといってもダイナミックな仕事に関われるという点です。道路・河川工事のほか、山を切り崩した区画整備などの大規模な工事も少なくありません。

トンネル・ダムなどの建設は、未来に長く残る大きな仕事です。自分の仕事によって新たに地図が書き換えられ、後世に引き継がれていくと考えると、感慨深いものがあるでしょう。

自分の仕事が形になって残るというのは、ものづくりが好きな人にとっても大きなやりがいにつながります。

社会に役立つ仕事ができる

土木作業員は、社会に貢献しているという実感を持ちやすいのが特徴です。道路の舗装や、水道・ガスなどのインフラ整備は、人々の生活を支える重要な仕事です。

土木作業員が道路を整備したり、配管を工事したりするおかげで、快適な生活を送れているといっても過言ではありません。

また、自然災害を防ぐ工事や、大雨・地震で崩れた場所の復旧作業を担当するケースもあり、社会的な意義も大きい仕事です。

工事によってライフラインが復旧し、地域の人から直接感謝されたときには、自分が社会の役に立っているという手応えを感じられるでしょう。

完成時に達成感を味わえる

工事が完了したときの達成感を味わえるのも、土木作業員の仕事の醍醐味です。土木工事には、長期間かかる現場も多々あります。

道路などのインフラ工事では、数年単位にわたるケースも珍しくありません。長い工事の間には、真夏の炎天下・真冬の極寒の中での作業を経験する可能性も高く、完成までの苦労は計り知れないでしょう。

工事が無事に完了し、完成した道路・建造物を目にしたときの達成感ややりがいは、従事した経験のある人にしか分からない格別なものです。

土木作業員がキャリアアップするには?

現場監督

(出典) pixta.jp

土木作業員としてキャリアアップする主な方法は、「資格を取得する」「現場の責任者を目指す」「独立して親方になる」の3つです。それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。

資格を取得する

土木作業員としてキャリアアップするには、現場で働きながら資格を取得し、専門性を高めるのがおすすめです。例えば、以下のような資格が挙げられます。

  • 車両系建設機械運転技能者:土木作業現場での重機を操作する資格。技能講習を受講後、学科と実技の試験がある
  • 玉掛け技能講習:資材をクレーンで運搬する際に、ワイヤーで吊った荷物が傾いたり落下したりしないように、フックに掛けたり外したりする作業をするための資格。講習を受講後、学科と実技の試験がある
  • 作業主任者:土砂崩れなどの危険が伴う現場で、責任者として働くための資格。工事の内容別に資格の種類がある。講習を受けるためには当該工事の現場作業員のキャリアが必要
  • 土木施工管理技士:土木工事の施工管理を行うための国家資格。1級と2級があり、受験するには学歴に応じた実務経験が必要

現場の責任者を目指す

土木作業員としての経験を積んだ後、建設に関するさまざまな資格を取得してステップアップし、工事現場の責任者を目指すという道もあります。

現場責任者は、工事現場で工程・品質・原価・安全衛生を管理する役割です。「現場責任者」というのは、総称として使われている言葉で、具体的には「監理技術者」「主任技術者」「現場所長」「現場監督」などの役職があります。

現場責任者を目指す場合も、役職ごとに課された研修・資格の取得が必要です。

独立して親方になる

建設会社で土木作業員としての経験を積み、フリーランスとして独立し「親方」になる人もいます。親方になるには、作業員としての技術を磨くのはもちろん、土木施工管理技士など管理系の国家資格を取得しておくことが大事です。

また、他の職種のフリーランス同様、仕事を得るための人脈や営業力も求められます。親方として独立するタイミングを見極める1つの方法が、現場監督を任されたときです。

土木業界では人手不足が課題となっているので、独立後も比較的安定的に仕事を得やすいといわれています。しばらくは「一人親方」として働き、徐々に従業員を増やしていくのが一般的です。

土木作業員に向いていたらチャレンジしよう

建設現場で働く男性

(出典) pixta.jp

土木作業員は体力勝負の仕事です。少しのミスが人命に関わる大きな事故へつながるため、注意力・集中力も求められます。

しかし、ものづくりや重機が好きな人にとっては、ワクワクするようなやりがいを感じられる仕事です。土木作業員に向いていると感じたら、思い切ってチャレンジしてみるのもよいでしょう。

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