ケーキやプリン・アイスクリームなどのスイーツを製造する洋菓子職人を一般的にパティシエと呼びます。パティシエに適性があるのは、どのような人なのでしょうか。必要なスキルや向き・不向きを判断するための要素を詳しく見ていきましょう。
パティシエに求められるスキル
パティシエとして活躍するには、スイーツを製造するスキル以外にも、いくつかのスキルが求められます。ここでは、製造スキル以外に高めたい2つのスキルを見ていきましょう。パティシエとしての市場価値を高めるために欠かせません。
洗練されたセンスや感性
既存のスイーツだけでなく、店舗のコンセプトに沿ってオリジナルのスイーツを開発するのもパティシエの仕事です。スイーツの開発では、味にこだわるだけでなく、デザインを重視することも求められます。
そのため、パティシエとして最前線で活躍し続けたいなら、デザインセンスや想像力を高めることも大切です。
他店で販売されているスイーツをチェックしたり、スイーツ作りを通じて表現したいテーマやアイデアを見つけたりするとよいでしょう。
ロジカルシンキング
物事を筋道立てて論理的に考えるロジカルシンキングも欠かせません。ロジカルシンキングはエンジニア職などで求められるものの、パティシエとの関連性をイメージできない人もいるのではないでしょうか。
しかし、以下のような状況では、ロジカルシンキングのスキルが求められます。
- 表現したい味を実現するには、どのような材料や製法を組み合わせればよいか
- 開発中のケーキに合うスポンジはどの製法を採用すればよいか、例えば共立てか別立てか
- 栄養素の組み合わせに問題はないか
ゼラチンの凝固やアルコール発酵の仕組みなど、科学的な知識を求められる場合もあります。自分が知っているさまざまな知識を組み合わせ、理想とするスイーツを開発するために、ロジカルシンキングが重要です。
パティシエに向いている人に共通する特徴
実際に転職する場合には、自分がパティシエに向いているのか考えることも大切です。これからパティシエを目指す人は、ここで紹介する3つの特徴に自分が適しているかチェックすることをおすすめします。
スイーツを作ること・食べることに興味がある
作ることと食べることの両方が好きな人は、パティシエに向いているといえます。作ることが好きであれば、意欲的に試行錯誤しながらスイーツの開発に取り組んで新たな商品を生み出せるでしょう。
食べることが好きであれば、自分が食べたいスイーツをどのようにすれば作れるかを考えられます。自分が食べるために普段からスイーツに接する機会も自然に増えます。スイーツが好きであることは、パティシエを目指す上で欠かせない要素の1つです。
高い集中力を長時間維持できる
パティシエの仕事は華やかなイメージがある半面、同じような作業を繰り返す機会も多いのが特徴です。毎日同じような仕事を繰り返すケースもあります。
そのため、高い集中力を長時間維持することは、パティシエとして活躍する上で欠かせません。
新たなスイーツを開発する際には、思ったように開発が進まない可能性もあります。そのようなときには、忍耐力が求められるでしょう。併せて、長時間にわたって作業を続けるだけの体力も必要です。
継続的に学ぶことを楽しいと感じる
新たなスイーツを開発する場合や既存のスイーツを改良するためには、継続的な学習が欠かせません。今まで使っていなかった製造法を試したり、材料の組み合わせや割合を変更したりするケースもあります。
思い通りのスイーツを完成させるまでのプロセスは、いつもうまく進むとは限りません。新たなスキルを学びつつ、試行錯誤しながら開発・改良に携わる必要があります。
さまざまな店で販売されているスイーツを食べたり、有名店が開店したら出掛けたりすることも学習に効果的です。
パティシエが活躍する主な職場
パティシエは多くの職場で活躍しています。それぞれの職場に特徴があるため、自分が考えているキャリアプランに合ったところを選ぶことが大切です。ここでは、主な就職先を3つ紹介します。
街中のパティスリー
さまざまなスイーツを専門に扱っている店をパティスリーと呼び、パティシエにとって代表的な就職先の1つです。ひと言でパティスリーといっても、以下のようにいくつかの種類があります。
- 個人経営でオリジナリティを追求した店舗
- 特定地域に複数店舗を構えている小規模~中規模な店舗
- 全国展開しているチェーン店
独自のスイーツを開発したいのであれば個人店を、安定した環境で働きたいのであればチェーン店を選ぶのがおすすめです。
小規模な店舗は担当する業務の範囲が広く、裁量が大きいのがメリットといえます。チェーン店は安定している一方、裁量の範囲は狭くルーティンワークがメインです。
ホテルのペストリー部門
一般的に、ホテルにはスイーツを専門に製造するペストリー部門が存在します。ホテルで働きたいと思う場合は、このペストリー部門がメインの選択肢になるでしょう。
街中にあるパティスリーとは異なり、宴会で提供されるスイーツやウェディングケーキなどを手掛ける場合もあります。製造したスイーツをその場で提供するケースが多いのも特徴といえます。
ユニークなスイーツの製造に携わりたいと考えている人にとっては、魅力的な選択肢の1つです。
レストランやカフェ
スイーツを専門に提供する店舗だけでなく、一般的なレストランやカフェでもパティシエが活躍しています。レストランでは食後に提供されるデザートを、カフェではコーヒーや紅茶と一緒に楽しむスイーツを製造するのが一部の仕事です。
また、レストラン・カフェによってはパティシエとしての仕事だけではなく、シェフとして料理を担当するケースもあります。担当する業務の幅が広くなるケースもあるため、転職する場合は求人情報を細かくチェックすることが大切です。
適性を見てパティシエにチャレンジしよう
パティシエはスイーツを製造する職人の総称で、パティスリーやホテル・レストランなどのさまざまな場で活躍しています。スイーツを食べることと作ることが好きな人にとっては、魅力的な職業の1つです。
自分がパティシエに適性があると考えていて、転職を検討しているなら、スキルレベルや経験だけでなく、自分の目指すキャリアや働き方に応じて適した転職先を選ぶことが大切です。
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