教師に向いている人に共通する特徴は?仕事内容と併せて紹介

教師を目指している人にとって、自分が教師に向いているかどうかは重要な点でしょう。本当に自分に適している仕事なのか考えることで、転職後のミスマッチの予防が可能です。教師に向いている人の特徴や、求められるスキルを紹介します。

教師に向いている人に共通する特徴

教師のイメージ

(出典) pixta.jp

小学校・中学校・高校の教師に向いている人に見られる3つの特徴を詳しく紹介します。以下の条件に該当するなら、教師を目指すのもおすすめです。この機会に1つずつチェックしてみましょう。

教えることや子ども自体が好き

教師は多くの時間を子どもと過ごしてさまざまなことを教えるため、教えることのみならず、子ども自体が好きでなければ務まりません。子どもが好きであれば、長時間子どもと過ごすことを楽しいと感じられます。

教えることが好きであれば、どのように授業すれば子どもたちが理解してくれるか、どのような教材を活用するとよいかを意欲的に考えられるでしょう。

双方向コミュニケーションをスムーズにして効果的な授業を展開し、子どもたちの理解を促進する上で欠かせない要素です。

一方、教えることや子ども自体が好きでなければ、教師としての仕事を苦痛に感じる可能性が高いといえます。

どのような状況でも前向きに考えられる

ポジティブ思考も、教師として活躍する上で欠かせない考え方です。日々子どもたちと接していると、なかなか授業を理解できない子どもや問題行動を起こす子どもに出会う機会があります。

そのようなときには、子どもたちの良い面に着目して、どのように指導すると効果的なのか考えなければなりません。他者からのフィードバックを受けた際にも、ポジティブな思考ができれば、意欲的に改善してよりよい指導ができるようになるでしょう。

教師が諦めてしまえば、子どもたちの成長には期待できません。教師はどのようなときでもポジティブ思考を維持し、指導に当たることが大切です。

公平・公正に指導できる

学校にはさまざまな子どもがいるため、公平・公正に指導することは大切です。教師も人間であるため、好みがあります。しかし、指導や評価に私情を挟むと、公平性に欠けた不適切な指導につながります。

そのため、教師として働く上で、特定の子どもをひいきしたり苦手な子どもを遠ざけたりする行動は避けなければなりません。

どのようなときにも公平に接していれば、自分への信頼を高める結果にもつながります。授業時間だけでなく、個人的に子どもに接する際にも大切な要素です。

教師として活躍する上で求められるスキル

学校で手を上げる子供たち

(出典) pixta.jp

学校で教師として活躍するために求められるスキルは多種多様です。教師として働く上で特に大切な3つのスキルを紹介します。これから教師を目指すなら、下記のスキルを高めるように意識しましょう。

授業を進めるためのティーチングスキル

教師として大切なスキルの1つが、分かりやすい授業を行うのに必要なティーチングスキルです。ティーチングスキルには、以下のスキルが含まれます。

  • 教えなければならない内容を正確かつ分かりやすく教えるスキル
  • 子どもが分からない部分を自分で理解できるようにアドバイスするスキル
  • 子どもの考えを促し自分から学ぶように仕向ける

授業で教えるだけがティーチングではありません。子どもそれぞれの思考を刺激し、自分で考えたり発見を促したりする姿勢も求められます。

細部まで見て物事の本質を見抜くスキル

日々接する子どもたちの中には、さまざまな問題を抱えた子どもも存在します。さらに、そのような子どもが自ら問題点を相談してくれるとも限りません。

そのため、教師は子どもの小さな変化に気付いて、適切にサポートする役割も果たさなければなりません。小さな変化や問題点に気付くためには、細部まで観察して得た情報を分析し、本質を見抜くスキルが必要です。

普段と異なる行動が見られないか、何らかのトラブルに直面している子どもがいないかなどに気を配る必要があります。

全般的なヒューマンスキル

教師としての仕事では、子どもたちとだけでなく他の教師とコミュニケーションを取る機会が日常的にあります。そのため、全般的なコミュニケーションスキルが必要です。ヒューマンスキルには、以下のようなものが含まれます。

  • コミュニケーションスキル
  • ヒアリングスキル
  • マネジメントスキル
  • 交渉力

上記以外にも複数のスキルが含まれ、円滑な人間関係を構築するのに欠かせないスキル全般を指す言葉です。他者と協力しながら指導に当たるためには、ヒューマンスキルが欠かせません。

教師にさまざまなスキルが求められる理由

笑顔の女性教師

(出典) pixta.jp

ティーチングスキルだけでなくさまざまなスキルが求められる理由には、以下のようなものがあります。なぜ多方面のスキルが必要なのか考慮しつつ、教師の仕事内容に対する理解をさらに深めましょう。

多種多様な業務に携わるため

教師の仕事は授業だけではありません。学校で働いていると、授業以外に以下のような業務を担当するケースもあります。

  • 授業で使用する教材の研究・作成
  • 試験問題の作成
  • 試験の採点
  • 課外活動の監督
  • 保護者への連絡
  • 非常時の対応

多種多様な業務を担当するため、業務ごとに求められるスキルが異なります。一例として、試験問題の作成には、レベルに合わせて適切な問題を作成するための思考力や、誤解を与えない問題文を記述するための文章力が必要です。

非常時の対応や保護者への連絡では、用件や状況に応じて適切に対処する臨機応変な対応力が求められます。

それぞれの個性をもつ子どもに接するため

教育の現場ではさまざまな個性をもつ子どもに接し、それぞれの状況に応じて適切に指導しなければなりません。子どもの個性と適した指導方法の関係をまとめると、以下の通りです。

  • 劣等感を抱いている子ども:よい点に注目して褒めて伸ばすことを意識する
  • 学習が苦手な子ども:理解できるように教え方を工夫したり補習したりするなどのサポートを与える
  • コミュニケーション面に課題がある子ども:分かりやすく簡潔に伝えるように意識する

適切な指導は、それぞれの子どもがどのような特徴を持っているのか理解するところから始まります。

ペーパーティーチャーが教師を目指すルート

女性教師

(出典) pixta.jp

教員免許を持っているものの、教職に就いていないペーパーティーチャーも数多く存在します。教員不足を受けて、教育委員会や私立学校ではペーパーティーチャーの活用を進めているため、これから教職を目指すことも可能です。

ペーパーティーチャーから教師を目指す基本的なルートを紹介します。

必要に応じて免許状の再授与を受ける

通常、教員免許は1回授与されると生涯有効です。しかし、過去には更新制度が実施されていた期間があり、その期間に失効している場合は再授与を受けなければなりません。

まずは自分の教員免許が失効していないかを確認しましょう。失効している場合は、免許状を授与した都道府県の教育委員会に問い合わせて必要書類や手続き方法を確認し、再授与を受けましょう。

参考:更新制度の解消と免許状の再授与|教員免許案内|東京都教育委員会ホームページ

教育委員会が実施する教員採用試験を受ける

免許状の用意が完了したら、教員試験を受けます。教師として働くには、教員試験に合格して採用される必要があるためです。

教育委員会によっては、ペーパーティーチャーの就職をサポートするために社会人選考特例などの特別な選考制度を実施している場合があります。

もし自分が特例選考の条件に該当しているのであれば、積極的に活用しましょう。特例選考の条件に該当していない場合は、一般選考を受けて合格を目指します。

教師に適性があるなら積極的に目指そう

教壇に立つ女性

(出典) pixta.jp

教師はさまざまな仕事に携わるため、広範なスキルが求められます。特にティーチングスキルとヒューマンスキルは重要なため、普段から意識するとよいでしょう。

これから教師を目指す人は、自分が教師に向いているかどうかを考えることも大切です。転職してから後悔する事態を防ぐためにも、適性の有無を判断してから目指すことをおすすめします。

自分が教師に向いていると確信したら、教員試験を受けて就職を目指しましょう。