イラストレーターは人気が高い職業の1つです。これからイラストレーターへの転職を目指す人にとって、将来性は気になる要素といえます。イラストレーターの将来性に影響する要素や、長期的に活躍するために習得したいスキルを見ていきましょう。
イラストレーターの需要が高まる要素
イラストレーターはさまざまな分野で活躍できる職業で、需要が高いといえます。今後イラストレーターの需要が高まると考えられる要素を、3つ見ていきましょう。
さまざまな業界で活躍できる
イラストレーターが描くイラストは、さまざまな業界で求められています。業界の具体的な例は以下の通りです。
- ゲーム開発
- Webサイト・Webアプリケーション開発
- 広告業界
- 出版業界
- デザイン業界
Web関連や雑誌・書籍関連、デザイン関連などの分野で活躍できます。イラストの受注生産を手掛けるなど、自ら描いたイラストを販売して収益を上げるのも1つの方法です。
自分が興味・関心のある分野に転職できれば、より意欲的に働けるでしょう。
新技術で新たな世界が開ける可能性がある
さまざまな新技術が開発されていることで、イラストレーターを取り巻く環境も変化しています。イラストレーターの業務や収益に関係する新技術をいち早く活用できれば、新しいビジネスを展開したり、収益を向上させたりできる可能性があるでしょう。
2023年時点では、ブロックチェーンやNFTが注目されています。自分が描くイラストをNFT化して販売することで、今までより多くの人に販売が可能です。
今後もさまざまな新技術が登場する可能性が高いため、常にアンテナを張ってビジネスにつながりそうな情報を収集しましょう。
キャリアパスが幅広い
経験を積んでスキルアップに励めば、さまざまなキャリアパスが開かれるのもメリットです。イラストレーターとして専門性を高めつつ活躍する道もあれば、以下のような仕事も目指せます。
- デザイナー
- ディレクター
- マネージャー
イラスト制作のスキルに加えてグラフィックデザインのスキルを習得すれば、グラフィックデザイナーとして活躍できるでしょう。
さまざまなプロジェクトに携わった経験を生かし、ディレクターやマネージャーとして活躍する道もあります。イラストレーターとしての経験を積みながら、自分に合ったキャリアプランを考えるのがおすすめです。
イラストレーターの将来性における懸念材料
イラストレーターは長期的に活躍できる職業の1つですが、将来性を懸念する材料もいくつかあります。将来性に大きく影響しそうな2つのポイントを見ていきましょう。
生成AIの台頭と進化
AI技術の進歩に伴い、生成AIが急速に普及しています。生成AIの中には一定のテーマに沿ったイラストを生成するものもあるため、イラストレーターの需要を脅かす存在になるのではないかといわれています。
シンプルなイラストしか描けないと、AIとの競争に負ける可能性があるでしょう。一方で自分ならではのイラストを描いてブランディングできれば、AI技術が発展しても、うまくすみ分けできると考えられます。
その人ならではのイラストはAIに模倣できない分野であると考えられるため、常にスキルアップすることが大切です。
絶対数の増加による競争の激化
AIとの競争以外にも、イラストレーターの絶対数が増えることでイラストレーター間の競争が激化しています。市場がレッドオーシャンになっており、高度なスキルがなければ継続的に案件を獲得するのが難しい傾向です。
競争を勝ち抜くためには、独自性を高めつつスキルアップに励まなければなりません。自分の世界観を確立し、ブランディングすることも重要です。
他のイラストレーターとどのように差別化するか、何をアピールポイントにするかが大切といえます。
長く活躍するために習得したいスキル
イラストレーターとして転職した後に長く活躍したいと思うなら、キャリアアップに役立つスキルを習得することが欠かせません。イラストの制作に限らず、より高度なスキルや付加的なスキルを習得することで、さまざまなプロジェクトで活躍できます。
CG関連のスキル
イラストを描くスキルに加えて、CGのスキルを習得すれば、2D・3DCGの制作現場で活躍できます。CGはゲームやアニメ、映画の制作で幅広く活用される技術です。
CG制作には、イラストレーターでも求められるデッサンスキルや表現力に加えて、モデリングやカメラワークなどの、3D映像に関連する広範なスキルが求められます。
いずれのスキルもすぐに習得できるわけではないため、長期的な学習計画を立てて学ぶのがおすすめです。
イラストをビジネスに活用するスキル
長期的にイラストレーターとして活躍を続けることを望むなら、単純にイラストを描くだけでなく、培ったスキルをビジネスに活用することが欠かせません。
イラストレーターとしての知見を生かしつつディレクターを目指す、ほかの人が到底模倣できないレベルのクオリティーを目指すなど、自分ならではの価値を付与することが大切です。
Webサイト制作用のテンプレートなど、自分のイラストを活用した独自のプロダクトをリリースする方法もあります。「自分にできて他人にできない分野には何があるだろうか」と考えるとよいでしょう。
Webサイト制作に関連するスキル
多くのイラストレーターが活躍するWeb業界で働きたいと考えているのであれば、Webサイト制作に関するスキルをセットで習得しておくと効果的です。具体的なスキルの一例には、以下のようなものがあります。
- マークアップスキル
- プログラミングスキル
- UI/UXデザイン関連のスキル
上記のスキルを習得することで、イラストレーターとしてだけではなくWebエンジニアとしても活躍できます。エンジニアリングスキルを持つイラストレーターとしてWeb制作におけるさまざまな分野を担当できれば、自分の市場価値を大きく高められるでしょう。
イラストレーターのキャリアパス
実務を通じてイラストレーターとしてのスキルを高めつつ、必要な別分野のスキルを習得すれば、さまざまなキャリアパスが開かれます。イラストレーターにおすすめのキャリアパスを、3パターン見ていきましょう。
Web制作に不可欠「Webデザイナー」
WebサイトやWebアプリケーションのデザイン制作全般に携わるのが、Webデザイナーです。Web業界で欠かせない職の1つで、イラストレーターの経験を生かせる分野でもあるため、積極的に目指してもよいでしょう。
Webデザイナーを目指す場合は、PhotoshopやDreamweaverといった、デザイン制作に使うソフトウェアの使い方をマスターすることが大切です。
一部のソフトウェアはイラストレーターとして働く際にも使用するため、比較的スキルアップしやすいでしょう。
メタバースやゲームで需要増「3DCGデザイナー」
3Dゲームの制作やメタバースなど、さまざまな分野で3DCGの需要が高まっています。3DCGの制作に携わるクリエイターが3DCGデザイナーで、イラストレーターの経験を生かせるキャリアパスとしておすすめです。
3DCGデザイナーを目指す場合は、CGの基礎を学び自分が制作したイラストを3D化するなどして、スキルを習得するとよいでしょう。
制作にはLightWaveやShade3Dといったソフトウェアを活用します。普段からソフトウェアを使用し、機能や操作に慣れることが大切です。
広い分野で活躍する「グラフィックデザイナー」
Webや出版、広告などのさまざまな分野で活躍できるグラフィックデザイナーも、おすすめのキャリアパスです。
商品のパッケージデザインやキャラクターデザインを担当するケースもあり、自分が興味のある分野や、習得しているスキルレベルに合わせて転職先を選べます。
デザインスキルを高めて多くの人の目に触れる作品を生み出したいと思っているのであれば、グラフィックデザイナーを目指すとよいでしょう。グラフィックデザイナーを経由して、アートディレクターなどの上位職種にキャリアアップするルートもあります。
スキルアップしてイラストレーターの将来を築こう
イラストレーターは、生成AIや他のクリエイターとの競争が激しい分野ですが、自分のスキルを磨いてブランディングし、キャリアアップに励めば将来性に期待できます。
これからイラストレーターを目指すなら、あらかじめキャリアの方向性を定めた上で常に学習を進めてスキルアップするとよいでしょう。
転職では自分に合った企業を選ぶことが大切で、そのためには多くの求人をチェックすることが欠かせません。
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